おっさんになる直前にやっと俺達に日が当たった。これからは俺たちの時代だ

きんさん

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第1章 ダンジョン編

自衛隊との顔合わせ

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「そろそろ起きてください」

肘で押されて目が覚めた。なんだか機嫌が悪そうだ。

こんな時に寝てしまった俺が悪いかと思い

「すまない」と謝った。

「次からは昼間のビールは無しですよ」

「わかった」

新しいメンバーは慣れてきたようで仲良くやっているみたいだ。

30層以下、30層以上40層以上の3つに分かれて動画を細かく分析をしているようだ。

その分析した内容を葉山の職員がメモを取っている。動画に説明を入れていくためだそうだ。

「隊長、3匹ザコがいる場合は、一匹ずつ倒した方がダメージ少なく済むと思うのですが、何故他の2匹にも攻撃するのですか?」

「ヘイトを俺に固定させるためだ」

「後、何故ペアでやるのですか?双剣士二人いる方が簡単に倒せますよね」

「3匹のザコと戦った場合に4人パーティーで入る経験値を100とすると、3人では150、二人では300、一人では600入るんだ。
いろいろ試したが、二人パーティーが一番効率がいい」

「ソロでやる場合は、レベルより10下の階層でもレベリングはできますものね」

「そうなのですか?」

「おそらくソロで深く潜れるのは赤魔道士だけだ。その次は双剣士、竜騎士でタンクや白魔導士、黒魔導士なんてソロでは10層あたりが限界だ
「竜騎士同士のペアなんていうのも実践的でいいかもしれないな」

「丸山さん、その案を使わせていただけるでしょうか?知り合いに試させてよろしいでしょうか?」

「ポーション補給装置を渡すのを忘れないようにな」

「至急手配させていただきます」

「タンク、白魔導士、赤魔導士はセットでないと全く意味がない。
タンク装備の素材集めは大変だ。効率の良いジョブだとは思えない。」

「赤魔導士とタンクの同じレベル同士で戦わせた場合は赤魔導士が強いのですか?
闘技場では、いつもタンクが勝ってましたよね。」

「あれか・・・あれはプロレスだ。筋書きがある」

「八百長ってことですか?」

「違う。エンターテインメントだと理解してくれ。本気で戦ったら赤魔導士が余裕で勝つ」

「今まで、最弱と馬鹿にされていたのは何なんですか?」

「ギルドとスポンサー様の意向だ。これからは完全実力主義にかわる。だから俺はクランを作った。
そうだ、葉山さん主催で1対1,2対2、4対4の3部門で闘技大会開いてもらえませんか?」

「そうですね。一般に我が社の装備が売れるようになったら大会を開くのも良い宣伝になりそうですね」

「それじゃあ、黒魔導士ってあまり必要な言ってことですか?」

「戦いにはいろんな場面がある。籠城戦があった場合は、黒魔導士が最強になるかもな。
安全を確保された場所から、固定砲台として大魔法をぶっ放す。
軍と葉山さんが共同で開発した方向性強化の銃型装備があるみたいだしな」

「じゃあ、タンクが一番いらない?」

「そうだな白魔導士は後方で治療に専念すれば役に立つ。タンクは俺には必要性を感じない。
俺の相方が白や黒魔導士なら欲しいがな」

「丸山さん、タンクは不要と言う丸山さんがあえておすすめできるタンクはいませんか?」

「一人というか1チームある」

「ご紹介いただけませんか?タンク装備は高額で取引できませので製品のラインナップにいれたいのです。」

「あそこは、コンビニのセブンがスポンサーなんだけど問題ない?」

「そちらは、当方で何とかします。セブンさんのクランというと澤村さんのチームですか?」

「そうです。よくご存じですね。あそこもクラフター育ててるから藤田がよく相談を受けてましたね」

「藤田君とも仲が良いというのは好都合ですね」

「明日は俺と楓は51層の攻略進めるから、終わってから澤村さんに会いに行ってくるよ」

「よろしくお願いします」



18時を超えた頃に藤田達がホテルにやってきた。

クラフター達と新しいメンバーが挨拶をしている。

葉山さんが一人の女性を連れてやってきた。

「丸山さん、こちらが庶務を担当してもらう立花です」

「立花里香です。よろしくお願いします。今後の宿の手配やスケジュールの管理をさせていただきます」

「よろしく」と握手をする。

その時に、スマホにメールの着信があり覗くと澤村さんからのメールで相談したいとの内容だった。

「立花さん、澤村さんから連絡があり明日の夕食でも一緒に取りたいので席を準備してもらえますか?」

「了解しました。何名でしょうか?」

俺は、澤村さんに明日の夕食のお誘いメールを入れて、何名で来るか尋ねた。

4名全員でくると返事があったので、

「俺と楓、先方が4名だ」と返事した。

「澤村様のアドレスを教えていただけませんか?こちらから案内のメールを入れておきます」

俺はスマホごと渡した。

しばらくすると会場の準備が整った。屋上で焼き肉をするようだ。

椅子は用意されているが基本立食パーティーのようだ。

それは、自衛隊の幹部を呼んでいて、会席での飲み会だと色々とややこしいことがあるようだ。

立食のパーティーだと問題なく出席できるためだ。

パーティーが始まると、他の連中はビールを飲み始めワイワイガヤガヤと楽しそうだ。

俺は、「昼間ビール飲んでましたから、今はお偉いさんの相手をしてくださいね」と楓から言われた。

自衛隊からは、お偉いさんが一人と若手2名が同伴していた。

「陸上自衛隊の将補をしております。錦戸康孝です。」

「陸上自衛隊 曹長の伊藤であります。」

「陸上自衛隊 曹長の田中であります。」

「クラン長の丸山です」

挨拶が終わり、当たり障りのない話をしていた。

「丸山さんとそこにいる女性のレベルはかなり高いですよね」

楓の事を言っているようだ。

「副長ですね。楓こっちに来てくれ」

「私は夜は読みますよ」

「挨拶だけ頼むよ」

「クラン副長の佐久間です」

「お二人は強そうですね。私と田中は陸自で一番レベルが高いのですが比べるのが失礼なほどです」

「俺と楓のレベルは59です。お二人はいくつですか?」

「すみません。言えません」

「まあまあ、言ってもよい」

「二人ともレベル52であります 私が双剣士で田中は赤魔導士であります。」

そこに葉山さんが話に入ってきた。

「丸山さん、今日紹介した理由は、二人の動画を自衛隊に公開してほしいとお願いがあったからです。
当然、謝礼金も発生します」

「売れるものは仲間と自分の命以外は何でも売りますよ」

「ゆくゆくは、葉山で一般冒険者に対して教習会で動画を見せる予定です。それにも謝礼金をお払いします。」

「かまわないよ」

「それと、竜騎士同士のペアにおける戦闘については、陸自で研究をしていただきます。」

「陸自でもタンク不要論という論文が発表されてはいたんです。」

「そうなのですか」

「陸自のタンクたちは危機感を感じて土魔法を研究し始めるくらいです」

「タンクは、土魔法に相性いいですからね」

「そこに葉山さんからタンク不要論を確定させるような動画があると聞いて飛んできたのです。」

「俺の口からはタンクが無能とは言えないが動画を見て研究してくれ。赤魔導士の有効な活用法の動画だ。」

「タンクが嫌いなのですね」

「そんなことは無い。嫌いなやつもいるが澤村のように良い奴もいるからな」

「澤村さんてセブンの澤村さんですか?」

「そうだ」

「嫌いなタンクって、勇者のことですか?」

「そうだ」

「そういえば、今日勇者パーティーが51層の探索に失敗してボロボロになって帰って来たらしいですよ」

「俺たちは明日行ってくる予定だ」

「応援してますよ」

この話で自衛隊の皆さんは引き上げていった。

これから、飲もうと思ったときには、

「十文字、明日があるから今晩は2杯まで」と制限をかけられてしまった。
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