29 / 40
29 父として、国王として
しおりを挟む
真実をすべて聞き終えた夜。
国王と王妃は、しばらく言葉を交わさなかった。
灯りの落とされた寝室で、
ただ、静かな沈黙だけが流れていた。
やがて――
国王が、低く、しかし揺るぎのない声で口を開いた。
「……今一度、
ヴァルス――いや、魔王ヴァルディスに会う必要があるようだ」
それは、感情に流された言葉ではなかった。
王として、状況を受け止めた末の判断だった。
「魔王であれ、商人であれ」
「我が娘が、未来を託そうとしている相手だ」
一拍、置いて。
「王としてではない」
「父として――確かめねばならぬことがある」
王妃も、静かにうなずいた。
「ええ。政治の判断は、その後でも遅くはありません」
「まずは、“人となり”を知ることが先ですわ」
◇
翌日。
私は、父と母――
アウレリア国王と王妃と共に、
眠りの森の幹線道路を抜け、ヴェルハイムへ向かっていた。
今回は、あくまでお忍びだ。
父も母も、簡素な平民の装いに身を包んでいる。
勇者クラウスが、護衛として随行していた。
眠りの森の幹線道路を通るのは、
父と母にとって、これが初めてだった。
「……見事な道ですこと」
母が、思わず感嘆の声を漏らす。
「物流が、国の形を変える――
なるほど、噂に違わぬ」
父も、静かに周囲を見渡していた。
やがて、一行は屋敷に到着する。
迎えに出たのは、セリスだった。
「ようこそお越しくださいました」
その落ち着いた所作に、
父は一瞬、視線を細めた。
応接室へ通されると、
そこには、すでに魔王ヴァルディスが待っていた。
父は一歩前に出る。
「ヴァルス――いや、魔王ヴァルディス」
「只者ではないとは思っていたが、
まさか魔王であったとはな」
ヴァルディスは、穏やかに一礼した。
「陛下。
その節は、正体を隠しており、失礼した」
応接室のテーブルを挟み、
ヴァルディスと私が並んで座る。
その後ろに、セリスとグラド。
向かいには、父と母。
その後ろに、クラウスが控える。
その間を、カエデが忙しなく行き来し、
茶を用意していた。
――
商人の屋敷で、
平民の装いをした国王、王妃、王女、
そして魔王が向かい合っている。
あまりに奇妙で、
あまりに前例のない光景だった。
父が、静かに口を開く。
「娘から、すべて聞いた」
「娘は、王宮を離れ、
そなたと共に歩みたいと言っている」
私は、無意識に背筋を伸ばす。
「娘が選んだ相手であるなら、
その意思を尊重したいと思っている」
だが――
父の視線は、まっすぐヴァルディスを射抜いた。
「しかし、その前に」
「親として、聞いておかねばならぬ」
間を置かず、
その問いは投げられた。
「この子を、
道具として使う気はないな?」
直球だった。
ヴァルディスは、即座に答えた。
「ない」
「もし、彼女を犠牲にしなければならない局面が来るなら、
その時点で、私は彼女を隣に置かない」
父は、その瞳を見据える。
数拍。
沈黙。
やがて、深くうなずいた。
「……よし」
その一言には、
王としての判断と、
父としての納得が、はっきりと込められていた。
「エリシア」
「魔王ヴァルディスと、
そなたたちの理想を追うがよい」
胸が、熱くなる。
「そして――勇者クラウス」
「は! 国王陛下」
「魔王討伐の任を解く」
「これよりは、
魔王ヴァルディスと共に、
アウレリア王国の発展に尽力せよ」
「仰せつかりました」
この瞬間――
魔王と勇者が、正式に手を結んだ。
歴史上、前例のない決断だった。
「陛下。
ご理解に、感謝する」
ヴァルディスが、静かに頭を下げる。
私は、父を見つめる。
「お父様……
ありがとうございます。
何と、お礼を申し上げれば……」
父は、静かに首を振った。
「今のままのアウレリア王国が、
最良だとは、私も思っておらぬ」
「かつての栄光を取り戻したい」
「娘が、そのために歩もうとしているなら――
親として、力にならぬ理由はない」
そして、ふと視線を後ろへ向ける。
「ところで、勇者クラウス」
「は! 国王陛下」
「そなた、
見事、娘を連れ帰ってくれた」
「だが、この事情だ」
「申し訳ないが――
約束していた、
エリシアとの婚姻は、なかったことにしてほしい」
国王は、はっきりと頭を下げた。
「……申し訳ない」
「と、とんでもございません!」
「その件は、承知しております!」
即答だった。
「そうか」
国王は、少しだけ表情を和らげる。
「そなたが、
たいそう娘を気に入っていたと聞いてな」
その瞬間――
控えていたセリスの視線が、鋭く光った。
――へえ。
そんな声が聞こえた気がした。
「ち、違うんだ!」
クラウスが、背後で必死に身振りをしているようだ。
◇
「……さて」
父は、わずかに背筋を正し、私を見た。
「エリシア」
「そなたが、ここに住むために――ひとつだけ、条件がある」
その声音は、国王としてではなく、父としてのものだった。
父が示した条件は、この屋敷と王宮とを結ぶ転移魔法陣の設置。
私に万が一の危険が及んだとき、いつでも王宮へ退避できるように
――そのための、最後の逃げ道。
ヴァルディスは、少しも迷うことなく、うなずいた。
「承知した」
だが、それは無条件ではなかった。
魔法陣は、王宮内でも国王の私室にのみ設置すること。
存在は極秘とし、他言無用。
そして――使用を許されるのは、私と、父、母のみ。
当然の条件だ、と父は静かに受け入れた。
それ以上の言葉は必要なかった。
その日、ヴァルディスから託された転移魔法陣の巻物を大事そうに抱え、
父と母は王宮へと戻っていった。
会談は、驚くほど短い時間だった。
だが――
非公式ながら、
アウレリア王国と魔王が、
ひとりの王女を介して静かに手を結んだ。
その歴史的瞬間を、
私は確かに、この目で見届けていた。
◇
朝の光で、目が覚めた。
この屋敷で迎える朝は、久しぶりだ。
柔らかな日差しがカーテンの隙間から差し込み、
ゆっくりと現実を引き戻してくる。
昨日――
両親と魔王ヴァルディスとの会談は、短い時間だった。
だが、これまでの人生でも、指折りに神経をすり減らした時間だったと思う。
張りつめていた気が一気にほどけたのだろう。
昨夜は、久しぶりに深く、夢も見ずに眠れた。
私は身支度を整え、食堂へ向かった。
――その途中。
朝の食堂から、楽しげな談笑の声が聞こえてくる。
……え?
こんな朝早くから、客人?
訝しみながら、そっと食堂の扉を開けると――
「なるほど、ヴァルディス卿。それは実に興味深い」
「陛下の好奇心には、こちらこそ頭が下がる」
「あなた、あまり婿殿を困らせてはいけませんよ?」
そこには。
当たり前のようにヴァルディスと向かい合い、談笑している父と母の姿があった。
「……お父様? お母様?」
「どうして、ここに……?」
思わず、素の声が出る。
母が、くすっと笑った。
「お父様、もうあなたに会いたくなったみたいよ?」
「い、いや。魔法陣の試運転を兼ねてだな」
そう言って、父はわずかに視線を逸らす。
そんな両親のやり取りを目にした瞬間――
胸の奥から、懐かしい感覚が一気によみがえった。
そうだ。
私―エリシアは、姉たちと年の離れた末っ子だった。
内気で、引っ込み思案で、いつも姉の影に隠れていた私を――
この二人は、溺愛した。
欲しいものは、何でも与えられた。
……いや、正確には、それ以上だった。
木馬がほしいと言えば、本物の白馬。
ドールハウスがほしいと言えば、湖畔の別荘。
目に入れても痛くない、とは、まさにこのこと。
――すっかり、忘れていた。
この人たち、度し難い「親バカ」だった……!
転移魔法陣も――
娘の最後の逃げ道、などと、もっともらしい理由をつけて。
本当は、自分たちが気軽に遊びに来るための手段だったのでは……?
なにが、最後の逃げ道だ……!
「おっと、もうこんな時間か」
「朝食の時間に遅れてしまいますわね。そろそろ戻らないと」
「そうだな。エリシアの顔も確かに見届けた。
では――また会おう、エリシア」
――毎日でも来そうな勢いだ。
両親は、あわただしく立ち上がり、
名残惜しそうにしながらも、転移魔法陣へと向かっていった。
光が走り、二人の姿が消える。
私は、その場に立ち尽くしたまま、
ヴァルディスの顔を見ることができなかった。
「……思っていたより、気さくな父君だな」
苦笑交じりの声。
「ヴァ、ヴァルディス……」
「ご、ごめんなさいーーーーー!!」
国王と王妃は、しばらく言葉を交わさなかった。
灯りの落とされた寝室で、
ただ、静かな沈黙だけが流れていた。
やがて――
国王が、低く、しかし揺るぎのない声で口を開いた。
「……今一度、
ヴァルス――いや、魔王ヴァルディスに会う必要があるようだ」
それは、感情に流された言葉ではなかった。
王として、状況を受け止めた末の判断だった。
「魔王であれ、商人であれ」
「我が娘が、未来を託そうとしている相手だ」
一拍、置いて。
「王としてではない」
「父として――確かめねばならぬことがある」
王妃も、静かにうなずいた。
「ええ。政治の判断は、その後でも遅くはありません」
「まずは、“人となり”を知ることが先ですわ」
◇
翌日。
私は、父と母――
アウレリア国王と王妃と共に、
眠りの森の幹線道路を抜け、ヴェルハイムへ向かっていた。
今回は、あくまでお忍びだ。
父も母も、簡素な平民の装いに身を包んでいる。
勇者クラウスが、護衛として随行していた。
眠りの森の幹線道路を通るのは、
父と母にとって、これが初めてだった。
「……見事な道ですこと」
母が、思わず感嘆の声を漏らす。
「物流が、国の形を変える――
なるほど、噂に違わぬ」
父も、静かに周囲を見渡していた。
やがて、一行は屋敷に到着する。
迎えに出たのは、セリスだった。
「ようこそお越しくださいました」
その落ち着いた所作に、
父は一瞬、視線を細めた。
応接室へ通されると、
そこには、すでに魔王ヴァルディスが待っていた。
父は一歩前に出る。
「ヴァルス――いや、魔王ヴァルディス」
「只者ではないとは思っていたが、
まさか魔王であったとはな」
ヴァルディスは、穏やかに一礼した。
「陛下。
その節は、正体を隠しており、失礼した」
応接室のテーブルを挟み、
ヴァルディスと私が並んで座る。
その後ろに、セリスとグラド。
向かいには、父と母。
その後ろに、クラウスが控える。
その間を、カエデが忙しなく行き来し、
茶を用意していた。
――
商人の屋敷で、
平民の装いをした国王、王妃、王女、
そして魔王が向かい合っている。
あまりに奇妙で、
あまりに前例のない光景だった。
父が、静かに口を開く。
「娘から、すべて聞いた」
「娘は、王宮を離れ、
そなたと共に歩みたいと言っている」
私は、無意識に背筋を伸ばす。
「娘が選んだ相手であるなら、
その意思を尊重したいと思っている」
だが――
父の視線は、まっすぐヴァルディスを射抜いた。
「しかし、その前に」
「親として、聞いておかねばならぬ」
間を置かず、
その問いは投げられた。
「この子を、
道具として使う気はないな?」
直球だった。
ヴァルディスは、即座に答えた。
「ない」
「もし、彼女を犠牲にしなければならない局面が来るなら、
その時点で、私は彼女を隣に置かない」
父は、その瞳を見据える。
数拍。
沈黙。
やがて、深くうなずいた。
「……よし」
その一言には、
王としての判断と、
父としての納得が、はっきりと込められていた。
「エリシア」
「魔王ヴァルディスと、
そなたたちの理想を追うがよい」
胸が、熱くなる。
「そして――勇者クラウス」
「は! 国王陛下」
「魔王討伐の任を解く」
「これよりは、
魔王ヴァルディスと共に、
アウレリア王国の発展に尽力せよ」
「仰せつかりました」
この瞬間――
魔王と勇者が、正式に手を結んだ。
歴史上、前例のない決断だった。
「陛下。
ご理解に、感謝する」
ヴァルディスが、静かに頭を下げる。
私は、父を見つめる。
「お父様……
ありがとうございます。
何と、お礼を申し上げれば……」
父は、静かに首を振った。
「今のままのアウレリア王国が、
最良だとは、私も思っておらぬ」
「かつての栄光を取り戻したい」
「娘が、そのために歩もうとしているなら――
親として、力にならぬ理由はない」
そして、ふと視線を後ろへ向ける。
「ところで、勇者クラウス」
「は! 国王陛下」
「そなた、
見事、娘を連れ帰ってくれた」
「だが、この事情だ」
「申し訳ないが――
約束していた、
エリシアとの婚姻は、なかったことにしてほしい」
国王は、はっきりと頭を下げた。
「……申し訳ない」
「と、とんでもございません!」
「その件は、承知しております!」
即答だった。
「そうか」
国王は、少しだけ表情を和らげる。
「そなたが、
たいそう娘を気に入っていたと聞いてな」
その瞬間――
控えていたセリスの視線が、鋭く光った。
――へえ。
そんな声が聞こえた気がした。
「ち、違うんだ!」
クラウスが、背後で必死に身振りをしているようだ。
◇
「……さて」
父は、わずかに背筋を正し、私を見た。
「エリシア」
「そなたが、ここに住むために――ひとつだけ、条件がある」
その声音は、国王としてではなく、父としてのものだった。
父が示した条件は、この屋敷と王宮とを結ぶ転移魔法陣の設置。
私に万が一の危険が及んだとき、いつでも王宮へ退避できるように
――そのための、最後の逃げ道。
ヴァルディスは、少しも迷うことなく、うなずいた。
「承知した」
だが、それは無条件ではなかった。
魔法陣は、王宮内でも国王の私室にのみ設置すること。
存在は極秘とし、他言無用。
そして――使用を許されるのは、私と、父、母のみ。
当然の条件だ、と父は静かに受け入れた。
それ以上の言葉は必要なかった。
その日、ヴァルディスから託された転移魔法陣の巻物を大事そうに抱え、
父と母は王宮へと戻っていった。
会談は、驚くほど短い時間だった。
だが――
非公式ながら、
アウレリア王国と魔王が、
ひとりの王女を介して静かに手を結んだ。
その歴史的瞬間を、
私は確かに、この目で見届けていた。
◇
朝の光で、目が覚めた。
この屋敷で迎える朝は、久しぶりだ。
柔らかな日差しがカーテンの隙間から差し込み、
ゆっくりと現実を引き戻してくる。
昨日――
両親と魔王ヴァルディスとの会談は、短い時間だった。
だが、これまでの人生でも、指折りに神経をすり減らした時間だったと思う。
張りつめていた気が一気にほどけたのだろう。
昨夜は、久しぶりに深く、夢も見ずに眠れた。
私は身支度を整え、食堂へ向かった。
――その途中。
朝の食堂から、楽しげな談笑の声が聞こえてくる。
……え?
こんな朝早くから、客人?
訝しみながら、そっと食堂の扉を開けると――
「なるほど、ヴァルディス卿。それは実に興味深い」
「陛下の好奇心には、こちらこそ頭が下がる」
「あなた、あまり婿殿を困らせてはいけませんよ?」
そこには。
当たり前のようにヴァルディスと向かい合い、談笑している父と母の姿があった。
「……お父様? お母様?」
「どうして、ここに……?」
思わず、素の声が出る。
母が、くすっと笑った。
「お父様、もうあなたに会いたくなったみたいよ?」
「い、いや。魔法陣の試運転を兼ねてだな」
そう言って、父はわずかに視線を逸らす。
そんな両親のやり取りを目にした瞬間――
胸の奥から、懐かしい感覚が一気によみがえった。
そうだ。
私―エリシアは、姉たちと年の離れた末っ子だった。
内気で、引っ込み思案で、いつも姉の影に隠れていた私を――
この二人は、溺愛した。
欲しいものは、何でも与えられた。
……いや、正確には、それ以上だった。
木馬がほしいと言えば、本物の白馬。
ドールハウスがほしいと言えば、湖畔の別荘。
目に入れても痛くない、とは、まさにこのこと。
――すっかり、忘れていた。
この人たち、度し難い「親バカ」だった……!
転移魔法陣も――
娘の最後の逃げ道、などと、もっともらしい理由をつけて。
本当は、自分たちが気軽に遊びに来るための手段だったのでは……?
なにが、最後の逃げ道だ……!
「おっと、もうこんな時間か」
「朝食の時間に遅れてしまいますわね。そろそろ戻らないと」
「そうだな。エリシアの顔も確かに見届けた。
では――また会おう、エリシア」
――毎日でも来そうな勢いだ。
両親は、あわただしく立ち上がり、
名残惜しそうにしながらも、転移魔法陣へと向かっていった。
光が走り、二人の姿が消える。
私は、その場に立ち尽くしたまま、
ヴァルディスの顔を見ることができなかった。
「……思っていたより、気さくな父君だな」
苦笑交じりの声。
「ヴァ、ヴァルディス……」
「ご、ごめんなさいーーーーー!!」
0
あなたにおすすめの小説
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
婚約破棄された際もらった慰謝料で田舎の土地を買い農家になった元貴族令嬢、野菜を買いにきたベジタリアン第三王子に求婚される
さら
恋愛
婚約破棄された元伯爵令嬢クラリス。
慰謝料代わりに受け取った金で田舎の小さな土地を買い、農業を始めることに。泥にまみれて種を撒き、水をやり、必死に生きる日々。貴族の煌びやかな日々は失ったけれど、土と共に過ごす穏やかな時間が、彼女に新しい幸せをくれる――はずだった。
だがある日、畑に現れたのは野菜好きで有名な第三王子レオニール。
「この野菜は……他とは違う。僕は、あなたが欲しい」
そう言って真剣な瞳で求婚してきて!?
王妃も兄王子たちも立ちはだかる。
「身分違いの恋」なんて笑われても、二人の気持ちは揺るがない。荒れ地を畑に変えるように、愛もまた努力で実を結ぶのか――。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話+間話8話。
【1話完結】あなたの恋人は毎夜わたしのベッドで寝てますよ。
ariya
ファンタジー
ソフィア・ラテットは、婚約者アレックスから疎まれていた。
彼の傍らには、いつも愛らしい恋人リリアンヌ。
婚約者の立場として注意しても、アレックスは聞く耳を持たない。
そして迎えた学園卒業パーティー。
ソフィアは公衆の面前で婚約破棄を言い渡される。
ガッツポーズを決めるリリアンヌ。
そのままアレックスに飛び込むかと思いきや――
彼女が抱きついた先は、ソフィアだった。
私の生前がだいぶ不幸でカミサマにそれを話したら、何故かそれが役に立ったらしい
あとさん♪
ファンタジー
その瞬間を、何故かよく覚えている。
誰かに押されて、誰?と思って振り向いた。私の背を押したのはクラスメイトだった。私の背を押したままの、手を突き出した恰好で嘲笑っていた。
それが私の最後の記憶。
※わかっている、これはご都合主義!
※設定はゆるんゆるん
※実在しない
※全五話
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
【完結】悪役令嬢ですが、元官僚スキルで断罪も陰謀も処理します。
かおり
ファンタジー
異世界で悪役令嬢に転生した元官僚。婚約破棄? 断罪? 全部ルールと書類で処理します。
謝罪してないのに謝ったことになる“限定謝罪”で、婚約者も貴族も黙らせる――バリキャリ令嬢の逆転劇!
※読んでいただき、ありがとうございます。ささやかな物語ですが、どこか少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる