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9:告死天使降臨
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「ちょっと待ってえええぇええぇ!!!」
焦りのあまり思わず物凄い剣幕で叫ぶと、ぴしりと交戦体制に入っていた騎士が動きをとめる。はやし立てていた観客の皆さんも静かになった。
サムだけは、「珍しいなぁ」と呟いただけであった。
「ちょ、ちょっと待ってください。急いで魔力封じるんで」
それを聞いて、ワクワクと成り行きを見守っていたキース父様がずるっとこけた。
「封じていなかったのかよ」
「すいませんっ。半ばキレかかってすっかり失念してました!」
「怖い事しないでくださいましっ、ヴィー!」
「うっかり、で国一つ滅ぼしかけないでくださいよっ!!」
「さすがに国一つは、一発では滅ぼせませんよ。せめて十発前後は……――」
「言い訳になってないっ!」
「ヴィアン。おんまえ、騎士じゃなくて芸人の方が向いてるんじゃないのか?」
「冗談じゃないですよ。何笑ってるんですかぁ!?」
サムめ、ふざけた奴だ。観客席でちらほら笑っている方々がいるのが、遺憾極まりないのですが。
「何ボケかましてるんだ。さっさと『グズナイサ・ローネ』呼び出して、魔力を封じろっ!」
「あ、すいません。すぐやります」
殿下に怒られた。びしっと背筋を正して、作業に取り掛かる。と言っても、耳飾りの台座から石を取り外して『グズナイサ・ローネ』を呼び出すだけなんですけどね。
私は、台座から取り外したグリーンダイア手にし、呼びかける。
「―――サロ、サロ、『グズナイサ・ローネ』。起きてください。聞こえているのでしょう?」
『………………………』
返事してくれよ。
「サロー」
『………………………』
――――封魔具に声をかけても、返事があるわけがない。普通なら、そう考えるだろう。ただの道具だ。自我が在るわけがない。そう考えるだろう。
だが、に限ってはそうはならない。―――はずである。
「サロ~」
奇異の視線がぶすぶす音を立てて刺さるが、構っていられるか。そういえば、『グズナイサ・ローネ』は国宝でしたよね? 国民がその存在、価値を知らないでどうするんですかね? あ、一応危険物でしたっけ?
「何だ、ヴィアン。呼び出せないのか?」
とうとう見かねた殿下が、柱から顔を出した。殿下、その仕草、なんか妙に乙女チックで気色悪いんですけど。イレオン卿が、私と同じ感想を持っているのは容易に想像できた。目が、全てを物語っている。何と言うか、傍から見て、空寒いものを感じさせるのだ。正直言って、腹黒さがにじみ出ている。
私の心の声が聞こえたからか、殿下は一つ咳払いをしてから柱の陰から出てきた。
「もう一度問うが、呼び出せないのか?」
若干、声音が不機嫌になっている気がする。
「は、はい。何か昼寝でもしているみたいですね。起こします」
「会場は破壊するなよ?」
「そんなに手加減できないように見えます? 並みには扱えるんですから」
「人、並………?」
その不信な目はやめてください。嘘は言ってないですよ?
「それでは、始めますからちょっと離れていてください。ほら、またあの柱の陰にでも」
そう促すと、殿下は眉間にしわを寄せながらも私の言葉に従ってくれた。相当気に食わないといった風勢だったが。
「皆さんも、伏せていた方がよろしいかと思います。風で吹き飛びかもしれませんから」
「!?」
この場の空気が重くなる。普段平和な、明らかな暴力ともかけ離れていたであろう貴族のご令嬢などは、これだけで失神してその場の崩れ落ちた。他にも、戦闘とは無縁な文官なども膝をついた。
…………国王陛下は顔を青くしているだけだ。ぶしつけながら、大したものだ。それに対して、教皇猊下は飄々とこの状況を楽しんでいるかの様にさえ見える。教会の中をのし上がっただけあって、図太い神経をしていらっしゃる。顔色一つ変わっていない。
『サロ』
私の言葉は、更に異音となって辺りに響く。
『起きなさい』
『――――』
反応なしですか。いい度胸してるじゃないですか。そろそろ時間の無駄なので攻めますよ?
『―――でないと、供給、止めますよ?』
『―――――ッ』
知らず知らずのうちに口角が上がる。今の私は、随分と人の悪い顔をしている事だろう。
『いいんですか? 私は有言実行タイプですよ?』
私は、証明するかのようにゆっくりと供給を狭めてゆく。じりじりと、だがためらいなく。
『サロ? 最後の勧告です。起きて呼応しなさい』
私は、そう言い切ると、それまで焦らして来た分の供給を一気に堰切―――。
『――っやぁあぁめぇええてぇえええええぇええぇ!!』
―――ろうとした瞬間、掌から断絶魔さながらの悲鳴が迸った。
『やめて、やめてやめてやめてって!!! ボクを殺す気なのっ!?』
悲鳴とともに現れたのは、明るい緑色の瞳と髪をした、想定十歳かそこらの愛らしい男の子だった。
「やっと起きましたか、サロ。手間を取らせないでくださいよぉ」
『手間っ!? ボクの事を手のかかる子供みたく言わないでくれるっ!?』
キラキラと光る粉のようなものをまき散ちらしながら、サロはキャンキャンと文句を垂れる。顔が思いっきり子供だから、全然怖くない。けれど、曲がりなりにも最高位精霊・ロィゼッタの位を冠するサ……グズナイサ・ローネ殿には少々失礼かと思ったので、吹き出すのは我慢した。
「すみません、サロ。貴方がどうしても起きてくれないもので、手っ取り早く起こす方法を取ったら、つい」
『つい、で殺されてたまるかぁああぁ!! この鬼畜、悪魔、人でなしぃいぃ!!』
「人聞きの悪い。そもそもは、サロが仕事をさぼって、呑気に昼寝していたのが悪いんですからね? 私だけが悪く言われる筋合いはないですよ」
『ボクのせいなのっ!?』
「当り前じゃないですか」
『嘘でしょっ!?』
サロは信じられないものを見る目で私を見た。幼い子供の愛らしい顔でそんな表情されると、何とも言い難い惨めさが湧いてくるんですが。
「―――――あ、悪魔だ」
「―――へ?」
唐突に耳に入った、その一言。言葉を発した男に、会場全体の視線が一斉に集まる。
「っ!?」
男は(別の誰かでもそうだと思うが)まさかこんな事になるとは思ってもいなかったようで、皆の視線が自分に向いてきてたじろいている。
「悪魔? って、誰の事です?」
私が不思議そうにその男に問うと、今度は私の方に視線が移動してきた。男の視線も当然ながらある。
「いや、どう考えても、あんたの事だろ」
「え」
『うん。どう考えても、ヴィーの事だと思うよ?』
「嘘ぉ」
何て心外な言葉だろう。こんなにも品行方正に生きてきたというのに。
「いや、ヴィーは悪魔というより告死天使だな」
「っちょ、アレク父様!? 何言いだすんですか!?」
それフォローになってませんよっ!
「そうですわねぇ。昔は純真で純粋でしたものぉ」
「カリメア母様まで!?」
今は薄汚れてるって言うんですか!?
「告死天使、か。純真だった天使が堕ちて死神に、ってか。時とは残酷なものだな……」
「キース父様……。もう何とでも呼んでくださいよ………………」
やる気をなくした。もうなるようになれ。
『で、ヴィー? このボクが気持ちよく寝ていたところを叩き起こして、何をボクに言いたかったわけ?』
またイライラを思い出したのか、サロが不機嫌に言った。
「あ、あぁ。そうでした。サロ、私の魔力を瞳の色をぎりぎり隠せるくらいまでの力を残して、全部封じてくださいませんか?」
『は?』
「っちょと、ヴィー!?」
「何を考えてるんだ、いくらお前でも魔力をそこまで封じられたら、数分も持たないだろうが」
「そうですよ、貴方の力の基本は魔力なんですよ!? そんな事をしたら、いくら何でも……っ」
「大丈夫ですよ、『緑牙』にいた時はこのくらい普通でしたし。むしろ、ただの騎士さん方に向かってちょっとでも魔力開放状態で剣を交えたら、それこそ恐ろしい事態になりかねませんよ?」
皆さん心配性なんですから。そんなに恐怖で顔面固めなくてもいいじゃないですか。
「い、いや、そうかもしれませんが………」
「『緑牙』は規格外者の巣窟だろうが、普通の騎士団と比べるなよっ!」
「あの、ロゥガリヤの皆様。『緑牙』だって、能力が規格外なだけであって、人格的には事なかれ主義が多いんですからね!? 変人奇人の集まりだと思わないでくださいよ!?」
サムが必死に弁解する。だが虚しい抵抗のように思われた。
「貴方は黙っていて下さる!? 妾たちは、ヴィーと話しているのですわっ!」
「すみませんでしたぁああぁっ!」
カリメア母様に般若の形相で睨まれ、サムがすっかり竦み上がった。情けない限りである。
「我から一つよいかぇ?」
喧噪の中、静かに口を開いたの教皇猊下だった。
「これからヴィアンが『葵』で勤務していくうえで、最悪の状態――魔力が枯渇した状態での戦闘もあり得るだろうて。まぁ、それは『緑牙』でも同じじゃったかとは思うが……。その場合に備えて、この場にいる者たちに宣言する意味でも、魔力なしで新『葵ノ騎士団』団長殿がどこまで戦えるか、確かめてもよいとは思わんかぇ? これまでヴィアンは魔力の方が有名で戦闘能力単体での実力が埋没していたようにも感じるでの。実際に見てもらった方が、皆も納得するじゃろうて」
国王と同等、民からの人気も含めるとそれ以上の発言力を持つかもしれない方の一言は、まさに鶴の一声だった。
焦りのあまり思わず物凄い剣幕で叫ぶと、ぴしりと交戦体制に入っていた騎士が動きをとめる。はやし立てていた観客の皆さんも静かになった。
サムだけは、「珍しいなぁ」と呟いただけであった。
「ちょ、ちょっと待ってください。急いで魔力封じるんで」
それを聞いて、ワクワクと成り行きを見守っていたキース父様がずるっとこけた。
「封じていなかったのかよ」
「すいませんっ。半ばキレかかってすっかり失念してました!」
「怖い事しないでくださいましっ、ヴィー!」
「うっかり、で国一つ滅ぼしかけないでくださいよっ!!」
「さすがに国一つは、一発では滅ぼせませんよ。せめて十発前後は……――」
「言い訳になってないっ!」
「ヴィアン。おんまえ、騎士じゃなくて芸人の方が向いてるんじゃないのか?」
「冗談じゃないですよ。何笑ってるんですかぁ!?」
サムめ、ふざけた奴だ。観客席でちらほら笑っている方々がいるのが、遺憾極まりないのですが。
「何ボケかましてるんだ。さっさと『グズナイサ・ローネ』呼び出して、魔力を封じろっ!」
「あ、すいません。すぐやります」
殿下に怒られた。びしっと背筋を正して、作業に取り掛かる。と言っても、耳飾りの台座から石を取り外して『グズナイサ・ローネ』を呼び出すだけなんですけどね。
私は、台座から取り外したグリーンダイア手にし、呼びかける。
「―――サロ、サロ、『グズナイサ・ローネ』。起きてください。聞こえているのでしょう?」
『………………………』
返事してくれよ。
「サロー」
『………………………』
――――封魔具に声をかけても、返事があるわけがない。普通なら、そう考えるだろう。ただの道具だ。自我が在るわけがない。そう考えるだろう。
だが、に限ってはそうはならない。―――はずである。
「サロ~」
奇異の視線がぶすぶす音を立てて刺さるが、構っていられるか。そういえば、『グズナイサ・ローネ』は国宝でしたよね? 国民がその存在、価値を知らないでどうするんですかね? あ、一応危険物でしたっけ?
「何だ、ヴィアン。呼び出せないのか?」
とうとう見かねた殿下が、柱から顔を出した。殿下、その仕草、なんか妙に乙女チックで気色悪いんですけど。イレオン卿が、私と同じ感想を持っているのは容易に想像できた。目が、全てを物語っている。何と言うか、傍から見て、空寒いものを感じさせるのだ。正直言って、腹黒さがにじみ出ている。
私の心の声が聞こえたからか、殿下は一つ咳払いをしてから柱の陰から出てきた。
「もう一度問うが、呼び出せないのか?」
若干、声音が不機嫌になっている気がする。
「は、はい。何か昼寝でもしているみたいですね。起こします」
「会場は破壊するなよ?」
「そんなに手加減できないように見えます? 並みには扱えるんですから」
「人、並………?」
その不信な目はやめてください。嘘は言ってないですよ?
「それでは、始めますからちょっと離れていてください。ほら、またあの柱の陰にでも」
そう促すと、殿下は眉間にしわを寄せながらも私の言葉に従ってくれた。相当気に食わないといった風勢だったが。
「皆さんも、伏せていた方がよろしいかと思います。風で吹き飛びかもしれませんから」
「!?」
この場の空気が重くなる。普段平和な、明らかな暴力ともかけ離れていたであろう貴族のご令嬢などは、これだけで失神してその場の崩れ落ちた。他にも、戦闘とは無縁な文官なども膝をついた。
…………国王陛下は顔を青くしているだけだ。ぶしつけながら、大したものだ。それに対して、教皇猊下は飄々とこの状況を楽しんでいるかの様にさえ見える。教会の中をのし上がっただけあって、図太い神経をしていらっしゃる。顔色一つ変わっていない。
『サロ』
私の言葉は、更に異音となって辺りに響く。
『起きなさい』
『――――』
反応なしですか。いい度胸してるじゃないですか。そろそろ時間の無駄なので攻めますよ?
『―――でないと、供給、止めますよ?』
『―――――ッ』
知らず知らずのうちに口角が上がる。今の私は、随分と人の悪い顔をしている事だろう。
『いいんですか? 私は有言実行タイプですよ?』
私は、証明するかのようにゆっくりと供給を狭めてゆく。じりじりと、だがためらいなく。
『サロ? 最後の勧告です。起きて呼応しなさい』
私は、そう言い切ると、それまで焦らして来た分の供給を一気に堰切―――。
『――っやぁあぁめぇええてぇえええええぇええぇ!!』
―――ろうとした瞬間、掌から断絶魔さながらの悲鳴が迸った。
『やめて、やめてやめてやめてって!!! ボクを殺す気なのっ!?』
悲鳴とともに現れたのは、明るい緑色の瞳と髪をした、想定十歳かそこらの愛らしい男の子だった。
「やっと起きましたか、サロ。手間を取らせないでくださいよぉ」
『手間っ!? ボクの事を手のかかる子供みたく言わないでくれるっ!?』
キラキラと光る粉のようなものをまき散ちらしながら、サロはキャンキャンと文句を垂れる。顔が思いっきり子供だから、全然怖くない。けれど、曲がりなりにも最高位精霊・ロィゼッタの位を冠するサ……グズナイサ・ローネ殿には少々失礼かと思ったので、吹き出すのは我慢した。
「すみません、サロ。貴方がどうしても起きてくれないもので、手っ取り早く起こす方法を取ったら、つい」
『つい、で殺されてたまるかぁああぁ!! この鬼畜、悪魔、人でなしぃいぃ!!』
「人聞きの悪い。そもそもは、サロが仕事をさぼって、呑気に昼寝していたのが悪いんですからね? 私だけが悪く言われる筋合いはないですよ」
『ボクのせいなのっ!?』
「当り前じゃないですか」
『嘘でしょっ!?』
サロは信じられないものを見る目で私を見た。幼い子供の愛らしい顔でそんな表情されると、何とも言い難い惨めさが湧いてくるんですが。
「―――――あ、悪魔だ」
「―――へ?」
唐突に耳に入った、その一言。言葉を発した男に、会場全体の視線が一斉に集まる。
「っ!?」
男は(別の誰かでもそうだと思うが)まさかこんな事になるとは思ってもいなかったようで、皆の視線が自分に向いてきてたじろいている。
「悪魔? って、誰の事です?」
私が不思議そうにその男に問うと、今度は私の方に視線が移動してきた。男の視線も当然ながらある。
「いや、どう考えても、あんたの事だろ」
「え」
『うん。どう考えても、ヴィーの事だと思うよ?』
「嘘ぉ」
何て心外な言葉だろう。こんなにも品行方正に生きてきたというのに。
「いや、ヴィーは悪魔というより告死天使だな」
「っちょ、アレク父様!? 何言いだすんですか!?」
それフォローになってませんよっ!
「そうですわねぇ。昔は純真で純粋でしたものぉ」
「カリメア母様まで!?」
今は薄汚れてるって言うんですか!?
「告死天使、か。純真だった天使が堕ちて死神に、ってか。時とは残酷なものだな……」
「キース父様……。もう何とでも呼んでくださいよ………………」
やる気をなくした。もうなるようになれ。
『で、ヴィー? このボクが気持ちよく寝ていたところを叩き起こして、何をボクに言いたかったわけ?』
またイライラを思い出したのか、サロが不機嫌に言った。
「あ、あぁ。そうでした。サロ、私の魔力を瞳の色をぎりぎり隠せるくらいまでの力を残して、全部封じてくださいませんか?」
『は?』
「っちょと、ヴィー!?」
「何を考えてるんだ、いくらお前でも魔力をそこまで封じられたら、数分も持たないだろうが」
「そうですよ、貴方の力の基本は魔力なんですよ!? そんな事をしたら、いくら何でも……っ」
「大丈夫ですよ、『緑牙』にいた時はこのくらい普通でしたし。むしろ、ただの騎士さん方に向かってちょっとでも魔力開放状態で剣を交えたら、それこそ恐ろしい事態になりかねませんよ?」
皆さん心配性なんですから。そんなに恐怖で顔面固めなくてもいいじゃないですか。
「い、いや、そうかもしれませんが………」
「『緑牙』は規格外者の巣窟だろうが、普通の騎士団と比べるなよっ!」
「あの、ロゥガリヤの皆様。『緑牙』だって、能力が規格外なだけであって、人格的には事なかれ主義が多いんですからね!? 変人奇人の集まりだと思わないでくださいよ!?」
サムが必死に弁解する。だが虚しい抵抗のように思われた。
「貴方は黙っていて下さる!? 妾たちは、ヴィーと話しているのですわっ!」
「すみませんでしたぁああぁっ!」
カリメア母様に般若の形相で睨まれ、サムがすっかり竦み上がった。情けない限りである。
「我から一つよいかぇ?」
喧噪の中、静かに口を開いたの教皇猊下だった。
「これからヴィアンが『葵』で勤務していくうえで、最悪の状態――魔力が枯渇した状態での戦闘もあり得るだろうて。まぁ、それは『緑牙』でも同じじゃったかとは思うが……。その場合に備えて、この場にいる者たちに宣言する意味でも、魔力なしで新『葵ノ騎士団』団長殿がどこまで戦えるか、確かめてもよいとは思わんかぇ? これまでヴィアンは魔力の方が有名で戦闘能力単体での実力が埋没していたようにも感じるでの。実際に見てもらった方が、皆も納得するじゃろうて」
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