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第1章
18話
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健斗side
健太郎のデビューの日、俺はテレビ越しに聖の姿を見て発情してしまった。
そこからの記憶は曖昧だった。
ただただ聖が欲しくて堪らなくて、会えないのが苦しくてどうしようもなかった。
俺は聖以外の人間を受け入れることが出来なくなってしまった。
1日に何回かナースが食事が取れない俺の為に点滴を打ちに来てくれるが、俺はそのナースが近づくことすら嫌になった。
聖が来て欲しいのに聖が来てくれない。
聖以外の人間は全てが敵に思えた。
ナースが俺の腕に点滴を刺す度に俺は強く抵抗した。
もう俺はご飯も食べれず、点滴を打つことも難しい、俺はこのまま死ぬんだなと、頭のどこかでそう思っていた。
最後に健太郎がアイドルとして輝いている姿を見れた、それだけが俺の幸せだ。
健太郎が立派に成長した。もう心残りなんて何も無い。
「臥龍岡さんもう少し頑張ってください。」
毎日俺にそう言って少しでも俺が生きれるように努力してくれている山中先生には申し訳なく思って居るが、体は言うことを聞いてくれず山中先生が病室に入ってくるのを拒んでしまう。
「……せ、ぃ?……せぃ、どこ?…」
「ごめんね、せいさんに会いたいね。」
俺はうわ言のようにそう繰り返す。
山中先生は俺に優しく答えてくれるが俺の耳には全く入ってこない。
山中先生は素早く処置を施すと俺のストレスにならないように直ぐに出ていく。
俺はその後この熱い体をいつも1人で治める。
山中先生が治療用に大人のおもちゃをくれたので俺はそれを何度も抜いて挿す。
俺のあそこは番を受け入れる為にと大洪水のように濡れていて多少手荒にやっても傷つく心配はない。
俺の体の中に入っているのが聖ではなく、冷たいプラスチックなことが悲しくて涙が溢れる。
2日ほど経つと俺の中にこんなに苦しい思いをするなら早く死にたかった。もっと早く死ねば良かったと、思い始めるようになる。
正直舐めていた、番が居ないことで苦しんで死ぬことってこんなにも苦しいなんて思わなかった。
「…………聖、会いたい…」
思わずずっと言わないで居た言葉が口から零れた。この言葉を言ってしまったら俺の中で留めていた何かが溢れ出すような気がして言えなかった。
だけどもう関係ない。
俺は子供のように泣きながら聖に会いたいと言いづけた。
コンコン
病室がノックされる。
また山中先生が治療の為に来てくれた、そう思ったが扉の向こうからする匂いが違った。
これは山中先生の匂いじゃなくて、俺がずっと求めていた、聖のような匂いだった。
「聖!聖!」
俺は思わず聖の名前を大声で呼んだ。
ここに聖が来るはずなんてないのに、もう五感までおかしくなってしまっているのか、
そろそろ死んでしまうのか、そう思った。
病室の扉が開かれた。
俺は辛い体を動かして扉の方へ向いた。
そこに居たのは大好きな聖だった。
鼻だけじゃなくて目ももう幻覚を見始めているのか…、俺は誰彼構っている余裕はなくて、覚束無い足で聖の元へ行き足元に這いつくばるように倒れ込んだ。
俺の幻覚の聖は昔の姿より少し大人びているような気がした。それこそこの前テレビで一瞬見た聖みたいだった。
きっと17年も経ってるから俺の知ってる聖じゃなくて今の聖を幻覚として見ているんだろう。
最後に聖にもう一度再開した気持ちになれて嬉しい。
「せぇい?……やっと会えた……」
健太郎のデビューの日、俺はテレビ越しに聖の姿を見て発情してしまった。
そこからの記憶は曖昧だった。
ただただ聖が欲しくて堪らなくて、会えないのが苦しくてどうしようもなかった。
俺は聖以外の人間を受け入れることが出来なくなってしまった。
1日に何回かナースが食事が取れない俺の為に点滴を打ちに来てくれるが、俺はそのナースが近づくことすら嫌になった。
聖が来て欲しいのに聖が来てくれない。
聖以外の人間は全てが敵に思えた。
ナースが俺の腕に点滴を刺す度に俺は強く抵抗した。
もう俺はご飯も食べれず、点滴を打つことも難しい、俺はこのまま死ぬんだなと、頭のどこかでそう思っていた。
最後に健太郎がアイドルとして輝いている姿を見れた、それだけが俺の幸せだ。
健太郎が立派に成長した。もう心残りなんて何も無い。
「臥龍岡さんもう少し頑張ってください。」
毎日俺にそう言って少しでも俺が生きれるように努力してくれている山中先生には申し訳なく思って居るが、体は言うことを聞いてくれず山中先生が病室に入ってくるのを拒んでしまう。
「……せ、ぃ?……せぃ、どこ?…」
「ごめんね、せいさんに会いたいね。」
俺はうわ言のようにそう繰り返す。
山中先生は俺に優しく答えてくれるが俺の耳には全く入ってこない。
山中先生は素早く処置を施すと俺のストレスにならないように直ぐに出ていく。
俺はその後この熱い体をいつも1人で治める。
山中先生が治療用に大人のおもちゃをくれたので俺はそれを何度も抜いて挿す。
俺のあそこは番を受け入れる為にと大洪水のように濡れていて多少手荒にやっても傷つく心配はない。
俺の体の中に入っているのが聖ではなく、冷たいプラスチックなことが悲しくて涙が溢れる。
2日ほど経つと俺の中にこんなに苦しい思いをするなら早く死にたかった。もっと早く死ねば良かったと、思い始めるようになる。
正直舐めていた、番が居ないことで苦しんで死ぬことってこんなにも苦しいなんて思わなかった。
「…………聖、会いたい…」
思わずずっと言わないで居た言葉が口から零れた。この言葉を言ってしまったら俺の中で留めていた何かが溢れ出すような気がして言えなかった。
だけどもう関係ない。
俺は子供のように泣きながら聖に会いたいと言いづけた。
コンコン
病室がノックされる。
また山中先生が治療の為に来てくれた、そう思ったが扉の向こうからする匂いが違った。
これは山中先生の匂いじゃなくて、俺がずっと求めていた、聖のような匂いだった。
「聖!聖!」
俺は思わず聖の名前を大声で呼んだ。
ここに聖が来るはずなんてないのに、もう五感までおかしくなってしまっているのか、
そろそろ死んでしまうのか、そう思った。
病室の扉が開かれた。
俺は辛い体を動かして扉の方へ向いた。
そこに居たのは大好きな聖だった。
鼻だけじゃなくて目ももう幻覚を見始めているのか…、俺は誰彼構っている余裕はなくて、覚束無い足で聖の元へ行き足元に這いつくばるように倒れ込んだ。
俺の幻覚の聖は昔の姿より少し大人びているような気がした。それこそこの前テレビで一瞬見た聖みたいだった。
きっと17年も経ってるから俺の知ってる聖じゃなくて今の聖を幻覚として見ているんだろう。
最後に聖にもう一度再開した気持ちになれて嬉しい。
「せぇい?……やっと会えた……」
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