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16.オーガ族とエルフ族
02.オーガ族の神。(その2)
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おっ。ひとり木から降りてきた。
エルフの男か、やっぱりイケメンだな。
エルフの男は、クリスの面前にやってくると地面に膝を付いて頭を下げてこう言い出した。
「女神アルティナ様、なぜこのような危険な場所に人族の冒険者と行動を共にされているのですか。」
「ここは、オーガの巣が近くにあり我々エルフでも近づかぬようにしている場所です。」
「我々エルフがお守りいたします。速やかにこの場を離れることをお勧めいたします。」
エルフは、クリスを女神アルティナ様と勘違いしてこの場から逃げるように言ってきたのだ。
クリスは、エルフの面前で一歩前に出てこう告げた。
「私は、女神アルティナ様でありません。アルティナ様が創造した神器が人化した者です。」
「ですが、この榊という人族の者は、女神アルティナ様より使命を受けてこの地に来たのです。女神アルティナ様を信仰する者であるならば、この者が神から受けた使命を全うできるよう助力を尽くしなさい。」
おっ。クリスが化けた。まるで女神アルティナ様みたいだ。
「わかりました。女神アルティナ様より使命を賜った人族へ助力を尽くします。」
そう言うと、木の上で警戒していた2人のエルフに合図を送った。
木の上から2人のエルフが降りた後、クリスの面前で膝を付いて女神への忠誠の祈りを捧げ始めた。
皆が警戒している中、崩れた城壁の外に移動する。
探査で確認する限り、多数のオーガが並んで立っているはずだ。
いつもなら真っ先に攻撃してくるはずだが、なぜかオーガは動こうとしない。
俺は、アレスに"阿行"さんと"吽行"さんを城壁の外にいるオーガの前まで移動するよう指示を出した。
オーガの前に移動した体調4mを超える筋骨隆々の"阿行"さんと"吽行"さん。
オーガから見ても身長も躯体も凌駕する存在は、オーガのすぐ前で生動の構えで立ち尽くした。
その時、今まで見たこともない光景が目に映った。
並んで立っていたオーガが全て、地面に片膝を付いて頭を下げはじめたのだ。
皆が動揺してお互いの顔を見合わせていると。
「ワレワレハハジメテワレワレノ"カミ"ヲコノメデミルコトガデキマシタ。」
「"カミ"ヨ、ドウカワレワレオーガニシュクフクヲヲオアタエクダサイ。」
えっ。えっ。オーガって人語話せるの。
しかも"阿行"さんと"吽行"さんの事を"オーガの神"って言ってる。
たしかに見た感じは、"阿行"さんと"吽行"さんはオーガに見えないこともないが、いきなり神って言われてもな。
俺は、恐る恐る"阿行"さんと"吽行"さんの前へ進み出て人語を話すオーガに話始めた。
しかし、人族とオーガで会話が成立するのか。
「えーと。俺は榊という人族の者です。」
「俺達は、女神アルティナ様の使命によりこの地に来ました。」
「彼らは、"阿行"、"吽行"と言います。」
「"阿行"と"吽行"がオーガの神とはどういうことでしょうか。」
オーガの長らしき者が俺の顔を見て話し始めた。やっぱりオーガの顔は怖い。
「ワレワレオーガゾクニツタワル"カミ"ノデンセツガアリマス。」
「トキニハオーガトタタカイ、トキニハオーガニタベルモノヲアタエルソンザイ、ワレワレオーガヲモハルカニコエルゼッタイテキナチカラヲシメスソンザイデアルト。」
「サイキン、モリニアラワレタ"カミ"ニイドンダオーガガマッタクハガタタズ、ソレデイテワレワレニタベモノヲオアテクダサッタノデス。コレハデンセツノ"カミ"イガイカンガエラレナイ。」
えーと、"阿行"さんと"吽行"さんがオーガに食料を与ええた?何の話だ?
すると、レディが歩み寄り俺の耳元で話始めた。
「実はですね、アレスさんをナンパしようとした冒険者を、アレスさんが"阿行"さんと"吽行"さんにオーガの巣の前へ強制送還させていたんです。多分、オーガから見れば、食べ物を運んできてくれているように見えたのではないでしょうか。」
俺は、アレスへ目線を移した。
すると、アレスがそっぽを向いて知らん顔をしていた。
やってくれたな。
俺はオーガの長に向き直って言った。
「わかりました。では、俺からの提案ですが、この場所では一切の殺し合いを行わないと約束していただければ"阿行"と"吽行"、オーガ、人族、エルフ族を交えて交流のための宴を開きたいと思いますがいかがでしょうか。」
「ヨイノカ、ワレワレハ"カミ"ガソウイウナラ、スベテ"カミ"ニシタガウマデダ。」
俺は、アレスに言って"阿行"さんと"吽行"さんにあることをしてもらった。
"阿行"さんと"吽行"さんは体長8mに巨大化し、オーガに向かって歌舞伎の"にらみ"をやってもらった。
もう"阿行"さんと"吽行"さんの目力は効果絶大で、土下座をするオーガ、気絶するオーガまで現れた。
エルフの男か、やっぱりイケメンだな。
エルフの男は、クリスの面前にやってくると地面に膝を付いて頭を下げてこう言い出した。
「女神アルティナ様、なぜこのような危険な場所に人族の冒険者と行動を共にされているのですか。」
「ここは、オーガの巣が近くにあり我々エルフでも近づかぬようにしている場所です。」
「我々エルフがお守りいたします。速やかにこの場を離れることをお勧めいたします。」
エルフは、クリスを女神アルティナ様と勘違いしてこの場から逃げるように言ってきたのだ。
クリスは、エルフの面前で一歩前に出てこう告げた。
「私は、女神アルティナ様でありません。アルティナ様が創造した神器が人化した者です。」
「ですが、この榊という人族の者は、女神アルティナ様より使命を受けてこの地に来たのです。女神アルティナ様を信仰する者であるならば、この者が神から受けた使命を全うできるよう助力を尽くしなさい。」
おっ。クリスが化けた。まるで女神アルティナ様みたいだ。
「わかりました。女神アルティナ様より使命を賜った人族へ助力を尽くします。」
そう言うと、木の上で警戒していた2人のエルフに合図を送った。
木の上から2人のエルフが降りた後、クリスの面前で膝を付いて女神への忠誠の祈りを捧げ始めた。
皆が警戒している中、崩れた城壁の外に移動する。
探査で確認する限り、多数のオーガが並んで立っているはずだ。
いつもなら真っ先に攻撃してくるはずだが、なぜかオーガは動こうとしない。
俺は、アレスに"阿行"さんと"吽行"さんを城壁の外にいるオーガの前まで移動するよう指示を出した。
オーガの前に移動した体調4mを超える筋骨隆々の"阿行"さんと"吽行"さん。
オーガから見ても身長も躯体も凌駕する存在は、オーガのすぐ前で生動の構えで立ち尽くした。
その時、今まで見たこともない光景が目に映った。
並んで立っていたオーガが全て、地面に片膝を付いて頭を下げはじめたのだ。
皆が動揺してお互いの顔を見合わせていると。
「ワレワレハハジメテワレワレノ"カミ"ヲコノメデミルコトガデキマシタ。」
「"カミ"ヨ、ドウカワレワレオーガニシュクフクヲヲオアタエクダサイ。」
えっ。えっ。オーガって人語話せるの。
しかも"阿行"さんと"吽行"さんの事を"オーガの神"って言ってる。
たしかに見た感じは、"阿行"さんと"吽行"さんはオーガに見えないこともないが、いきなり神って言われてもな。
俺は、恐る恐る"阿行"さんと"吽行"さんの前へ進み出て人語を話すオーガに話始めた。
しかし、人族とオーガで会話が成立するのか。
「えーと。俺は榊という人族の者です。」
「俺達は、女神アルティナ様の使命によりこの地に来ました。」
「彼らは、"阿行"、"吽行"と言います。」
「"阿行"と"吽行"がオーガの神とはどういうことでしょうか。」
オーガの長らしき者が俺の顔を見て話し始めた。やっぱりオーガの顔は怖い。
「ワレワレオーガゾクニツタワル"カミ"ノデンセツガアリマス。」
「トキニハオーガトタタカイ、トキニハオーガニタベルモノヲアタエルソンザイ、ワレワレオーガヲモハルカニコエルゼッタイテキナチカラヲシメスソンザイデアルト。」
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えーと、"阿行"さんと"吽行"さんがオーガに食料を与ええた?何の話だ?
すると、レディが歩み寄り俺の耳元で話始めた。
「実はですね、アレスさんをナンパしようとした冒険者を、アレスさんが"阿行"さんと"吽行"さんにオーガの巣の前へ強制送還させていたんです。多分、オーガから見れば、食べ物を運んできてくれているように見えたのではないでしょうか。」
俺は、アレスへ目線を移した。
すると、アレスがそっぽを向いて知らん顔をしていた。
やってくれたな。
俺はオーガの長に向き直って言った。
「わかりました。では、俺からの提案ですが、この場所では一切の殺し合いを行わないと約束していただければ"阿行"と"吽行"、オーガ、人族、エルフ族を交えて交流のための宴を開きたいと思いますがいかがでしょうか。」
「ヨイノカ、ワレワレハ"カミ"ガソウイウナラ、スベテ"カミ"ニシタガウマデダ。」
俺は、アレスに言って"阿行"さんと"吽行"さんにあることをしてもらった。
"阿行"さんと"吽行"さんは体長8mに巨大化し、オーガに向かって歌舞伎の"にらみ"をやってもらった。
もう"阿行"さんと"吽行"さんの目力は効果絶大で、土下座をするオーガ、気絶するオーガまで現れた。
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