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18.火龍の神殿
29.火龍神殿の攻防。(その4)
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男は、目の前にいる女の氷の様な表情が怖かった。どうやったら人はあんな表情ができるのだ。
この女はいったいなんだ。あの目で見られているだけで体の奥底から恐怖が沸いてくる。
男は、長い年月をかけて恐怖を克服する訓練を積んできた。それでも目の前にしる女の顔を見るだけで恐怖を感じる。体が震えて強張る。体が思うように動かない。
くそ、この女は何かの魔法を使って恐怖心を煽っているに違いない。男はそう考えた。
女は、剣を鞘に入れたまま男と対峙していた。女の手は、剣を握る素振りも見せてはいなかった。
この女は、剣すら握っていない。なら俺の剣技なら一瞬でけりが付く。こんな恐怖心など忘れてしまえ。男は、目の前の女に向かって剣を振り上げようとした。
ところが、剣を握っていた男の手を目の前にいたはずの女が優しくにぎっていた。
そして女が呟いた。
「ゆっくりお休みなさい。」
男は、剣を握っていた己の手に目線を向けた。女が優しく手を握っていた。
そして自分の腹に目線を移した。
そこには、女が握っていなかったはずの剣があった。
女は、ゆっくりと剣を抜き始めた。
わかった。これが死ぬという感覚だ。男は理解した。
女は、俺の腹からゆっくりと剣を抜いているのだ。
しかし、なぜ痛みを感じない。闘いでは痛みを感じないのか。いやそんなはずは…。
男は薄れる意識の中で女の顔を見た。
そこには、先ほどまでの氷のような表情はなく、万目の笑みを浮かべた女の顔があった。
「疲れたでしょう。もう起き上がる必要はないのよ。女神様の抱擁がまっているわ。」
男は、薄れる意識の中で最後の言葉を何度も聞き返しながら床へと倒れていった。
「私は、闘いの瞬間と主様に愛を注がれている時しか笑顔ができないの。あなたは死ぬ時に私が見せた笑顔を思い出すのよ。天の国でもう一度その笑顔を見る事ができるはずだから。だって私の顔は、女神様と同じなのだから。」
クリスは、床に倒れた男にそうつぶやくと、ゆっくりと神殿の奥へと歩き出した。
ベティは、神殿の奥にある礼拝堂の正面の祭壇の前に座っていた。
いつも座っている椅子だ。
ベティの後ろには、榊、サティ、アレス、レディが立っていた。
「榊殿、敵はまだ来ないのか。」
ベティは、なかなか現れない敵の姿に痺れを切らしていた。
「ベティ、敵はさっきから目の前にいるぞ。気が付かないのか。」
「どこじゃ。」
「床をよく見てみろ。青白く光ったものが動いているだろ。」
「榊殿、わしは怖いものは嫌いなのじゃ。そういうのは無しにしてくれ。」
「なにバカなこと言ってるんだ。姿と気配を消してるんだよ。」
「そうなのか。なら簡単じゃ。」
「龍神の業火、きもち半分。」
ベティは、いきなり礼拝堂の中で"龍神の業火"を唱えた。
「あっ。やばい。みんな下がれ。ベティの前にいたら焼け死ぬぞ。」
ベティの目の前の床からどこからともなく青い炎が揺らめきだした。
ベティの龍神の業火のお青い炎は最初は熱く感じないらしい。
魔族国の魔獣相手に何度も放ったが、どの魔獣も熱いと暴れたものはいなかった。
目の前に迫っていた龍殺しの一族の男達は、体から噴き出す青白い炎を見て慌てて、飛びのいたが時すでに遅かった。
青い炎はやがて炎の柱となって次々と神殿の天井に達していた。
男達は、次々と沸き上がる青い炎の柱を避けて床を飛び回っていたが、やがて炎の柱の圧力に負けて神殿の天井にまで噴き上げられていた。
「おー。すごいのじゃ。魔族国の魔獣と闘った時は、余裕がなかったのでよく見なかったが、龍神の業火とはこんな事になるのじゃな。」
青い炎の火柱によって天井まで噴き上げられた男達は、やがて灰となって消えていった。
やがて龍神の業火も消え、礼拝堂にあった多数の長椅子ですら燃えて灰となっていた。
「あー。礼拝堂の長椅子が全部燃えちゃったね。神官さん達に怒られるね。」
サティが、他人事のようにベティが放った龍神の業火の無残な結果を揶揄した。
「えっ。わしか。わしが悪いのか。うー。榊殿。なんとかしてくれ。」
「えっ。俺が責任を取るのか。ちょっと待ってくれ。また持ち出しじゃないか。」
祭壇の前で皆で責任の擦り合いをしていた。
「余裕だな。火龍よ。」
「あれ、まだいたのか。龍殺しの一族とかいう輩じゃったか。」
「もう、諦めたらどうじゃ。もうお主しか残っておらぬぞ。」
ベティが椅子から立ち上がって最後の龍殺しの一族の男に向かって話しかけた。
男の体は焼けただれ、しかも体のあちこちが炭化していた。
男は、龍殺しを剣を手に持ち、足を引きずりながらベティへとゆっくりと近づいてきた。
「龍殺しは、一族の悲願だ。ここでやめるわけにはいかぬ。」
男は、最後の力で剣をおもいきり振り上げた。
「そうか、お前達にも意地とおいうものがあるのじゃな。」
「なら、わしも最後に全力で戦うとするかの。」
ベティは、龍殺しの一族の生き残りに向かって手のひらを付きだした。
「龍神の業火、小さいの。」
ベティがそう唱えると、手のひらから"龍神の業火"の青い炎の柱が水平に飛び出した。
男は、振り上げた剣を自分に向かって来る青い炎の柱の前へと突き出した。
しかし、青い炎の柱は剣など無いかのごとく男の体へと突き進んだ。
そして青い炎の柱は、龍殺しの一族の男の体を貫いた。
「俺達が死んでもいつか一族の誰かがお前を殺しにやってくる。それまで待っていろ。」
男はそう叫んだ。やがて男の体は青い炎に包まれて灰となって消えた。
「ベティ、"龍神の業火"の"きもち半分"とか、"小さいの"とかいつの間に覚えたんだよ。」
「”龍神の業火”は、えらいHPとMPを食らうスキルでな、あれでは闘いには使えんのじゃ。」
「わしもバカではないのじゃ。ひとりでこっそり練習したのじゃ。」
「ベティ、すごいぞ。偉いぞ。」
俺は、思わずベティの頭を撫でまくった。
「えらい、えらいじゃろ。もっと頭を撫でてくれ。何なら角を掴んでもいいぞ。」
「えっ。」
俺は、思わずベティの頭を撫でていた手をどけてしまった。
「ささ、遠慮せずにぎゅっと。まだ水神様と比べたら小さな角じゃが、水神様も言っておった。龍神の角を掴むと求婚したことになるらしいのじゃ。さあ、わしの角をぎゅっと掴んでくれ。」
「遠慮しておきます。」
「…なんじゃ、つまらんのじゃ。」
神殿の入り口で闘っていたクリス、ガーネ、ローザも無事に戻ってきた。
神殿入り口での闘いも終わったようだ。
「みんな、ケガも無さそうで何よりだ。ベティも無事だ。ありがとう。」
俺は、皆にベティの無事を伝えた。
闘いが終わった神殿内には、話声と笑い声が響き始めた。
その声に安堵したのか神殿の奥の部屋で静かになるのを待っていた神官達が出て来た。
「ベティ様、もうベティ様を狙う者達との闘いは終わったのですか。」
「おう、終わったぞ。じゃがな水神様の所へ行った連中がいるらしいのじゃ、そやつらを今から退治しに行ってくるのじゃ。」
「あの、ベティ様、申し上げ難いのですが、神殿内が大変なことになっています。」
「そうなのじゃ、"龍殺しの一族"を相手に"龍神の業火"を放ってしまったのじゃ。」
「大丈夫じゃ、わしがもう一度"認証の珠"に触れれば神殿は元通りに戻るのじゃ。」
「みんな、闘いが終わってすぐで悪いが水神様の所へ龍殺しの一族が向かっているという話はしたと思う。疲れているところ悪いけど、このまま転移石で水神様の街まで移動する。」
俺は、闘いの第2幕が間もなく始まる予感がしたのですぐに水神様の神殿へ移動することに
した。
この女はいったいなんだ。あの目で見られているだけで体の奥底から恐怖が沸いてくる。
男は、長い年月をかけて恐怖を克服する訓練を積んできた。それでも目の前にしる女の顔を見るだけで恐怖を感じる。体が震えて強張る。体が思うように動かない。
くそ、この女は何かの魔法を使って恐怖心を煽っているに違いない。男はそう考えた。
女は、剣を鞘に入れたまま男と対峙していた。女の手は、剣を握る素振りも見せてはいなかった。
この女は、剣すら握っていない。なら俺の剣技なら一瞬でけりが付く。こんな恐怖心など忘れてしまえ。男は、目の前の女に向かって剣を振り上げようとした。
ところが、剣を握っていた男の手を目の前にいたはずの女が優しくにぎっていた。
そして女が呟いた。
「ゆっくりお休みなさい。」
男は、剣を握っていた己の手に目線を向けた。女が優しく手を握っていた。
そして自分の腹に目線を移した。
そこには、女が握っていなかったはずの剣があった。
女は、ゆっくりと剣を抜き始めた。
わかった。これが死ぬという感覚だ。男は理解した。
女は、俺の腹からゆっくりと剣を抜いているのだ。
しかし、なぜ痛みを感じない。闘いでは痛みを感じないのか。いやそんなはずは…。
男は薄れる意識の中で女の顔を見た。
そこには、先ほどまでの氷のような表情はなく、万目の笑みを浮かべた女の顔があった。
「疲れたでしょう。もう起き上がる必要はないのよ。女神様の抱擁がまっているわ。」
男は、薄れる意識の中で最後の言葉を何度も聞き返しながら床へと倒れていった。
「私は、闘いの瞬間と主様に愛を注がれている時しか笑顔ができないの。あなたは死ぬ時に私が見せた笑顔を思い出すのよ。天の国でもう一度その笑顔を見る事ができるはずだから。だって私の顔は、女神様と同じなのだから。」
クリスは、床に倒れた男にそうつぶやくと、ゆっくりと神殿の奥へと歩き出した。
ベティは、神殿の奥にある礼拝堂の正面の祭壇の前に座っていた。
いつも座っている椅子だ。
ベティの後ろには、榊、サティ、アレス、レディが立っていた。
「榊殿、敵はまだ来ないのか。」
ベティは、なかなか現れない敵の姿に痺れを切らしていた。
「ベティ、敵はさっきから目の前にいるぞ。気が付かないのか。」
「どこじゃ。」
「床をよく見てみろ。青白く光ったものが動いているだろ。」
「榊殿、わしは怖いものは嫌いなのじゃ。そういうのは無しにしてくれ。」
「なにバカなこと言ってるんだ。姿と気配を消してるんだよ。」
「そうなのか。なら簡単じゃ。」
「龍神の業火、きもち半分。」
ベティは、いきなり礼拝堂の中で"龍神の業火"を唱えた。
「あっ。やばい。みんな下がれ。ベティの前にいたら焼け死ぬぞ。」
ベティの目の前の床からどこからともなく青い炎が揺らめきだした。
ベティの龍神の業火のお青い炎は最初は熱く感じないらしい。
魔族国の魔獣相手に何度も放ったが、どの魔獣も熱いと暴れたものはいなかった。
目の前に迫っていた龍殺しの一族の男達は、体から噴き出す青白い炎を見て慌てて、飛びのいたが時すでに遅かった。
青い炎はやがて炎の柱となって次々と神殿の天井に達していた。
男達は、次々と沸き上がる青い炎の柱を避けて床を飛び回っていたが、やがて炎の柱の圧力に負けて神殿の天井にまで噴き上げられていた。
「おー。すごいのじゃ。魔族国の魔獣と闘った時は、余裕がなかったのでよく見なかったが、龍神の業火とはこんな事になるのじゃな。」
青い炎の火柱によって天井まで噴き上げられた男達は、やがて灰となって消えていった。
やがて龍神の業火も消え、礼拝堂にあった多数の長椅子ですら燃えて灰となっていた。
「あー。礼拝堂の長椅子が全部燃えちゃったね。神官さん達に怒られるね。」
サティが、他人事のようにベティが放った龍神の業火の無残な結果を揶揄した。
「えっ。わしか。わしが悪いのか。うー。榊殿。なんとかしてくれ。」
「えっ。俺が責任を取るのか。ちょっと待ってくれ。また持ち出しじゃないか。」
祭壇の前で皆で責任の擦り合いをしていた。
「余裕だな。火龍よ。」
「あれ、まだいたのか。龍殺しの一族とかいう輩じゃったか。」
「もう、諦めたらどうじゃ。もうお主しか残っておらぬぞ。」
ベティが椅子から立ち上がって最後の龍殺しの一族の男に向かって話しかけた。
男の体は焼けただれ、しかも体のあちこちが炭化していた。
男は、龍殺しを剣を手に持ち、足を引きずりながらベティへとゆっくりと近づいてきた。
「龍殺しは、一族の悲願だ。ここでやめるわけにはいかぬ。」
男は、最後の力で剣をおもいきり振り上げた。
「そうか、お前達にも意地とおいうものがあるのじゃな。」
「なら、わしも最後に全力で戦うとするかの。」
ベティは、龍殺しの一族の生き残りに向かって手のひらを付きだした。
「龍神の業火、小さいの。」
ベティがそう唱えると、手のひらから"龍神の業火"の青い炎の柱が水平に飛び出した。
男は、振り上げた剣を自分に向かって来る青い炎の柱の前へと突き出した。
しかし、青い炎の柱は剣など無いかのごとく男の体へと突き進んだ。
そして青い炎の柱は、龍殺しの一族の男の体を貫いた。
「俺達が死んでもいつか一族の誰かがお前を殺しにやってくる。それまで待っていろ。」
男はそう叫んだ。やがて男の体は青い炎に包まれて灰となって消えた。
「ベティ、"龍神の業火"の"きもち半分"とか、"小さいの"とかいつの間に覚えたんだよ。」
「”龍神の業火”は、えらいHPとMPを食らうスキルでな、あれでは闘いには使えんのじゃ。」
「わしもバカではないのじゃ。ひとりでこっそり練習したのじゃ。」
「ベティ、すごいぞ。偉いぞ。」
俺は、思わずベティの頭を撫でまくった。
「えらい、えらいじゃろ。もっと頭を撫でてくれ。何なら角を掴んでもいいぞ。」
「えっ。」
俺は、思わずベティの頭を撫でていた手をどけてしまった。
「ささ、遠慮せずにぎゅっと。まだ水神様と比べたら小さな角じゃが、水神様も言っておった。龍神の角を掴むと求婚したことになるらしいのじゃ。さあ、わしの角をぎゅっと掴んでくれ。」
「遠慮しておきます。」
「…なんじゃ、つまらんのじゃ。」
神殿の入り口で闘っていたクリス、ガーネ、ローザも無事に戻ってきた。
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「みんな、ケガも無さそうで何よりだ。ベティも無事だ。ありがとう。」
俺は、皆にベティの無事を伝えた。
闘いが終わった神殿内には、話声と笑い声が響き始めた。
その声に安堵したのか神殿の奥の部屋で静かになるのを待っていた神官達が出て来た。
「ベティ様、もうベティ様を狙う者達との闘いは終わったのですか。」
「おう、終わったぞ。じゃがな水神様の所へ行った連中がいるらしいのじゃ、そやつらを今から退治しに行ってくるのじゃ。」
「あの、ベティ様、申し上げ難いのですが、神殿内が大変なことになっています。」
「そうなのじゃ、"龍殺しの一族"を相手に"龍神の業火"を放ってしまったのじゃ。」
「大丈夫じゃ、わしがもう一度"認証の珠"に触れれば神殿は元通りに戻るのじゃ。」
「みんな、闘いが終わってすぐで悪いが水神様の所へ龍殺しの一族が向かっているという話はしたと思う。疲れているところ悪いけど、このまま転移石で水神様の街まで移動する。」
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