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18.火龍の神殿
38.武具の回収。
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トロンヘイム王国の勇者が持っていたスキル"神器複製"で複製された"神器"は、火龍(ベティ)
が崩壊させた王都の城の瓦礫の下に眠っているはず。
おそらくだが、実際に使われた神器で俺達が回収できた剣の数はこれだけだ。
ペチン村 龍殺しの一族が使用したもの
龍殺しの剣:1
飛龍神殿 勇者自らが持ち込んだもの
龍殺しの剣:4 勇者の剣:4
火龍神殿 龍殺しの一族が使用したもの
龍殺しの剣:12
水神様の神殿 龍殺しの一族が使用したもの
龍殺しの剣:20 勇者の剣:20
勇者のスキル"神器複製"で200振り以上が複製されたという話だ。これにオリジナルの剣が各ひと振りずつあるはずだ。
俺達が回収できたのは、"龍殺しの剣"と"勇者の剣"を合わせてもたった61振り、全体の3割にも届いていない。
残りの剣が倒壊した城の下に本当にあるならいいが、事前に持ち出されたりしていたら回収には数十年の年月を覚悟する必要があると思っている。
今日は、"龍殺しの剣"と"勇者の剣"の回収にトロンヘイム王国に来ている。
別に崩壊した城跡の瓦礫を掘り起こして複製された神器を回収するためではない。
おそらく事前に持ち出されたであろう剣が、武器屋に持ち込まれたらしいので、それの回収しに来たのだ。
トロンヘイム王国の下町にある寂れた武器屋に入ると、店の片隅に"龍殺しの剣"と"勇者の剣"が2振りずつ置いてあった。
店のおやじさんに"勇者の剣"のことを聞いてみたところ面白い話が聞けた。
「その"勇者の剣"はな、"勇者"のスキルを持っていないと"剣スキル"が発動しないんじゃよ。」
「いくら高い金を払っても勇者のスキルが手に入る訳でなし、当然だが勇者のスキルがないと剣スキルも発動しないんじゃ誰にも使えないんだ。皆面白がって、買っていくんだがすぐ返品になるんじゃ。まあ、宝の持ち腐れというやつの典型的なやつじゃ。」
では、こっちの"龍殺しの剣"はどうかと聞いてみた。
「そっちか、それは名前通りの剣だ。龍を殺すにはうってつけなんだが、冒険者で龍を討伐できるやつなんてこの世界に何人いると思う。殆どいないんだよ。しかもだ、このあたりで龍といえば、セール王国の水神様とエルネス王国の龍神様しかおらん。あの龍は"神"だ。それを討とうなんてバカはいない。」
「現にこの国の勇者が火龍神殿の龍神様を討とうとして神殿の信徒達にコテンパンにされた話は有名だし、この国の国王が水神様を討つために送った連中は、全滅したという噂だ。」
「だから"龍殺しの剣"なんて持っているだけで、双方の神殿の信徒達に殺される危険があるんだよ。だから大通りの武器屋じゃ店に並べる事もできやしない。で、こんな下町の武器屋に流れてくるって訳だ。」
「ちなみに"龍殺しの剣"を普通の魔獣に使っても普通の剣としか使えないよ。"龍殺しの剣"は龍にしかスキルが発動しないから使いどころがないんだ。」
「バカバカしい剣じゃろ。」
俺も店のおやじも笑ってしまった。俺は、そんな剣を探しにこんな国まで来たのか。
店のおやじさんも一応商売なんで、ひとふり銀貨1枚というので、銀貨4枚を払って買ってきた。
店のおやじさんには、武具のコレクションをしている金持ちの貴族がいて、その貴族に売るために仕入れていると言っておいた。
結局、他の武器屋を回ったところ、"龍殺しの剣"と"勇者の剣"がひと振りずつ回収することができた。
今日の成果は、"龍殺しの剣"と"勇者の剣"が合計で6振りだった。
200本を回収するのは、何十年もかかると思えば気楽にできそうだ。
そういえば最近、ローザがうるさいんだ。さっきもとんでもない事を口走っていた。
「今日は、闘いはないのか。何百人でも相手をするぞ。城は破壊しないのか。」
そんなことを毎回やっていたら、俺達が破壊神やら大魔王と勘違いされて世界中から狙われてしまう。
今日は、これから皆で美味い物でも食べてこの王都の宿屋に泊まり、明日は火龍神殿の火龍温泉に寄ってのんびり湯につかってから"ココ"の街に帰る予定だ。
また、以前のような緊張した武具の回収をしてみたいなんて思うが、またそんな機会もあるだろう。
が崩壊させた王都の城の瓦礫の下に眠っているはず。
おそらくだが、実際に使われた神器で俺達が回収できた剣の数はこれだけだ。
ペチン村 龍殺しの一族が使用したもの
龍殺しの剣:1
飛龍神殿 勇者自らが持ち込んだもの
龍殺しの剣:4 勇者の剣:4
火龍神殿 龍殺しの一族が使用したもの
龍殺しの剣:12
水神様の神殿 龍殺しの一族が使用したもの
龍殺しの剣:20 勇者の剣:20
勇者のスキル"神器複製"で200振り以上が複製されたという話だ。これにオリジナルの剣が各ひと振りずつあるはずだ。
俺達が回収できたのは、"龍殺しの剣"と"勇者の剣"を合わせてもたった61振り、全体の3割にも届いていない。
残りの剣が倒壊した城の下に本当にあるならいいが、事前に持ち出されたりしていたら回収には数十年の年月を覚悟する必要があると思っている。
今日は、"龍殺しの剣"と"勇者の剣"の回収にトロンヘイム王国に来ている。
別に崩壊した城跡の瓦礫を掘り起こして複製された神器を回収するためではない。
おそらく事前に持ち出されたであろう剣が、武器屋に持ち込まれたらしいので、それの回収しに来たのだ。
トロンヘイム王国の下町にある寂れた武器屋に入ると、店の片隅に"龍殺しの剣"と"勇者の剣"が2振りずつ置いてあった。
店のおやじさんに"勇者の剣"のことを聞いてみたところ面白い話が聞けた。
「その"勇者の剣"はな、"勇者"のスキルを持っていないと"剣スキル"が発動しないんじゃよ。」
「いくら高い金を払っても勇者のスキルが手に入る訳でなし、当然だが勇者のスキルがないと剣スキルも発動しないんじゃ誰にも使えないんだ。皆面白がって、買っていくんだがすぐ返品になるんじゃ。まあ、宝の持ち腐れというやつの典型的なやつじゃ。」
では、こっちの"龍殺しの剣"はどうかと聞いてみた。
「そっちか、それは名前通りの剣だ。龍を殺すにはうってつけなんだが、冒険者で龍を討伐できるやつなんてこの世界に何人いると思う。殆どいないんだよ。しかもだ、このあたりで龍といえば、セール王国の水神様とエルネス王国の龍神様しかおらん。あの龍は"神"だ。それを討とうなんてバカはいない。」
「現にこの国の勇者が火龍神殿の龍神様を討とうとして神殿の信徒達にコテンパンにされた話は有名だし、この国の国王が水神様を討つために送った連中は、全滅したという噂だ。」
「だから"龍殺しの剣"なんて持っているだけで、双方の神殿の信徒達に殺される危険があるんだよ。だから大通りの武器屋じゃ店に並べる事もできやしない。で、こんな下町の武器屋に流れてくるって訳だ。」
「ちなみに"龍殺しの剣"を普通の魔獣に使っても普通の剣としか使えないよ。"龍殺しの剣"は龍にしかスキルが発動しないから使いどころがないんだ。」
「バカバカしい剣じゃろ。」
俺も店のおやじも笑ってしまった。俺は、そんな剣を探しにこんな国まで来たのか。
店のおやじさんも一応商売なんで、ひとふり銀貨1枚というので、銀貨4枚を払って買ってきた。
店のおやじさんには、武具のコレクションをしている金持ちの貴族がいて、その貴族に売るために仕入れていると言っておいた。
結局、他の武器屋を回ったところ、"龍殺しの剣"と"勇者の剣"がひと振りずつ回収することができた。
今日の成果は、"龍殺しの剣"と"勇者の剣"が合計で6振りだった。
200本を回収するのは、何十年もかかると思えば気楽にできそうだ。
そういえば最近、ローザがうるさいんだ。さっきもとんでもない事を口走っていた。
「今日は、闘いはないのか。何百人でも相手をするぞ。城は破壊しないのか。」
そんなことを毎回やっていたら、俺達が破壊神やら大魔王と勘違いされて世界中から狙われてしまう。
今日は、これから皆で美味い物でも食べてこの王都の宿屋に泊まり、明日は火龍神殿の火龍温泉に寄ってのんびり湯につかってから"ココ"の街に帰る予定だ。
また、以前のような緊張した武具の回収をしてみたいなんて思うが、またそんな機会もあるだろう。
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