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「やぁ、君が東堂那月くんかい?」
「はい、あなたが横山 慎二さんですか?」
「そうそう、由紀さんの後輩の横山です。慎二って呼んでくれると助かるかな」
よろしく、と朗らかに笑う横山さん、いや慎二さんはめちゃくちゃ若くてイケメンだった
予定が合ったのは1週間後の土曜で、母は少しだけ遅れてくるらしい
「それにしても……那月くんは本当に先輩に似てるね、そっくりだ」
「そうなんですか?」
「うん、目とか髪の毛とかは由紀さん似だけど、全体的にはやっぱり先輩と瓜二つだよ。写真とか見たことないの?」
うちの父親の写真は全て母の手によって当時の戦隊モノのラスボスの写真に変わっていて、物心つく頃にはいなかったためわからないままだ
その事を横山さんに話すと「由紀さんらしいね!」と手を叩いて笑っていた
それと、尊敬してやまない存在である俺の父に激似な俺に敬語を使われるのは違和感しかないので敬語抜きで慎二と呼んでほしいらしい
そうか、そんなに父と俺は似ているのか……
「あ、そうだ那月くん、君って同性愛とかに偏見はあるかい?」
「唐突になんだそれ。俺に迷惑がかからないんなら当人達の自由だと思うけど…」
「そっかそっか!うちの学園全寮制男子校でエスカレーター式だからかたまにそういう人がいるんだよね
極端に嫌いだったらうちの学校はオススメできなかったけど…由紀さんの息子だし自衛はできるから安心だね!」
良かった良かったと朗らかに笑う慎二さんは唐突に爆弾を投下してきやがりました
ピシリと音が聞こえそうな固まり方をした俺を見て、今度はケラケラと笑っている慎二さん、こいつ確信犯だな……
「ごめんね慎二くんと那月!」
「あ、母さん。お仕事お疲れ様」
「お久しぶりです由紀さん。相変わらずバリバリ仕事をなさってるみたいですね」
「そうなのよ…今日も休みなのに突然部下からヘルプコールが来ちゃってね…」
「じゃあ、由紀さんも交えてそろそろ本題に入りますか」
私立十色学園は大企業の御曹司や名家のご子息もいる有名な全寮制男子校である
場所はここから車で約2時間半の場所で、この町自体田舎なのでさらに都市部から離れているらしい
十色学園の中は初等部から大学まであり、学園が都市のようになっているそうだ
基本的にはエスカレーター式で、初等部から高等部までは編入が出来るが、大学は試験を行い合格した十色学園高等部生のみが通っているらしい
全寮制ということで、家族は余程のことがない限り催し事がないときは会えないらしいが、学園内には書店も娯楽施設もあるらしい
「それと……那月くんは悪の総帥になりたいんだよね?なら高校で部活として作ればいいよ。僕が顧問になってあげるし秘密基地も教えられるから
……どう?十色学園に来てみる気は無いかい?」
「……とても魅力的だけど…正直慎二さんがそこまでしてくれる理由がわかんなくてな。母さんの後輩だからって理由だけだとあんまり納得出来ない」
「そうかな?お世話になってた先輩達の子だし、楽しそうなことしてくれるなら僕は歓迎するよ。理由ってこれだけじゃ足りないかな?」
「……受験合格できたら行くよ」
「那月くんなら合格間違いなしだろうから、楽しみにしとくよ」
「そうだ、慎二くん暇だったらお茶しましょ?直接会うのは久しぶりだもの!」
……そこから始まるのは俺を抜きにした昔話(3時間耐久コース)だった
_______________________
閲覧ありがとうございます!
本日は那月くんの相棒、長谷川逢人くんです!
那月「ほら、めんどくさがらずにさっさとやってこいよ」
「……だるいなぁ」
那月「今日の夕食はハヤシライスだぞ」
「……長谷川 逢人だ。ナツとは幼稚園の頃からの付き合いで、今でも仲良くしてる…まぁ、幼馴染ってやつだな。
好きなものは肉、美味い飯。嫌いなものはうるさいやつと駄犬
頭使うような小難しいことはよくわかんねぇけど、ナツはナツのやりたいようにするだろうし、俺はその手伝いができりゃいいかな」
那月「……俺の飯は美味いのか、そうかそうか」
「じゃなきゃ飯で釣られねぇって」
「はい、あなたが横山 慎二さんですか?」
「そうそう、由紀さんの後輩の横山です。慎二って呼んでくれると助かるかな」
よろしく、と朗らかに笑う横山さん、いや慎二さんはめちゃくちゃ若くてイケメンだった
予定が合ったのは1週間後の土曜で、母は少しだけ遅れてくるらしい
「それにしても……那月くんは本当に先輩に似てるね、そっくりだ」
「そうなんですか?」
「うん、目とか髪の毛とかは由紀さん似だけど、全体的にはやっぱり先輩と瓜二つだよ。写真とか見たことないの?」
うちの父親の写真は全て母の手によって当時の戦隊モノのラスボスの写真に変わっていて、物心つく頃にはいなかったためわからないままだ
その事を横山さんに話すと「由紀さんらしいね!」と手を叩いて笑っていた
それと、尊敬してやまない存在である俺の父に激似な俺に敬語を使われるのは違和感しかないので敬語抜きで慎二と呼んでほしいらしい
そうか、そんなに父と俺は似ているのか……
「あ、そうだ那月くん、君って同性愛とかに偏見はあるかい?」
「唐突になんだそれ。俺に迷惑がかからないんなら当人達の自由だと思うけど…」
「そっかそっか!うちの学園全寮制男子校でエスカレーター式だからかたまにそういう人がいるんだよね
極端に嫌いだったらうちの学校はオススメできなかったけど…由紀さんの息子だし自衛はできるから安心だね!」
良かった良かったと朗らかに笑う慎二さんは唐突に爆弾を投下してきやがりました
ピシリと音が聞こえそうな固まり方をした俺を見て、今度はケラケラと笑っている慎二さん、こいつ確信犯だな……
「ごめんね慎二くんと那月!」
「あ、母さん。お仕事お疲れ様」
「お久しぶりです由紀さん。相変わらずバリバリ仕事をなさってるみたいですね」
「そうなのよ…今日も休みなのに突然部下からヘルプコールが来ちゃってね…」
「じゃあ、由紀さんも交えてそろそろ本題に入りますか」
私立十色学園は大企業の御曹司や名家のご子息もいる有名な全寮制男子校である
場所はここから車で約2時間半の場所で、この町自体田舎なのでさらに都市部から離れているらしい
十色学園の中は初等部から大学まであり、学園が都市のようになっているそうだ
基本的にはエスカレーター式で、初等部から高等部までは編入が出来るが、大学は試験を行い合格した十色学園高等部生のみが通っているらしい
全寮制ということで、家族は余程のことがない限り催し事がないときは会えないらしいが、学園内には書店も娯楽施設もあるらしい
「それと……那月くんは悪の総帥になりたいんだよね?なら高校で部活として作ればいいよ。僕が顧問になってあげるし秘密基地も教えられるから
……どう?十色学園に来てみる気は無いかい?」
「……とても魅力的だけど…正直慎二さんがそこまでしてくれる理由がわかんなくてな。母さんの後輩だからって理由だけだとあんまり納得出来ない」
「そうかな?お世話になってた先輩達の子だし、楽しそうなことしてくれるなら僕は歓迎するよ。理由ってこれだけじゃ足りないかな?」
「……受験合格できたら行くよ」
「那月くんなら合格間違いなしだろうから、楽しみにしとくよ」
「そうだ、慎二くん暇だったらお茶しましょ?直接会うのは久しぶりだもの!」
……そこから始まるのは俺を抜きにした昔話(3時間耐久コース)だった
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本日は那月くんの相棒、長谷川逢人くんです!
那月「ほら、めんどくさがらずにさっさとやってこいよ」
「……だるいなぁ」
那月「今日の夕食はハヤシライスだぞ」
「……長谷川 逢人だ。ナツとは幼稚園の頃からの付き合いで、今でも仲良くしてる…まぁ、幼馴染ってやつだな。
好きなものは肉、美味い飯。嫌いなものはうるさいやつと駄犬
頭使うような小難しいことはよくわかんねぇけど、ナツはナツのやりたいようにするだろうし、俺はその手伝いができりゃいいかな」
那月「……俺の飯は美味いのか、そうかそうか」
「じゃなきゃ飯で釣られねぇって」
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