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33 まさか自分にもあるなんて
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明けましておめでとうございます🐍
本年もよろしくお願いします<(_ _)>
****
アケルに戻り、流行り病を癒し、ギルドの依頼で薬草摘みなどしてゆっくりと過ごしている。
月も、橙から青に移り変わろうとしている。
今日はラグ達と別行動だ。
俺はギルドの依頼で薬草摘み。
ラグ達はリアさん達に付いて、廃教会を利用した孤児施設に行っている。
リアさん達は視察を目的とした訪問。
ラグ達は人化為の人間観察。
本当は俺も孤児施設に行く予定だったけど、薬草と雑草の見分けをなぜか冒険者達が見分けられず、ギルドから冒険者達に見分けの仕方の指名依頼が来たからだ。
俺は不安に思いながらも、ラグ達をリアさん達に託し、俺は一人で薬草摘みに森に来ている。
俺はギルドから託された冒険者に、雑草と薬草の違いをそれぞれ摘み取って見せた。
「ほら、見てわかる通り薬草の方は葉の裏が虹色になってるんだ。だから、これを目印に取ればいいんだよ。見分け方はマスターへの手紙でも書いていたのに、なんで見分けられなかったの?」
俺の言葉に冒険者達はそれぞれを見て、代表で1人が
「ギルドからの説明では、“葉に特徴がある”としか、、」
「へぇ~、なるほどね」
マスターに抗議だ!と俺は思った。
見分け方がわかった冒険者達は二人一組で散らばっていった。
「さてと、みんなが戻ってくるまで俺も近くで摘んどくか」
平和だったのはここまでだった。
冒険者達はそれぞれで大量に薬草を摘んで、ホクホク顔で帰路につき、俺はもう少し森に留まることにした。
「ラグ達の木の実が心持たなくなったし、ここの木の実を少し取っていくか」
と少し奥に進み木の実を取っていたら、大勢の人が近づいてくる足音が聞こえた。
木の実を取る手を止め音の方を見ると、これ見よがしの怪しい集団に囲まれた。
(いやー、まさかこの国でも育成者拉致があるとは思わなかった)
俺の存在はこの国の国王も知っているし、セドリックさんとコリーナ様という高位貴族の後ろ楯がある。
だから俺は大丈夫だろうと思っていた。
(どこで俺の事を知ったのか。知ったとしても、なんでセドリックさん達の事まで調べなかったのか)
俺はとりあえず、相手に見えない位透明にしたバリアを自分に張った。
取り囲んでいる怪しい集団の後ろから、目元だけを隠したザ・貴族という装いをした男が出てきた。
(身分隠す気あるのか?)
と俺が思っていると、男は俺の周りを見て
「動物達はどうした?」
俺はその問いに無言で返した。
そしたら、また貴族の男は同じ問いをしたので、俺はまた無言で返した。
気が短いのか、それだけで相手はキレ、怪しい、、もう破落戸でいいか。破落戸に俺を襲うように命令した。
「お前達、あいつを痛め付けて吐かせろ!」
破落戸達は一斉に俺に襲いかかり、勢いよくバリアに激突した。
「ぐっ」「あだっ」「ぶふっ」
さまざまな声を出してバリアにぶつかり、蹲る者、後ろに倒れる者と分かれた。
俺はそれを見つつ、ここからどうやって逃げようか考えていた。
*****
その頃、孤児施設に居たラグ達はヨミの危機を察していた。
『ヨミに邪心が近づいてる!』
『でも、いきなりワタシ達が消えたらパニックになるわよ』
『ここはボクが飛んで行く』
『それがいいなの。ジェム、ヨミをお願いなの』
『待て、俺も連れて行け。俺は巨大化できるから敵を蹴散らせる』
小さい動物達がいきなり一ヶ所に集まり、頭を付き合わせている状況に孤児施設の子供達はかわいいと笑っていたけど、リアさんは何かを感じたのか、近くの護衛に耳打ちをした。
耳打ちされた護衛は一瞬、目を見開いたけどすぐに真剣な顔になり、頷くとどこかへ駆けて行った。
ジェムがネオを掴み飛び出して行くと、すぐに数名の護衛が動き、馬に飛び乗りジェムを追いかけていった。
「お母様、、」
「母上」
アルフレッド君とアリアちゃんが不安そうにリアさんを見上げると、リアさんはニッコリと笑い
「大丈夫よ。ヨミさんはAランクの冒険者だもの。ほら、ラグちゃん達と遊んできなさい。そろそろ帰る時間よ」
そう言って、安心させるように二人の頭を撫でた。
リアさんはジェムが飛んで行った方向を見て
(どうか、ご無事で)
と居ない神に祈った。
本年もよろしくお願いします<(_ _)>
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アケルに戻り、流行り病を癒し、ギルドの依頼で薬草摘みなどしてゆっくりと過ごしている。
月も、橙から青に移り変わろうとしている。
今日はラグ達と別行動だ。
俺はギルドの依頼で薬草摘み。
ラグ達はリアさん達に付いて、廃教会を利用した孤児施設に行っている。
リアさん達は視察を目的とした訪問。
ラグ達は人化為の人間観察。
本当は俺も孤児施設に行く予定だったけど、薬草と雑草の見分けをなぜか冒険者達が見分けられず、ギルドから冒険者達に見分けの仕方の指名依頼が来たからだ。
俺は不安に思いながらも、ラグ達をリアさん達に託し、俺は一人で薬草摘みに森に来ている。
俺はギルドから託された冒険者に、雑草と薬草の違いをそれぞれ摘み取って見せた。
「ほら、見てわかる通り薬草の方は葉の裏が虹色になってるんだ。だから、これを目印に取ればいいんだよ。見分け方はマスターへの手紙でも書いていたのに、なんで見分けられなかったの?」
俺の言葉に冒険者達はそれぞれを見て、代表で1人が
「ギルドからの説明では、“葉に特徴がある”としか、、」
「へぇ~、なるほどね」
マスターに抗議だ!と俺は思った。
見分け方がわかった冒険者達は二人一組で散らばっていった。
「さてと、みんなが戻ってくるまで俺も近くで摘んどくか」
平和だったのはここまでだった。
冒険者達はそれぞれで大量に薬草を摘んで、ホクホク顔で帰路につき、俺はもう少し森に留まることにした。
「ラグ達の木の実が心持たなくなったし、ここの木の実を少し取っていくか」
と少し奥に進み木の実を取っていたら、大勢の人が近づいてくる足音が聞こえた。
木の実を取る手を止め音の方を見ると、これ見よがしの怪しい集団に囲まれた。
(いやー、まさかこの国でも育成者拉致があるとは思わなかった)
俺の存在はこの国の国王も知っているし、セドリックさんとコリーナ様という高位貴族の後ろ楯がある。
だから俺は大丈夫だろうと思っていた。
(どこで俺の事を知ったのか。知ったとしても、なんでセドリックさん達の事まで調べなかったのか)
俺はとりあえず、相手に見えない位透明にしたバリアを自分に張った。
取り囲んでいる怪しい集団の後ろから、目元だけを隠したザ・貴族という装いをした男が出てきた。
(身分隠す気あるのか?)
と俺が思っていると、男は俺の周りを見て
「動物達はどうした?」
俺はその問いに無言で返した。
そしたら、また貴族の男は同じ問いをしたので、俺はまた無言で返した。
気が短いのか、それだけで相手はキレ、怪しい、、もう破落戸でいいか。破落戸に俺を襲うように命令した。
「お前達、あいつを痛め付けて吐かせろ!」
破落戸達は一斉に俺に襲いかかり、勢いよくバリアに激突した。
「ぐっ」「あだっ」「ぶふっ」
さまざまな声を出してバリアにぶつかり、蹲る者、後ろに倒れる者と分かれた。
俺はそれを見つつ、ここからどうやって逃げようか考えていた。
*****
その頃、孤児施設に居たラグ達はヨミの危機を察していた。
『ヨミに邪心が近づいてる!』
『でも、いきなりワタシ達が消えたらパニックになるわよ』
『ここはボクが飛んで行く』
『それがいいなの。ジェム、ヨミをお願いなの』
『待て、俺も連れて行け。俺は巨大化できるから敵を蹴散らせる』
小さい動物達がいきなり一ヶ所に集まり、頭を付き合わせている状況に孤児施設の子供達はかわいいと笑っていたけど、リアさんは何かを感じたのか、近くの護衛に耳打ちをした。
耳打ちされた護衛は一瞬、目を見開いたけどすぐに真剣な顔になり、頷くとどこかへ駆けて行った。
ジェムがネオを掴み飛び出して行くと、すぐに数名の護衛が動き、馬に飛び乗りジェムを追いかけていった。
「お母様、、」
「母上」
アルフレッド君とアリアちゃんが不安そうにリアさんを見上げると、リアさんはニッコリと笑い
「大丈夫よ。ヨミさんはAランクの冒険者だもの。ほら、ラグちゃん達と遊んできなさい。そろそろ帰る時間よ」
そう言って、安心させるように二人の頭を撫でた。
リアさんはジェムが飛んで行った方向を見て
(どうか、ご無事で)
と居ない神に祈った。
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