末っ子神様の世界に転生した何の取り柄のない平凡な俺がちょっとだけ神様の手伝いをする

菻莅❝りんり❞

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2 転生

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気が付いた俺はまず、状況確認をした。

自分の姿を見る。ボロの布切れを着ていて、かなり体が汚れてる。髪もベタベタ。

周りを見る。薄暗い路地に座ってる。他にも数人似たような人を確認できる。

今までの記憶を思い出す。物心ついた時にはもう、孤児院に居た。院長が言うには、赤ん坊の頃に孤児院前に捨てられてたらしい。
しかもその孤児院は違法に人身売買をしていたので、俺は逃げた。それが昨日この事。そして今に至る。以上。

最悪のガチャを引き当てたと言うことが理解できた。理解したが、受け入れがたい!

が、まずは行動あるのみ。人間、3日飲まず食わずは死活問題!つまり、このままではすぐに神様と再会だ。まぁ、再会したらしたで文句を言ってやるがな!この結果が運次第だったとしても!!

俺は何とか立ち上がり、移動した。
移動して分かったことは本当に、貧富差が激しいと言うこと。まず、富んでるのは王侯貴族と、一部の商人のみ。平民とスラムの違いが、仕事をしているかしていないかの違いだけ。

これまでの転生者、何してん?エセ関西弁が思わず出てしまうくらいには酷すぎる。
重い体を引きずりながら、街外れまで来るとそこに、廃教会があった。

廃教会でも教会は教会。神と会話が出来るかもと、まだしっかりしてる扉を開け、中に入った。
中は普通にキレイだった。しかし表の見た目は廃教会そのもの。神像に近づくと、神父なんかが立つ教壇に地図があった。不思議に思ってみていたら、

「こんにちは、御厨さん。どうです?この教会。御厨さんの今後の行動の拠点にピッタリでしょう?ここに来るように誘導しちゃいました。ちなみに、悪意を持った人は入れないようにしてます」

中央の神像から突然てで来たこのイケメンを殴りたい。まず、今後の行動の拠点って何?不特定多数の人が、特に悪意を持った人が入ってこれないのは有難いが。
でも、今後の行動の拠点って何!何させる気だ!
俺は神使になったつもりはないぞ!!

「転生者の皆さんには、多かれ少なかれ地球の知識でこの世界の発展をお願いしてるんですが、、ご覧の通りの有り様です」

過去の転生者、ほん、、、とうに少ししかやってなかったんだな。しかし俺も、文明の利器を利用するだけで、知識なんて無いからなぁ。
日本の諺で“余り物には福がある”って言うけど、この場合は、余り物は余り物だったと言う事だよな。

「ここは、私の加護を多分に分けてる場所だから、他の土地より色々と豊富に実りますし、ここに居るだけで能力アップです。なんなら、特別に欲しいスキルを付けますよ」

悪徳商法みたいだな?だがそこは神様。信じよう!

「なぁ今の俺ってどんなステータスなんだ?ってか見れるのか?」

「はい、見れますよ。ステータスを見たいと思えば、見れます」

じゃ、早速。“ステータスオープン”なんてな!

ーーー           
名前

年齢  6

レベル 1     
 魔力  50/50

スキル 

ーーー           
え?名無し?そう言えば、名前呼ばれたことなかったな。しかしこれで6才?もう少し下かと。栄養が足りてないから、体が維持できる体積で止まってるって事か。
魔力があるのに、魔法の欄がない?魔法使えないの?スキルも何も書かれてない。
俺が絶望していると

「魔法は誰でも全ての属性が使えるのであえて魔法の欄は作ってないんです。でも、聖属性の魔法は特別なので、過酷な習得方法で覚えるんです。覚えます?」

「過酷なと言われてやるほど、マゾではない!」

「それは残念。ここ数百年習得者が居ないんですよねぇ」

取得方法、変えれば?あえて口には出さないが。

「スキルは基本、身につければ付くけど、神様の独断で何か付けますか?」

おぉ、付ける、付ける。

「色々調べられるように鑑定のスキルに、物に魔法を付与出来るスキルが欲しい」

「殆どの転生者が欲しがるスキルですね。無限収納は要らないのですか?」

「全ての魔法ってことは、空間魔法も使えるんだろう?だったら、時間停止の無限収納のマジックバックを作る方が、色々と都合がいいと思ってな!」
それに知らないこと、解らないとこは指先一本で調べられた現代人には、鑑定スキルは必須。

「はい、付けましたよ。じゃ、自分の名前を考えてください」

名前、名前ねぇ。よし!これでいこう。
ーーー
名前   ミクリ

年齢  6

レベル 1     
 魔力  50/50

スキル 鑑定 付与
ーーー     

「ミクリさんですか。捻りがないですね。でも、これで準備が整いましたね。まずは、人材確保です。2~3日以内にここへ行って、説得してください。神様お墨付きの人材なので、きっとミクリさんの役に立ちますよ」

そう言って、姿を消した。ここへと言った途端、地図の一部が光った。鑑定のスキルをもらったからか、この地図がトレスト王国の王都、トレストの地図だと分かり、俺が今居る場所がトレストだと分かった。

しかし神様は一言多いし、なんか勝手に行動決められたし。、、疲れたし、寝よ。
二階に部屋があるらしいので、重い体を引きずって二階に行き、近くの部屋に入った。

部屋は六畳ほどの見慣れた広さだった。ベッドが目に入ったので、吸い込まれるようにベッドに入りそのまま眠りについた。
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