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16 最終試練
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緊張感漂う中、空気を読まない俺のお腹がなった。トーダ達からの視線が痛い。
そう言えば、魔法を使いすぎると有り得ないくらいお腹が空くな。
俺は誤魔化すために、警戒してますと言う顔をしながらマジックバックから果物を取り出し食べた。
「顔と行動が合ってないぞ。ミクリのせいで集中力が切れた。警戒しつつも飯にしよう」
そうそう、腹が減ってはって言うからね。俺は果物を食べかながら魔石に魔力を補給してまわった。今回は相手がドラゴンなので、念のため交代で寝ることにして、体力の回復をはかった。
全員が休めた後は作戦会議。議題は勿論、ゾンビドラゴンをどうやって倒すかだ。
ゾンビドラゴンの厄介な所は、どんな攻撃にも状態異常が付いている事だ。そしてあの巨体。状態異常の攻撃云々の前に、接近戦だとこちらの間合いに近づけない。必然的に遠距離の攻撃に絞られる。
いい案が浮かばず時間だけが過ぎていく。その間もゾンビドラゴンは全く攻撃をしてこなかった。なんならイビキをかいて寝ている。
「このまま浄化の魔法で浄化できない?」
「今浄化しても意味はない。お前はあの後すぐに倒れたら知らないだろうけど、ミクリの大型浄化をゾンビドラゴンも受けていた。なのにあれだ」
なるほどなるほど。つまりHPを減らさないと浄化は効かないと。よほど神様は無理ゲーがお好きなようだ。
自棄糞だ!状態異常を防ぐ魔法が分からないなら作るまで。まずトーダ達に預けていた簡易サンクチュアリの魔石を回収した。これは複数の魔石を用いて初めて簡易サンクチュアリが出来る。だけどそれを1つ身に付けるだけで出来れば、、
まず魔石に魔力を補給する。1つで付与した魔法が発動するようにイメージして、付与内容を変更した。そして補給ではなく、発動を意識して魔力を注ぐと。無事、単独での簡易サンクチュアリが出来た。
ただ鑑定くんがこれを使い捨てだと鑑定した。ダメージを結界の耐久以上に受けると魔石自体が壊れるし、魔石に蓄えられた魔力が無くなっても壊れるらしい。
これらをトーダ達に説明して魔石を渡した。簡易サンクチュアリを発動したら魔石をホルダーの空いている所に入れれば、戦闘の邪魔にならないし、落とす心配もない。
俺は単独簡易サンクチュアリをある程度量産して予備の準備もバッチリ。トーダ達の武器にも聖魔法をつけ直した。
瘴気対策の結界は単独簡易サンクチュアリがあるので常にかけてなくてよくなった。準備は出来た。さぁ、ラスボス戦を始めようか。
先制攻撃は俺の簡易サンクチュアリの中から放った、剣の形をした聖魔法をゾンビドラゴンの頭上から、雨のように降り注がした。結果は数本刺さっただけで後は全部、羽ばたき1つで弾き飛ばされた。
簡易サンクチュアリにいても風圧で立っていられなかった。
「あの羽ばたきは要注意だな。しかしミクリの攻撃である程度ダメージを負わせるはずだったんだが。長引くな、これは」
「トーダ。俺も前線に参加した方がよくないか?」
「そうだよ。ここまでダメージがないなら、3人で総攻撃した方が効率いいと思うよ」
トーダは俺とゾンビドラゴンを見て、
「ミクリ、ここから絶対動くな。お前らも、魔石が壊れたら即ここに避難しろ」
俺達は頷いた。まさか、先制攻撃が失敗するとは。ゲームとかは大人になってからしてなかったからなぁ。ゾンビドラゴンの弱点なんて覚えてないよ。まぁ、俺がしていたゲームと、このゾンビドラゴンの弱点が同じとは限らないんだけどな。
俺が明後日の方に思考を飛ばしている間に、トーダ達はゾンビドラゴンに攻撃を始めた。
やっぱりそう簡単には近づかせてはくれないみたいだ。
さんざんトーダ達と狩りを一緒にしてたから、トーダ達がどう動くかはある程度は分かる。タイミングを合わせて俺は聖魔法で援護をするもダメージを受けているようには見えない。
俺は今さらな事に気がついた。“アンデッド”はいわば“死霊”だと言うことに。痛覚なんて無い。だからいくら攻撃しても、早い話、首を落とそうが胸を貫こうが怯まずに襲ってくる。
そして今俺達が相手してるのはゾンビドラゴン。普通のドラゴンでも厄介なのに、ゾンビになったら厄介に拍車がかかる。
(死霊ならお経でも唱えれば何とかならないかなぁ。南無阿弥陀仏~、南無阿弥陀仏~、、、)
苦し紛れに唱えてみると、浄化の魔法が変質したのが分かった。
「トーダ、アレン、ライン!魔法を放つ!そこから離れろ!」
俺の声に即座に反応し、ゾンビドラゴンから十分に距離を取った。俺はそれを確認してから浄化の魔法を放った。
「南無三!」パン
俺の放った浄化の魔法は、今までと比べられないくらいに広がっていった。そんな中、ゾンビドラゴンのうめき声が響き渡った。
浄化の光りが薄くなると、ゾンビドラゴンの体が崩壊していた。そう、倒したのだ。
「やった、、やったー!倒せた~」
「ああ、倒した」
「やっと終わった~」
「疲れた」
皆、それぞれの場所で思い思いに喜んだ。
なかなか興奮が治まらず、ゾンビドラゴンが完全に消滅するまで騒いでいた。
一騒ぎして気持ちも落ちつき、全員が簡易サンクチュアリに集まった時神様の声が全員に聞こえた。
「ミクリさん、そして皆さん。お疲れさまでした。ミクリさんが完全に聖魔法を習得したのを確認しました。これより元の場所へお返しします」
そうしてまた、光りに包まれた。
神様、後で話があります。覚悟しててね
そう言えば、魔法を使いすぎると有り得ないくらいお腹が空くな。
俺は誤魔化すために、警戒してますと言う顔をしながらマジックバックから果物を取り出し食べた。
「顔と行動が合ってないぞ。ミクリのせいで集中力が切れた。警戒しつつも飯にしよう」
そうそう、腹が減ってはって言うからね。俺は果物を食べかながら魔石に魔力を補給してまわった。今回は相手がドラゴンなので、念のため交代で寝ることにして、体力の回復をはかった。
全員が休めた後は作戦会議。議題は勿論、ゾンビドラゴンをどうやって倒すかだ。
ゾンビドラゴンの厄介な所は、どんな攻撃にも状態異常が付いている事だ。そしてあの巨体。状態異常の攻撃云々の前に、接近戦だとこちらの間合いに近づけない。必然的に遠距離の攻撃に絞られる。
いい案が浮かばず時間だけが過ぎていく。その間もゾンビドラゴンは全く攻撃をしてこなかった。なんならイビキをかいて寝ている。
「このまま浄化の魔法で浄化できない?」
「今浄化しても意味はない。お前はあの後すぐに倒れたら知らないだろうけど、ミクリの大型浄化をゾンビドラゴンも受けていた。なのにあれだ」
なるほどなるほど。つまりHPを減らさないと浄化は効かないと。よほど神様は無理ゲーがお好きなようだ。
自棄糞だ!状態異常を防ぐ魔法が分からないなら作るまで。まずトーダ達に預けていた簡易サンクチュアリの魔石を回収した。これは複数の魔石を用いて初めて簡易サンクチュアリが出来る。だけどそれを1つ身に付けるだけで出来れば、、
まず魔石に魔力を補給する。1つで付与した魔法が発動するようにイメージして、付与内容を変更した。そして補給ではなく、発動を意識して魔力を注ぐと。無事、単独での簡易サンクチュアリが出来た。
ただ鑑定くんがこれを使い捨てだと鑑定した。ダメージを結界の耐久以上に受けると魔石自体が壊れるし、魔石に蓄えられた魔力が無くなっても壊れるらしい。
これらをトーダ達に説明して魔石を渡した。簡易サンクチュアリを発動したら魔石をホルダーの空いている所に入れれば、戦闘の邪魔にならないし、落とす心配もない。
俺は単独簡易サンクチュアリをある程度量産して予備の準備もバッチリ。トーダ達の武器にも聖魔法をつけ直した。
瘴気対策の結界は単独簡易サンクチュアリがあるので常にかけてなくてよくなった。準備は出来た。さぁ、ラスボス戦を始めようか。
先制攻撃は俺の簡易サンクチュアリの中から放った、剣の形をした聖魔法をゾンビドラゴンの頭上から、雨のように降り注がした。結果は数本刺さっただけで後は全部、羽ばたき1つで弾き飛ばされた。
簡易サンクチュアリにいても風圧で立っていられなかった。
「あの羽ばたきは要注意だな。しかしミクリの攻撃である程度ダメージを負わせるはずだったんだが。長引くな、これは」
「トーダ。俺も前線に参加した方がよくないか?」
「そうだよ。ここまでダメージがないなら、3人で総攻撃した方が効率いいと思うよ」
トーダは俺とゾンビドラゴンを見て、
「ミクリ、ここから絶対動くな。お前らも、魔石が壊れたら即ここに避難しろ」
俺達は頷いた。まさか、先制攻撃が失敗するとは。ゲームとかは大人になってからしてなかったからなぁ。ゾンビドラゴンの弱点なんて覚えてないよ。まぁ、俺がしていたゲームと、このゾンビドラゴンの弱点が同じとは限らないんだけどな。
俺が明後日の方に思考を飛ばしている間に、トーダ達はゾンビドラゴンに攻撃を始めた。
やっぱりそう簡単には近づかせてはくれないみたいだ。
さんざんトーダ達と狩りを一緒にしてたから、トーダ達がどう動くかはある程度は分かる。タイミングを合わせて俺は聖魔法で援護をするもダメージを受けているようには見えない。
俺は今さらな事に気がついた。“アンデッド”はいわば“死霊”だと言うことに。痛覚なんて無い。だからいくら攻撃しても、早い話、首を落とそうが胸を貫こうが怯まずに襲ってくる。
そして今俺達が相手してるのはゾンビドラゴン。普通のドラゴンでも厄介なのに、ゾンビになったら厄介に拍車がかかる。
(死霊ならお経でも唱えれば何とかならないかなぁ。南無阿弥陀仏~、南無阿弥陀仏~、、、)
苦し紛れに唱えてみると、浄化の魔法が変質したのが分かった。
「トーダ、アレン、ライン!魔法を放つ!そこから離れろ!」
俺の声に即座に反応し、ゾンビドラゴンから十分に距離を取った。俺はそれを確認してから浄化の魔法を放った。
「南無三!」パン
俺の放った浄化の魔法は、今までと比べられないくらいに広がっていった。そんな中、ゾンビドラゴンのうめき声が響き渡った。
浄化の光りが薄くなると、ゾンビドラゴンの体が崩壊していた。そう、倒したのだ。
「やった、、やったー!倒せた~」
「ああ、倒した」
「やっと終わった~」
「疲れた」
皆、それぞれの場所で思い思いに喜んだ。
なかなか興奮が治まらず、ゾンビドラゴンが完全に消滅するまで騒いでいた。
一騒ぎして気持ちも落ちつき、全員が簡易サンクチュアリに集まった時神様の声が全員に聞こえた。
「ミクリさん、そして皆さん。お疲れさまでした。ミクリさんが完全に聖魔法を習得したのを確認しました。これより元の場所へお返しします」
そうしてまた、光りに包まれた。
神様、後で話があります。覚悟しててね
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