お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞

文字の大きさ
12 / 15

7

しおりを挟む
両親は、いきなり大人数がなんのアポもなく訪れた事に憤慨した。

「なんなんだ!いきなり!高位貴族だからとアポもなくいきなり押しかけるのはマナー違反ではないか!それに、お前達は誰だ!」

と買収された役人と真っ当な役人にも噛み付いた。

「父上、落ち着いてください。彼らをお呼びしたのは私です。皆様、ようこそお越しくださいました。そして、連絡の行き違いで父がご無礼な態度を取り、申し訳ありませんでした」

と父上を宥め、来客に深々と頭を下げた。約数名には下げたくは無かったが、ここでそんな態度を取れば、父上と同じになってしまうので我慢した。

「まったくだ!呼ばれたから来てやったのにこの扱い!不愉快だ!帰らせてもらう!」

と買収した(俺は納得してないのでリシュの嫁ぎ先などと言いたくない)侯爵家の当主が憤慨し席を立とうとした。(侯爵家が2家あるので、この先こちらは買❲収侯❳爵とします)

「そういえば、そちらに私の義妹になるリシュが嫁いだと思うのですが、リシュはどちらに?ディッシュ、リシュも連れてくるように言ったのではなくて?」

ルアカが買爵の行動を遮るように声をかけた。
いくら侯爵様のほうが買爵より上でも、ルアカよりは当主である買爵のほうが上になるので、この行為はマナー違反である。

しかし、侯爵様がルアカを窘めない事で、この行為は侯爵様も認めている事になるので、買爵はルアカの言葉を無視することは出来ない。

「そうだね、ルアカ。私は、そちらに嫁いだ妹であるリシュも一緒に連れてきてくれるように書いたのですが、リシュはどちらですか」

「ふん!」

ルアカの言葉は無視できなくても、俺の言葉は無視できる。こちらの質問に答えることなく、買爵はまた座り直した。

こちらもまた、今はこれ以上リシュの事は触れないようにした。

「それではお忙しい中、お集まり頂いた皆様の時間を無駄にしないためにも、早速始めたいと思います」

さぁ、断罪と行こうか
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

結婚しても別居して私は楽しくくらしたいので、どうぞ好きな女性を作ってください

シンさん
ファンタジー
サナス伯爵の娘、ニーナは隣国のアルデーテ王国の王太子との婚約が決まる。 国に行ったはいいけど、王都から程遠い別邸に放置され、1度も会いに来る事はない。 溺愛する女性がいるとの噂も! それって最高!好きでもない男の子供をつくらなくていいかもしれないし。 それに私は、最初から別居して楽しく暮らしたかったんだから! そんな別居願望たっぷりの伯爵令嬢と王子の恋愛ストーリー 最後まで書きあがっていますので、随時更新します。 表紙はエブリスタでBeeさんに描いて頂きました!綺麗なイラストが沢山ございます。リンク貼らせていただきました。

「お前との婚約はなかったことに」と言われたので、全財産持って逃げました

ほーみ
恋愛
 その日、私は生まれて初めて「人間ってここまで自己中心的になれるんだ」と知った。 「レイナ・エルンスト。お前との婚約は、なかったことにしたい」  そう言ったのは、私の婚約者であり王太子であるエドワルド殿下だった。 「……は?」  まぬけな声が出た。無理もない。私は何の前触れもなく、突然、婚約を破棄されたのだから。

初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後

澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。 ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。 ※短いお話です。 ※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。

王太子妃に興味はないのに

藤田菜
ファンタジー
眉目秀麗で芸術的才能もある第一王子に比べ、内気で冴えない第二王子に嫁いだアイリス。周囲にはその立場を憐れまれ、第一王子妃には冷たく当たられる。しかし誰に何と言われようとも、アイリスには関係ない。アイリスのすべきことはただ一つ、第二王子を支えることだけ。 その結果誰もが羨む王太子妃という立場になろうとも、彼女は何も変わらない。王太子妃に興味はないのだ。アイリスが興味があるものは、ただ一つだけ。

「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。

あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。 「君の為の時間は取れない」と。 それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。 そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。 旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。 あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。 そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。 ※35〜37話くらいで終わります。

団長サマの幼馴染が聖女の座をよこせというので譲ってあげました

毒島醜女
ファンタジー
※某ちゃんねる風創作 『魔力掲示板』 特定の魔法陣を描けば老若男女、貧富の差関係なくアクセスできる掲示板。ビジネスの情報交換、政治の議論、それだけでなく世間話のようなフランクなものまで存在する。 平民レベルの微力な魔力でも打ち込めるものから、貴族クラスの魔力を有するものしか開けないものから多種多様である。勿論そういった身分に関わらずに交流できる掲示板もある。 今日もまた、掲示板は悲喜こもごもに賑わっていた――

他国から来た王妃ですが、冷遇? 私にとっては厚遇すぎます!

七辻ゆゆ
ファンタジー
人質同然でやってきたというのに、出されるご飯は母国より美味しいし、嫌味な上司もいないから掃除洗濯毎日楽しいのですが!?

契約結婚なら「愛さない」なんて条件は曖昧すぎると思うの

七辻ゆゆ
ファンタジー
だからきちんと、お互い納得する契約をしました。完全別居、3年後に離縁、お金がもらえるのをとても楽しみにしていたのですが、愛人さんがやってきましたよ?

処理中です...