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28 油断
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「旦那様、お時間です」
とのセバスの声に目を覚まし、用意されていた水の入った桶で顔を洗った。
冷たい水のお陰で、まだあった眠気が飛んだ。
「セバス。至急父上に時間を取ってもらってくれ」
セバスは訝しげに俺を見たけど、了承し部屋を出た。セバスが戻って来るまでに着替えを済ませ、セバスの案内で父上の元へと向かった。
気が焦って早足になりそうなのを、セバスの絶妙なペースで早足になることなく父上の執務室に着き、ドアをノックした。
「父上。お忙しい中お時間を取ってもらいありがとうございます。早速ですがリックの事で話があります」
部屋に入るなり、挨拶もそこそこに父上に詰め寄った。
「ライル、落ち着きなさい。それに何故いまリックなのだ?」
父上は自分の執務机からソファに移り、俺にも座るよう促した。そして、ジャンにお茶を頼んだ。
俺は一度、深呼吸をしてからソファに座った。そして、先程の夢の内容を話した。
「ふむ。リックは良い子に育っているな」
と、好々爺のような顔をした父上。
そして、エクサリーの扱いとこちらへ来るゴーレムの対応について話し合った。
エクサリーはここ、父上の執務室で管理し必要に応じて大切に使う事になった。
そして、ゴーレムの事は
「とりあえず、ゴーレムに対して攻撃をしないよう騎士団には伝えよ。もし冒険者が攻撃をしそうになった止めるようにも言っといくれ。
ライルよ。そのゴーレムは戦闘には不向きなのだな?」
「そうですね。リック本人がそう言っていたので」
リックは多分心の中で思っていただけだろうけど、思いっきり口に出していたのだ。
「なら、リックの所と同じような扱いで良いだろう。なんと言っていたか、、、そうそう、使用人ゴーレムだったな」
「いえ、父上。こちらへ来るゼータ、ラムダ、オメガは弓隊の矢の回収を主にしていた者たちです。まぁ、リックもその事を覚えているかは分かりませんが。でも、戦闘に参加はしていなかったと思うので、使用人ゴーレムと同じ枠でいいのでしょうか?」
一度父上の言葉を否定したけど、言葉にすることで同じでいいのではと思えてきた。
ゼータ達は庭仕事(本当は畑仕事)をしていたので、裏方をしてもらうことで話がついた。
本音は、ゴーレムを人目に晒すのは良くないと思ったからだ。
父上との話し合いが終わったら、そのまま討伐に向かった。街の中の魔物を倒しながら、近くにいた騎士に俺は前線に向かう事を言い、代わりの者をこちらへ送ると伝えた。
前線に着いたら、騎士達にゴーレムの事を伝え、もし見かけたら俺に報告するようにも言った。
「くそっ!思ったよりもけが人が多いな」
魔物や魔獣の強さが増すごとに、けが人が増えていく。ケガをして抜ける人が、手当てをして戻って来る人よりも多いため、前線の討伐隊の人数が減り、減ったことで手が回らなくなりけがをするという、悪循環になっていた。
こちらが取りこぼす魔物達が増えれば、街の防衛をしている者たちへの負担が増える。負担が増えれば、そちらでもけが人が増える。
焦るあまり、目の前の魔物への注意が疎かになった。その隙を相手が見逃すはずがなく
「ライル様!!」
「!!しまっ」
ブラックウルフの爪が目の前に迫っていた。
『ライル』『父上』『お父様』『『ライル』』
レイナ、ジャック、ローズ。父上に母上。そして
『おとしゃま!』
(ああ、これが走馬灯ってやつか。レイナ、ジャック、ローズ。愛しているよ。父上、母上。親不孝を許してください、、、、、リック。リック。もう一度、会いたかったな。抱きしめてあげたかったな。リック、、、ごめんなぁ)
周りが俺の所へ来ようとして、邪魔な魔物を雑に捌いている。だけど、ブラックウルフの爪が俺を捕らえるほうが早そうだ。
*****
ストックが無くなりました🫥暫く更新が止まります。なるべく早く更新を再開できるよう頑張ります💪なのでしばしお待ち下さい🙇多分不定期更新になるかも・・・?
とのセバスの声に目を覚まし、用意されていた水の入った桶で顔を洗った。
冷たい水のお陰で、まだあった眠気が飛んだ。
「セバス。至急父上に時間を取ってもらってくれ」
セバスは訝しげに俺を見たけど、了承し部屋を出た。セバスが戻って来るまでに着替えを済ませ、セバスの案内で父上の元へと向かった。
気が焦って早足になりそうなのを、セバスの絶妙なペースで早足になることなく父上の執務室に着き、ドアをノックした。
「父上。お忙しい中お時間を取ってもらいありがとうございます。早速ですがリックの事で話があります」
部屋に入るなり、挨拶もそこそこに父上に詰め寄った。
「ライル、落ち着きなさい。それに何故いまリックなのだ?」
父上は自分の執務机からソファに移り、俺にも座るよう促した。そして、ジャンにお茶を頼んだ。
俺は一度、深呼吸をしてからソファに座った。そして、先程の夢の内容を話した。
「ふむ。リックは良い子に育っているな」
と、好々爺のような顔をした父上。
そして、エクサリーの扱いとこちらへ来るゴーレムの対応について話し合った。
エクサリーはここ、父上の執務室で管理し必要に応じて大切に使う事になった。
そして、ゴーレムの事は
「とりあえず、ゴーレムに対して攻撃をしないよう騎士団には伝えよ。もし冒険者が攻撃をしそうになった止めるようにも言っといくれ。
ライルよ。そのゴーレムは戦闘には不向きなのだな?」
「そうですね。リック本人がそう言っていたので」
リックは多分心の中で思っていただけだろうけど、思いっきり口に出していたのだ。
「なら、リックの所と同じような扱いで良いだろう。なんと言っていたか、、、そうそう、使用人ゴーレムだったな」
「いえ、父上。こちらへ来るゼータ、ラムダ、オメガは弓隊の矢の回収を主にしていた者たちです。まぁ、リックもその事を覚えているかは分かりませんが。でも、戦闘に参加はしていなかったと思うので、使用人ゴーレムと同じ枠でいいのでしょうか?」
一度父上の言葉を否定したけど、言葉にすることで同じでいいのではと思えてきた。
ゼータ達は庭仕事(本当は畑仕事)をしていたので、裏方をしてもらうことで話がついた。
本音は、ゴーレムを人目に晒すのは良くないと思ったからだ。
父上との話し合いが終わったら、そのまま討伐に向かった。街の中の魔物を倒しながら、近くにいた騎士に俺は前線に向かう事を言い、代わりの者をこちらへ送ると伝えた。
前線に着いたら、騎士達にゴーレムの事を伝え、もし見かけたら俺に報告するようにも言った。
「くそっ!思ったよりもけが人が多いな」
魔物や魔獣の強さが増すごとに、けが人が増えていく。ケガをして抜ける人が、手当てをして戻って来る人よりも多いため、前線の討伐隊の人数が減り、減ったことで手が回らなくなりけがをするという、悪循環になっていた。
こちらが取りこぼす魔物達が増えれば、街の防衛をしている者たちへの負担が増える。負担が増えれば、そちらでもけが人が増える。
焦るあまり、目の前の魔物への注意が疎かになった。その隙を相手が見逃すはずがなく
「ライル様!!」
「!!しまっ」
ブラックウルフの爪が目の前に迫っていた。
『ライル』『父上』『お父様』『『ライル』』
レイナ、ジャック、ローズ。父上に母上。そして
『おとしゃま!』
(ああ、これが走馬灯ってやつか。レイナ、ジャック、ローズ。愛しているよ。父上、母上。親不孝を許してください、、、、、リック。リック。もう一度、会いたかったな。抱きしめてあげたかったな。リック、、、ごめんなぁ)
周りが俺の所へ来ようとして、邪魔な魔物を雑に捌いている。だけど、ブラックウルフの爪が俺を捕らえるほうが早そうだ。
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ストックが無くなりました🫥暫く更新が止まります。なるべく早く更新を再開できるよう頑張ります💪なのでしばしお待ち下さい🙇多分不定期更新になるかも・・・?
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