一人、辺境の地に置いていかれたので、迎えが来るまで生き延びたいと思います

菻莅❝りんり❞

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29 到着

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もうだめだ!誰もがそう思った時、目の前にいたブラックウルフが吹っ飛んだ。

そして、門を囲んでいた魔物と魔獣もいつの間にか数を減らしていた。

「は?え?」

突然の状況に理解が追いつかないなか

「アルジ!ナゼアルジガココニ!、、、アルジ、スコシミナイアイダニ、フケマシタカ?」

と何やら失礼な言葉をかけられた。
声のする方を見ると、つい最近見た土人形がいた。

「アン。コチラハアルジデハナイ。ショウゾウガデ、カクニンシタデショ。コチラハ、アルジノチチギミダ。ソシテ、フケテイルハ、テキセツナコトバデハナイ」

アンというゴーレムの言葉を訂正しているゴーレムはそう言うと、俺の前に来て

「オハツニオメニカカリマス。ワタシハ、ゼロ、トイイマス。アルジノメイニヨリ、マイリマシタ。アルジノチチギミト、オミウケシマス。ワレラハコノアト、イカガイタシマショウカ」

ゼロの後ろには、アンと言われたゴーレムの他にも5体のゴーレムと、1体ケンタウロスゴーレムと思われるゴーレムがいた。

(ケンタウロスゴーレムとゼータ、デルタ、オメガの3体だけではなかったのか?)

なぜか増えているゴーレムに困惑したけど、このままでは討伐隊の集中力が散ってしまうと思い、俺はゴーレム達を連れて屋敷へ戻った。

正面玄関は領民のテントがあるので、裏に回って屋敷へ入った。しかし、シエンと言うケンタウロスゴーレムは大きすぎるので、中には入らず、目立たない場所で待機してもらうことにした。

「誰かセバスを呼んでくれ。そして父上に時間を取ってもらうよう言ってくれないか」

突然のゴーレムに忙しく動き回っていた使用人が全員、動きを止めた。しかし誰一人として、叫んだり、パニックになるものは居なかった。
俺の言葉に止まっていた足を動かし、仕事に戻り、ある者はセバスを呼びに向かった。

そして少ししてセバスが来た。さすがのセバスもゴーレムに驚き、滅多な事では動かない表情が変わった。
しかしそれも一瞬で、すぐに元の無表情に戻ったけどな。

「大旦那様がお会いになるそうです。ゲストルームへ案内します」

チラッとゴーレム達を見て、俺はセバスについていった。

セバスの案内で広めのゲストルームに着くと、そこには父上だけではなく、母上とレイナ、ジャックとローズも居た。
その他、ジャンとアレイ。サリーとマーサが居た。

ジャックとローズはゴーレムを見て目を輝かせていた。

そして、いつの間にかクリスがケンタウロスゴーレムのシエンをゲストルームの窓の前に連れてきていて、セバスが窓を開けた。

俺は父上達の前のソファに座り、後ろにセバスとゴーレム達が並んだ。

「リックのゴーレム達よ、よく来た。歓迎する」

父上がゴーレム達を認めた発言をした後、俺は気になっていた事をゴーレム達に聞いた。

「えーと、ゼロは、、ど、君かな?」

危なっ!❝どれだ❞と言いかけた。何となくその言葉は違うと感じた。

「イエ、ワタシデス」

と真ん中のゴーレムが一歩前に出た。
なぜわざわざゼロに話しかけたかと言うと、このゴーレム達のリーダーがゼロだと思ったからだ。

「ゼロ、君に聞きたいことがある。リックは君達に戦闘能力は付けていなかったと思うのだが、先程のあれは、、ああ!まずは助けてもらったことの礼を言う。助かった、ありがとう」

「ライルよ。助けてもらったとは?」

父上がそう聞いてきたが、魔物たちが溢れかえっている中、考え事をして油断した事を何となく言いあぐねていると

「マモノニ、ヤラレソウニナッテイルノヲ、コノアンガ、タスケタノデス。マァ、アルジトオモッテ、カケダシタダケデスガ。コチラモ、アンガ、シツレイナコトヲ、イッテシマイ、モウシワケアリマセンデシタ」

と深々と頭を下げた。多分、アンと言うゴーレムだと思うが、そのゴーレムも一緒に頭を下げた。

ゼロの謝罪に慌てて、急いで頭を上げさせ、話を逸らそうとしたが

「父上!ケガをしたのですか!」

「お父様、大丈夫なのですか!」

と子供達が身を乗り出し、レイナは慌てて俺の側に来て体をあちこち見て、父上と母上も心配そうにこちらを見ていた。

俺はケガはないといい、寸前の所で助けられたと説明した。父上達はホッとした顔をして、改めてゼロ達にお礼を言ったが、約1名。触れてほしくない部分に触れた。

「ゼロ。旦那様に対しての失礼な事とは何でしょうか?」

「セバス!」

俺がその事はいいと言おうとしたが、ゼロの方が早かった。

「ハイ。アンハ、チチギミヲ、アルジトオモッテイタノデ、チチギミヲ、ミタトタン、❝アルジ、スコシミナイアイダニ、フケマシタカ❞トイッタノデス」

ゼロが言い終わると、父上達は俺から目を逸らし、肩を震わせていた。

「ふっ」

と、後ろの方で声がしたので振り返ると、セバスも顔を逸らし肩を震わせていた。

俺は顔が赤くなるのを誤魔化すために、少し声を張って

「その事はもういい!俺が言いたいのは非戦闘員であるゼロ達がなぜ!戦闘能力を持っていたのかだ!それと、こちらに来るのはシエンと言うゴーレムとゼータ、ラムダ、オメガと言う3体のゴーレムだけではなかったのか!」

俺が声を張って言うと、どうにか笑いを収めた皆がゼロに向き直った。

「?ナゼソノコトヲ、シッテイルノカハ、ワカリマセンガ。マズ、ナゼワレワレモ、イッショナノカデスガ、、、」

ゼロが説明しようとした時、不自然に言葉を切った。

俺達は顔を見合わせ、どうしたのか聞こうとした時、ゼータが首にかかっている黄色い巾着袋を開けた。

そして一度頷くと、今度は手を袋に突っ込んだ。そこから出したのは、、、
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