彼は、英雄とは呼ばれずに

トド

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第三章 誰がために、彼女は微笑んで

㊽ 『価値も資格もなく』

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 ジェノ達がセリカ卿の前に横並びに並び立つ。
 だが、薄ら笑みを浮かべるリット以外は、誰もニコリともしない。

 メルエーナはジェノ達から少し離れた位置で、バルネアと一緒に姿勢を正し、固唾を飲んで成り行きを見守ることにする。

 流石に剣呑な空気を感じたのだろう。ロウリア神官が、わざとらしく咳払いをし、
「皆さん。こちらにいらっしゃるのは、女神カーフィア様に……」
 厳かな口調でセリカ卿を紹介し始める。

 けれど、そのセリカ卿自身が「ロウリア神官。私はそのような紹介を頼んだ覚えはありません」と彼女を嗜めた。
 ロウリア神官は、引きつった笑顔で頭を下げて口を閉じる。

「初めまして。セリカと申します。この街の自警団長のガイウス様。冒険者のジェノ様、リット様、イルリア様。本日は私のために貴重なお時間を割いて頂き、感謝に堪えません」
 セリカ卿は静かに立ち上がり、頭を下げて慇懃な挨拶を口にした。
 しかし、場の空気は相変わらず物騒なままだ。

「本来であれば、もっと早くに皆様にお会いし、我が信徒を助けて頂いたお礼をさせて頂くべきでした。ですが、それもままならず、誠に申し訳なく思っております」
 頭を下げたまま続くセリカ卿の謝辞は、丁寧でこそあるものの、どこか冷たい印象をメルエーナは感じていた。
 棒読みでこそないものの、感情が込められていないように思えるのだ。

 そう感じたのは他の皆も同じようで、ジェノにいたっては、きつく拳を握りしめている。

 セリカ卿をいつまでも頭を下げたままにして置くことを嫌ったのだろう。
 ガイウスが一歩前に進み、テーブル越しにセリカ卿に頭を下げる。

「これは、ご丁寧にありがとうございます。ご存知のようですが、私がガイウスです。しかし、私は自分の職務を遂行したに過ぎませんので、そのような謝罪は結構です。
 それに、セリカ卿ご自身が仰ったとおり、もう一年以上前の話です。今更、あの時の事柄を持ち出される理由が、私にも、後ろにいる彼らにも理解できません」

 慇懃無礼とまでは思わないが、ガイウスの棘のある言葉に、メルエーナは彼の内心の怒りを理解する。

「ごもっともなご指摘です。このように時間がかかってしまった事につきましては、ただただ謝罪をし、皆様のお許しを願うことしかできません。誠に申し訳ございませんでした」
 よほど、このセリカ卿という女性がこのように下手に出るのは珍しいのだろう。ロウリア神官達は、彼女がいつまでも頭を上げないことに戸惑っているようだ。

 ガイウスは困ったように頭を掻いて、

「先程も申し上げましたとおり、私には貴女の謝罪を受け取る理由がありません。ですので、後のことは、彼らに任せます」

 と言って、後ろに下がる。
 それを合図に、代わりにジェノが前に出る。

「冒険者見習いチームのリーダー、ジェノと申します」
 ジェノは普段以上に淡々とした声で挨拶をする。
 それが懸命に感情を押し殺そうとしているがゆえだと分かり、メルエーナは胸を締め付けられた。

「セリカ卿。貴女の訪問理由がこの謝罪だけでしたら、もう結構です。私達も、今更、貴女の謝罪を受け取るつもりはありません。どうか、このままお引取り下さい」
 ジェノはにべもなく告げる。

「セリカ様に何という口の聞き方を!」
 年若いジェノが、確かな地位にある人物に無礼な言葉を口にしたということで、ロウリア神官達が顔を真っ赤にして文句を口にする。

 だが、

「黙りなさい!」

 鋭いセリカ卿の叱責の声に、彼女達は一瞬でおとなしくなった。

「……大変失礼を致しました。そして、私の謝罪をお受け取り頂けないことも理解いたしました」
 セリカ卿は静かに顔を上げて、ジェノを正面に見据える。

「ですが、本日、皆様にお集まり頂きました理由は、他にもあるのです。図々しいことは承知しておりますが、どうか私の話をお聞き頂けませんでしょうか?
 これは、皆様に大変お世話になりました、神官見習いであるサクリの最後の願いでもあります。なにとぞ、お話だけでも……」

「サクリの願い?」
 ジェノの口から、驚きの言葉が漏れる。

「はい。つい先日、私の元に彼女から手紙が届きました。そして、その中には、皆様に宛てた個別の手紙が同封されていたのです。それを、まずはお納め頂けませんでしょうか?」
 セリカ卿のその言葉に、ジェノ達は怪訝な顔をする。

 それは当然のことだ。
 サクリさんは、一年以上前に亡くなっているはずだ。それなのに、どうして手紙が今頃届くのだろう。
 メルエーナは困惑しながらも、セリカ卿の次の言葉を待つ。

「驚かれるのは当然です。サクリはすでにカーフィア様のもとに召されておりますので。ですが、この手紙は、一年が過ぎてから投函するようにと、以前は『聖女の村』と呼ばれていた村の神殿の神官に、彼女が頼んでいたものなのです」
 セリカ卿の言葉に、ジェノ達は言葉に詰まる。
 あのリットの顔からも、笑みが消えていた。

「どうか、お納め下さい」
 セリカ卿は小さな鞄から封書をいくつか取り出し、自分の足でジェノの前まで進んで、それをジェノの前に差し出した。

「……分かりました。この手紙は受け取ります」
 ジェノは手紙を受け取り、そこに視線を移して黙り込む。
 その痛々しさに、メルエーナは体が震えてきてしまう。涙もこみ上げてしまう。

「お受け取り頂き、ありがとうございます。これで、サクリの願いを果たすことができました」
「貴女に感謝をされる理由がありません。そのような言葉は不要です」
 ジェノは顔を上げて、にべもなく応える。

「……はい、分かりました。私の用件はこれで終わりです。皆様、ありがとうございました」
 皆にもう一度慇懃に礼をし、セリカ卿は、連れの者たちに「お暇させて頂きましょう」と声をかける。

「待ちなさいよ!」
 そこで、それまで默まっていたイルリアが声を上げた。
 彼女は忌々しげにセリカ卿を睨みつける。

 その無礼な態度に、またロウリア神官たちが文句を口にしようとしたが、セリカ卿が無言で、背後の彼女たちを手で制した。

「言いたいことはそれだけなの? 貴女はサクリの母親でしょう? それなのに、貴女は自分の娘の事を、信徒だとか神官見習いとしか呼んでいない。母親として、私達に何か言いたいことは、言うべきことはないの?」
 イルリアの怒りの込められた声。けれど、セリカ卿は眉一つ動かさない。

「イルリア様。貴女様の仰ることの意味は分かります。ですが、何もありません。私は、サクリの母親を名乗る資格がないのですから」
「どういう意味よ……」
 イルリアの問に、セリカ卿は少し目を閉じ、そして、それを開いてから話し始めた。

「父親を早くに亡くしたサクリは、物心ついてすぐに、私と同じく、女神カーフィア様に仕える道を選びました。その時から、私はあの娘を他の信徒と同様に扱うと決めたのです。
 ですので親子ではなく、私達の関係は、『神殿長』と『神官見習い』になりました。ですから私は、サクリに自分のことを母と呼ぶことを禁じ、生活もずっと別々にしてきました」
 セリカ卿の淡々とした声に、イルリアだけでなく、ジェノ達も彼女を睨む。
 けれど、気にした様子もなく、話は続く。

「あの子が病に冒されてから、二回、神殿長としてお見舞いには行きましたが、それ以上のことを私は何もしていません。今、昔のことを思い出そうとしてみましたが、私が覚えているのは、あの子が甘いものが好きで、人参が嫌いだったことくらいです。
 そんな私に、母親を名乗る資格はありません。おそらく、あの子も私のことを親とは思っていなかったはずです」

 セリカ卿の言葉に、メルエーナは自分の耳を疑った。
 どうして、この人はこんなにも無感情に血の繋がった娘のことを話せるのだろう。それがまるで理解できない。

「ふざけるんじゃないわよ! あんたは……あんたは、そこまで何もしなかったの? 病に苦しんでいる娘を可哀想とさえ思わなかったっていうの!」
 激昂したイルリアが叫ぶ。あらん限りの声で。

「可哀想とはどういう意味でしょうか? あの子は、天性の魔法の素質を持ち、将来を有望視されていたにも関わらず、病に冒されてしまいました。ですが、それも信徒に対してカーフィア様が与えた試練だと私は考えています。
 それに、そんな中でもあの子は、最後にその命を使って多くの人々を救う道を選び、見事にそれを成し遂げました。私は同じカーフィア様に仕える人間として、彼女の献身を尊く思います」
 
「何が選んだよ! あんたがサクリにあんな下劣な魔法を、儀式の魔法とかいうものを施したのは知っているのよ! あんたは、余命幾ばくもないサクリを、実の娘を利用した。僅かな時間を、最後の思い出となる時間をチラつかせて!」

「なるほど。やはりナターシャ神官の報告のとおり、そこまでご存知なのですね。ですが、それならば分かるはずです。あの子以上に、あの儀式に適任の者はいなかったことが。
 魔法の使い手は貴重な存在です。おいそれと犠牲には出来ない。ですが、あの子はもう普通の方法では、カーフィア様の役には立てなかった。
 だから、私が最後に献身の道を提示したのです。それが主です。その副産物で、彼女は時間を手に入れたのです。貴女様の仰っていることは、あべこべです」

 あくまでも淡々と無感情にいうセリカ卿に、イルリアは我慢の限界を迎え、腰のポーチに素早く手を伸ばし、薄い銀の板を取り出す。

「駄目です、イルリアさん!」
 メルエーナが静止の言葉を口にしたが、その時にはもう事は起こってしまっていた。


「セリカ様!」
 ロウリア神官たちの悲鳴じみた声が店中に響き渡る。
 
 しかし、それはイルリアの魔法がセリカ卿を襲ったからではない。
 彼女は、殴り飛ばされたのだ。ジェノの拳を頬に受けて。

「……カーフィア様の役には立てなかっただと? サクリの命を何だと思っているんだ、お前は!」
 ジェノは怒りに震える声で、倒れたセリカ卿を睨みつける。

「この無礼者が!」
 ロウリア神官たちが激怒してジェノに掴みかかろうとしたが、リットが指をパチンと鳴らすと、彼女たちは光の輪に体を拘束され、口も猿ぐつわのように塞がれ、床に倒れる。

「お前達の出る幕はないぜ。うるさいから、そこで默まっていろよ」
 リットはそう言うと、笑みを浮かべて、セリカ卿の反応を待つ。

 セリカ卿は默まって立ち上がった。相変わらず、その顔には何の表情も浮かべていない。

「貴方様達には、私の考えは理解できないと思います。そして、私はそれを無理に理解して頂こうとも考えておりません。
 ですが、私は貴方様達を先の一件に巻き込んだ人間の一人です。ゆえに、その怒りをこの身に受ける責任があります。どうぞ、好きなだけ私を痛めつけて下さい。ですが、私にはまだやらねばいけないことがあります。ですので、どうか命だけは……」
 セリカ卿は、ただジェノをまっすぐに見据える。

「娘を見捨てておいて、自分は命乞い? ふざけないでよ! 責任を取ろうとするのなら、まずは母親としての責任を果たすべきでしょうが! 自分の子供を簡単に見捨てるのなら、子供なんて生むんじゃあないわよ!」
 銀色の薄い板を手にしたままのイルリアが、再び叫ぶ。

「私は、母親を名乗る資格がないと申し上げたはずです」
 セリカ卿はそう言うと、メルエーナとバルネアの方を向いた。

「すみません。騒ぎを起こしてしまいまして。店の中だということを失念しておりました」
 セリカ卿はバルネアに頭を下げる。

「……いいえ。こちらこそ、うちの子がご無礼を働き、申し訳ございませんでした」
 頭を下げ返して言ったその言葉に、メルエーナは、尊敬するバルネアに少し失望してしまった。

 確かに、ジェノの行動や発言は料理店の従業員として、行ってはいけないものだった。けれど、メルエーナは、ジェノの気持ちが痛いほど分かってしまう。
 そして、それはバルネアも同じだと思っていたのに。

 けれど、バルネアの言葉はまだ終わりではなかった。

「ですが、セリカ卿。私はもう、貴女様に心から喜んで頂けるようにと思って、料理を作ることは出来ません。どうか、この店に、今後は立ち寄られないようにお願い致します」

 驚いてメルエーナがバルネアの顔を見ると、彼女は怒っていた。
 普段の温厚な表情しか見たことがなかったメルエーナが怖いと思うほど、バルネアは激怒していたのだ。

「はい。分かりました」
 セリカ卿は静かに頭を下げ、再びジェノの方を向く。

「私の事が許せないと思います。ですから、いつでもかまいません。私を痛めつけたいのであれば、ご連絡を。私は、いつでも……」

「黙れ」
 ジェノはそう吐き捨てた。

「これ以上、お前には殴る価値もない。二度と俺達に関わるな」
「はい。分かりました」

 全く同じ返事と一礼をして、セリカ卿は店を後にする。
 それに、リットの魔法が解除されて、這々の体で退散するロウリア神官たちが続く。

 やがて、セリカ卿達が完全にいなくなってから、ジェノがバルネアの前に歩み寄り、頭を下げた。

「申し訳ありませんでした、バルネアさん。店に迷惑を……」
 ジェノの言葉を遮り、バルネアは彼を抱きしめる。

「ジェノちゃん。いいから、ゆっくりと休んで頂戴。ジェノちゃん達には、今は休息が必要よ」
 バルネアは涙を零しながら、ジェノ達に休むように促す。

 メルエーナもジェノ達に何か言葉を投げかけたかったが、それは叶わなかった。
 ジェノの話でしかサクリ達のことを知らない自分に、言葉をかける資格はないのではと思ってしまったから。

 けれど、何か少しでもジェノ達の力になりたい。
 メルエーナのその気持ちは、募っていく一方だった。








 セリカは、帰りの馬車に揺られていた。
 ロウリア神官たちが、あの者たちに罰を与えるべきだと主張してきたので、彼女はそれを激しく叱った。そのため、四人乗りのこの馬車は、気まずい沈黙に包まれる。

 静かになった馬車の中で、セリカは鞄から一枚の紙を取り出し、そこに目を走らせる。
 それは、初めて貰った、娘からの手紙だった。

 事務的な報告が続く、その手紙の最後には、こう記されていた。



 ……どうか、お礼を言わせて下さい。
 カルラとレーリアとの悲しい別れはありましたが、彼女達にはもうすぐ会えると信じておりますし、私は新たな友人を作ることが出来ました。
 
 病に冒されて死を待つだけだった私に、このような幸運が訪れたのは、神殿長様が私に機会をお与え下さったおかげです。

 そして、なにより……。

 ……すみません、ご無礼をお許し下さい。


 お母さん。私を産んでくれてありがとう。

 少し短い人生でしたが、お母さんのおかげで、私はいくつもの綺麗なものを見ることが出来ました。かけがえのない友人に出会うことが出来ました。
 そして、自らの命を懸けるべき使命に気づくことが出来ました。

 ですが、やはり、私はどこか抜けているようです。
 この旅で出来た友人達に手紙を書いたのですが、生憎と住所が分かりません。

 最後まで迷惑をかけてすみませんが、どうか、この手紙をナイムの街の『パニヨン』というお店に送って下さい。

 これが、私の、最初で最後のお母さんへの我儘です。
 どうか、よろしくお願いします。

 ……私は、お母さんの娘とは思えないほど不出来な娘だったと自覚しています。
 ですが、私は、お母さんの娘に生まれて幸せでした。

 多忙な中で難しいとは思いますが、どうかお体に気をつけて下さいね。


 貴女の娘より、感謝を込めて。


 

 目を閉じ、手紙を丁寧に折って鞄に戻す。

 そして、セリカは外れてしまいそうになった無表情の仮面を被り直す。

 あの子にお母さんと呼ばれる資格などない。
 自分の行いを後悔する資格もない。
 涙を流して罪悪感を薄める資格もない。
 まして、死ぬことでこの罪から逃れるなど以ての外だ。

 この罪を背負い、最後の瞬間まで苦しみ続ける。

 それだけだ。
 それだけが、この愚かな女にふさわしい末路なのだから……。
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