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第55話 人質ならぬ狼質
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「まだ、焼き殺したフォレストウルフの所で何かしてるけど……戦闘にもし入ったら瞬殺だな。 どうするか……一応、今の私のステータスも確認しとこっかな。 ステータスオープン」
ステータス画面
名前 クウ%$#
年齢 2
職業 $%?`>&§
種族 グラトニーベビージャイアント
レベル 55
HP 1640/1640
FP 290/290
攻撃力 1115
防御力 415
知力 186
速力 462
スキル鑑定Lv2. 暴食. 消化吸収強化. 竜鱗Lv1. 火耐性Lv2(up). 竜殺しLv1. 魔物食らい. 気配察知Lv2. 連携Lv1. 酸耐性LvMax. 即死耐性LvMax(new)
魔法 火炎Lv1
戦技 叩き割りLv2. 槍突きLv1. 噛み付きLv3
状態異常 無し
加護 暴食の邪神の#§$?&
「きっついなぁ、雑魚ステータスやん! あ! でも、火耐性が上がってる! だから、さっきの火炎では口の中そんなに熱く無かったのね。 しかし、相変わらず色々バグってるし……このステータスのシステム運用してる奴誰だよ!」
クウネルは現実逃避するかの様に独り言を呟き続ける。 その間にも、フォレストウルフクイーンが動かない事を祈った。
「カスタマイズサポートに連絡するぞ!? クレームの嵐やぞ! もういいや……諦めたくないけど、もし死んでもアスカガルドに行くだけだし。 ……ん!? 待って! 待って待って待ってっ!!」
最悪死ぬ事を想定した瞬間、とある事を思い出した。
「そうじゃん! 加護の巨神の寵愛外れてるから、死んでもアスカガルドに行けないじゃん! あの巨神の野郎! 勝手に外しやがって! 絶対に嫌だ! 絶対に絶対に嫌だ! 死ぬならアスカガルド行ってルート君にご馳走を永遠に作って貰いたい! イケメンのルート君を婿に貰いたい! だから、こんな所で死ぬ訳にはいかないんだよ! こちとら、暴食持ちなんじゃー! 美味しいご飯を作ってくれるイケメンとか最高なんじゃー!」
クウネルの捲し立てる様な独り言を不気味がっているのか、フォレストウルフ達はまだ遠巻きに見ているだけだ。
「よし! 決めた、意地でも生き延びよう! 考えろ、考えろ! 何か、何か考えろ! そうだ! さっきスルーしちゃったけど、即死耐性が手に入ってる! しかもLvMax! あれ? って事はあのマンドラゴラ達は自分の奇声に耐えてるの? だから即死耐性が有るって事……??」
戦闘中に要らぬ事を想像してしまったクウネルは首を横に振り、真剣に生き残る道を探る。
「そんな事はどうでも良いや、何とかさっきの巨木の森まで逃げてマンドラゴラを見つけたら勝つる! 走って何とかなるか? でも、木々を掻き分けないと進めない。 それは向こうも同じか? どうする、どうやって行く?」
判断に迷っていると、突如として焼死体の側に居たウルフクイーンが視界から消えた。
「はぁ?! はっっっや!! どんだけ早いの!?」
残っているフォレストウルフを警戒しながらも、周囲を見渡すがフォレストウルフクイーンの姿は無い。 困惑していると背中に衝撃が走った。
「――――いっっ!? いったーい! 何された? 後ろで音がしたと思った瞬間に痛みが背中に走ったんですけど?!」
背中に伝わる物を感じる。 触ると、それは血だった。 ……当然クウネルの血である。
「早すぎるでしょうよ! 痛い痛い痛い!」
恐らく、背中に回り込まれ鋭い3本の爪で引っ掻かれたのだろう。
クウネルは即死してもおかしくない攻撃を受けたのにも関わらず動ける事に驚いた。 背中の傷近くを触ると鱗の様な感触が有り理由を察する。
「なるへそ、竜鱗のお陰か……。 さーて、逃げるのも絶望的だけど何とかしなきゃね。 ちょっと、人としてどうなの? って思う事するけど、許してよね~。 此方は命掛かってるからさぁ!」
ウルフクイーンがまた攻撃してくる前に、クウネルは自身の足下に火炎を撒き散らした。
「火炎! ガァァァァぁぁあっっっつ!」
足が焼けるが、我慢して吐き続けた。
そして、足下の草が一気に燃え広がりクウネルに再度攻撃しようとしていたウルフクイーンが堪らず他のウルフとは別の方向へ飛び退いた。
「今だぁぁぁあああ! チャンスは1回! 唸れ私の足!!」
クウネルは全力走り出し、距離を取って油断していたフォレストウルフの1体に掴み掛かった。
「ガァッ!? キャインッ!」
「おっとと、ごめんね。 ちょっと人質ならぬ狼質になってね、そっちから襲ってきたんだから許してくれるよね?」
ジタバタするフォレストウルフの首を左腕で絞めて、ウルフクイーンを威嚇する。
「グル?! グルルルッ!」
フォレストウルフクイーンは怒りの表情を浮かべているが、襲い掛かっては来ないようだ。
「よっっしゃ! 上手くいったね」
ステータス画面
名前 クウ%$#
年齢 2
職業 $%?`>&§
種族 グラトニーベビージャイアント
レベル 55
HP 1640/1640
FP 290/290
攻撃力 1115
防御力 415
知力 186
速力 462
スキル鑑定Lv2. 暴食. 消化吸収強化. 竜鱗Lv1. 火耐性Lv2(up). 竜殺しLv1. 魔物食らい. 気配察知Lv2. 連携Lv1. 酸耐性LvMax. 即死耐性LvMax(new)
魔法 火炎Lv1
戦技 叩き割りLv2. 槍突きLv1. 噛み付きLv3
状態異常 無し
加護 暴食の邪神の#§$?&
「きっついなぁ、雑魚ステータスやん! あ! でも、火耐性が上がってる! だから、さっきの火炎では口の中そんなに熱く無かったのね。 しかし、相変わらず色々バグってるし……このステータスのシステム運用してる奴誰だよ!」
クウネルは現実逃避するかの様に独り言を呟き続ける。 その間にも、フォレストウルフクイーンが動かない事を祈った。
「カスタマイズサポートに連絡するぞ!? クレームの嵐やぞ! もういいや……諦めたくないけど、もし死んでもアスカガルドに行くだけだし。 ……ん!? 待って! 待って待って待ってっ!!」
最悪死ぬ事を想定した瞬間、とある事を思い出した。
「そうじゃん! 加護の巨神の寵愛外れてるから、死んでもアスカガルドに行けないじゃん! あの巨神の野郎! 勝手に外しやがって! 絶対に嫌だ! 絶対に絶対に嫌だ! 死ぬならアスカガルド行ってルート君にご馳走を永遠に作って貰いたい! イケメンのルート君を婿に貰いたい! だから、こんな所で死ぬ訳にはいかないんだよ! こちとら、暴食持ちなんじゃー! 美味しいご飯を作ってくれるイケメンとか最高なんじゃー!」
クウネルの捲し立てる様な独り言を不気味がっているのか、フォレストウルフ達はまだ遠巻きに見ているだけだ。
「よし! 決めた、意地でも生き延びよう! 考えろ、考えろ! 何か、何か考えろ! そうだ! さっきスルーしちゃったけど、即死耐性が手に入ってる! しかもLvMax! あれ? って事はあのマンドラゴラ達は自分の奇声に耐えてるの? だから即死耐性が有るって事……??」
戦闘中に要らぬ事を想像してしまったクウネルは首を横に振り、真剣に生き残る道を探る。
「そんな事はどうでも良いや、何とかさっきの巨木の森まで逃げてマンドラゴラを見つけたら勝つる! 走って何とかなるか? でも、木々を掻き分けないと進めない。 それは向こうも同じか? どうする、どうやって行く?」
判断に迷っていると、突如として焼死体の側に居たウルフクイーンが視界から消えた。
「はぁ?! はっっっや!! どんだけ早いの!?」
残っているフォレストウルフを警戒しながらも、周囲を見渡すがフォレストウルフクイーンの姿は無い。 困惑していると背中に衝撃が走った。
「――――いっっ!? いったーい! 何された? 後ろで音がしたと思った瞬間に痛みが背中に走ったんですけど?!」
背中に伝わる物を感じる。 触ると、それは血だった。 ……当然クウネルの血である。
「早すぎるでしょうよ! 痛い痛い痛い!」
恐らく、背中に回り込まれ鋭い3本の爪で引っ掻かれたのだろう。
クウネルは即死してもおかしくない攻撃を受けたのにも関わらず動ける事に驚いた。 背中の傷近くを触ると鱗の様な感触が有り理由を察する。
「なるへそ、竜鱗のお陰か……。 さーて、逃げるのも絶望的だけど何とかしなきゃね。 ちょっと、人としてどうなの? って思う事するけど、許してよね~。 此方は命掛かってるからさぁ!」
ウルフクイーンがまた攻撃してくる前に、クウネルは自身の足下に火炎を撒き散らした。
「火炎! ガァァァァぁぁあっっっつ!」
足が焼けるが、我慢して吐き続けた。
そして、足下の草が一気に燃え広がりクウネルに再度攻撃しようとしていたウルフクイーンが堪らず他のウルフとは別の方向へ飛び退いた。
「今だぁぁぁあああ! チャンスは1回! 唸れ私の足!!」
クウネルは全力走り出し、距離を取って油断していたフォレストウルフの1体に掴み掛かった。
「ガァッ!? キャインッ!」
「おっとと、ごめんね。 ちょっと人質ならぬ狼質になってね、そっちから襲ってきたんだから許してくれるよね?」
ジタバタするフォレストウルフの首を左腕で絞めて、ウルフクイーンを威嚇する。
「グル?! グルルルッ!」
フォレストウルフクイーンは怒りの表情を浮かべているが、襲い掛かっては来ないようだ。
「よっっしゃ! 上手くいったね」
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