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第79話 え? 私こんなに寝相悪い?
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「ふぁ~、良く寝たー! いやぁ~昨日は1日、本当に大変だったからな~。 野宿を覚悟したけど、私お手製の立派な丸太小屋のお陰で良く寝れ……ん? 何で床が土? 天井も……青空だね。え? 天井何処いったー? 」
クウネルは身体を持ち上げ、周囲を確認して驚く。
「ん?! ここ地面やん! 何で? 私、昨日の夜はちゃんと丸太小屋の中で……あーーーっ! 私の……掘っ立て小屋がぁぁぁぁぁ!」
クウネルは崩れ去った小屋を見て、あまりのショックに項垂れた。
「何て事でしょう、あんなに立派な掘っ立て小屋……ゲフンゲフン、立派な丸太小屋がバラバラに! 誰だこんな酷い事したのは! いや……待てよ? 私か? 私なのか?」
顎に手をあて考えるが全く身に覚えが無い。
「こんなに寝相悪かったっけ……私。 いやいや、無い無い無い! どんだけ寝相悪かったら、私が入れる大きさの丸太小屋をバラバラに出来るねん!」
1人で盛大にツッコんでいるとモロの声が足下から聞こえた。
「クフクフ……朝から元気だねクウネル。 さて、黒髪だし……近付いても大丈夫かい?」
モロが洞窟から出て来たが、何やらクウネルを警戒している。 因みに、今は4足歩行だ。 変身とやらは使ってないのだろう。
「ん~……何の話? 友から何故か距離を感じるんですけどー? え? 何で? あれか! 借りてきた猫が馴れてたのに次の日にはまた冷たくなるってやつか! 大丈夫だよ? ほら、ルールルル。 ルールルル」
「クゥン? 良かったいつものクウネルだね。 しかし、そのルルルってなんだい? 心なしか、何故かイラつくね」
「む、ごめんごめん。 もう、しないよ。 いつものって、何の話? 私の掘っ立て小屋がバラバラなのに関係が有るの?」
モロはクウネルの問いに苦笑いで答える。
「あれか、ルールルルは北狐か~失敗失敗。 しかし、モロは何で私を警戒してるの? 少しは、警戒が弛んだみたいだけど……まだ少し距離を感じる、悲しいよ私は」
「クフ……昨日の夜の事はやっぱり覚えてないんだね。 いつものクウネルに戻ってて、友しては嬉しいよ。 じゃあ……ちょっと長いけど話しても良いかな?」
「ん? 昨日の夜? 分かんない、話して」
クウネルはモロの話がさっぱり理解できずにいたが、何やら嫌な予感はしていた。
「何、もしかして……私の寝相が本当にヤバいって話し? やっぱり、話すの止めとく? それがいいよ、そうしましょうよ」
「クフクフ……じゃあ、話すね」
「あ、遅かったー……」
◆◇◆
――――っていう事が有ったのさ。 まぁ、その小さな生き物のお陰で私は生きてると言ってもいいだろう」
モロの話しを聞き終えて、クウネルは目を見開いて驚いていた。
「待って待って……え? マジで? そんな事が有るの? いや、でもモロがそんな嘘を付く必要も無いし。 事実として私の丸太小屋はバラバラになってる……」
自身の手の平を見ながら、クウネルは考える。
「赤髪で赤目の私か……。 怒り、憎しみ……。 家族を殺された時に感じた、どす黒い感情が普段の私には感じれない事に何かヒントが有るのかな。 全部憎くて殺したいって思ったのは、ちゃんと覚えてるんだけどなー。 うげー、考えれば考える程気持ち悪い。 頭の中がぐちゃぐちゃになるよ~……」
クウネルはブツブツと考えている事を口に出しながら頭を抱えて苦しむ。
「でも、赤髪と赤目の私を止めてくれた生き物。 聞く限りだと……人間だな。 黒髪の女性……? でも、モロが怯える程の強さを感じた存在。 まるで、神の様だったって……。 あれ? もしかして、暴食の邪神さん? 」
クウネルは地面にどかりと座り、頭を捻る。
「私を助けてくれる神って考えたら、加護をくれてる暴食の邪神さんぐらいしか思い付かないな。 よし、一応お礼を言っておこう! ありがたやーありがたやー! 何かよく分かって無いんですけど、助けてくれたみたいで! ありゃしゃっす!」
モロは突如として、クウネルが空に向かって拝み始めたのをドン引きした様子で見ていたがクウネルは気付かない。
「こんな感じて伝わったかな。 ん~……何かお供えする? なら、また何か狩れたら供えよっかな。 まぁ、祭壇とか無いけど。 おぉ……モロが心配そうに此方をじっと見てる。 うー……まさか、始めての友達を殺そうとしたなんて。 友達になったばっかりなのにー!」
クウネルはショックのあまり、今度は地面に頭を打ち付けて嘆きだした。 情緒の不安定さにモロは心配になり、クウネルを宥める。
「クフクフ、ショックを受けるのはわかるよクウネル。 しかし、私は無事だし……隠れ家の周囲も元通りさ。 気に病む必要は無いよ」
「え? 良いの? やったー! ラッキー!」
モロの一言でクウネルは笑顔に変わり、今度は大喜びする。
「キャインッ!? 一瞬で元気に?! クウネル! やはり、君は少し気に病んでくれ!」
「あはは! ごめんごめん、冗談だよ。 モロが無事で本当に良かった……本当にごめんね、もう友達止めちゃう?」
「グルル……私を見くびらないでくれ、友よ。あんな事で見限る私では無いよ」
モロの優しい言葉に、クウネルは嬉しそうに微笑んだ。
「えへへ、ありがとう」
クウネルは身体を持ち上げ、周囲を確認して驚く。
「ん?! ここ地面やん! 何で? 私、昨日の夜はちゃんと丸太小屋の中で……あーーーっ! 私の……掘っ立て小屋がぁぁぁぁぁ!」
クウネルは崩れ去った小屋を見て、あまりのショックに項垂れた。
「何て事でしょう、あんなに立派な掘っ立て小屋……ゲフンゲフン、立派な丸太小屋がバラバラに! 誰だこんな酷い事したのは! いや……待てよ? 私か? 私なのか?」
顎に手をあて考えるが全く身に覚えが無い。
「こんなに寝相悪かったっけ……私。 いやいや、無い無い無い! どんだけ寝相悪かったら、私が入れる大きさの丸太小屋をバラバラに出来るねん!」
1人で盛大にツッコんでいるとモロの声が足下から聞こえた。
「クフクフ……朝から元気だねクウネル。 さて、黒髪だし……近付いても大丈夫かい?」
モロが洞窟から出て来たが、何やらクウネルを警戒している。 因みに、今は4足歩行だ。 変身とやらは使ってないのだろう。
「ん~……何の話? 友から何故か距離を感じるんですけどー? え? 何で? あれか! 借りてきた猫が馴れてたのに次の日にはまた冷たくなるってやつか! 大丈夫だよ? ほら、ルールルル。 ルールルル」
「クゥン? 良かったいつものクウネルだね。 しかし、そのルルルってなんだい? 心なしか、何故かイラつくね」
「む、ごめんごめん。 もう、しないよ。 いつものって、何の話? 私の掘っ立て小屋がバラバラなのに関係が有るの?」
モロはクウネルの問いに苦笑いで答える。
「あれか、ルールルルは北狐か~失敗失敗。 しかし、モロは何で私を警戒してるの? 少しは、警戒が弛んだみたいだけど……まだ少し距離を感じる、悲しいよ私は」
「クフ……昨日の夜の事はやっぱり覚えてないんだね。 いつものクウネルに戻ってて、友しては嬉しいよ。 じゃあ……ちょっと長いけど話しても良いかな?」
「ん? 昨日の夜? 分かんない、話して」
クウネルはモロの話がさっぱり理解できずにいたが、何やら嫌な予感はしていた。
「何、もしかして……私の寝相が本当にヤバいって話し? やっぱり、話すの止めとく? それがいいよ、そうしましょうよ」
「クフクフ……じゃあ、話すね」
「あ、遅かったー……」
◆◇◆
――――っていう事が有ったのさ。 まぁ、その小さな生き物のお陰で私は生きてると言ってもいいだろう」
モロの話しを聞き終えて、クウネルは目を見開いて驚いていた。
「待って待って……え? マジで? そんな事が有るの? いや、でもモロがそんな嘘を付く必要も無いし。 事実として私の丸太小屋はバラバラになってる……」
自身の手の平を見ながら、クウネルは考える。
「赤髪で赤目の私か……。 怒り、憎しみ……。 家族を殺された時に感じた、どす黒い感情が普段の私には感じれない事に何かヒントが有るのかな。 全部憎くて殺したいって思ったのは、ちゃんと覚えてるんだけどなー。 うげー、考えれば考える程気持ち悪い。 頭の中がぐちゃぐちゃになるよ~……」
クウネルはブツブツと考えている事を口に出しながら頭を抱えて苦しむ。
「でも、赤髪と赤目の私を止めてくれた生き物。 聞く限りだと……人間だな。 黒髪の女性……? でも、モロが怯える程の強さを感じた存在。 まるで、神の様だったって……。 あれ? もしかして、暴食の邪神さん? 」
クウネルは地面にどかりと座り、頭を捻る。
「私を助けてくれる神って考えたら、加護をくれてる暴食の邪神さんぐらいしか思い付かないな。 よし、一応お礼を言っておこう! ありがたやーありがたやー! 何かよく分かって無いんですけど、助けてくれたみたいで! ありゃしゃっす!」
モロは突如として、クウネルが空に向かって拝み始めたのをドン引きした様子で見ていたがクウネルは気付かない。
「こんな感じて伝わったかな。 ん~……何かお供えする? なら、また何か狩れたら供えよっかな。 まぁ、祭壇とか無いけど。 おぉ……モロが心配そうに此方をじっと見てる。 うー……まさか、始めての友達を殺そうとしたなんて。 友達になったばっかりなのにー!」
クウネルはショックのあまり、今度は地面に頭を打ち付けて嘆きだした。 情緒の不安定さにモロは心配になり、クウネルを宥める。
「クフクフ、ショックを受けるのはわかるよクウネル。 しかし、私は無事だし……隠れ家の周囲も元通りさ。 気に病む必要は無いよ」
「え? 良いの? やったー! ラッキー!」
モロの一言でクウネルは笑顔に変わり、今度は大喜びする。
「キャインッ!? 一瞬で元気に?! クウネル! やはり、君は少し気に病んでくれ!」
「あはは! ごめんごめん、冗談だよ。 モロが無事で本当に良かった……本当にごめんね、もう友達止めちゃう?」
「グルル……私を見くびらないでくれ、友よ。あんな事で見限る私では無いよ」
モロの優しい言葉に、クウネルは嬉しそうに微笑んだ。
「えへへ、ありがとう」
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