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第105話 亜神との決別
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岩石の雨を避け続けるクウネルは必死に走り続けていた。 そして、ようやく岩石の雨は止まった。
何故なら、岩石を飛ばしてきていた地竜王神の目の前までクウネルが辿り着いたからだ。
地竜王神の大きさは間近で見ると、更に大きく見える。 巨大なクウネルがはるかに見上げる程だ。
「でっかー……私の何十倍大きいんだろ。 しかし、大群を率いていると鑑定さんは言ってたけど、周囲を見渡してもデカブツ1匹しか居ないね。 私の華麗なる回避ショーに感動して帰ってくれたのかな?」
地竜王神は目の前でやって来たクウネルを、巨大な目を細めて見つめてきていた。
「んー? 気配察知にもめちゃくちゃバカデカイ反応1つだけだし、鑑定さんの勘違いじゃね? しかし……どうやって倒したら良いんだろ」
クウネルがどうするか思案している最中、突如として巨大な顔がクウネルを覗き込んだ。
「ふむ……可笑しな事だ。 我の戯れを邪魔した者が居たと思えば、あの小僧の気配を感じる。 奇妙な生き物のメスよ。 お前は何だ?」
重く、低い声がクウネルを包み込み、ただ喋っただけで空気が震える。
「ひえぇぇぇぇ! こっっわ!! やっべーってばよ!」
耳を塞ぎ、耐えるクウネルを地竜王神は笑う。
「ふははは、暇潰しとして、其処らの雑魚達を操り戯れておったのに我の邪魔をするとは良い度胸だな。 んん? 言葉を知らぬ下等生物なのか? 奇妙な生き物のメスよ」
「何? あの魔物の大群はデカブツのお遊びだったの? ふーん、そっか~。 少しムカつくなお前。 何より偉そうだし、嫌いなタイプだ!」
クウネルは耳を塞ぎながらも、地竜王神の言葉に苛立つ。 どうやら、魔物達を操りゴブリン王国を襲わせていたのは地竜王神の暇潰しだったようだ。 その事にクウネルの堪忍袋の緒は切れた。
「うっさいデカブツ! お前のせいで友達が悲しんだんだぞ!! 何が戯れだ! 小僧なんか知らんし、誰だよ! このデカブツな肉の塊が! 焼いて食ってやろうか?! あぁぁん?!」
地竜の喜怒哀楽は理解できないが、クウネルは言いたい事が言えてスッキリした顔で仁王立ちしている。
「あ~……少しスッキリした。 もう帰っていただいても良いですよー?」
暫しの静寂の後、突如として地竜王神は笑い出した。
「くっくっくっ……はーはっはっはっ! そのような物言いを言われたのは久し振りだ、奇妙な生き物のメスよ。 暇潰しを邪魔されたのはもういいわい。 しかし、我も目的が有ってこの大陸に来たのでな。 もう一度聞く、小僧……飛竜王の気配が何故お前からするのだ? 答えよ」
地竜王神の問い掛けに、クウネルは頭を捻る。
「この大陸に来た? 別に大陸が有るなんて祖父からも聞いてないよ? それに、飛竜王の気配が私から……? あ~、力を消化して吸収したからか。 ごめん! 飛竜王なら殺して食った!!」
クウネルの返答に、地竜王神は目を点にさせた後に笑い始めた。
「はーはっはっはっ! そうか、食ったか! 愉快愉快! あの小僧が食われておったとはなぁ。 帰ってから飛竜王神の奴に伝えてやるのが楽しみだ。 飛竜王と地竜王との子供だからと期待していたが……結局は飛竜王となってからも、言葉も喋れぬ一族の恥であったからな。 死んで当然かのぉ……」
地竜王神は目を瞑り、喰い殺された飛竜王に黙祷を捧げる。
「んー? このデカブツは、あの飛竜王を追って来たのか。 でも、移動速度がめちゃくちゃ遅いんだから、その飛竜王神とやらが追いかけたら良かったのに。 人選ならぬ、竜選間違い過ぎじゃね?」
クウネルがブツブツと呟いていると、地竜王神がクウネルを見つめながら何やら困り始めた。
「ふむふむ……しかし、困ったのう。 お前は気に入ったんだが……どうしたものか」
「何? もうお使いが終わったなら帰りなよ」
「いやぁ……流石に飛竜王を殺して食ったお前を生かしておく訳にはいかんでな。 悪いが死んでくれるか」
「何でそうなるのーーー?!」
「さぁ! 面白き奇妙な生き物のメスよ! 存分に殺し合おうかぁっ! ゴォオオオオガァァァァァッッ!!」
地竜王神の咆哮で空気が震え、クウネルの心臓の鼓動が早くなる。 生きた心地がしない。
「ちぇっ! まぁ、私もお前には腹が立ってるんだ! やってやるよ!」
何故なら、岩石を飛ばしてきていた地竜王神の目の前までクウネルが辿り着いたからだ。
地竜王神の大きさは間近で見ると、更に大きく見える。 巨大なクウネルがはるかに見上げる程だ。
「でっかー……私の何十倍大きいんだろ。 しかし、大群を率いていると鑑定さんは言ってたけど、周囲を見渡してもデカブツ1匹しか居ないね。 私の華麗なる回避ショーに感動して帰ってくれたのかな?」
地竜王神は目の前でやって来たクウネルを、巨大な目を細めて見つめてきていた。
「んー? 気配察知にもめちゃくちゃバカデカイ反応1つだけだし、鑑定さんの勘違いじゃね? しかし……どうやって倒したら良いんだろ」
クウネルがどうするか思案している最中、突如として巨大な顔がクウネルを覗き込んだ。
「ふむ……可笑しな事だ。 我の戯れを邪魔した者が居たと思えば、あの小僧の気配を感じる。 奇妙な生き物のメスよ。 お前は何だ?」
重く、低い声がクウネルを包み込み、ただ喋っただけで空気が震える。
「ひえぇぇぇぇ! こっっわ!! やっべーってばよ!」
耳を塞ぎ、耐えるクウネルを地竜王神は笑う。
「ふははは、暇潰しとして、其処らの雑魚達を操り戯れておったのに我の邪魔をするとは良い度胸だな。 んん? 言葉を知らぬ下等生物なのか? 奇妙な生き物のメスよ」
「何? あの魔物の大群はデカブツのお遊びだったの? ふーん、そっか~。 少しムカつくなお前。 何より偉そうだし、嫌いなタイプだ!」
クウネルは耳を塞ぎながらも、地竜王神の言葉に苛立つ。 どうやら、魔物達を操りゴブリン王国を襲わせていたのは地竜王神の暇潰しだったようだ。 その事にクウネルの堪忍袋の緒は切れた。
「うっさいデカブツ! お前のせいで友達が悲しんだんだぞ!! 何が戯れだ! 小僧なんか知らんし、誰だよ! このデカブツな肉の塊が! 焼いて食ってやろうか?! あぁぁん?!」
地竜の喜怒哀楽は理解できないが、クウネルは言いたい事が言えてスッキリした顔で仁王立ちしている。
「あ~……少しスッキリした。 もう帰っていただいても良いですよー?」
暫しの静寂の後、突如として地竜王神は笑い出した。
「くっくっくっ……はーはっはっはっ! そのような物言いを言われたのは久し振りだ、奇妙な生き物のメスよ。 暇潰しを邪魔されたのはもういいわい。 しかし、我も目的が有ってこの大陸に来たのでな。 もう一度聞く、小僧……飛竜王の気配が何故お前からするのだ? 答えよ」
地竜王神の問い掛けに、クウネルは頭を捻る。
「この大陸に来た? 別に大陸が有るなんて祖父からも聞いてないよ? それに、飛竜王の気配が私から……? あ~、力を消化して吸収したからか。 ごめん! 飛竜王なら殺して食った!!」
クウネルの返答に、地竜王神は目を点にさせた後に笑い始めた。
「はーはっはっはっ! そうか、食ったか! 愉快愉快! あの小僧が食われておったとはなぁ。 帰ってから飛竜王神の奴に伝えてやるのが楽しみだ。 飛竜王と地竜王との子供だからと期待していたが……結局は飛竜王となってからも、言葉も喋れぬ一族の恥であったからな。 死んで当然かのぉ……」
地竜王神は目を瞑り、喰い殺された飛竜王に黙祷を捧げる。
「んー? このデカブツは、あの飛竜王を追って来たのか。 でも、移動速度がめちゃくちゃ遅いんだから、その飛竜王神とやらが追いかけたら良かったのに。 人選ならぬ、竜選間違い過ぎじゃね?」
クウネルがブツブツと呟いていると、地竜王神がクウネルを見つめながら何やら困り始めた。
「ふむふむ……しかし、困ったのう。 お前は気に入ったんだが……どうしたものか」
「何? もうお使いが終わったなら帰りなよ」
「いやぁ……流石に飛竜王を殺して食ったお前を生かしておく訳にはいかんでな。 悪いが死んでくれるか」
「何でそうなるのーーー?!」
「さぁ! 面白き奇妙な生き物のメスよ! 存分に殺し合おうかぁっ! ゴォオオオオガァァァァァッッ!!」
地竜王神の咆哮で空気が震え、クウネルの心臓の鼓動が早くなる。 生きた心地がしない。
「ちぇっ! まぁ、私もお前には腹が立ってるんだ! やってやるよ!」
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