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第28話 高笑いはキモい
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豪華な部屋の扉が叩かれた。 部屋の主は不機嫌そうに読んでいた本を閉じる。 魔道具で部屋は明るいが、まだ早朝であり誰かが訪ねてくるには早すぎる時間だ。
(ったく、ちょうど良いところなのに誰だ? ……ちっ)
勇者カズキは舌打ちをして、ノックの主に入るように促した。
「はっ! 失礼致します。 大臣より火急の文をお渡しするように仰せつかって参りました! こちらに置かせていただきますので、至急ご確認をお願いします。 また、数時間後にて会議室にて大臣が話し合いをしたいとも仰っておりました!」
「ありがとう、直ぐに確認しよう。 大臣には、準備が出来次第行くと伝えてくれ」
「はっ! 失礼致します」
城の近衛兵が敬礼をした後、テーブルの上に手紙を置いて退出する。
(やれやれ、早朝から騒がしい事だ)
クウネルの同級生であるカズキ達が召喚されてから、もうすぐ2年が経とうとしている。
この2年で召喚された聖王国でカズキ達は既に確固たる立場を手に入れており、特に1年目でこの国最強の騎士団長を模擬戦で倒した勇者カズキは国の兵達から尊敬されていた。
どうやって強くなったかと云うと、北にある魔物が跋扈する森で1年間レベル上げに熱中し、対人戦闘訓練を騎士団長から指導を受けただけだ。
この国は大陸の最東端に存在し、北の森でのレベル上げの効率が悪くなると、聖王国にしか無いとされてる地下ダンジョンに仲間達と潜り凶悪な魔物と戦う日々を過ごした。
そのお陰で、カズキ達は近隣で敵無しの最強パーティーとなったのだ。
(むさい男どもに尊敬されるのは癪だが、悪くない気分だ)
カズキは、テーブルに置かれた手紙を手に取り目を通す。
(ふむ、ほう、中々いい傾向だな)
「おい、マヒル起きろ」
カズキの部屋のベットで寝ていた、仲間のマヒルを起こす。
「ん、ふぁー。 おはよ、カズキ君」
「あぁ、おはよ。 起きて早々すまない、他の皆を会議室に集めてくれ。 例の作戦が上手く行きそうだ」
「ん、わかった」
とてててっと、可愛くマヒル歩きそのまま部屋を出ようとした。 全裸で。
「マヒル! 服!」
「ふえ? あっ、えへへ。 ありがと、服着たら行ってくるね」
(くぅー! 可愛いぃー! いかん、いかんぞ! マヒルの可愛さにやられると、その日は何も手に付かなくなる。 無だ、心を無にするんだ)
「おう、頼む」
「あ、カズキ君」
「ん? どうした?」
「昨日も、可愛いかったよ」
そう一言呟いてから、マヒルは服を着て部屋を退出する。 その瞬間に色々と気恥ずかしくなったカズキが赤面した。
「お、おほん! さて、気を取り直して手紙の続きを読むとするか……くっくっく、これは他人に任せずに俺達が出向いた方がいいな。 お決まりの魔王出現を待つ必要等無い、此方から出向いて魔王となる前に消してやる。 くっくっくっ、あーはっはっはっは!」
手紙をテーブルに置いたカズキが1人高らかに笑っていると、不意に部屋の扉が開けられた。
「うわっ! なに高笑いキメてんだよカズキ。 端から見るとめちゃくちゃ、きしょいぞお前」
「早朝から失礼な奴だな、オマメ」
「あぁん?! アズキだっつってんだろ! ぶっ殺すぞ、この糞ホモやろうが!」
「誰がホモだ! マヒルは男の娘だから、セーフだ! 後、ノックしてから入れ! この絶滅危惧種のヤンキーが!」
部屋に入ってきた破壊王を職に持つスケバンヤンキー、アズキと睨み合う。 カズキは癖の強い他の仲間とも多少は打ち解けてきたが、アズキとは前世のクラスメイトの時から険悪なままであった。
(何故コイツが俺の部屋に来るんだ?)
「で、何しに来たんだ? 喧嘩売りに来ただけじゃないんだろ?」
「あぁ、マヒルに聞いたよ 例の作戦、私は反対だよ!」
カズキはため息を吐き、アズキを哀れな目で見た。
(ったく、ちょうど良いところなのに誰だ? ……ちっ)
勇者カズキは舌打ちをして、ノックの主に入るように促した。
「はっ! 失礼致します。 大臣より火急の文をお渡しするように仰せつかって参りました! こちらに置かせていただきますので、至急ご確認をお願いします。 また、数時間後にて会議室にて大臣が話し合いをしたいとも仰っておりました!」
「ありがとう、直ぐに確認しよう。 大臣には、準備が出来次第行くと伝えてくれ」
「はっ! 失礼致します」
城の近衛兵が敬礼をした後、テーブルの上に手紙を置いて退出する。
(やれやれ、早朝から騒がしい事だ)
クウネルの同級生であるカズキ達が召喚されてから、もうすぐ2年が経とうとしている。
この2年で召喚された聖王国でカズキ達は既に確固たる立場を手に入れており、特に1年目でこの国最強の騎士団長を模擬戦で倒した勇者カズキは国の兵達から尊敬されていた。
どうやって強くなったかと云うと、北にある魔物が跋扈する森で1年間レベル上げに熱中し、対人戦闘訓練を騎士団長から指導を受けただけだ。
この国は大陸の最東端に存在し、北の森でのレベル上げの効率が悪くなると、聖王国にしか無いとされてる地下ダンジョンに仲間達と潜り凶悪な魔物と戦う日々を過ごした。
そのお陰で、カズキ達は近隣で敵無しの最強パーティーとなったのだ。
(むさい男どもに尊敬されるのは癪だが、悪くない気分だ)
カズキは、テーブルに置かれた手紙を手に取り目を通す。
(ふむ、ほう、中々いい傾向だな)
「おい、マヒル起きろ」
カズキの部屋のベットで寝ていた、仲間のマヒルを起こす。
「ん、ふぁー。 おはよ、カズキ君」
「あぁ、おはよ。 起きて早々すまない、他の皆を会議室に集めてくれ。 例の作戦が上手く行きそうだ」
「ん、わかった」
とてててっと、可愛くマヒル歩きそのまま部屋を出ようとした。 全裸で。
「マヒル! 服!」
「ふえ? あっ、えへへ。 ありがと、服着たら行ってくるね」
(くぅー! 可愛いぃー! いかん、いかんぞ! マヒルの可愛さにやられると、その日は何も手に付かなくなる。 無だ、心を無にするんだ)
「おう、頼む」
「あ、カズキ君」
「ん? どうした?」
「昨日も、可愛いかったよ」
そう一言呟いてから、マヒルは服を着て部屋を退出する。 その瞬間に色々と気恥ずかしくなったカズキが赤面した。
「お、おほん! さて、気を取り直して手紙の続きを読むとするか……くっくっく、これは他人に任せずに俺達が出向いた方がいいな。 お決まりの魔王出現を待つ必要等無い、此方から出向いて魔王となる前に消してやる。 くっくっくっ、あーはっはっはっは!」
手紙をテーブルに置いたカズキが1人高らかに笑っていると、不意に部屋の扉が開けられた。
「うわっ! なに高笑いキメてんだよカズキ。 端から見るとめちゃくちゃ、きしょいぞお前」
「早朝から失礼な奴だな、オマメ」
「あぁん?! アズキだっつってんだろ! ぶっ殺すぞ、この糞ホモやろうが!」
「誰がホモだ! マヒルは男の娘だから、セーフだ! 後、ノックしてから入れ! この絶滅危惧種のヤンキーが!」
部屋に入ってきた破壊王を職に持つスケバンヤンキー、アズキと睨み合う。 カズキは癖の強い他の仲間とも多少は打ち解けてきたが、アズキとは前世のクラスメイトの時から険悪なままであった。
(何故コイツが俺の部屋に来るんだ?)
「で、何しに来たんだ? 喧嘩売りに来ただけじゃないんだろ?」
「あぁ、マヒルに聞いたよ 例の作戦、私は反対だよ!」
カズキはため息を吐き、アズキを哀れな目で見た。
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