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その声が勇気になったんだ。
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「あぁあ、つまんない。」
空から体育祭の様子を眺めてボヤくリタ。
と、ここで、リタはある事に気付く。
「あれ、次の競技、悠太ん居るじゃん。
そうだ!面白い事考えた。」
そう言ってリタは不敵に笑う。
「さぁ!次の競技は!借り物競走だ!」
そんなリタの様子など知る由もなく、入場門前で待機していると、そんな絵美の実況が聞こえてくる。
「ルールは簡単!
コース中間地点にある机にそれぞれ中身が見えない箱が置かれています!
その中に入った紙に書かれている条件にあった相手と一緒にゴールを目指してください!
お願いされた方はよほどの事情が無ければ協力をお願いします!」
「だってさ悠太!頑張ろうね!」
後ろから志麻が声をかけてくる。
「一緒に走らせる気満々じゃねぇか…。」
しかも俺の後ろに居るって事は俺が走り終わった後また走らなきゃいけないって事じゃねぇか…。
「あ!ちなみに!
借り物競走の参加者を借りる事は出来ません!」
「そ、そんな!?」
志麻の顔が青ざめる。
「あれま…。
ドンマイ。」
そう言ってサムズアップする。
その為だけに借り物競走を選んだであろう志麻からすれば残念な話だろうがこっちも2回連続で走るのは流石にキツイんだわ…。
「って志麻!?」
ショックのあまりか志麻が倒れた、、
そのままハルたん会長と蘭ちゃんに担架で運ばれていく……。
うーん後でスポーツドリンクでも持って行ってやるか…。
さて、俺と一緒に走るメンバーには偶然か必然か門松がいる。
「角森ですよ!?
門松は正月に飾るやつですよね!?」
「あぁ、そうだっけ?
松も森も大して変わらないだろ。」
と言うかなんでこいつまで口に出してないのに名前間違えてんのバレてるのかしらん、、
「いやいや全然違うしなんならかどの漢字も違いますから!
コホン、お兄さん負けませんよ。」
「だからお兄さんって呼ぶな。
お前が持ってきたお茶全部センブリ茶に変えるぞ。」
「それめちゃくちゃ苦いやつじゃないですか!?」
センブリ茶の語源はその名の通り千回振っても変わらず苦いと言う事から来ている。
「昔から言うだろ?良薬は口に苦しって。」
「いや絶対嫌がらせ目的でしょw」
「まぁ実際めちゃくちゃ苦いしなんなら飲んだ後もしばらく口の中に苦味が残るらしいけどな。」
「ほらw!」
「でもさっき言った通り、ただめちゃくちゃ苦いってだけじゃなくてちゃんと体にいい効果もあるんだぞ。
主に胃に優しい。
そして何より、いや、これが最重要事項と言っても良い!
このセンブリ茶!なんと育毛効果もあるのである!
血行を促進し、毛乳頭細胞を活性化、それにより育毛作用が期待出来るのだ!」
「いや…そこを熱弁されても…。
と言うかなんでそんな詳し「余裕を持っていられるのも今の内だぞ!」えぇ…。」
「今はまだ大丈夫、どうせ今だけ、そんな事を思っていたら後の祭りだぞ!
俺もそう思っていた時期がありました、、」
「お兄さん俺と1つしか違わないですよね!? 」
そうだった…。
どうにも生前の感覚が抜けないな…。
でも今の内から油断しない姿勢は必要だと思うの、、
「さぁ!借り物競走!スタートです!」
絵美の実況で借り物競走が遂にスタートする。
さて、借り物競走で必要になってくるのはなんと言っても運だ。
お題の紙はくじ引き形式らしいし、そこでどんなお題を引くか。
それに全てがかかっている。
そうこうしてる内に俺が走る順番が回ってくる。
「位置について!よーい!」
実行委員の掛け声の後、スターターピストルの音で全員が一斉に走り出した。
そのままお題の紙が入った箱の場所まで目指す。
なんとか辿り着き、早速机に置かれた箱に手をつっこむ。
1番最初に手に当たった紙を拾い上げると、早速開いて中を確認する。
「マジかよ…。」
思わず一言。
他のメンバーも早速紙を見てそれぞれ条件に合う相手を探し始めていた。
こうしちゃいられない…!
俺も早く日奈美を誘いに行かねば!
と、思っていた矢先。
「三澄さん、良かったら俺と走ってくれないかな?」
「え?」
あ!?あいつ!
角森の奴、俺を出し抜いて日奈美を誘いやがった!
「えっと、うん。
分かった。」
日奈美!?
「お兄さん、お先に失礼しますね。」
そう言ってちゃっかり日奈美と手を繋ぎ走り出す角森。
あの野郎!!
クソ!こうなったら!千鶴さんは!?
「お呼び出しします!養護教諭の愛沢先生!熱中症の生徒がテントに運ばれました。
救護テントまでお越しください。」
っ!?このタイミングで!?
まりちゃん…は駄目だ。
さっきの傷があるし………。
ハッチーなら智兄と走れって鼻血垂らしながら言いそうだが智成は既に女子に誘われて走ってる。
って…運ばれたのって美江かよ!?
まさかの元カノが2人も救護テントに運ばれる問題。
いや、志麻はなんと言うかアレだけども…。
瑞穂は瑞穂で千鶴さんが離席してるからその対応に追われているし。
いや、1番なのにこんなに考えるのもおかしな話か。
あいつが特別かどうかなんて今もよく分からない。
でも今この条件に一番合ってるのはあいつしかいない。
思い至り、走り出す。
そして目当ての人物は同じクラスなだけありすぐに見つかった。
「え……?」
「やっと捕まえた。
ほら、走るぞ。」
そう言って少し強引に目当ての人物こと宏美の腕を掴む。
「え?え!?
ちょ!?いきなり何!? 」
「うっせ。
お願いされた方はよほどの事情がない限り協力お願いしますって言ってただろ。」
「ある!よほどの事情ある!」
「なんだよ?」
「それは…その、ちょっと気が乗らないと言うか…。」
「却下。」
「だ、大体頼むにしたってそんな頼み方ある!?」
「なんだ?土下座でもすりゃ良いのか?」
「そ、そんな事しろとまでは言ってないけど!
そ、それに別に私じゃなくても良いじゃん。」
「いや、お前じゃなきゃ駄目だ。」
「っ…!?な、なんで!?」
「いや、だってお題1番面白い人だし。」
「喧嘩売ってるのかな!?買うよ!?」
「…で、どうすんだ?
俺と走るの、嫌か?」
「っ…。」
「お前がどうしても嫌だって言うなら諦めて他の「い、嫌じゃない!」お、おう。」
そう言って宏美は俺が掴んでいた腕を引き離し、控えめに手を握ってくる。
そして走り出す。
ここまでに時間がかかり過ぎて当然ビリ確定だがそんなのもはや関係なかった。
久しぶりに握った宏美の手は最初は少し震えていたが、それもすぐに収まった。
懐かしさを感じる温かさと触れた手の感触に少しドキリとしながらも、俺と宏美はなんとか最後まで走り切る。
そして走り終わった後。
「さっきさ。
三澄君私に言ってくれたよね。
諦めんな、走れって。」
「あぁ、障害物競走の時な。」
「先に走った人が転けて怪我してたじゃん。
それを見て怖くなったんだ。
そしたらさ、あぁ、私は本当駄目だなって思った。」
「いや…そんな事は…。」
「頑張らなきゃいけないって分かってる。
本当は頑張りたいって思ってる。
でも自分じゃ駄目だって逃げちゃうんだ。
本当自分が情けなさ過ぎて嫌になる。」
「宏美…。」
「でもさ、さっき三澄君…いや、悠君がそう言ってくれて、その声を聞いて、すっと心と体が軽くなったような気がしたの。
諦めたくない。
このまま何も出来ずに逃げるなんて嫌だって思ったの。」
そう言う声にはそれを自分に言い聞かせるかのような力強さと決意が滲んでいた。
「ねぇ、悠君。」
真剣な表情で、真っ直ぐ俺を見てくる宏美。
「な、なんだよ。」
それに俺は思わずたじろぐ。
「私、言ったよね?
なんでもない人と手なんか繋がないって。」
「え…?それってどう言う…。」
「自分で考えろ、ばーか。」
そう言って宏美は舌を出しべーのポーズをしてさっさと自分の持ち場の方に歩いて行った。
「な、なんだあいつ…?」
一瞬、あまりにも都合のいい妄想をしそうになった。
でもそれをすぐに打ち切る。
だって俺はアイツにフラれてるんだぞ…?
そんな訳…。
そうして黙って立ち尽くす俺を、リタは実に面白そうに見ていた。
「へぇ、宏美んにしては結構攻めたね~。
やれば出来るじゃん!
それにしても悠太んったら嘘は良くないな~。
悠太んが引くお題の紙はどれを引いても確実に私が決めたやつになるように仕込んどいたのにさ。」
言いながら悠太に取らせた紙と同じお題の紙、【今1番気になる人】をピラピラと振る。
「悠太んの事だからどうせ妹に行くだろうと思ってあの後輩にも同じお題を取らせて正解だったな。
狙い通りあの後輩は妹を選んだし、熱中症になりそうな生徒をテントに連れて行って愛沢先生を封じて。
色々考えたみたいだけどなんだかんだ宏美んを選んでくれて良かった。」
そう言って微笑むリタ。
それは自分が目をかけてる相手が幸せになる為の一歩を踏み出したから…等ではない。
「そうじゃなきゃちっとも面白くないもんね。」
リタからすれば宏美は幸せを願う存在じゃない。
「こんな面白いおもちゃ、簡単に壊れちゃったらつまんないもん。
どうせ壊れるならもっともっと遊んでからにしなきゃ。」
彼女からすれば宏美も悠太も自分を楽しませるおもちゃでしかない。
空から体育祭の様子を眺めてボヤくリタ。
と、ここで、リタはある事に気付く。
「あれ、次の競技、悠太ん居るじゃん。
そうだ!面白い事考えた。」
そう言ってリタは不敵に笑う。
「さぁ!次の競技は!借り物競走だ!」
そんなリタの様子など知る由もなく、入場門前で待機していると、そんな絵美の実況が聞こえてくる。
「ルールは簡単!
コース中間地点にある机にそれぞれ中身が見えない箱が置かれています!
その中に入った紙に書かれている条件にあった相手と一緒にゴールを目指してください!
お願いされた方はよほどの事情が無ければ協力をお願いします!」
「だってさ悠太!頑張ろうね!」
後ろから志麻が声をかけてくる。
「一緒に走らせる気満々じゃねぇか…。」
しかも俺の後ろに居るって事は俺が走り終わった後また走らなきゃいけないって事じゃねぇか…。
「あ!ちなみに!
借り物競走の参加者を借りる事は出来ません!」
「そ、そんな!?」
志麻の顔が青ざめる。
「あれま…。
ドンマイ。」
そう言ってサムズアップする。
その為だけに借り物競走を選んだであろう志麻からすれば残念な話だろうがこっちも2回連続で走るのは流石にキツイんだわ…。
「って志麻!?」
ショックのあまりか志麻が倒れた、、
そのままハルたん会長と蘭ちゃんに担架で運ばれていく……。
うーん後でスポーツドリンクでも持って行ってやるか…。
さて、俺と一緒に走るメンバーには偶然か必然か門松がいる。
「角森ですよ!?
門松は正月に飾るやつですよね!?」
「あぁ、そうだっけ?
松も森も大して変わらないだろ。」
と言うかなんでこいつまで口に出してないのに名前間違えてんのバレてるのかしらん、、
「いやいや全然違うしなんならかどの漢字も違いますから!
コホン、お兄さん負けませんよ。」
「だからお兄さんって呼ぶな。
お前が持ってきたお茶全部センブリ茶に変えるぞ。」
「それめちゃくちゃ苦いやつじゃないですか!?」
センブリ茶の語源はその名の通り千回振っても変わらず苦いと言う事から来ている。
「昔から言うだろ?良薬は口に苦しって。」
「いや絶対嫌がらせ目的でしょw」
「まぁ実際めちゃくちゃ苦いしなんなら飲んだ後もしばらく口の中に苦味が残るらしいけどな。」
「ほらw!」
「でもさっき言った通り、ただめちゃくちゃ苦いってだけじゃなくてちゃんと体にいい効果もあるんだぞ。
主に胃に優しい。
そして何より、いや、これが最重要事項と言っても良い!
このセンブリ茶!なんと育毛効果もあるのである!
血行を促進し、毛乳頭細胞を活性化、それにより育毛作用が期待出来るのだ!」
「いや…そこを熱弁されても…。
と言うかなんでそんな詳し「余裕を持っていられるのも今の内だぞ!」えぇ…。」
「今はまだ大丈夫、どうせ今だけ、そんな事を思っていたら後の祭りだぞ!
俺もそう思っていた時期がありました、、」
「お兄さん俺と1つしか違わないですよね!? 」
そうだった…。
どうにも生前の感覚が抜けないな…。
でも今の内から油断しない姿勢は必要だと思うの、、
「さぁ!借り物競走!スタートです!」
絵美の実況で借り物競走が遂にスタートする。
さて、借り物競走で必要になってくるのはなんと言っても運だ。
お題の紙はくじ引き形式らしいし、そこでどんなお題を引くか。
それに全てがかかっている。
そうこうしてる内に俺が走る順番が回ってくる。
「位置について!よーい!」
実行委員の掛け声の後、スターターピストルの音で全員が一斉に走り出した。
そのままお題の紙が入った箱の場所まで目指す。
なんとか辿り着き、早速机に置かれた箱に手をつっこむ。
1番最初に手に当たった紙を拾い上げると、早速開いて中を確認する。
「マジかよ…。」
思わず一言。
他のメンバーも早速紙を見てそれぞれ条件に合う相手を探し始めていた。
こうしちゃいられない…!
俺も早く日奈美を誘いに行かねば!
と、思っていた矢先。
「三澄さん、良かったら俺と走ってくれないかな?」
「え?」
あ!?あいつ!
角森の奴、俺を出し抜いて日奈美を誘いやがった!
「えっと、うん。
分かった。」
日奈美!?
「お兄さん、お先に失礼しますね。」
そう言ってちゃっかり日奈美と手を繋ぎ走り出す角森。
あの野郎!!
クソ!こうなったら!千鶴さんは!?
「お呼び出しします!養護教諭の愛沢先生!熱中症の生徒がテントに運ばれました。
救護テントまでお越しください。」
っ!?このタイミングで!?
まりちゃん…は駄目だ。
さっきの傷があるし………。
ハッチーなら智兄と走れって鼻血垂らしながら言いそうだが智成は既に女子に誘われて走ってる。
って…運ばれたのって美江かよ!?
まさかの元カノが2人も救護テントに運ばれる問題。
いや、志麻はなんと言うかアレだけども…。
瑞穂は瑞穂で千鶴さんが離席してるからその対応に追われているし。
いや、1番なのにこんなに考えるのもおかしな話か。
あいつが特別かどうかなんて今もよく分からない。
でも今この条件に一番合ってるのはあいつしかいない。
思い至り、走り出す。
そして目当ての人物は同じクラスなだけありすぐに見つかった。
「え……?」
「やっと捕まえた。
ほら、走るぞ。」
そう言って少し強引に目当ての人物こと宏美の腕を掴む。
「え?え!?
ちょ!?いきなり何!? 」
「うっせ。
お願いされた方はよほどの事情がない限り協力お願いしますって言ってただろ。」
「ある!よほどの事情ある!」
「なんだよ?」
「それは…その、ちょっと気が乗らないと言うか…。」
「却下。」
「だ、大体頼むにしたってそんな頼み方ある!?」
「なんだ?土下座でもすりゃ良いのか?」
「そ、そんな事しろとまでは言ってないけど!
そ、それに別に私じゃなくても良いじゃん。」
「いや、お前じゃなきゃ駄目だ。」
「っ…!?な、なんで!?」
「いや、だってお題1番面白い人だし。」
「喧嘩売ってるのかな!?買うよ!?」
「…で、どうすんだ?
俺と走るの、嫌か?」
「っ…。」
「お前がどうしても嫌だって言うなら諦めて他の「い、嫌じゃない!」お、おう。」
そう言って宏美は俺が掴んでいた腕を引き離し、控えめに手を握ってくる。
そして走り出す。
ここまでに時間がかかり過ぎて当然ビリ確定だがそんなのもはや関係なかった。
久しぶりに握った宏美の手は最初は少し震えていたが、それもすぐに収まった。
懐かしさを感じる温かさと触れた手の感触に少しドキリとしながらも、俺と宏美はなんとか最後まで走り切る。
そして走り終わった後。
「さっきさ。
三澄君私に言ってくれたよね。
諦めんな、走れって。」
「あぁ、障害物競走の時な。」
「先に走った人が転けて怪我してたじゃん。
それを見て怖くなったんだ。
そしたらさ、あぁ、私は本当駄目だなって思った。」
「いや…そんな事は…。」
「頑張らなきゃいけないって分かってる。
本当は頑張りたいって思ってる。
でも自分じゃ駄目だって逃げちゃうんだ。
本当自分が情けなさ過ぎて嫌になる。」
「宏美…。」
「でもさ、さっき三澄君…いや、悠君がそう言ってくれて、その声を聞いて、すっと心と体が軽くなったような気がしたの。
諦めたくない。
このまま何も出来ずに逃げるなんて嫌だって思ったの。」
そう言う声にはそれを自分に言い聞かせるかのような力強さと決意が滲んでいた。
「ねぇ、悠君。」
真剣な表情で、真っ直ぐ俺を見てくる宏美。
「な、なんだよ。」
それに俺は思わずたじろぐ。
「私、言ったよね?
なんでもない人と手なんか繋がないって。」
「え…?それってどう言う…。」
「自分で考えろ、ばーか。」
そう言って宏美は舌を出しべーのポーズをしてさっさと自分の持ち場の方に歩いて行った。
「な、なんだあいつ…?」
一瞬、あまりにも都合のいい妄想をしそうになった。
でもそれをすぐに打ち切る。
だって俺はアイツにフラれてるんだぞ…?
そんな訳…。
そうして黙って立ち尽くす俺を、リタは実に面白そうに見ていた。
「へぇ、宏美んにしては結構攻めたね~。
やれば出来るじゃん!
それにしても悠太んったら嘘は良くないな~。
悠太んが引くお題の紙はどれを引いても確実に私が決めたやつになるように仕込んどいたのにさ。」
言いながら悠太に取らせた紙と同じお題の紙、【今1番気になる人】をピラピラと振る。
「悠太んの事だからどうせ妹に行くだろうと思ってあの後輩にも同じお題を取らせて正解だったな。
狙い通りあの後輩は妹を選んだし、熱中症になりそうな生徒をテントに連れて行って愛沢先生を封じて。
色々考えたみたいだけどなんだかんだ宏美んを選んでくれて良かった。」
そう言って微笑むリタ。
それは自分が目をかけてる相手が幸せになる為の一歩を踏み出したから…等ではない。
「そうじゃなきゃちっとも面白くないもんね。」
リタからすれば宏美は幸せを願う存在じゃない。
「こんな面白いおもちゃ、簡単に壊れちゃったらつまんないもん。
どうせ壊れるならもっともっと遊んでからにしなきゃ。」
彼女からすれば宏美も悠太も自分を楽しませるおもちゃでしかない。
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