彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。

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告白と覗き見

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「居た!」

体育館裏に行くと、日奈美が角森と向かい合っていた。

「あいつ……!」

「ストップ!」

「ぐえっ!?」

文句を言う為に飛びだそうとすると急に後ろ襟首を掴まれた。

「急に何を……。」

後ろを振り向くとリオが口に指を当てて静かに、のポーズをしていた。

「あのなぁ、後ろ首を掴まれたら大人しくなるのは猫であって俺は猫じゃ……「良いから静かにしてください。」あ、はい。」

黙らされてしまいました、、、ニャン……。  

「勝負、負けたんですよね?

なら行く末を見守ってあげたらどうですか?」

「うぐっ……。

そ、そもそも勝負を受けたつもりは……。」

「往生際が悪いですよ、悠太さん。

結局どうするかを決めるのは日奈美さん自身なんですから見守ってあげましょうよ。」

「ぐう……。」

結局手近な茂みに隠れて二人の様子を伺う事となった。

「角森君どうしたの?

ホームルームもあるし早く着替えなきゃなんだけど……。」 

「ごめんごめん、そんなに時間は取らせないから。」
 
「なら良いけど……。」

「まず、一緒に走ってくれてありがとう。

おかげで1番になれた。」

あいつ1番だったのか……。

そりゃまぁ勝利の女神、いや勝利の大天使である日奈美を味方に付けたのだ。

当然の結果と言えば当然の結果だな。

そんな事を考えていたら隣のリオが露骨にため息を吐いた。

「目の前に居る本物の天使を差し置いて何言ってんだか……。」

「ばっか、日奈美は大天使だぞ?異論は認めん。」

あと口に出してはない……。

「はいはいシスコンシスコン……。」

「どういたしまして。

私も一緒に走れて楽しかったよ。

でも本当に私で良かったの?」

「もちろんだよ!寧ろ三澄さんじゃなきゃ駄目……と言うか。」

「え。」

言われた日奈美は言葉を失い頬を染める。

「あ、あれだよね。

中の良い友達とかあ、眼鏡が似合う人とか!?」

照れ隠しからか、そう早口で捲し立てる日奈美。

「いや……えっと、これ、なんだけど。」

そう言って角森はポケットから紙を取り出す。

クソ!ここからじゃなんて書いてあるのか見えない!

それを見た日奈美は更に顔を赤くして言葉を失う。

「い、1番気になる人……?え?」

「マジかよ……アイツも俺と同じ紙を引いてたのかよ。」

「その様ですね。」

日奈美の言葉で内容を知って戸惑う俺に、リオが返す。

「えっと……それって……?」

頬を染め、日奈美は角森に続きを促す。

「三澄さん、好きです!

俺と付き合ってくれませんか!?」

言った!

言いやがったアイツ!

「やっぱりアイツ許さ……「だから黙って見守ってください。」ぐう……。」

また襟首を掴まれて黙らされてしまった……ニャン(2回目)」

「猫は鳴き声の後に一々2回目なんて付けないでしょうに……。」

「えぇ……!?」

一方、いきなりの告白で完全に意表を突かれたようで、、。

それ真っ赤な顔で戸惑う日奈美。

「ま、待って……。

本当に……?」

「勿論!こんな事で嘘付かないよ!」

断言する角森。

「そ、そうなんだ……。

で、でも私ってほら……地味だし……。

もっといい人は他にも……。」

「そんな事ない!凄く可愛いと思う! 」

更に断言。

「えぇ……!?」

「馬鹿野郎、宇宙一可愛いの間違いだろ。」

「何処で張り合ってるんですか……。」

「三澄さんはいつも真面目だし、応援団の活動も一生懸命で……何より誰に対しても優しくて面倒見が良くて!

だからそう言うとこも好きだし尊敬してる……と言うか……!」

「あ、あう……。」

真っ赤になって口ごもってる姿も可愛い……って言ってる場合じゃない!

「その、返事聞かせてもらって良いかな?

あ!でも今すぐが無理なら時間落ち着いてからでも!」

「い、いやあの……えっと……!」

そのまま迫ってくる角森にたじろぎながらも、日奈美は何とか声を絞り出す。

「え?」

「その……!気持ちは凄く嬉しいの!」

いちど深呼吸して、そして日奈美は叫ぶ。

「えっと……?」

「でも!ごめんなさい!」

言い切って深く頭を下げる日奈美。

「え……。」

それには俺も驚いた。

「角森君は確かにいい人だって思う。

話もすごく合うし、もしお付き合いするならきっと楽しいだろうなとも思う。」

「それじゃ……「でもごめんなさい……。」」

「角森君が嫌だからとじゃないし大事な友達なのは間違いないの。

でもその……。」
 
「その?」

「今はその……どうしてもほうっておけない人がいるから!」

「ほうっておけない人……。」

「日奈美がほうっておけない人だと!?」

告白を断ってホッとしていたのに、まさかの違う相手がいる疑惑。

そんな事を考えていたら、隣のリオがやれやれと肩を竦める。

なんなんだってばよ……。

「その人は私が辛い時も、寂しい時も、楽しい時も嬉しい時もいつも一緒に居てくれた。

自分が辛い環境に居る中でも私といる時はいつも笑顔を向けてくれた。」

なんだソイツは!!

幸せ過ぎるだろ!爆発しろ?

「だから私は、そんなお兄ちゃんに少しずつでもそうしてもらった物を返していきたい。」

まさかの俺だったわ……はい、爆発します……。

「何やってんですか……。

駄目ですよ……。」

「そっかー……。

やっぱお兄さんには敵わないなぁ。」

だからお兄さんと呼ぶんじゃない。

「うん……だからごめんなさい……。」

「俺、三澄さんがブラコンでも全然平気だよ?」

「え。」

「お兄さん、いい人そうだしお兄さんとも仲良くなれたらなって思うし。」

だからお兄さんと呼ぶんじゃない(2回目)

と言うか俺結構初対面からこんな感じだったと思うけど、何処にこいつから見ていい人と思える要素があるのか不思議なんだが……。

「それは……でもお兄ちゃん私と同じくらいシスコンだし。」

「ロリ天使!聞いたか!?日奈美が俺と同じくらいって言ったぞ!?これってもはや告白だよな?両想いだよな!?

もう妹ルートエンディングで良いよな!?」

俺がそう言うとリオは頭をかかえながら露骨に溜息を吐く。

「分かってる。

でもそれだけ三澄さんの事を大事に思ってるって伝わってくるような人だもん。

悪い人な訳無いよ。」

まるで俺の考えてた事を見てきたかのように疑問の答えを言う角森。

「えっと……うん……。

凄く……優しい……。」

「そっか。

答えてくれてありがとう。

でもさ、俺諦めるつもりないから。」

「え……。」

「いつかは振り向いてもらえるように頑張るからさ、その時まではまた友達でいてくれないかな?」

「え、う、うん、それは勿論。」

「ありがとう。」

そう言って角森は日奈美に背を向けて後ろ手で手を振る。

そして真っ直ぐこちらに来て……。

「やっぱり覗いてたんですね、お兄さん。」

「え!?お兄ちゃん!? 」

「ば、バレてたのか。」

「そりゃ、お兄さんなら絶対覗きに来ると思ってましたし。」

「いやだからお兄さんと呼ぶなとあれ程……。」

「いつかそうなれる日を願ってます。

また今度ゆっくりお話しましょうね、お兄さん。」

誰がお前なんかと……!!

「まーったく大人げない……。」

リオに呆れられた……。

「お、お兄ちゃん!さっきのはその……!」

「大丈夫、可愛い、あと宇宙一可愛い!」

「もぉ!お兄ちゃんの馬鹿!」

この後真っ赤な顔の日奈美にめちゃくちゃ叱られました。

くすん……。





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