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ハードルは高ければ高い程良いらしい
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放課後。
今日も今日とて俺は生徒会での仕事に勤しんでいる。
「さて、体育祭が終わって私達生徒会もこれからは本格的に文化祭の準備に取り掛かる事になるわ。」
ハルたん会長がそう言ってメンバーに声をかける。
「うちの高校の文化祭はSNSやポスター等活用して地域の住民や他校の生徒を集めたりしてるから、片杉さん、宜しくね。」
「はい!」
「悠太君には片杉さんのサポートと実行委員、各クラスからの伝達の橋渡しをお願いするわ。」
「えぇ…。」
うわ、嫌そうな顔しやがって…。
「あ、あと例年通りの仕事に加えて生徒会でも何か専用ステージを設ける事になってるからそれも決めて練習をしないといけないわ。」
「専用ステージ、ですか。」
片杉さんがそれを復唱する。
「えぇ、毎年恒例だしね。
一学期の地点では今年はちょっと難しいかなと思ってたけど……。」
「今はあたしらも入ってて人数もそれなりに居るしね。」
瑞穂が口を挟む。
「そうね。」
「ま、でも良いな。
このメンバーで何かやるの、楽しそうじゃん。」
俺が言うと、ハルたん会長は何とも複雑な表情をする。
「そうね、そう思うんだけど。」
「だけど?」
「私達の出番、大トリなのよ。」
「マジかよ…。」
一番目立つし重要なやつじゃないか…。
「大マジよ…。
だから中途半端な事は出来ないわ…。
それで私としては早めに内容を決めて準備と練習に取り掛かりたいなと思うんだけど。」
「そうだね…。
しかもあれでしょ?普段の業務と並行して練習もやらなきゃいけない、と。」
「そうね…。」
「そら…確かにハードやな…。」
頭を抱える蘭ちゃん。
「えぇ、なるべく負担が増えすぎないように、それでいて大トリに相応しいクオリティの物にしなくちゃいけないわ…。」
「口で言うのは簡単だけど中々難しいよな…。」
「そうだね…。」
俺の言葉に瑞穂が同意する。
「じゃあさ!こう言うのはどうかな!?」
ここで元気に手を挙げたのは絵美だ。
「絵美、何か良いアイデアでもあるのか?」
「うん、このメンバーでバンドやるの!」
「「「「バンド!」」」」
絵美の言葉を他全員で復唱する。
「いや、確かに話題性としては充分だけど…。」
「それをやるとなるとしっかり練習の時間を確保しないと、だよね…。 」
まずハルたん会長が答え、瑞穂がそれに続く。
「えぇ?良いと思うけどなぁ。
このメンバーでやったら楽しそうだし。
私、キーボードなら結構得意だよ!」
それに絵美が答える。
「確かに練習は負担かと思いますが話題性としては充分だと思いますよ。」
と、ここで片杉も口を開く。
「ちなみに私もベースなら少し出来ます。
会長と副会長、二大美少女がボーカルのバンドをやると予め公言しておけば宣伝効果にもなります。」
「その分ハードルも上がるけどな…。」
確かにこう言う場で何人かで出し物をやるってなった時にバンド、と言うのは中々王道なチョイスだとは思うが…。
「話の腰を折らないでください。
やっぱりゲスミですね。」
「いや、ゲスミは関係ないだろ…。
大体俺楽器なんて…一応アコギは持ってるけど。」
弾き語りに憧れて買いはしたけど実際に弾けるのかと言うと…まぁ今現在全く使われずにクローゼットにしまい込んであると言う地点でお察しである。
「ウチも楽器とかやった事ないで…?」
「蘭ちゃんドラムとか向いてそう!」
おずおずと話に入ってくる蘭ちゃんに、絵美が提案する。
「えぇ!?」
ドラムか、確かにドラムって動きが激しそうだし体力が有り余ってる蘭ちゃんには向いてる気がしないでもない。
でも勢い余って機材壊したりしないかしらん…。
「なんかめっちゃ失礼な事考えんとらん!?」
「うーん…あたし的には確かに歌うだけならそんなに負担にはならないけど。」
こいつっ…!
「そうね…。
でも悠太君と蘭は本当に初心者みたいだから練習に時間がかかりそうではあるわね…。」
「そ、そうやで!大体ドラムなんてどうやって用意して…。」
「音楽室に確かあったよね?」
「あっ…。」
そうだ、うちの学校の音楽室にバンドで使いそうな楽器は大体揃ってるんだわ…。
「とりあえず時間も無いし実際にやってみて決めれば良くない?」
「お前はそんな簡単に…。」
瑞穂の提案にツッコミを入れる。
いや、確かに出来たら楽しそうではあるけど…。
「…まぁ楽しそう…ではあるか。」
「悠!?」
実際ハードルはめちゃくちゃ高い。
ギターだって本当に弾けるようになるかただただ不安でしかない。
でも仮に失敗したとして、このメンバーと一緒に何かやるならそれさえ楽しめるんじゃないか。
そう思えてきた。
「そう来なくっちゃ。」
絵美が満足気に言う。
「うっ…ゆ、悠が、そう言うならウチもちょっとは頑張ってみるけど…。」
まだどこか納得しきってなさそうだが、一応蘭ちゃんも合意。
かくして生徒会のバンド活動が始動する!
今日も今日とて俺は生徒会での仕事に勤しんでいる。
「さて、体育祭が終わって私達生徒会もこれからは本格的に文化祭の準備に取り掛かる事になるわ。」
ハルたん会長がそう言ってメンバーに声をかける。
「うちの高校の文化祭はSNSやポスター等活用して地域の住民や他校の生徒を集めたりしてるから、片杉さん、宜しくね。」
「はい!」
「悠太君には片杉さんのサポートと実行委員、各クラスからの伝達の橋渡しをお願いするわ。」
「えぇ…。」
うわ、嫌そうな顔しやがって…。
「あ、あと例年通りの仕事に加えて生徒会でも何か専用ステージを設ける事になってるからそれも決めて練習をしないといけないわ。」
「専用ステージ、ですか。」
片杉さんがそれを復唱する。
「えぇ、毎年恒例だしね。
一学期の地点では今年はちょっと難しいかなと思ってたけど……。」
「今はあたしらも入ってて人数もそれなりに居るしね。」
瑞穂が口を挟む。
「そうね。」
「ま、でも良いな。
このメンバーで何かやるの、楽しそうじゃん。」
俺が言うと、ハルたん会長は何とも複雑な表情をする。
「そうね、そう思うんだけど。」
「だけど?」
「私達の出番、大トリなのよ。」
「マジかよ…。」
一番目立つし重要なやつじゃないか…。
「大マジよ…。
だから中途半端な事は出来ないわ…。
それで私としては早めに内容を決めて準備と練習に取り掛かりたいなと思うんだけど。」
「そうだね…。
しかもあれでしょ?普段の業務と並行して練習もやらなきゃいけない、と。」
「そうね…。」
「そら…確かにハードやな…。」
頭を抱える蘭ちゃん。
「えぇ、なるべく負担が増えすぎないように、それでいて大トリに相応しいクオリティの物にしなくちゃいけないわ…。」
「口で言うのは簡単だけど中々難しいよな…。」
「そうだね…。」
俺の言葉に瑞穂が同意する。
「じゃあさ!こう言うのはどうかな!?」
ここで元気に手を挙げたのは絵美だ。
「絵美、何か良いアイデアでもあるのか?」
「うん、このメンバーでバンドやるの!」
「「「「バンド!」」」」
絵美の言葉を他全員で復唱する。
「いや、確かに話題性としては充分だけど…。」
「それをやるとなるとしっかり練習の時間を確保しないと、だよね…。 」
まずハルたん会長が答え、瑞穂がそれに続く。
「えぇ?良いと思うけどなぁ。
このメンバーでやったら楽しそうだし。
私、キーボードなら結構得意だよ!」
それに絵美が答える。
「確かに練習は負担かと思いますが話題性としては充分だと思いますよ。」
と、ここで片杉も口を開く。
「ちなみに私もベースなら少し出来ます。
会長と副会長、二大美少女がボーカルのバンドをやると予め公言しておけば宣伝効果にもなります。」
「その分ハードルも上がるけどな…。」
確かにこう言う場で何人かで出し物をやるってなった時にバンド、と言うのは中々王道なチョイスだとは思うが…。
「話の腰を折らないでください。
やっぱりゲスミですね。」
「いや、ゲスミは関係ないだろ…。
大体俺楽器なんて…一応アコギは持ってるけど。」
弾き語りに憧れて買いはしたけど実際に弾けるのかと言うと…まぁ今現在全く使われずにクローゼットにしまい込んであると言う地点でお察しである。
「ウチも楽器とかやった事ないで…?」
「蘭ちゃんドラムとか向いてそう!」
おずおずと話に入ってくる蘭ちゃんに、絵美が提案する。
「えぇ!?」
ドラムか、確かにドラムって動きが激しそうだし体力が有り余ってる蘭ちゃんには向いてる気がしないでもない。
でも勢い余って機材壊したりしないかしらん…。
「なんかめっちゃ失礼な事考えんとらん!?」
「うーん…あたし的には確かに歌うだけならそんなに負担にはならないけど。」
こいつっ…!
「そうね…。
でも悠太君と蘭は本当に初心者みたいだから練習に時間がかかりそうではあるわね…。」
「そ、そうやで!大体ドラムなんてどうやって用意して…。」
「音楽室に確かあったよね?」
「あっ…。」
そうだ、うちの学校の音楽室にバンドで使いそうな楽器は大体揃ってるんだわ…。
「とりあえず時間も無いし実際にやってみて決めれば良くない?」
「お前はそんな簡単に…。」
瑞穂の提案にツッコミを入れる。
いや、確かに出来たら楽しそうではあるけど…。
「…まぁ楽しそう…ではあるか。」
「悠!?」
実際ハードルはめちゃくちゃ高い。
ギターだって本当に弾けるようになるかただただ不安でしかない。
でも仮に失敗したとして、このメンバーと一緒に何かやるならそれさえ楽しめるんじゃないか。
そう思えてきた。
「そう来なくっちゃ。」
絵美が満足気に言う。
「うっ…ゆ、悠が、そう言うならウチもちょっとは頑張ってみるけど…。」
まだどこか納得しきってなさそうだが、一応蘭ちゃんも合意。
かくして生徒会のバンド活動が始動する!
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