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夏休み?何それ美味しいの?
しおりを挟む夏休み!
それは学生生活において一番の長期休みであり、色々な意味で熱に犯された生徒達が海や川、プール、もしくは山に行ったり、家族や友達と旅行に行ったり、長期休みだしいつもの遊び場で思いっきり遅くまで遊ぶ人もいたり、それぞれ思い思いの夏を過ごす!
……一部の生徒を除いては。
「騙された……!」
さて、俺こと三澄悠太どうするのかって?
A:補習。
「えぇ、免除よ?
でも私全部だなんて言ったかしら?」
そう、あの生徒会長!補習免除と言っていたがそれはあくまで合宿の日限定の話だったのである。
クソぅ!汚い真似しやがって!大人って汚い!あ、、実年齢は俺の方が大人なんだったわ、、
「ははは!世の中そんなに甘くないってこったな!」
俺の隣に座ってそんな風に笑ってるのは秋名たんだ。
クソぅ、どうせならそう言う意味でも甘い世界が良かった!
それにしても。
「チョロリ天使、お前もか。」
「私は別に裏切ってませんけど?
むしろ裏切らなかった側じゃないですか。」
うーん、そうだけどそうじゃないと言うか、、
「お前たしか勉強はそれなりって言ってなかったか?」
「そ、それは仕方ないじゃないですか……。
人間界での必要知識と天界での必要知識じゃ覚える事も難しさも違うんですから。」
「なぁんか言い訳くさいなぁ……。」
「口よりも手を動かさんかい。」
綱岡先生に丸めた教科書で頭をひっぱたかれる。
「あだっ!?」
「良いか?お前ら赤点組は今日から毎日再テストで全教科が黒点になるまで通ってもらうからな!
と言う事は、だ。
お前らに夏休みなんてない。 」
何たる暴論!!こんなの人権侵害だぁぁ!
「勿論私にも夏休みがないのだ!
お前らのせいで!」
本音ダダ漏れすぎて草。
つーかそもそも最初から教師に夏休みなんて無いだろうに、、
三澄は激怒した!
必ずあの邪智暴虐を払わねば!
「は?」
「あ、はい、すいませんでした。」
「いや、雑魚すぎて草」
秋名たんに鼻で笑われた。
「おう、じゃあお前行けよ秋名たん。」
「いや無理だわ。」
つーか志麻とか瑞穂とかが居ないのはどう言う事なのか。
あいつら意外と勉強出来たのか……?
いや、居るわ。
志麻のやつニマニマしながら廊下から見てやがるわ……。
こう言うところで予想を裏切らない辺り、流石である。
いや、褒めてないけど……。
とは言え目の前の問題に集中である。
このまま夏休み中ずっと学校なんてごめんだ。
いや、正式には合宿の日だけ免除なのだが。
クソぅ!
だがしかし!俺も全く備えも無しで今日を迎えた訳じゃない。
ちゃんと勝算だってある。
と、言うのも、今回の試験、当日にしたものと全く同じなのである。
そもそも当日赤点を取ったのだって試験範囲に絞った勉強ではなくこれまでの授業内容に追いつく為の勉強を短い期間でやっていたからで、それがたまたま範囲と被らなかっただけなのだ。
そう!たまたま(強調)なのである!
今回はそもそもの条件が違う。
宏美から借りたノートのコピーと返ってきた赤点のテストを見返し、このテストの為だけの勉強に切り替えたのである。
そうすれば当然…
「おい三澄…お前まさかカンニングしてないだろうな…?」
「してませんが!?」
これである。
こう言われるほどの点数で無事黒点達成したのである。
「先生、俺の目を見てください!」
「お、おう。」
「このつぶらな瞳を見て俺がそんな事をすると思いますか!?」
「自分でつぶらな瞳とか言っちゃうんだ……。」
リオには呆れられたが構うもんか。
ここは情に訴えかけるしか……!
「ただの目にしか見えんな。」
Oh……ダメかぁ……。
「先生、俺やれば出来る子なんですよ!」
「おん、ならなんで当日はダメだったんだ?」
ぐうの音も出ない正論wぐう!
「それは……その、勉強してた所が試験範囲とたまたま被らなかったからと言うか……。
オマケに先週末は風邪引いてたりしてまして……。」
「まぁ風邪は仕方ないにしても試験範囲は前もって教わってる筈だが?」
また正論!
多分その時俺まだいなかったんだな、、
「実はその時も風邪で!」
「普通に元気そうだったが?」
「あ、はい。」
普通に逃げ道塞がれてて草。
かと言って今の状況を先生に一から説明すんのもな……。
「先生、知らないんですか?」
と、ここで口を挟んだのはリオだ。
「ん?何がだ?」
「悠太さん、ここ最近毎日遅くまで寝る間も惜しんで勉強してたんですよ。
その上、生徒会の手伝いまで引き受けたんです。」
「そ、そうなのか?
まぁ、確かに生徒会長からは合宿の日の補習は免除にしてほしいと申し出があったが。」
「自分が大変な時に生徒会の手伝いを引き受けるぐらいには真面目で優しい彼がカンニングなんかすると思いますか?」
「うっ……そ、そうだな。
疑ってすまん。」
「い、いえ。」
そう謝ると、綱岡先生は潔くその場を離れた。
こないだはあっさり見捨てやがったのに今日はちゃんと助けてくれた……んだよな?
チラッとリオに目を向けるとそっぽを向かれた。
「私だってやれば出来るんですから……。」
結構根に持ってたのか、、
と言うか生徒会の手伝いに関してはただの貰い事故な気がするんだが……まぁ知らぬが仏である。
「サンキューな。」
散々人でなしだのチョロリ天使だの好き放題言って来たがこれは認識を改めねばなるまい。
「チョロリ天使に関しては結構最初の方から言われてた気がしますが……。」
「まぁそれはそれだよ。」
「どれがどれですか……。 」
「ま、サンキューな、リオ。」
「えっ……。」
一瞬驚いた顔で俺を見るリオ。
「こないだも一応お見舞いに来てくれたんだろ?」
「あれは……その……まぁ……そうですけど...と言うか普通に呼べるんじゃないですか……。」
「えぇ……チョロリ天使駄目……?
我ながら結構上手いネーミングだと思ったのに……。」
「全然上手くないですよ!
ちゃんと名前で呼んでください!」
「割と気に入ってたんだけなぁ……チョロリ目刺し。」
「それなんか天使ですらないじゃないですか!」
「わかったわかった。」
「ほんとに分かってるんですかね……。
まぁ……たまになら良いですけど……。」
「改めてよろしくな、目刺し天使!」
「全然分かってない!!」
この時俺達は気付いていなかった。
遠くから俺達の様子を観察している天使の存在に。
「ふーん。
ちょっと目を離した隙になんか面白そうな事になってんじゃん。
最近宏美んの相手だけじゃつまんなかったんだよね~。
これは面白くなりそう。 」
そう言って彼女、リタは不敵に笑う。
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