彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。

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屋台飯と不穏なエンカウント

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さて、夏祭り会場である中山神社に3人でやってきた。

ここ中山神社はこの辺りで1番広い神社であり、毎年夏にはこうして夏祭りも行われている。

会場に着くと、既に多くの祭りを見に来た客でごった返していた。

「わぁ!屋台がいっぱいありますね!」

リオが言うように沢山の屋台が所狭しと並んでいて
、祭り客はそれぞれ好みの屋台で足を止めながら思い思いの時間を過ごしていた。

「とりあえず何か食おうぜ。

何食う?」

「箸巻き!」

「おう…。」

付き合ってた時に祭りに来た時も最初に箸巻き最後に箸巻きと言う箸巻き大好きっぷりを発揮していた宏美。

「相変わらず箸巻き好きだよな…お前。」

「当然! 」

「私はりんご飴が気になります!」

とりあえず2人は買いたい物が決まったようで、俺もぐるりと辺りを見回す。

夏祭りの定番であるかき氷やフランクフルト、たこ焼きに綿菓子なんかはもちろん、鮎の塩焼きやシロコロホルモン、トルネードポテトみたいな変わり種もあり、焼きそばや唐揚げも様々な種類の店がある。

敷地が広いだけにここで開催される祭りはこんな風に多くの屋台が立ち並ぶのだ。

とりあえず俺は唐揚げにするかとそれぞれお目当ての物を順番に買う。

ここでハグれたら流石に合流が難しくなるので、一緒に行くのは基本だ。

「わ、箸巻きも美味しそうですね!」

まずは箸巻き。

箸巻きと言うのは、簡単に言うと薄く焼いたお好み焼きを箸に巻いた物である。

地域によってある場所無い場所もあるが、手軽にお腹も膨れるメニューである。

種類も豊富で、目玉焼きが乗ったやつ、明太子入りのやつ、チーズたっぷりのやつ、照り焼きチキン入りなどなど、様々だ。

「美味しいよ!

私は全部制覇するから!」

本当箸巻き好き過ぎだろう、、

とりあえず宏美はチーズたっぷりのにした。

見ていてリオも食べたくなったらしく、目玉焼きが乗った定番のやつを頼んでいた。

ちなみに俺は照り焼きチキンを選ぶ。

「ん、美味しいですね!」

「んー!美味しい!

でしょ?こっちも食べてみる?」

「良いんですか!?

では交換しましょ!」

女子同士で早速交換が始まっていた。

あ、照り焼きチキンうまぁ。

「あ、チーズ入りも美味しいですね!」

「でしょ!?プレーンも美味しい!」

と、ここで。

二人の視線が俺の照り焼きチキンに移る。

「…えっと、食べる…?」

「「食べる!」」

あっと言う間にひったくられ、食べられていく照り焼きチキン。

「ん!こっちも美味しい!」

「うんうん、照り焼きチキンも美味しい!」

どうでもいいけど一応関節キスになるんだが気にしないのかしらん…。

でも俺が気にして聞いたら何、そんなの気にしてんの?とか言って鼻で笑われそうだから言わない…。

あぁ!そんな事考えてたら照り焼きチキンが食べられてしまった!

「あ、無くなっちゃった。

チーズ食べる?」

「いや、良いわ…。」

「ふーん?」

なんか不満そうだなぁ…。
 
でもあなた俺がチーズ嫌いなの知ってますよね……?

さて、次はりんご飴。

「わ、りんごだけじゃないんですね!」

リオが言うようにりんご飴の他にも葡萄や苺、蜜柑なんかもある。

それぞれサイズも選べるらしい。

「私、中サイズのりんご飴買います。

お2人は?」

「私は苺!」

「じゃ俺は葡萄かな。」

「んっ!甘ずっぱくて美味しいです!

悠太さんもどうですか?」

「あ、おう。」

言われて一齧り。

飴の甘さがりんごの元々の甘さに合わさっていて、少しの酸味も一つのスパイスになっている

「じゃあぶどう飴少しもらいますね」

「あぁ。」

これまた気にする風も無くぶどうを齧るリオ。

「ん、美味しい!!」

頬に手を当てながらウットリとした表情のリオ。

本当こういうとこは見た目相応って感じだよなぁ…。

さて、俺も唐揚げを買ったぞ。

ん、普通に美味い。

実際冷凍食品とかの唐揚げなんだろうが、やっぱりこういう場で食べる唐揚げはいつもより美味しく感じる。

「ねぇ悠くん、私にも唐揚げ一つちょうだい。」

食べていると、宏美がそう言って唐揚げに目を向けてくる。

「あ、あぁ。

ほら。」

が、箱を差し出すと、渋い顔をされた。

「なんだよ?やっぱりいらねぇとかか?」

「そうじゃないけど…。

まぁいいや。」

あ!最後にと取っておいた1番デカイやつをとりやがった!?

そんな俺の顔を見て、宏美はニタァっと悪い顔を浮かべる。

わざとかコイツっ!?

「ん、美味しい!」

そして満足そうに咀嚼する宏美。

「…ほれ、リオも食え…。」

「良いんですか…?」

「良い…気にするな…。」

「では…。」

遠慮深そうな顔で小さめなやつを一つ箱からつまみとる。

ほら!こう言う所だぞ…!

そう思いながら、宏美を睨むも、当の本人は知らん顔だ。

コイツっ!

それにしても…。

相変わらずロングコートを着て後ろからついてきてる志麻。

やっぱりそう言う事なんだよなぁ…。

あぁあ…あんなに汗かいちゃってまぁ…。

病み上がりだってのに…。

〈お前もこっち来たらどうだ?〉

とりあえずあのまま放置して悪目立ちし過ぎるのも良くないよな…。

まぁもう遅いけど…。

熱中症で倒れられても困るし。

なんて考えてたらソッコーで接近してきた。

「悠太!お待たせ!私が来た!」

「来たってか居ただろさっきからずっと…。」

「えへ!」

笑って誤魔化しやがった。 

「あ、金澤さんこんばんは。」

リオが声をかける。

「あ、うん。」

対して志麻は素っ気ない感じで返す。

「せっかくリオちゃんが挨拶してくれてるんだからちゃんと挨拶くらいしたら?

お邪魔虫の不審者さん。」

と、その顛末を見ていた宏美が不機嫌そうに口を挟む。

「お邪魔虫じゃないもん!志麻虫だもん!」

「いやそう言う事言ってる訳じゃ…。」

いや…それはそう…。

本当どんな返しだよ?

誰が最初に言ったんだそんな事。

あ、俺だわ…。

「さっきからずっとついて来てるし、そんな格好だし不審者でしょうが。」

「さっきからじゃないもん!

今朝からだもん!」

「うわぁ…。」

宏美が言い負かされてる!…のか…?

いや……ただドン引きしてるだけだなこれ…。

反論するとこズレ過ぎだもんなぁ…。

と言うかあの勉強会の地点で居たのか…。

あ、手荷物から双眼鏡が見えてる…。

流石ににヤモリ…いや志麻りみたいに壁に張りついてたら分かるしなぁ…。

「おい志麻、流石に暑いだろ?どうせ下に浴衣着てるとかなんだろ?」

「ふふ!流石悠太!私の事よく分かってる!」

分かりたくなかったけどなぁ…。

「じゃ、脱がして?」

「は?」

何言ってんだこいつみたいな目で志麻を睨む宏美。

「悠太も見たいでしょ!?私の浴衣姿!」

「いやそりゃ気にはな「は?」ひぃっ!?」

言いかけた所で宏美に睨まれた。

だ、だって可愛い子の浴衣姿とか普通に見たいじゃないの…。

「「キモッ…。」」

やめて!?二人ともそんなゴミを見るみたいな目で見ないで!?

「と言うかそんな事させないで普通に脱げば良いじゃん。

暑いでしょ流石に。」

呆れ顔で宏美が言う。

「暑いけどそれじゃつまらないもん!」

「いや…だからって熱中症になってたら意味無いじゃん。」

「そうだけど!」

あ、認めた…。

やっぱり暑かったんだ…。

まぁそりゃそうか…。

「ね、悠太早く早く!」

「いや…流石にこんだけ人居たら無理だわ…。」

レインコートの時とは訳が違うのである…。

「むぅ…。」

拗ねた表情で渋々自分でコートを脱ぐ志麻。

そんな志麻が着ているのは、白地に紫の藤の花が散りばめられた着物。

え、確か藤柄って…。

そう思ってると、志麻が近付いて来て…って近い近い!

「悠太、将来は沢山子供作ろうね?」

耳元でそんな事を言ってくる。

そう、藤柄には子孫繁栄と言う意味があるのだ!

と、ここでバキりと不穏な音が聞こえた。

「え?バキっ?」

見ると宏美が箸巻きの割り箸をへし折っていた。

あ、これめちゃくちゃ怒ってるやつ、、、



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