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白黒ハッキリつかない事ばかり
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翌朝。
なんの気無しに1年の教室があるエリアを歩いていると。
「そこのあなた。」
「え…?俺?」
「そう言ってるでしょう。
あなた、私の応援演説をしなさい。」
「は…?」
あるぇ?なんかこの流れ見た事あるぞぉ?
「なんでそんな事しなきゃいけないんだよ?」
「おい片杉…。」
「あぁ、ゲスミじゃないですか。」
俺が見かねて声をかけると、開口一番の皮肉と侮蔑の眼差しを向けてきた。
そうこうしてる内に、声をかけられた男子は面倒事はごめんだとばかりにさっさと姿を消してしまう。
「よくもまた邪魔をしてくれましたね。」
「いや…だからこのくだり前にもやっただろ…。」
「そうですよ。
そんなに私の邪魔がしたいんですか。
敵ながら姑息な奴ですね。」
「どの口が言うんだよ…?
お前らだって先に邪魔しただろうが。」
「新聞の事ですか?
あれは部長が主導でやった事だと言ったじゃないですか。」
「大体そんな勧誘の仕方でじゃあやりますって言う奴が居るかよ。」
「そんな事はありません。
彼もきっとゲスミが邪魔しなければ私に協力していた筈です。」
「その自信は一体何処から来るんだよ…?
と言うか…。」
「何ですか。」
「その頬のガーゼ、どうしたんだよ。」
このまま売り言葉に買い言葉で言い合っていても埒が明かないので、最初に見た時から気になっていた事を聞いてみる。
「あぁ、これですか。
今朝殴られてしまいました。」
「殴られた!?
何があったんだよ?」
「別に、よくある事です。」
「そんなのがよくある事が問題なんだっての…。」
俺も一時期は毎日の様に殴られてたからなぁ…。
こいつ嫌われてるみたいだしいじめとかじゃなきゃ良いけど。
「私はただイヤホン大音量で聴いて優先座席を独り占めしている男が居て、近くに足腰の悪そうなおばあさんが居たから譲るように言っただけです。」
「あぁ…。」
言いそう…めっちゃ言いそう…。
「逆ギレした男に殴られましたが、周りの人が止めに入ってくれて、車掌さんも来てくれて収まりました。」
「それは流石に…。」
「なんですか。
私は何も間違った事はしていません。
周りの人はこうして私が殴られて初めて動いたのです。
イヤホン大音量男だけじゃない、他の誰もおばあさんに席を譲ろうとなんかしませんでした。」
「それでももしかしたら殴られるとは思わなかったのかよ…?」
「私は正しいと思う事をただ実践するだけです。」
なんでそこまで…。
「だってお前、今回はそれだけで済んだから良かったけど。
もしかしたらもっと酷い事をされてたかもしれない。
たまたま助けてくれる人が居た、でも居なかったら?
おばあさんを放置していたように、お前の事も皆が放置していたら。
本当にどうなってたか分からないんだぞ?」
「なら私も見て見ぬふりをするのが正しいと言うのですか。
そんなの間違ってます。」
「そうじゃなくて…!!」
「っ…!?」
少し大きな声で言うと、さしもの片杉も怯んで口を噤む。
「それでお前自身が犠牲になる必要があんのかって言ってんだよ。」
「…見て見ぬ振りをして後悔する位ならその方がマシです。」
「っ!?」
そう言って俺を睨む片杉。
「なんで私が責められなければならないんですか。
私はただ正しく生きるように教えられてきたからそれを貫いて来ただけです。
それの何が悪いのですか…。」
そうか…。
こいつがこうも正しさにこだわるのは、そうある事を求められてきたから、なのか。
名前からそんな感じだしそこから想像するくらい容易な事だよな…。
「これまでも私は正しくあろうとしました。
でも誰も私が正しい事を認めてくれなんかしない!
それどころか皆私から離れていくんです。
正しく生きているのに。」
「…なんつーか…。」
「なんですか。」
「あのさ、確かにお前は正しいのかもしれない。
でもさ、皆が皆その正しいを基準にして生きてる訳じゃない。
普通に間違えるしミスもする。
時には駄目だって分かってる事をやってしまう事もある。」
「私には理解出来ません。」
「そうだろうな。
でもだから皆離れていくんだと思うぞ。」
「っ!?」
「俺さ、学生時代いじめられてたんだ。
その時は自分は被害者だと信じて疑わなかった。
悪いのはいじめてくる奴らで、自分は何も悪くないって。
今になって思えばそう言う考えだったからだったのかもなって思うんだ。」
「そんなのあなたが悪い訳じゃ…。」
「確かにいじめは絶対許される事じゃないし、俺だけが悪いなんて思うつもりもない。
でもさ、誰だって悪者になんかされたくないもんな。」
「っ…!?」
「もし俺がちゃんと自分が悪い事も認めていたら。
それを直す努力を少しでもしていたら。
もしかしたら何かが違っていたんじゃないか。
今ではそんな風に思う。」
これは、転生して川崎や絵美と再会して改めて思うようになった事だ。
「そんなの…。」
「悪い、なんか今のお前を見てるとあの頃の事を思い出してな。」
多分あの時の自分も、こうやって言われても、絶対に認める事は無かっただろうと思う。
ただでさえ自分の事でいっぱいいっぱいで、誰も助けてくれないから自分で自分を守る事に必死になっていて…。
他の誰かの気持ちを考える余裕なんて全く無かったんだ。
結局それも言い訳でしかないのかもしれないけど。
「あ、あなたと一緒にされるのは不愉快ですね。」
「兎に角ただ、相手が間違ってるって否定するだけじゃなくて、相手側の話も聞いてみてその上で本当に正しいのかを決めるってのも悪くないんじゃないかなと思うぞ。」
「そんな話を聞いても私には理解なんて出来ません。」
「そうか。」
まぁそんなにすぐに納得するような奴ならそもそもこうも拗らせてないわな…。
「今のあなたはそうなのかもしれませんが、私ならいじめを受けたら末代までその相手を恨み続けます。
証拠をかき集めてSNSに垂れ流して人生のドン底においやってます。」
うわ、やりそう、めっちゃやりそう…。
「いや、確かに気持ちは分からんでもないけどさ。
生徒会に入るからには誰の話を聞かずに自分のやり方を貫く、じゃだめだろ。」
「それは…!そうかもしれませんが…。」
「と言うかそもそもお前なんで生徒会に入ろうと思ったんだよ?」
矢継ぎ早に責め立てたところで売り言葉に買い言葉で言い合いになるだけだ。
別にコイツを責めたい訳でも言い合いをしたい訳でもない。
ひとまず話題を変える事にした。
「…憧れたんです。」
急に話題を変えた事で一瞬戸惑いの表情を浮かべたが、片杉は少し考えてからポツリとそう返す。
「え?」
「入学式の日、壇上で堂々と喋る綾瀬生徒会長に。
一目惚れと言って良いかもしれません。」
「いや一目惚れて…。」
「それだけ輝いて見えたんです。
凄く綺麗で、堂々と喋る声も透き通るようで。
いつだって勉強もスポーツも、生徒会の仕事も完璧にこなしてて。
あぁ、私はこんな人になりたかったんだって思いました。」
うん…実際には結構ポンコツなんだけど…。
本人の名誉の為にも言わんとこ…。
「少しでも彼女に近付きたいと思いました。
だから副会長になりたいと思ったんです。
でも選定方法は抽選形式で。
選ばれずにヤキモキしてる間にあんなビッチを綾瀬会長自ら選ぶなんて。」
おぉぅ…握り拳がめっちゃぷるぷるしてる…。
恨みこもってんなぁ…。
「だから私は絶対に負けません。
絶対に生徒会に入って、あの人に少しでも近付く。
そう誓ったんです。」
そう言う声には確かな意志を感じた。
こりゃ手強いなぁ…。
なんの気無しに1年の教室があるエリアを歩いていると。
「そこのあなた。」
「え…?俺?」
「そう言ってるでしょう。
あなた、私の応援演説をしなさい。」
「は…?」
あるぇ?なんかこの流れ見た事あるぞぉ?
「なんでそんな事しなきゃいけないんだよ?」
「おい片杉…。」
「あぁ、ゲスミじゃないですか。」
俺が見かねて声をかけると、開口一番の皮肉と侮蔑の眼差しを向けてきた。
そうこうしてる内に、声をかけられた男子は面倒事はごめんだとばかりにさっさと姿を消してしまう。
「よくもまた邪魔をしてくれましたね。」
「いや…だからこのくだり前にもやっただろ…。」
「そうですよ。
そんなに私の邪魔がしたいんですか。
敵ながら姑息な奴ですね。」
「どの口が言うんだよ…?
お前らだって先に邪魔しただろうが。」
「新聞の事ですか?
あれは部長が主導でやった事だと言ったじゃないですか。」
「大体そんな勧誘の仕方でじゃあやりますって言う奴が居るかよ。」
「そんな事はありません。
彼もきっとゲスミが邪魔しなければ私に協力していた筈です。」
「その自信は一体何処から来るんだよ…?
と言うか…。」
「何ですか。」
「その頬のガーゼ、どうしたんだよ。」
このまま売り言葉に買い言葉で言い合っていても埒が明かないので、最初に見た時から気になっていた事を聞いてみる。
「あぁ、これですか。
今朝殴られてしまいました。」
「殴られた!?
何があったんだよ?」
「別に、よくある事です。」
「そんなのがよくある事が問題なんだっての…。」
俺も一時期は毎日の様に殴られてたからなぁ…。
こいつ嫌われてるみたいだしいじめとかじゃなきゃ良いけど。
「私はただイヤホン大音量で聴いて優先座席を独り占めしている男が居て、近くに足腰の悪そうなおばあさんが居たから譲るように言っただけです。」
「あぁ…。」
言いそう…めっちゃ言いそう…。
「逆ギレした男に殴られましたが、周りの人が止めに入ってくれて、車掌さんも来てくれて収まりました。」
「それは流石に…。」
「なんですか。
私は何も間違った事はしていません。
周りの人はこうして私が殴られて初めて動いたのです。
イヤホン大音量男だけじゃない、他の誰もおばあさんに席を譲ろうとなんかしませんでした。」
「それでももしかしたら殴られるとは思わなかったのかよ…?」
「私は正しいと思う事をただ実践するだけです。」
なんでそこまで…。
「だってお前、今回はそれだけで済んだから良かったけど。
もしかしたらもっと酷い事をされてたかもしれない。
たまたま助けてくれる人が居た、でも居なかったら?
おばあさんを放置していたように、お前の事も皆が放置していたら。
本当にどうなってたか分からないんだぞ?」
「なら私も見て見ぬふりをするのが正しいと言うのですか。
そんなの間違ってます。」
「そうじゃなくて…!!」
「っ…!?」
少し大きな声で言うと、さしもの片杉も怯んで口を噤む。
「それでお前自身が犠牲になる必要があんのかって言ってんだよ。」
「…見て見ぬ振りをして後悔する位ならその方がマシです。」
「っ!?」
そう言って俺を睨む片杉。
「なんで私が責められなければならないんですか。
私はただ正しく生きるように教えられてきたからそれを貫いて来ただけです。
それの何が悪いのですか…。」
そうか…。
こいつがこうも正しさにこだわるのは、そうある事を求められてきたから、なのか。
名前からそんな感じだしそこから想像するくらい容易な事だよな…。
「これまでも私は正しくあろうとしました。
でも誰も私が正しい事を認めてくれなんかしない!
それどころか皆私から離れていくんです。
正しく生きているのに。」
「…なんつーか…。」
「なんですか。」
「あのさ、確かにお前は正しいのかもしれない。
でもさ、皆が皆その正しいを基準にして生きてる訳じゃない。
普通に間違えるしミスもする。
時には駄目だって分かってる事をやってしまう事もある。」
「私には理解出来ません。」
「そうだろうな。
でもだから皆離れていくんだと思うぞ。」
「っ!?」
「俺さ、学生時代いじめられてたんだ。
その時は自分は被害者だと信じて疑わなかった。
悪いのはいじめてくる奴らで、自分は何も悪くないって。
今になって思えばそう言う考えだったからだったのかもなって思うんだ。」
「そんなのあなたが悪い訳じゃ…。」
「確かにいじめは絶対許される事じゃないし、俺だけが悪いなんて思うつもりもない。
でもさ、誰だって悪者になんかされたくないもんな。」
「っ…!?」
「もし俺がちゃんと自分が悪い事も認めていたら。
それを直す努力を少しでもしていたら。
もしかしたら何かが違っていたんじゃないか。
今ではそんな風に思う。」
これは、転生して川崎や絵美と再会して改めて思うようになった事だ。
「そんなの…。」
「悪い、なんか今のお前を見てるとあの頃の事を思い出してな。」
多分あの時の自分も、こうやって言われても、絶対に認める事は無かっただろうと思う。
ただでさえ自分の事でいっぱいいっぱいで、誰も助けてくれないから自分で自分を守る事に必死になっていて…。
他の誰かの気持ちを考える余裕なんて全く無かったんだ。
結局それも言い訳でしかないのかもしれないけど。
「あ、あなたと一緒にされるのは不愉快ですね。」
「兎に角ただ、相手が間違ってるって否定するだけじゃなくて、相手側の話も聞いてみてその上で本当に正しいのかを決めるってのも悪くないんじゃないかなと思うぞ。」
「そんな話を聞いても私には理解なんて出来ません。」
「そうか。」
まぁそんなにすぐに納得するような奴ならそもそもこうも拗らせてないわな…。
「今のあなたはそうなのかもしれませんが、私ならいじめを受けたら末代までその相手を恨み続けます。
証拠をかき集めてSNSに垂れ流して人生のドン底においやってます。」
うわ、やりそう、めっちゃやりそう…。
「いや、確かに気持ちは分からんでもないけどさ。
生徒会に入るからには誰の話を聞かずに自分のやり方を貫く、じゃだめだろ。」
「それは…!そうかもしれませんが…。」
「と言うかそもそもお前なんで生徒会に入ろうと思ったんだよ?」
矢継ぎ早に責め立てたところで売り言葉に買い言葉で言い合いになるだけだ。
別にコイツを責めたい訳でも言い合いをしたい訳でもない。
ひとまず話題を変える事にした。
「…憧れたんです。」
急に話題を変えた事で一瞬戸惑いの表情を浮かべたが、片杉は少し考えてからポツリとそう返す。
「え?」
「入学式の日、壇上で堂々と喋る綾瀬生徒会長に。
一目惚れと言って良いかもしれません。」
「いや一目惚れて…。」
「それだけ輝いて見えたんです。
凄く綺麗で、堂々と喋る声も透き通るようで。
いつだって勉強もスポーツも、生徒会の仕事も完璧にこなしてて。
あぁ、私はこんな人になりたかったんだって思いました。」
うん…実際には結構ポンコツなんだけど…。
本人の名誉の為にも言わんとこ…。
「少しでも彼女に近付きたいと思いました。
だから副会長になりたいと思ったんです。
でも選定方法は抽選形式で。
選ばれずにヤキモキしてる間にあんなビッチを綾瀬会長自ら選ぶなんて。」
おぉぅ…握り拳がめっちゃぷるぷるしてる…。
恨みこもってんなぁ…。
「だから私は絶対に負けません。
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