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放送部からの依頼
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十月下旬、お昼休みの部室。
チハルはなにやら呼び出しがかかったとのことで四人でお昼を食べていた。
突然勢いよく扉が開かれてビクッとしてしまう。
開けたのはチハルだった。軽く息を切らせてなにやら興奮している様子。
「皆、放送部から依頼が来た!」
「依頼?」
マリがお箸を止めて尋ねるとチハルはニコニコしながら頷いた。
「うん、放送部がお昼に放送を企画してるんだけどね。一回目のゲストにリコルリエから二人出て欲しいって!」
喜びの興奮だった。
「そういうことならスーパーボーカル、マリコちゃんの出番だね!」
「衣装も担当する超天才の私も決まりだな! ついでに被服部の宣伝もしてやるか!」
「じゃあ二人で決定だね」
「「イエーイ!」」
マリとサナエも喜んで立ち上がり両手でハイタッチをした。
出たい訳では無いけど、サナエはダメだと思った。
マイクを独占してアカペラゲリラライブでもされては軽音部の信用に関わる。
「サナエを解き放つくらいなら私が出る」
「私は猛獣か?」
目を丸くしたサナエを尻目に、チハルは勝ち誇ったようにニヤリとした。
「あ、部長の私は決定らしいので、あと一人ね」
それを聞いたサナエはマリと私にジロリと視線を向ける。
「マジか、お前ら譲れよ」
「サナエこそ譲ってよ。こっちは後輩だよ?」
「いや普通先輩に譲るだろ」
マリとサナエは喜び一変、試合前のボクサーの如く火花を散らした。
マリが勝てばいいので私はとりあえずその対戦を見守ることにした。
すると、表情も姿勢も変えずに座っていたシオリが言った。
「私も出たい」
意外だった。絶対出たがるタイプではないと思っていた。
『変わってみせる』
この前の宣言。それの実践の一部なのかも。
シオリを推薦しようと思ったら先にチハルに言われた。
「じゃあシオリで!」
「即決かよ!」
サナエが驚くと、チハルはまた勝ち誇ったようにニヤリとした。
「当然。これは部長決定なので覆らないから」
マリが心配そうにシオリに問いかける。
「その、大丈夫?」
文化祭のステージで喋れなくなってしまったことを心配しているんだろう。
シオリはいつもより少しだけ強く答える。
「うん、やってみたい」
「よく言った。シオリなら譲ってやるよ」
皆シオリから意思を感じ取っているようで、サナエもすぐに引き下がった。
マリがニヤニヤして悪ノリをする。
「だね。安心して。滑っても部長秘伝のギャグが炸裂してすぐ爆笑の渦に変わるから!」
「そんなのあるの?」
マリに乗ってチハルに視線を送ってみる。
「無いよ!」
「アレだよアレ、この前やって爆笑だったヤツ!」
「無いから! 無茶ブリやめてー!」
マリの追い打ちにチハルは慌てていた。それも真剣に。
それが面白くて笑ってしまう。シオリも笑っていた。
きっと大丈夫。頑張れ、シオリ。
チハルはなにやら呼び出しがかかったとのことで四人でお昼を食べていた。
突然勢いよく扉が開かれてビクッとしてしまう。
開けたのはチハルだった。軽く息を切らせてなにやら興奮している様子。
「皆、放送部から依頼が来た!」
「依頼?」
マリがお箸を止めて尋ねるとチハルはニコニコしながら頷いた。
「うん、放送部がお昼に放送を企画してるんだけどね。一回目のゲストにリコルリエから二人出て欲しいって!」
喜びの興奮だった。
「そういうことならスーパーボーカル、マリコちゃんの出番だね!」
「衣装も担当する超天才の私も決まりだな! ついでに被服部の宣伝もしてやるか!」
「じゃあ二人で決定だね」
「「イエーイ!」」
マリとサナエも喜んで立ち上がり両手でハイタッチをした。
出たい訳では無いけど、サナエはダメだと思った。
マイクを独占してアカペラゲリラライブでもされては軽音部の信用に関わる。
「サナエを解き放つくらいなら私が出る」
「私は猛獣か?」
目を丸くしたサナエを尻目に、チハルは勝ち誇ったようにニヤリとした。
「あ、部長の私は決定らしいので、あと一人ね」
それを聞いたサナエはマリと私にジロリと視線を向ける。
「マジか、お前ら譲れよ」
「サナエこそ譲ってよ。こっちは後輩だよ?」
「いや普通先輩に譲るだろ」
マリとサナエは喜び一変、試合前のボクサーの如く火花を散らした。
マリが勝てばいいので私はとりあえずその対戦を見守ることにした。
すると、表情も姿勢も変えずに座っていたシオリが言った。
「私も出たい」
意外だった。絶対出たがるタイプではないと思っていた。
『変わってみせる』
この前の宣言。それの実践の一部なのかも。
シオリを推薦しようと思ったら先にチハルに言われた。
「じゃあシオリで!」
「即決かよ!」
サナエが驚くと、チハルはまた勝ち誇ったようにニヤリとした。
「当然。これは部長決定なので覆らないから」
マリが心配そうにシオリに問いかける。
「その、大丈夫?」
文化祭のステージで喋れなくなってしまったことを心配しているんだろう。
シオリはいつもより少しだけ強く答える。
「うん、やってみたい」
「よく言った。シオリなら譲ってやるよ」
皆シオリから意思を感じ取っているようで、サナエもすぐに引き下がった。
マリがニヤニヤして悪ノリをする。
「だね。安心して。滑っても部長秘伝のギャグが炸裂してすぐ爆笑の渦に変わるから!」
「そんなのあるの?」
マリに乗ってチハルに視線を送ってみる。
「無いよ!」
「アレだよアレ、この前やって爆笑だったヤツ!」
「無いから! 無茶ブリやめてー!」
マリの追い打ちにチハルは慌てていた。それも真剣に。
それが面白くて笑ってしまう。シオリも笑っていた。
きっと大丈夫。頑張れ、シオリ。
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