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私の一番の音楽
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前のバンドの演奏が響く中、私達はステージ袖で出番を待っていた。
鋼メンタルぱぅわー型が合っていたのか、円陣のお陰か、大分落ち着いていた。
リハの時は蒸発してしまいそうに思えた照明も、今では明るく招き入れてくれる暖かい日向のように思える。
ギターをかけたマリが小声で話しかけてくる。
「そろそろだね」
「うん」
会場までの道のりで緊張していたのが嘘のように。にこやかだった。
「やってやろう」
後ろから話しかけてきたのはベースをかけたシオリ。グーをこちらに向けて来た。
いつもの無表情、でも眼鏡の下の目は気合いで満ち溢れ、足のガクブルも消えている。
「うん」
グータッチと一緒に返す。ポンコツ組は今日で返上しよう。
前のバンドの演奏が終わると大きい拍手が鳴った。客席いっぱいに入ったお客さんも楽しんでいるようだ。
ステージに視線を送りながらニヤついたサナエが小声で言う。
「早く呼べ」
「だね」
返したのはサナエの横のチハル。この二人はいつでも引っ張ってくれたな。
今日も頼もしいことこの上ない。
前のバンドがはけると照明が落ち、ステージ袖のスタッフさんにゴーサインを出される。
「それ行け!」
「おー!」
チハルの号令に反応したマリ。
私達はステージ上に出た。
照明が落ちたコンサートホールは夜の海のようにも思えた。
客席はお客さんでいっぱいで、機材のセッティングの時間だからか少しだけざわついている。
それがまた波のように思えた。
文化祭の時と同じように一人一人の表情が見えるくらいには落ち着いていた。
全く接点のないこの人達は、私達の演奏を、私の曲を聞いてくれているのかもしれない。
少なくともこの後すぐ聞いてもらえる。そう思うと高揚してきた。
まずは機材のセッティング。
フワフワしていたリハだけど、記憶にはキッチリ残っていた。
それぞれ速やかにセッティングを終え、軽く音を出す。
チハルが皆に目配せをする。特に問題無いので頷いて返すと、チハルはステージ袖のスタッフさんに軽く手を上げた。
それを合図に、司会者さんが言った。
『次は五人組のピアノロックバンド、リコルリエです!』
皆サナエに視線を送る。サナエがニヤついたのを見て、皆前を向いた。
鍵盤に指を乗せる。
ドラムのハイハットオープンのダブルカウントから鍵盤に重さを乗せた。
イントロから全開の曲。
部室で数えきれないほど練習した曲だけど、演奏してすぐこれまでで一番の演奏になると確信した。
マリが歌い出す。
相変わらず優しくて透明感のある伸びやかな歌声。ずっと聞いていたい歌。
今日は一段と瑞々しさを感じるような歌声だった。
ギターもとても上手くなった。マリのバッキングは演奏に厚みを持たせてくれる。
文化祭や動画の撮影で何度も見たマリの後ろ姿に視線を送る。
ずーっと私の手を引いてくれた親友。感謝でいっぱいだ。演奏で伝わるように、鍵盤に想いも乗せる。
皆の演奏がいつもより鮮明に聞こえる。
サナエのドラムは打楽器なのに、皆と演奏するとハーモニーを感じる。
シオリの人差し指と中指がベース弦を弾く度、曲が前に前に進んでいく。
チハルのギターは煌びやかな音にキレのある演奏で曲を彩る。
文化祭の時に感じた一体感を超える、一つの生き物になった感覚。
私達は楽器を、音楽を通して一つになっていた。心を突き抜けるような快感が生まれていた。
会場を突き破って世界中に届けばいいのに。
ふと四月を思い出す。狭い部室に私の曲が満ちた感動。ずっと忘れない。
今では部室より何倍も広いこのコンサートホールでも足りなくなっていることに笑ってしまう。
私が音楽を好きな理由、心をいい方向に動かしてくれるから。
楽しいときはより楽しくしてくれる。悲しいときは慰めてくれる。苦しいときは励ましてくれる。
バンドに参加して、色々なことがあった。殆ど楽しいことばかりだったけど、苦しいこともあった。でもその分、成長できた確信がある。
全部皆のお陰。今までの全ての想いを鍵盤に乗せる。伝わって欲しい。
私の心が一番いい方向に動くときは、皆と演奏するとき。
皆と奏でるこの演奏が、私の一番の音楽なんだ。
そして曲が終わる。
大きな拍手が雨のように降り注いで来た。我に返る。急にライトの明るさが上がったように思え、目を細めてしまう。
夢を見ているような気分だった。
司会者さんが何やら言ってたけど、よく聞こえなかった。
とりあえず皆に倣ってお辞儀をすると、照明が落とされた。次のバンドの準備の合図。
入って来たステージ袖とは逆方向にはけた。
まだ演奏している感覚が、音と熱が体に残っている。
鼓動が高鳴りと気持ちの整理をつけていると、後ろから声を掛けられる。
「ユカ!」
呆けたまま振り向くとギターをかけたままのマリが勢いよく抱きついてきた。
動揺で少しバランスを崩してしまう。
「わわっ! どうしたの?」
「なんかもう全部上手くいった気がする……」
強く抱きしめ返しながら言う。
「うん、そうだね」
いつもの下らない虚勢なんかじゃない。凄く気持ちよかった。確かに最高の演奏だった。
それから一人一人と抱きしめ合った。
「楽しかったねー!!」
ニコニコしていたのはチハル。
「なんか夢見てるみたいだった」
うっとりとしているのはシオリ。
「ビビってた割にまぁまぁだったな」
いつも通りのニヤつきはサナエ。
じわじわと実感が湧いてくる。
あの大きな拍手は私達の演奏に、私の曲に向けられたもの。
凄く嬉しくなってきた。家ならベットの上で飛び跳ねて喜んでいたかもしれない。それほどの衝動。でも人前なので我慢した。
全員と抱擁を交わし終わると、次のバンドの演奏が始まったので、一旦楽屋に戻った。
楽屋に楽器を置き、すぐにステージ袖に戻る。
結果発表の為にステージ袖に集まるよう言われていた。
私達が戻ってすぐ全バンドの演奏は終わり、集計が行われた。
全バンドが集合しているのでなかなか狭い。私達も間隔がほぼ無い輪の一塊になって発表を待っていた。
鼓動が高鳴っていたが、演奏直後の高鳴りとは違い、吐き気を伴う緊張の高鳴りだった。
「ヤバい、心臓口から出そう……」
素直な気持ちが口から出てしまう。
それを聞いてサナエがニヤリとする。
「出たら入れてやるから安心しろ」
「私のもお願い……」
「私のも……」
顔が青ざめているチハルとマリが続いた。
「うわ、客が増えた。商売にするかな」
「サナエはホント余裕だな……」
サナエだけがいつも通り。シオリの顔も青ざめて足もいつも通りガタガタしていた。
マリが繋いでいた手を更にギュッと強く握って言った。
「どうしよう……ホント怖い……」
「大丈夫……きっと大丈夫……」
震えている手をギュッと握り返して言った。半分は自分に言い聞かせている。
『結果を発表します!』
「来た!」
司会者の声にチハルが反応する。目を見開いて俯いた。
周りのバンドも見た同じように反応して一瞬ざわついたけど、すぐに静寂が流れた。
『優勝は……』
大仰なドラムロールが鳴り響き、司会者は溜めに入った。
息が止まりそうなほど緊張しているところにコレ。
長いよ! 心臓止める気!? と心の中で悪態をつく。
そんな悪態を飲み込んで強く強く祈る。
お願い!
『リコルリエ!!』
「「「「「わああああああああ!!」」」」」
司会者が私達のバンド名を言った瞬間、全員で歓声を挙げて抱きしめ合った。
鋼メンタルぱぅわー型が合っていたのか、円陣のお陰か、大分落ち着いていた。
リハの時は蒸発してしまいそうに思えた照明も、今では明るく招き入れてくれる暖かい日向のように思える。
ギターをかけたマリが小声で話しかけてくる。
「そろそろだね」
「うん」
会場までの道のりで緊張していたのが嘘のように。にこやかだった。
「やってやろう」
後ろから話しかけてきたのはベースをかけたシオリ。グーをこちらに向けて来た。
いつもの無表情、でも眼鏡の下の目は気合いで満ち溢れ、足のガクブルも消えている。
「うん」
グータッチと一緒に返す。ポンコツ組は今日で返上しよう。
前のバンドの演奏が終わると大きい拍手が鳴った。客席いっぱいに入ったお客さんも楽しんでいるようだ。
ステージに視線を送りながらニヤついたサナエが小声で言う。
「早く呼べ」
「だね」
返したのはサナエの横のチハル。この二人はいつでも引っ張ってくれたな。
今日も頼もしいことこの上ない。
前のバンドがはけると照明が落ち、ステージ袖のスタッフさんにゴーサインを出される。
「それ行け!」
「おー!」
チハルの号令に反応したマリ。
私達はステージ上に出た。
照明が落ちたコンサートホールは夜の海のようにも思えた。
客席はお客さんでいっぱいで、機材のセッティングの時間だからか少しだけざわついている。
それがまた波のように思えた。
文化祭の時と同じように一人一人の表情が見えるくらいには落ち着いていた。
全く接点のないこの人達は、私達の演奏を、私の曲を聞いてくれているのかもしれない。
少なくともこの後すぐ聞いてもらえる。そう思うと高揚してきた。
まずは機材のセッティング。
フワフワしていたリハだけど、記憶にはキッチリ残っていた。
それぞれ速やかにセッティングを終え、軽く音を出す。
チハルが皆に目配せをする。特に問題無いので頷いて返すと、チハルはステージ袖のスタッフさんに軽く手を上げた。
それを合図に、司会者さんが言った。
『次は五人組のピアノロックバンド、リコルリエです!』
皆サナエに視線を送る。サナエがニヤついたのを見て、皆前を向いた。
鍵盤に指を乗せる。
ドラムのハイハットオープンのダブルカウントから鍵盤に重さを乗せた。
イントロから全開の曲。
部室で数えきれないほど練習した曲だけど、演奏してすぐこれまでで一番の演奏になると確信した。
マリが歌い出す。
相変わらず優しくて透明感のある伸びやかな歌声。ずっと聞いていたい歌。
今日は一段と瑞々しさを感じるような歌声だった。
ギターもとても上手くなった。マリのバッキングは演奏に厚みを持たせてくれる。
文化祭や動画の撮影で何度も見たマリの後ろ姿に視線を送る。
ずーっと私の手を引いてくれた親友。感謝でいっぱいだ。演奏で伝わるように、鍵盤に想いも乗せる。
皆の演奏がいつもより鮮明に聞こえる。
サナエのドラムは打楽器なのに、皆と演奏するとハーモニーを感じる。
シオリの人差し指と中指がベース弦を弾く度、曲が前に前に進んでいく。
チハルのギターは煌びやかな音にキレのある演奏で曲を彩る。
文化祭の時に感じた一体感を超える、一つの生き物になった感覚。
私達は楽器を、音楽を通して一つになっていた。心を突き抜けるような快感が生まれていた。
会場を突き破って世界中に届けばいいのに。
ふと四月を思い出す。狭い部室に私の曲が満ちた感動。ずっと忘れない。
今では部室より何倍も広いこのコンサートホールでも足りなくなっていることに笑ってしまう。
私が音楽を好きな理由、心をいい方向に動かしてくれるから。
楽しいときはより楽しくしてくれる。悲しいときは慰めてくれる。苦しいときは励ましてくれる。
バンドに参加して、色々なことがあった。殆ど楽しいことばかりだったけど、苦しいこともあった。でもその分、成長できた確信がある。
全部皆のお陰。今までの全ての想いを鍵盤に乗せる。伝わって欲しい。
私の心が一番いい方向に動くときは、皆と演奏するとき。
皆と奏でるこの演奏が、私の一番の音楽なんだ。
そして曲が終わる。
大きな拍手が雨のように降り注いで来た。我に返る。急にライトの明るさが上がったように思え、目を細めてしまう。
夢を見ているような気分だった。
司会者さんが何やら言ってたけど、よく聞こえなかった。
とりあえず皆に倣ってお辞儀をすると、照明が落とされた。次のバンドの準備の合図。
入って来たステージ袖とは逆方向にはけた。
まだ演奏している感覚が、音と熱が体に残っている。
鼓動が高鳴りと気持ちの整理をつけていると、後ろから声を掛けられる。
「ユカ!」
呆けたまま振り向くとギターをかけたままのマリが勢いよく抱きついてきた。
動揺で少しバランスを崩してしまう。
「わわっ! どうしたの?」
「なんかもう全部上手くいった気がする……」
強く抱きしめ返しながら言う。
「うん、そうだね」
いつもの下らない虚勢なんかじゃない。凄く気持ちよかった。確かに最高の演奏だった。
それから一人一人と抱きしめ合った。
「楽しかったねー!!」
ニコニコしていたのはチハル。
「なんか夢見てるみたいだった」
うっとりとしているのはシオリ。
「ビビってた割にまぁまぁだったな」
いつも通りのニヤつきはサナエ。
じわじわと実感が湧いてくる。
あの大きな拍手は私達の演奏に、私の曲に向けられたもの。
凄く嬉しくなってきた。家ならベットの上で飛び跳ねて喜んでいたかもしれない。それほどの衝動。でも人前なので我慢した。
全員と抱擁を交わし終わると、次のバンドの演奏が始まったので、一旦楽屋に戻った。
楽屋に楽器を置き、すぐにステージ袖に戻る。
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私達が戻ってすぐ全バンドの演奏は終わり、集計が行われた。
全バンドが集合しているのでなかなか狭い。私達も間隔がほぼ無い輪の一塊になって発表を待っていた。
鼓動が高鳴っていたが、演奏直後の高鳴りとは違い、吐き気を伴う緊張の高鳴りだった。
「ヤバい、心臓口から出そう……」
素直な気持ちが口から出てしまう。
それを聞いてサナエがニヤリとする。
「出たら入れてやるから安心しろ」
「私のもお願い……」
「私のも……」
顔が青ざめているチハルとマリが続いた。
「うわ、客が増えた。商売にするかな」
「サナエはホント余裕だな……」
サナエだけがいつも通り。シオリの顔も青ざめて足もいつも通りガタガタしていた。
マリが繋いでいた手を更にギュッと強く握って言った。
「どうしよう……ホント怖い……」
「大丈夫……きっと大丈夫……」
震えている手をギュッと握り返して言った。半分は自分に言い聞かせている。
『結果を発表します!』
「来た!」
司会者の声にチハルが反応する。目を見開いて俯いた。
周りのバンドも見た同じように反応して一瞬ざわついたけど、すぐに静寂が流れた。
『優勝は……』
大仰なドラムロールが鳴り響き、司会者は溜めに入った。
息が止まりそうなほど緊張しているところにコレ。
長いよ! 心臓止める気!? と心の中で悪態をつく。
そんな悪態を飲み込んで強く強く祈る。
お願い!
『リコルリエ!!』
「「「「「わああああああああ!!」」」」」
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