ニートの俺がサイボーグに改造されたと思ったら異世界転移させられたンゴwwwwwwwww

刺狼(しろ)

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タカトの災難

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「どうしてこうなった」

俺は人も疎らなギルドの飲食スペースで、自分の膝へ頭を預けて熟睡する少女へ視線を落とした。

この少女はリアナ・アルジャンスィ。ギルドの最低登録年齢である13歳という若さで、Aランクまで登り詰めた天才である。

俺が北大陸から流れてきて間もない頃、彼女はよくクエストに参加してくれて、類稀な魔法の技術で随分と楽をさせてもらった。凄い奴だ。何かと気にかけてくれたのもコイツ。

「あらあら?タカトさん。お姫様は眠っちゃったみたいね」

「やめてくれ……」

給仕の姉ちゃんがからかいながら、俺に炭酸飲料を渡してくれた。
こいつが起きるまで粘ろうと思って追加で注文したのだが、未だ全く起きる気配がない。
もう3杯目だが、トイレにも行きたくなってきた。

「良いじゃん~、将来的にも逆玉レベルの才能と家柄なんだし」

「そういう問題じゃねぇから!年下過ぎんだろっ」

「愛があれば年の差は関係ないってお姉さんは思いますけど?ふふっ」

「うっせ……」

「優しいねぇ。ごゆっくり♡」

つい声を荒らげてしまった後に、反射的に小声で言い返すしか出来なかった。
起きてほしいのか寝かしといてやりたいのか、我ながらはっきりしない。

「はぁ……。早く自力で目覚めてくれよ……」

甘さを控えめに作られたジュースを一口飲むと、リアナに視線を落として呟いた。
絹のような綺麗な髪が、長いまつ毛にかかったのを無意識にそっとどけてやると、俺の隣から暫く聞き慣れない音が鳴り響いた。

──パシャッ。

「え……」

思わずそこを見やると、カメラを構えたカルラとギルマスのおっさんが中腰でリズムを取りながらニヤついている。

「いいよいいよ~」

「松本い~よ~www」

「はい、松本い~よ~」

「お前らっ……何して……っ!!」

最悪だ。
あろうことか一番見られてはいけない奴らに、見つかってしまった。

奴らは尚も前のめりに揺れながら言葉を発した。

「はいロリコンロリコン」

「ロリコンロリコンwww」

「ロリコンパクローラーの確認怠るなぁ?」

「はいコンパク・ローラー光ったならばぁwww」

「えぇ~、あそこがもっこり舘ひろしぃ」

「さっきから何を意味わかんねぇことを……!つか俺はロリコンじゃねぇっ」

俺が堪らず二人にツッコミを入れると、追い打ちをかけるようにシャッターが下りた。

「いやぁ、言い訳が苦しいぞタカトお兄ちゃん」

「優しく撫でて、あまつさえ起こさないように声のボリュームも絞ってwwwもう大好きじゃんwwwwタカトお兄ちゃんwww」

「ほんとムカつくなお前ら……!」

ていうか何で意気投合してんだこいつら。
俺は眉間に皺が寄るのも気にせず、不機嫌全開で吐き捨てた。
と、そんなやり取りをしていると膝にあった頭がゆっくりと持ち上がる。

「んぅ……タカトひゃん……寝ちゃっててひゅみません……ふぁ」

「や、やっと起きたかリアナ。さぁ、さっさと宿に帰りな」

「送って行って上げたほうがいいんじゃないか?マスター的にはそう思う」

「なし崩し的に同じ部屋に泊まればいいのではないか?カルラ的にはそう思うwww」

「いやお前らが帰れ」

たしかに、眠たそうにするリアナを一人で夜中の街に放り出すのは気が引ける。天才とはいえ、まだ子供なんだし。

「ギルドマスターはともかく!昼間の失礼なあなた!タカトさんをいじめるのはやめてください!」

「ごめんってwwwもう夜も遅いんだから、タカトに送ってもらいなよwwwwって言いたかっただけなのでwww」

余計なこと言うんじゃねぇバカタレェ……。
カルラの言葉に、何かハッとした様子で顔を輝かせると、リアナは詰め寄ってきた。

「お、送って……なるほど。あなた、見かけによらず良い人ですね。タカトさん!送ってくれるんですか?!」

「え゛?!いや、まぁ、良い……けど」

「やったぁ!じゃあ行きましょう!」

「お幸せにwwwwww」

「でもお前アレだぞ、ロリは最近風当たり厳しいからな。その辺気を付けろよ」

おっさんの余計なお世話に悪態をつくと、俺はリアナに手を引かれてギルドを後にした。
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