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第1話
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ドキドキ。
病室へ近づく度に、心臓の鼓動が速くなっていく。
私は、宮本 カナ。
下の名前は、「佳奈」と命名したかった母が父に反対され、
結局、父が「カナ」と命名した。
その理由を聞きたいが、父はすでにいない。
どうして、「カナ」と名付けたんだろう。
未だに父の考えが理解できない。
「緊張しているのかい?」
「え…?」
いきなり話しかけられ、すっとんきょうな声が出る。
そんな緊張した顔してたのかな。
まずいと思ったとき、先生の優しい笑い声が。
「考え事かな?(笑)」
「まぁまぁ、そんなに緊張しなくても、大丈夫だよ。
カナさんの隣は、同い年の子だから」
同い年?
と思ったとき、目の前に扉があった。
と、扉?
あ、今からなんだ。
ドキドキが止まらない。
怖いっ!!
私がそんな思いの中、先生は扉を開けた。
ガラリと扉を開けたあと、山川先生が
「奏斗くん?ちょっと、いいかい?」
と言ったとたん、ベッドに座って、
俯いていた男の子が、こちらを見た。
「なんですか?山川先生」
奏斗くんという人は、どこか私と似ている気がした。
なんでだろ。
なんか、カッコイイ。
それに、スラリとした体型。
綺麗な黒髪に、男のくせに長いまつ毛。
と奏斗くんを見ていると、彼が
「先生、その子は…」
と言い、先生は、
「宮本 カナさんだよ。君のお隣さん」
そう言った。
すると、奏斗くんは、私に視線を向けた。
え…!!
ドキッとして、天井へと視線を泳がせた。
思わず、頬が赤らむ。
というか、奏斗くん。
めっちゃ、私のこと見てる!
恥ずかしい!!
そんなに見られたら、
誰だって恥ずかしくなるよ!!
そんなことを思っているのを、
奏斗くんは知らない様子だった。
で、でも!!
何か言ったほうが!!
私は思い切って、かたい口を動かした。
「奏斗、くん?」
すると、奏斗くんは、
少し遅れて、反応した。
え?もしかして?
奏斗くん、私に見惚れてる?
そ、そんなこと、ないか。
「な、何?カナ、さん」
奏斗くん?
どこか、おどおどしてる?
というか、今。カナさんって。
カナさんと呼ばれ、思わず反応した。
「よ、よろ、しくね」
つい人見知りな所が出てしまい、
声も口角も震えてしまった。
それに、笑顔まで作りものになっちゃったし。
後悔した。
「と、とりあえず。ベッドに座りな」
そう言ったのは、山川先生。
「あ、はい」
私は遠慮ぎみに、ベッドに座った。
今日から、私のベッドなんだ。
柔らかい。ふかふかだ。
そのあいだ、山川先生は、
ベッドの間に、椅子を用意して座った。
「じゃあ、まずは。好きなタイプから」
とニヤニヤしながら、そう言った山川先生。
私は呆れ、引いた。
自分は、こんな先生とやっていけるか。
ただ不安が積もるばかりだった。
そう思ったとき、先生は笑い、
奏斗くんは、もっと呆れた様子。
その場に流されてしまい、
私は、苦笑いだった。
このとき、私はどれほど楽しかっただろう。
生まれつき、心臓の病気を持つというのに。
この心臓の病気のせいで、私は精神的にも被害が出た。
さらに、そのせいで、病気が悪化した。
悪循環というものだった。
「繰り返すのは、良くない」
と橋本先生がそう言った。
ということで、精神的が優先に。
それが、今の私がいる経緯みたいなもの。
そんなことも知らないキミに、私は。
私は、見惚れてしまった。
病室へ近づく度に、心臓の鼓動が速くなっていく。
私は、宮本 カナ。
下の名前は、「佳奈」と命名したかった母が父に反対され、
結局、父が「カナ」と命名した。
その理由を聞きたいが、父はすでにいない。
どうして、「カナ」と名付けたんだろう。
未だに父の考えが理解できない。
「緊張しているのかい?」
「え…?」
いきなり話しかけられ、すっとんきょうな声が出る。
そんな緊張した顔してたのかな。
まずいと思ったとき、先生の優しい笑い声が。
「考え事かな?(笑)」
「まぁまぁ、そんなに緊張しなくても、大丈夫だよ。
カナさんの隣は、同い年の子だから」
同い年?
と思ったとき、目の前に扉があった。
と、扉?
あ、今からなんだ。
ドキドキが止まらない。
怖いっ!!
私がそんな思いの中、先生は扉を開けた。
ガラリと扉を開けたあと、山川先生が
「奏斗くん?ちょっと、いいかい?」
と言ったとたん、ベッドに座って、
俯いていた男の子が、こちらを見た。
「なんですか?山川先生」
奏斗くんという人は、どこか私と似ている気がした。
なんでだろ。
なんか、カッコイイ。
それに、スラリとした体型。
綺麗な黒髪に、男のくせに長いまつ毛。
と奏斗くんを見ていると、彼が
「先生、その子は…」
と言い、先生は、
「宮本 カナさんだよ。君のお隣さん」
そう言った。
すると、奏斗くんは、私に視線を向けた。
え…!!
ドキッとして、天井へと視線を泳がせた。
思わず、頬が赤らむ。
というか、奏斗くん。
めっちゃ、私のこと見てる!
恥ずかしい!!
そんなに見られたら、
誰だって恥ずかしくなるよ!!
そんなことを思っているのを、
奏斗くんは知らない様子だった。
で、でも!!
何か言ったほうが!!
私は思い切って、かたい口を動かした。
「奏斗、くん?」
すると、奏斗くんは、
少し遅れて、反応した。
え?もしかして?
奏斗くん、私に見惚れてる?
そ、そんなこと、ないか。
「な、何?カナ、さん」
奏斗くん?
どこか、おどおどしてる?
というか、今。カナさんって。
カナさんと呼ばれ、思わず反応した。
「よ、よろ、しくね」
つい人見知りな所が出てしまい、
声も口角も震えてしまった。
それに、笑顔まで作りものになっちゃったし。
後悔した。
「と、とりあえず。ベッドに座りな」
そう言ったのは、山川先生。
「あ、はい」
私は遠慮ぎみに、ベッドに座った。
今日から、私のベッドなんだ。
柔らかい。ふかふかだ。
そのあいだ、山川先生は、
ベッドの間に、椅子を用意して座った。
「じゃあ、まずは。好きなタイプから」
とニヤニヤしながら、そう言った山川先生。
私は呆れ、引いた。
自分は、こんな先生とやっていけるか。
ただ不安が積もるばかりだった。
そう思ったとき、先生は笑い、
奏斗くんは、もっと呆れた様子。
その場に流されてしまい、
私は、苦笑いだった。
このとき、私はどれほど楽しかっただろう。
生まれつき、心臓の病気を持つというのに。
この心臓の病気のせいで、私は精神的にも被害が出た。
さらに、そのせいで、病気が悪化した。
悪循環というものだった。
「繰り返すのは、良くない」
と橋本先生がそう言った。
ということで、精神的が優先に。
それが、今の私がいる経緯みたいなもの。
そんなことも知らないキミに、私は。
私は、見惚れてしまった。
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