ほしくずのつもるばしょ

瀬戸森羅

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ポエム

愛紡ぐ橋

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無数の煌めきが
いくつもいくつも重なり
そうしてひとつの橋が紡ぎ出される
ただ一夜の邂逅のため
真実の愛を繋ぐため

ミルキーウェイ
甘い甘い恋の橋
零れ落ちそうな真珠色の愛が
無数に流れるその川に
2人の愛を紡ぐ橋が架かる

織姫と彦星は
春夏秋冬ひととせぶりに目を合わす
そっと触れた指先に
答えるように手を握る
いつしか2人は言葉を忘れ
愛の川をただ眺める

時が経ち
橋はやがて消えていく
別れの時が近づいて
2人はそっと
口付けを交わし背を向けた

ミッドナイトブルー
苦い苦い夜の青
昨夜の賑わいはどこへやら
また会えぬ1年の月日を思い
織姫はると頬を濡らした
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