異世界転生補佐官になったけど担当女神が幼すぎる

瀬戸森羅

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愛とニャコと

起こすよ、奇跡

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「ア、アミィ!?」
「どもども~。アミィちゃんだよ。そんな驚かないでよ。ボクはどこにでもいるんだからサ」
「そんなの普通驚くわよ……」
「それで? 何か困っているようだったからききにきたよ」
「この子がどうしてもここで暮らすのが嫌なんだって。だからなんとか連れ出せないかなぁって」
「またかぁ。やっぱりこういう子たち多くなっちゃったなぁ……う~ん。あるよ」
「え?」
「行く場所はあります」
「あるの!?」
「実はね、結構前からそういう子たちは多いから冒険者の来る迷宮と別に居住区を用意してはあるんだよ」
「そうなの!?」
「でも迷宮で獲物を狩るのを楽しんでる子たちもいるからそういう大人しい子たちを選ぶのも難しいのさ。特にその居住区は、暮らしてる魔法生物同士の争いはご法度だから、基本的に理性のある子たちしかいないよ。肉食の中でも狡猾な子たちは輪を乱すかもしれないから入れてません! だからそこで暮らせば安心だよ~」
「そんな最適な場所があるんだ! 決まりだよ決まり! ねぇニャコちゃん! この子そこに連れてこうよ!」
「……そ、そんなところほんとに……あるの?」
「もちろん!」
「……そんなこと言って、私を連れ出して……また火で炙るつもりなんじゃないの……」
「違う違う! そんな事しないから!」
「疑うのも無理はないよね。でも本当に大丈夫。だからキミも来るといいよ」
「……う、うん。……いいの?」
「大歓迎だよ!」
「……よかった」
「よかったねぇ貝ちゃん!」
「なにそれ……私、パック……」
「パックっていうんだ! ね、アミィちゃん! 私たちもそこの居住区行ってもいいの?」
「本来ならそこで暮らす魔法生物たち専用の空間なんだけど……キミたちならいいよ!」
「やったぁ! ね! パックちゃん! 絶対また会いに行くからね!」
「……べ、べつに来なくていいのに。……で、でも……そんな素敵な場所を紹介してくれたことは……忘れないよ。絶対。……ありがとう、みんな」
「いや、驚いたな……まさかこんな風に解決してしまうなんて……」
「キミは……新しいヒト? ニャコちゃんの仲間だよね?」
「あぁ、すまない。僕はキリカ。ニャコに秘宝を探すのを手伝ってもらっているんだ」
「秘宝? 何が欲しいの?」
「あぁ……僕の大切な人が呪われてしまって……それを解呪するための秘宝だよ」
「ふぅん。なんか最近どっかできいたなぁ。……でも、程度によるけど解呪くらいだったら秘宝がなくても簡単に治るよ」
「え?」
「姿を変えられちゃった? 喋れなくなっちゃった? それとも眠り続けちゃったかな? 呪いにもいっぱいあるけど、ボクだったら相当大変なことになっていない限りはなんとかできるよ~」
「ほ、本当かい!?」
「それは信じていいわよキリカ。この子は神だもの」
「神!?」
「も~。その呼び方はやめてって。神なんて大それたものじゃないんだから……」
「神だろうとそうでなかろうと、治せるんだな!? それなら……治してはくれないだろうか……?」
 キリカは膝をついてアミィに懇願した。
「……う~ん。でもねぇ」
 だが彼女の返事は芳しくなかった。
「結局そうなるとボクはキミたちでいうところの奇跡を起こすことになるんだよね。本来ボクは不介入の存在なんだから。この子たちの保護はボクが撒いたタネだからボクが責任を持って回収するけど……キミたちを直接助けるっていうことは、例えるなら死んだヒトを蘇らせてくれと言われてはいやりますと蘇らせることとそう変わらないんだ。それくらいならボクにとっては簡単なことだけど、キミたちみんながそれを望んだら大混乱でしょ? だから奇跡を起こすのは簡単な判断で行っちゃいけないの」
「そ、そんな……」
「だからボクのチカラを分けた秘宝をゴホウビにしてはいるんだけど……見たところキミにはそんなに戦うチカラはないよね」
「恥ずかしい話だけど……そうだね」
「……よし! わかった!」
「え?」
「起こすよ。奇跡」
 アミィは堂々と言い放った。
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