異世界転生補佐官になったけど担当女神が幼すぎる

瀬戸森羅

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愛とニャコと

アミィのお願い

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「奇跡を起こすって……え? アミィ、それってまさか……」
 困惑したようにキリカはアミィに訊ねる。
「そのまさかさ! 君の大切な人の呪いを解いてあげる!」
「えぇ!? な、なんでそんないきなり!?」
「んっふっふ~。それはだねニャコちゃん」
 アミィは驚く私に妖しげな視線を送る。
「キミにボクのお手伝いをしてもらうからさ!」
「な、なんですって!?」
「大丈夫大丈夫。これはキミにとってもオイシイ話なんだから」
「そ、それじゃあニャコは僕のツケを払うために働かされるってわけかい……?」
「んにゃ! 違うよ! 今回は初回お試しサービスってことでね! 特別に今すぐ願いを叶えてあげる!」
「本当か!」
「そ! だからまぁ、手伝いの件も、ニャコちゃんが納得してからでいいよ」
「あなた本当に……何を考えているの?」
「何が?」
「そんなのあなたにとってなんの得もないじゃない。私が逃げたら? そんなチカラを使ってあなたには損しか残らない」
「違う違う。勘違いしないで? ボクにとってはその程度のことどうってことないんだよ。ガレフはとてつもない量の魔素で溢れてる。奇跡も魔法も、魔素があれば自由自在なんだ。ニャコちゃん、魔力の強いキミならわかるだろう?」
 ……確かに。大気中の魔素が濃ければ濃いほど魔法を使うのは容易になる。アミィの言う通り魔力の強い私にはそれがよくわかる。大気中の魔素をエネルギーに変換する能力が魔力だ。だからここにいるだけで私も地上と比べていかに力が湧いてくるかを体感している。
 アミィは私より遥かに強力な魔力で奇跡に値する魔法を使えるというわけだ。
「理屈はわかったわ。でも、手作りってなに? 私にできることなんて……」
「いいや。あるはずだよ。だって、キミは魔法生物を従えているじゃないか」
「え?」
「ボクがキミにして欲しいこと。それはね、魔法生物の保護だよ!」
「それってもしかして」
「うん! 既にキミがしたことさ! だから今回は無料というよりは先払いに近いかな」
「それはだって……アミィのおかげでしょ?」
「でもさぁ、それを毎回ボクが行えるわけでもないの。だから……キミには魔法生物を転送する権利を与えるよ。ただし! 必ずその魔法生物が安全であることが条件ね! もし居住区でコロシアイなんて起きたりしたら大変だしね!」
「それは用心するよ……本当に戦いたくない子だけ連れてくればいいんでしょ」
「うん! よくわかってるね! そういうこと!」
「わかったわ。あなたに協力する」
「流石ニャコちゃん! 話がわかるね! どっかの誰かみたいに強情じゃなくて助かる~」
 ……誰のことだろう。
「今回みたいに何かゴホウビを用意するからさ。……というわけで、キリカちゃん。キミの願いを叶えるよ」
「……ありがとう、アミィ」
 キリカは跪いてアミィに祈るように感謝した。
「それじゃ、とりあえずこの迷宮は踏破しちゃってよ。その間にパックちゃんは連れてくからさ~」
「ありがとう……アミィさま……」
「さまやめてね。ボクはキミたちを閉じ込めてるだけなんだし……」
「そんなことないっ……! 少なくとも……あたしは……そう思うよ」
「そうそう! アミィちゃんはすごいよ! ホントだったら知らんぷりしちゃえばいいことなのに、みんなのこと考えてるからでしょ?」
「それは……」
「私もそう思うわ。条件なんていくらでもつけられるのに、あなたはそうしなかった。だから信じられるのよ」
「ニャコちゃん……」
「ふふ。本当にね。君は僕の恩人だよ。何も間違ってなんかいない……だから、この恩は、きっと返すよ」
「みんな……ありがとね。ボク、その言葉だけでも少し、よかったなぁって、そう思えたよ」
 アミィは少し目を潤ませてにっこりと笑った。
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