抱かれたいアルファの憂鬱なる辞令

七天八狂

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第一章 憂鬱なる辞令

10.クジマの狙い

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 ここカツフクはリュミトロフと隣接している国境都市だ。魔族との貿易によってかなり栄えており、中規模な都市といえるくらい人口も多い。

「観光なんて古い言葉、使うやついるんだ?」
「バカにしないでいただきたい。ロジオン様とわたしは同い年なのですから」

 確かに、とロジオンたちの会話を聞いていて、クジマがロジオンと同い年であることを知って驚いた。物腰もさることながら、立場がゆえか年上と思い込んでいた。

「バカになんてしてないって。あれだよ。知識が豊富だなあって」
「……はいはい。そんなことよりも着きましたね」
「え? 宿に帰るんじゃないの?」

 知らせてあったのか、クジマの言ったタイミングでエアカーは停車し、近衛騎士たちが先に降りて後部座席のドアを開けた。
 クジマもエアカーを降り、そしてロジオンに向かって促すよう仰々しく手を差し出して腰を折った。
 
「観光をすると申し上げました」
「観光って……本気かよ」

 観光という言葉が古めかしいのは事実だ。そもそもヒエスラは、旅行なる概念自体が忘れ去られて久しい。
 どの都市へ行っても娯楽が多分にあり、そのどれもがほぼ同じものであるからだ。
 六感シアターと呼ばれる没入型スクリーンは、自宅でも可能となる映画鑑賞を大勢の観客とともに味わえるものなのだが、内容は土地による差がない。
 ボールパークでスポーツを楽しむといっても、これまたどこへ行っても同じものしかないし、土地による違いがあるとすれば、そこでしか見れない自然や遺跡の鑑賞となるのだろうけど、スクリーンで本物と見紛うものを見ることができるので、現地へ行く必要性が感じられないのだ。

「つーかさ、俺がハンナに行く目的は人のいないところに行きたかったからなわけで、旅行っていってもほかのやつらとは意味が違う……と思うんだけど」

 本人が言っているように、ロジオンは本当に人が苦手らしかった。クジマからは事前に、人間嫌いで他人との交流を好まないと方と聞いていたが、そもそもが人に近づこうとせず、近寄られるとビビって挙動不審になるといった様子だった。
 昼食のために入った店では逆に目立つだろとツッコミたくなるほどおどおどし、店員に話しかけられてもしどろもどろとするばかりで、有名なクジマが声をかけられるついでにロジオンのほうへと水を向けられても、まともに反応を返せない始末だった。
 今日までそういった反応を見ていなかったので驚かされたのだが、単にロジオンがすでに見知った相手といるところしか見ていなかったからのようだ。
 俺とも初対面で特段奇妙な印象は受けなかったのに、と考えると、もしかしたら酒が入ると気が大きくなるタイプなのかもしれない。さすれば、コンスタンティンと簡単に意気投合したのも頷ける。
 
「ええ。ですから、人ではなく動物のいるところへ行きましょう」

 クジマが無理やりロジオンを連れてきたのは、愛玩カフェなる動物と触れ合えるお店だった。抱っこできるサイズの中型以下の動物が何種類もいて、愛でながら愛玩動物の愛好家と歓談することを目的としたカフェのようだ。
 
「いらっしゃいませ。あら、クジマ様?」

 顔なじみらしき女性店員から声をかけられ、クジマは慣れた様子で店の奥へと進み始めた。

「ワッフルは空いていますか?」
「ふふ。クジマ様のお気に入りの子ですね。少々お待ちください」
 
 奥へと消えて行った店員を見送りつつ店内を見渡すと、犬や猫などの愛玩動物だけでなく、鳥類や爬虫類など様々な動物が人と楽しげに触れ合っている。
 確かに、こういった場に来るためならわざわざ現地へ赴く必要がある。
 遠隔通信機の発達によって、目の前にいるかのような会話が可能となり、今ではわざわざ会いに行くという文化は薄れて久しい。しかし、触れ合うなりする目的があれば話は別だ。
 
「ワッフルー!」

 クジマは店員が連れてきた小型犬を見るなり駆け寄り、抱き上げて頬ずりし始めた。騎士たちを店の外に待機させたのは、この砕けた表情を見られたくなかったからだろうか。などと頭に浮かぶほど、いつもキリリと威厳のたたえた顔つきをしているクジマが、でれでれと頬を染めている。

「珍しく騎士さん以外の方をお連れしてくださったのですね」

 店員はロジオンにも別の小型犬を差し出した。

「俺は、遠慮しておきます」

 しかしロジオンは顔を真っ赤にして、ぶんぶんと両手を振った。犬に対してだけでなく店員にも緊張しているらしく、目を泳がせて狼狽えている。本当にビビりなやつだ。

「大丈夫ですよ。よく躾けられていますから、噛んだりしません」

 店員はロジオンに近づき、そっと胸元に押し付けた。ロジオンは戸惑いつつも、可愛らしい声で鳴いた犬を落とさないようにするためか、おずおずとしながらも両手で包みこんだ。すると犬は再び嬉しげな声をあげ、ロジオンの頬をぺろぺろと舐め始めた。

「え……やめろって……おい」

 ロジオンは目を丸くしながらも、満更でもないのか、徐々にこわばっていた表情が解れてきている。

「この子はヒエスラに百頭しかいない希少種で、少し魔力もあるんですよ」
「え。魔法を使えるんですか?」
「はい。怒らせると火を吹いたり、悲しいことがあると周りを水満たしにしたりかわいいものですけど」
「へえ。おまえそんなことができるのか」

 ロジオンは興味を惹かれたらしく、口元を緩めながら犬を抱き上げた。

「クジマ様とご一緒していらしたということは、もしかしてお客様も半魔のかたでいらっしゃいますか?」
「えっ?」
「クジマ様は半魔の方を頻繁に連れてきてくださるので、もしかしたらと思ったんですが、必要とあれば別室をご用意いたします」
「いや、俺は……」
「ご安心ください。守秘義務がありますし、この店はリュミトロフが近いこともあって、半魔の動物が多くいるものですから、半魔の方がいらっしゃるのも少なくないのです。動物のほうも魔法を使って遊んでもらうと嬉しいみたいで、普通の人間に対する態度とは全然違うんですよ」

 指摘され怯んだ様子だったロジオンは、店員が笑みのまま続けた言葉でほっとしたようだった。

「魔法を使って遊ぶ……」
「ええ。お客様側も慣れていらっしゃいますので、フロアでしていただいても結構です。ほら、クジマ様も」

 店員に促されてクジマの様子を窺うと、花火のようなものを散らせながらワッフルと派手にじゃれ合っている。周りにいる客たちや動物は、迷惑がるどころかショーでも見ているかのように楽しんでいる様子だ。
 クジマが常連なのは半魔の動物がいるからだったらしい。管理官や皇族に謁見できる立場のクジマは、いわば半魔のリーダー的存在でもあり、人の世界で馴染めず困っている仲間の世話をしたり面倒を見ていると聞く。仲間という括りは人間だけでなく動物にも及んでいるようだ。
 
「……えっと、他に半魔の動物はどんなものが?」
「はい。何匹もおります。まずはこちらに……」

 店員がロジオンを促して歩き出し、ロジオンは興味深そうについていった。

「わ。いきなりかよ」
 
 爬虫類の、あれはカメレオンだろうか? ロジオンが手を出したときに口から火を吹き、ロジオンは反射的に水魔法をお見舞いしてやっていた。

「前から手を出すと怒ります。横からそっと触れておあげにならないと」
「……こうですか?」
「はい。いいですね。あ、嬉しそうに光を放ってますよ」
「本当だ」

 ロジオンはカメレオンと同調するように光魔法を使って、クジマに負けず劣らずの色鮮やかな光のショーを披露していた。店員は凄いですねぇと感心の声を上げ、周りの客も喝采を浴びせている。
 多分ベータであろう。アルファなら責任者的な立場に就いているはずだし、接客業務にあたるのはほぼ間違いなくベータだ。彼女はそれにしてはというほどに美人でスタイルもよく、笑顔は花でも舞ったのかと見紛うほどに可愛らしい。
 ロジオンは酒の力がなくとも心を開いた様子で、すっかり緊張は解けている様子だ。
 いや、解けたどころではない。俺には魅せない笑顔を惜しみなく向けているし、めちゃくちゃ楽しそうで、店員と客というよりカップルのように見えてくる。

「楽しめたようですね」

 店を出たクジマは、今度買い物へ行こうと言ってエアカーの通れない繁華街を歩き始めた。

「……悪くはなかった」
「あの店いいでしょう? 半魔の動物を引き受けてくれる優良店なので助けられているのです」
「半魔の動物か……」
「ええ。動物の世界でもどっちつかずの子は弾かれる運命にあるようで、一匹だけ除け者にされて彷徨っているのを保護しているのです」
「保護する団体があるのか?」
「ええ。さっきの彼女はその代表をしてくれていて、ベータなのにアルファ並みの働きをしてくれる優秀な子なんです」
「へえ……」
「なので当然われわれ半魔に対しての偏見もありませんし、まだ二十二なのに将来が楽しみな子です」

 ふうん、と気もそぞろな反応を返すロジオンの頭には彼女の笑顔が浮かんでいるに違いない。
 クジマの狙いは、ロジオンをハンナへ向かわせつつ、他者との交流を通じて人間嫌いを克服してもらうというのも含んでいるのだろう。というよりも、友人や恋愛相手をつくってもらいたいのだと思う。

 ロジオンは皇族であるが、おそらく婚姻の場合にも相手の身分は問われないと思われる。直系であれば、なるべく同じ皇族かアルファを求められるだろうけど、傍系で半魔のロジオンは厳しく問われないはずだ。
 というかそもそもロジオンにとって重要なのは、相手の第二の性がどうのということ以上に、半魔であることを許容してくれるか否かのほうになる。

 半魔のほとんどはベータと偽って暮らしている。なぜなら、敵対している異種間の子として、半魔は憎悪の対象となっているからだ。
 科学技術が発展するまえは、人間ながらに魔法の使える半魔は重宝されていた。しかし、武器もなく人を殺傷できる能力を持つ者として同時に恐れられもいたのだ。
 その名残りはいまだに根強く、身を護る技術が発達した今も半魔は差別の対象となっている。
 稀に魔族の側に寝返るものが出ることも理由の一つだった。表立った反乱をするわけではないが、生まれた頃から成長を見守っていた子や、昨日までよき隣人だった友人が去ってしまった事実は多く残されており、どれほど親しくなっても、いつ敵国へと去ってしまうかわからないという不安は、人間にとって憤りをもたらすものなのだ。
 
 希少な存在である半魔は、自身と同じ境遇の者ともあまり出会えない。半魔同士でもそれだけで気が合うかは別の話であり、許容してくれる人間がいるのは大きな救いとなるのである。
 だから、ハンナへの同行に俺を含む若い騎士が帯同することになった。最強の男に護衛もくそもないので、騎士と言っても道案内をするだけだ。皇族に帯同する者としてある程度の地位が必要だったため、抜擢されたに過ぎない。
 重要なのは、本人には知られずに、旅行気分のままハンナへ行ってもらわなければならないこと、そして──
 
『ベネフィン卿たちにお頼みしたい任務は、実のところ護衛ではありません。ロジオン様がリュミトロフに寝返らないよう友好関係を築いていただきたいのです』

 ベックストレームから呼び出されたあのとき、書面にて提示できない極秘の任務として拝命したのは、ロジオンと友人になれというおよそ騎士にくだすものとは思えない辞令だった。
 ローギンの息子としての可能性が最も高いロジオンは、人嫌いで引きこもっている。もし事実を知ったら、いくら皇族と言えど父の元へ寝返ってしまうのではないか。
 クジマたちの懸念はその一点だった。対処法として管理官が考え出したのは、リュミトロフの目を逃れてハンナに隠すこと、そして万が一の場合にも裏切ることのないようヒエスラと固い絆をつくっておくことだった。

「夕食はもっとお楽しみいただけるものと思われますよ」
「え、宿で取らないの?」
「当然です。これも観光の一貫。未知の世界をたっぷりご堪能させてみせますよ」

 クジマがカツフクへやってきたのは、俺たちだけでは不十分と考えたからのようだ。
 戦力的な意味からだけでなく、真の狙いのためにも。
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