六道プリンセス!~世界一民度の低い町で、人類を守るために闘う魔法少女たち~

XX

文字の大きさ
102 / 105
エピローグ

第102話 戦い終わって戻って来る日常

しおりを挟む
国生春香こくしょうはるか目線


 花蓮ちゃん……!

 私はずっと祈っていた。
 親友の勝利は、信じていたけれど。

 突然、妖魔神帝フレアーに魂を食べられた人たちが蘇生したとき。

 花蓮ちゃんが勝ったんだ!

 そう思った。

 だからずっと待っていた。

 でも、なかなか戻ってこない。

 ……まさか、花蓮ちゃんはフレアーと刺し違えて……?

 そう思ってしまった瞬間。

 そんなことあるはずない!
 六道シックスプリンセスのチカラを全て備えた六道リクドウプリンセスになった花蓮ちゃんが、妖魔神なんかに負けるはずない!
 ありえない!

 祈り続けた。
 花蓮ちゃんが無事帰ってきますように……

 そしたら

 空の向こうに、点が見えた。
 その点がぐんぐん大きくなる。

 その点は2枚の翼を備えていた。

 そして顔が確認できたとき。
 私は涙を流していた。

「花蓮ちゃん!」

 花蓮ちゃんは帰還して大きく羽ばたき、舞い降りてくる。
 戦士の帰還。
 その足先が地上に触れた。

 その瞬間、変身が解除された。

 一瞬の輝きと共にセーラー服姿に戻ったんだ。

 私は彼女に抱き着いていた。

 すごい!

 たった1人で、妖魔神帝フレアーを倒したんだ!
 あの、究極の肉体を乗っ取り、究極生命体に成り果てた人類の天敵に!

 すごいよ!

 あのとき……
 私をイジメから解放してくれたときから、花蓮ちゃんは私のヒーローだよ!

「ただいま。フレアーは倒したよ。……時間掛かってゴメンネ」

 そう、はにかみながら。
 花蓮ちゃんは私たちに勝利を伝えてくれた。


★主人公目線


 妖魔神を全滅させて1カ月経った。

 あれから、六道プリンセスとしての活動は一切無い。
 私は元のように、普通のJCに戻った。
 日常が帰って来たんだ。

「ただいまー」

 今朝も日課のロードワークを終えて、庭でのトレーニングも済ませたので、シャワーに直行する。
 汗で汚れたウェアを脱いで、裸で浴室に入ろうとすると

「あ、お姉ちゃん。先に使ってるよ」

 浴室に先客がいた。

 義妹の優子だ。
 小学生の女の子。

 彼女は一時期14才の肉体に成長し、国会前と国会議事堂で殺戮を繰り返し。
 その結果、腕力家の称号を得てしまったんだけど。

 それ、今も継続中。

 あの決戦の後、7才の肉体に戻って、阿比須小学校に戻ったけど。

 学校で優子様呼ばわりされているらしい。

 ……小学生の在り方としてマズいのでは。

 まあ私も「花蓮様」って呼ばれているんだけど。
 ……他人のこと言えないか。

 ああ、なんで優子が元に戻れたかと言うと。
 あの後、天野先輩と飛馬先輩の

 プリンセス死者蘇生

 プリンセス人体錬成

 の合わせ技で、新しく7才の肉体を作って貰って、そこから復活したんだよね。
 魂は普通に在ったから。

 流石は神の力と人間の力を操れるプリンセスだ。

 そのことを褒めると

「まあ、地獄道と畜生道と比較したら生温いクズ道かもしれないけど、こういうサポートは出来るから」

「右に同じや」

 言いながら天野先輩と飛馬先輩は、春香ちゃんのことをチラチラと見つめていた。



「お姉ちゃん、じゃあ後よろしく」

 シャワーを浴び終えた優子は、バスタオル入れからバスタオルを引っ張り出し。
 その7才の未成熟な肢体についた水滴をふき取っていく。

 全然肉がついてないけど、だからこそ可愛い感じ。

 入れ替わりに、私が入る。

 そのすれ違いざまに

「お姉ちゃん……我、日々ぐんぐん実力が伸びてるのを実感しているから、7年後覚えててね!」

 底抜けに明るい声でそう言われた。

 優子も朝のトレーニングしてるんだけど、私と一緒にはしてないんだよね。

 なんでも「いずれ仕合う相手と、稽古の内容を見せ合ってどうするの?」だって。
 東京でボコられて、前歯折られた上にすっぽんぽんにされた屈辱は忘れて無いよ。人類を救うことには協力したけどさぁ。
 そんなことを言われてしまった……。

 ……まぁ、7年後の話なんだし。
 そのときは私は21才で、今よりもっと強くなってるから、また返り討ちにしたらいいか。

 そう思い直し、私は浴室に入り、シャワーの栓を捻ってお湯を出した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記

ノン・タロー
ファンタジー
 ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。  これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。 設定 この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。 その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。

【完結】無能と婚約破棄された令嬢、辺境で最強魔導士として覚醒しました

東野あさひ
ファンタジー
無能の烙印、婚約破棄、そして辺境追放――。でもそれ、全部“勘違い”でした。 王国随一の名門貴族令嬢ノクティア・エルヴァーンは、魔力がないと断定され、婚約を破棄されて辺境へと追放された。 だが、誰も知らなかった――彼女が「古代魔術」の適性を持つ唯一の魔導士であることを。 行き着いた先は魔物の脅威に晒されるグランツ砦。 冷徹な司令官カイラスとの出会いをきっかけに、彼女の眠っていた力が次第に目を覚まし始める。 無能令嬢と嘲笑された少女が、辺境で覚醒し、最強へと駆け上がる――! 王都の者たちよ、見ていなさい。今度は私が、あなたたちを見下ろす番です。 これは、“追放令嬢”が辺境から世界を変える、痛快ざまぁ×覚醒ファンタジー。

人見知りと悪役令嬢がフェードアウトしたら

渡里あずま
恋愛
転生先は、乙女ゲーの「悪役」ポジション!? このまま、謀殺とか絶対に嫌なので、絶望中のルームメイト(魂)連れて、修道院へ遁走!! 前世(現代)の智慧で、快適生活目指します♡ 「この娘は、私が幸せにしなくちゃ!!」 ※※※ 現代の知識を持つ主人公と、異世界の幼女がルームシェア状態で生きていく話です。ざまぁなし。 今年、ダウンロード販売を考えているのでタイトル変更しました!(旧題:人見知りな私が、悪役令嬢? しかも気づかずフェードアウトしたら、今度は聖女と呼ばれています!)そして、第三章開始しました! ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
 女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!  HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。  跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。 「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」  最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

再会した幼馴染は××オタクになっていました。

星空永遠
恋愛
小さい頃から幼なじみの黒炎(こくえん)くんのことが好きな朱里(あかり)。そんな彼は引っ越してしまい、気持ちは伝えられず。しかし、高校で再会することができ、それを喜ぶ朱里だったが、彼は以前とは変わっていて……。 だけど、黒炎くんのお家にお泊りしたり、遊園地では朱里にとっては驚くハプニングが!?二人の距離はどんどん近づいて……。イケメンの幼なじみにドキドキが止まらない!じれったい二人の恋の行方は……? この恋は本気なんです……! 表紙絵=友人作。

我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。

たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。 しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。 そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。 ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。 というか、甘やかされてません? これって、どういうことでしょう? ※後日談は激甘です。  激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。 ※小説家になろう様にも公開させて頂いております。  ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。  タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~

処理中です...