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【1部】第一章.異世界生活を始める前の長い長い準備
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うすうす感じていたけど、この世界の神様は良くある小説みたいに、異世界召喚された人間に対して何かをしてほしいという感じではない。むしろあまり目立った行動をしてほしくないように思える。
まぁ、自分たちが作り上げた世界に、いきなり変なのが入り込んで端から滅茶苦茶にされるなんて、たまったもんじゃないだろうから、あまり好意的では無いのは仕方ないのかな?
だったら、召喚魔法を人間たちに教えなければいいじゃないか。とも思うけど、多分、緊急的に外部からの魔力の供給源としては残しておきたい。と言う感じなんだろう。
魔力が少なくなってきてしまった地域の国に、神託とか天啓と言う物で召喚しろって言えば良いんだもの。その時召喚された人はいい迷惑だろうけど。
ただ、神様たちにも誤算があった。それが、無計画に召喚しまくってるグラム王国みたいな存在。最短100年のスパンを想定していたのに、それを上回るハイペースで人を召喚してるんだもんね、神様たちも慌てたんでしょう。とはいえ、二回目とか三回目で止めようよ。と思わなくも無いけど。
「ふぉっふぉっふぉ、そういわれてしまうとこちらとしても辛い所じゃ」
「また思考読みましたね?」
「おっと、すまんすまん」
後ろの方で茶をしばいていたグラームス様が、こちらに歩いてきた。
「さて、これで欲しいスキルは確定かのぉ」
「はい、これでいいと思います」
「中々面白いスキルになったのぉ。完全に引きこもりじゃ」
グラームス様はメモ帳を覗き込み面白そうに笑う。
「危ないのも怖いのもゴメンこうむりたいので」
「樹ちゃん、出来れば向こうの世界楽しんで頂戴ね?色んな国があるから!」
「ええ、街は色々観光出来ればと思います」
「ではさっそくこれらのスキルを与えようかの」
「お願いします」
グラームス様は何処からともなく節くれだった木の杖を出すと、ほい!と軽い掛け声とともに、私の頭の方へ掲げた。すると、杖の先から光の玉がふよふよと出てきて私の中にすっと消えていった。
「これでスキルの付与はおしまいじゃ。ふよふよだけに」
思考を読むな。そして駄洒落を言うな。
「「「……」」」
「さて、気を取り直して樹ちゃんのステータス確認をしましょうか!」
ミルス様は、パンと手を打った。
「そうですね、ステータスの確認ってどうすればいいんでしょうか?」
「簡単よ、【ステータスオープン】って唱えれば、近くに居る人にも見えるわ」
なるほど、定石通り。
「ついでに、他人に見せたくない時は【ステータス】と唱えるんじゃぞ」
「あー、それもお約束な感じの仕様ですね」
日本で読んでたネット小説にも、この呪文のからくり使ってる作品いくつもあったからなぁ…
「あらそうなの?どこの世界も似たようなものになっちゃうわよねぇ…あまり個性的すぎると不便になっちゃうし」
「じゃぁ、確認してみますね。とりあえず神様たちにも見えるようにしますね!!」
そういって、私はステータスを見る呪文を唱えた。
*------*
少し長くなってしまうので、ステータス確認回は次話でやりたいと思います。
まぁ、自分たちが作り上げた世界に、いきなり変なのが入り込んで端から滅茶苦茶にされるなんて、たまったもんじゃないだろうから、あまり好意的では無いのは仕方ないのかな?
だったら、召喚魔法を人間たちに教えなければいいじゃないか。とも思うけど、多分、緊急的に外部からの魔力の供給源としては残しておきたい。と言う感じなんだろう。
魔力が少なくなってきてしまった地域の国に、神託とか天啓と言う物で召喚しろって言えば良いんだもの。その時召喚された人はいい迷惑だろうけど。
ただ、神様たちにも誤算があった。それが、無計画に召喚しまくってるグラム王国みたいな存在。最短100年のスパンを想定していたのに、それを上回るハイペースで人を召喚してるんだもんね、神様たちも慌てたんでしょう。とはいえ、二回目とか三回目で止めようよ。と思わなくも無いけど。
「ふぉっふぉっふぉ、そういわれてしまうとこちらとしても辛い所じゃ」
「また思考読みましたね?」
「おっと、すまんすまん」
後ろの方で茶をしばいていたグラームス様が、こちらに歩いてきた。
「さて、これで欲しいスキルは確定かのぉ」
「はい、これでいいと思います」
「中々面白いスキルになったのぉ。完全に引きこもりじゃ」
グラームス様はメモ帳を覗き込み面白そうに笑う。
「危ないのも怖いのもゴメンこうむりたいので」
「樹ちゃん、出来れば向こうの世界楽しんで頂戴ね?色んな国があるから!」
「ええ、街は色々観光出来ればと思います」
「ではさっそくこれらのスキルを与えようかの」
「お願いします」
グラームス様は何処からともなく節くれだった木の杖を出すと、ほい!と軽い掛け声とともに、私の頭の方へ掲げた。すると、杖の先から光の玉がふよふよと出てきて私の中にすっと消えていった。
「これでスキルの付与はおしまいじゃ。ふよふよだけに」
思考を読むな。そして駄洒落を言うな。
「「「……」」」
「さて、気を取り直して樹ちゃんのステータス確認をしましょうか!」
ミルス様は、パンと手を打った。
「そうですね、ステータスの確認ってどうすればいいんでしょうか?」
「簡単よ、【ステータスオープン】って唱えれば、近くに居る人にも見えるわ」
なるほど、定石通り。
「ついでに、他人に見せたくない時は【ステータス】と唱えるんじゃぞ」
「あー、それもお約束な感じの仕様ですね」
日本で読んでたネット小説にも、この呪文のからくり使ってる作品いくつもあったからなぁ…
「あらそうなの?どこの世界も似たようなものになっちゃうわよねぇ…あまり個性的すぎると不便になっちゃうし」
「じゃぁ、確認してみますね。とりあえず神様たちにも見えるようにしますね!!」
そういって、私はステータスを見る呪文を唱えた。
*------*
少し長くなってしまうので、ステータス確認回は次話でやりたいと思います。
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