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愛
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幸恵「このまま私と暮らしていても、譲は幸せになれないって・・・苦渋の決断だったの。」
柚月「それで、幸恵さんは譲さんを・・・」
幸恵「特別養子縁組という制度を頼って、譲の幸せを願って手放したの。」
ようやく全てが明らかになった。
譲さんは、ちゃんと「望まれて」生まれて来た。
「育てたくない」から捨てられた訳じゃない。「会いたくない」から今まで会わなかった訳でもない。
「譲さんを心から愛していたからこそ」
幸せを願っていたからこその決断。そして、自ら手放してしまった罪悪感から「会いたい」等と身勝手な言葉を、簡単に口に出来なかった幸恵さんの想い・・・。
長い間、絡まり続けていた糸が今、ようやく解けた。
柚月「幸恵さんは、譲さんの命を守りたかったんですね。」
幸恵「譲には、温かくて幸せな環境で育って欲しかったの。」
柚月「でも、どうして今になって「会いたい」だなんて連絡をしたんですか?」
幸恵「柚月さん、譲は・・・本当は退院出来る状態じゃないんでしょ?」
柚月「・・・え?」
養親さんからは、頻繁にではないにしろ譲さんの状況を幸恵さんは聞いていた。
寮付きの高校に自ら志願した事も、卒業してから大学に入り、一人暮らしをしている事も。
そして。今、譲さんが病に侵されていた事も・・・。
幸恵「身勝手は承知の上で「会いたい」と養親さんにお願いをしていたの。でも、私一人では、到底会いにはいけない。そんな時、光希さんと柚月さんが会いに来てくれたのよ。」
柚月「どうして知らないふりをしたんですか?」
幸恵「譲は私に会いたいと思わないと分かっていた。そして、「譲の所へ連れて行って欲しい」だなんて、おこがましいお願いをできない事も。だから、せめて・・・」
『真実を語り、それを譲に伝えて欲しかったの』
幸恵さんは、あたしに深々と頭を下げながらそう言った。
「譲の事は絶対に話さないように」
光希さんから言われていた言葉を思い出す。でに、幸恵さんは既に譲さんの状態を知っていた。
思いもよらぬ結末に、あたしはとにかく光希さんからの連絡を待つ事しか出来なかった。
幸恵「騙してしまってごめんなさい。」
柚月「そんなっ!幸恵さん、頭を上げてください!」
幸恵「光希さん、きっと譲の病院に向かったんでしょ?」
柚月「それは・・・」
幸恵「譲の容体はどうなの?」
一体どこまで話せばいい?
幸恵さんは、譲さんが病気なのは知っている。でも、病名や容態を知っているとは話している限り感じ取れない。
養親さんが、どこまで幸恵さんに報告しているのかが分からない・・・。
柚月「あの、譲さんは今・・・」
「中山光希」
タイミング良く、あたしを呼ぶ携帯の画面に表示された名前。
柚月「幸恵さん、光希さんからの電話、出ても構いませんか?」
幸恵「えぇ、どうぞ。」
柚月「ありがとうございます。・・・もしもし、光希さん!?」
『お願いがあるんだ』
第一声。
光希さんはあたしにそう言った。
柚月「それで、幸恵さんは譲さんを・・・」
幸恵「特別養子縁組という制度を頼って、譲の幸せを願って手放したの。」
ようやく全てが明らかになった。
譲さんは、ちゃんと「望まれて」生まれて来た。
「育てたくない」から捨てられた訳じゃない。「会いたくない」から今まで会わなかった訳でもない。
「譲さんを心から愛していたからこそ」
幸せを願っていたからこその決断。そして、自ら手放してしまった罪悪感から「会いたい」等と身勝手な言葉を、簡単に口に出来なかった幸恵さんの想い・・・。
長い間、絡まり続けていた糸が今、ようやく解けた。
柚月「幸恵さんは、譲さんの命を守りたかったんですね。」
幸恵「譲には、温かくて幸せな環境で育って欲しかったの。」
柚月「でも、どうして今になって「会いたい」だなんて連絡をしたんですか?」
幸恵「柚月さん、譲は・・・本当は退院出来る状態じゃないんでしょ?」
柚月「・・・え?」
養親さんからは、頻繁にではないにしろ譲さんの状況を幸恵さんは聞いていた。
寮付きの高校に自ら志願した事も、卒業してから大学に入り、一人暮らしをしている事も。
そして。今、譲さんが病に侵されていた事も・・・。
幸恵「身勝手は承知の上で「会いたい」と養親さんにお願いをしていたの。でも、私一人では、到底会いにはいけない。そんな時、光希さんと柚月さんが会いに来てくれたのよ。」
柚月「どうして知らないふりをしたんですか?」
幸恵「譲は私に会いたいと思わないと分かっていた。そして、「譲の所へ連れて行って欲しい」だなんて、おこがましいお願いをできない事も。だから、せめて・・・」
『真実を語り、それを譲に伝えて欲しかったの』
幸恵さんは、あたしに深々と頭を下げながらそう言った。
「譲の事は絶対に話さないように」
光希さんから言われていた言葉を思い出す。でに、幸恵さんは既に譲さんの状態を知っていた。
思いもよらぬ結末に、あたしはとにかく光希さんからの連絡を待つ事しか出来なかった。
幸恵「騙してしまってごめんなさい。」
柚月「そんなっ!幸恵さん、頭を上げてください!」
幸恵「光希さん、きっと譲の病院に向かったんでしょ?」
柚月「それは・・・」
幸恵「譲の容体はどうなの?」
一体どこまで話せばいい?
幸恵さんは、譲さんが病気なのは知っている。でも、病名や容態を知っているとは話している限り感じ取れない。
養親さんが、どこまで幸恵さんに報告しているのかが分からない・・・。
柚月「あの、譲さんは今・・・」
「中山光希」
タイミング良く、あたしを呼ぶ携帯の画面に表示された名前。
柚月「幸恵さん、光希さんからの電話、出ても構いませんか?」
幸恵「えぇ、どうぞ。」
柚月「ありがとうございます。・・・もしもし、光希さん!?」
『お願いがあるんだ』
第一声。
光希さんはあたしにそう言った。
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