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第一章 血を受け継ぐ者
第5話
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家までの道のりで戒さんのことを色々聞いた。
明日から私が通うことになる「白薔薇学園」の2年生で
私の先輩になるそうだ。
両親は他界していて、お姉さんと二人暮らしらしい。
理事長のことは聞いても
「すぐにわかる」と言って教えてくれなかった。
「ここがお前の家」
歩いてから三十分。
ようやく目的地にたどり着いた。
「…って、ちょっとぉ!!」
家だと紹介されたのは
立派な門構え
それに負けないくらい大きいお屋敷
えっと、これは一体なに?旅館?
でも、お前の家ってこの人言ったよね…?
「何ボーっとしてんだよ、ほら鍵」
「あ…えっと、あの…」
なんだその顔とでも言いたそうな顔をして戒さんは私を見ている。
いや、変な顔にもなるよ。
なにこの立派なお屋敷!
え、お母さんの親戚ってお金持ちか何かなの?
ちょっと待って…
鍵を渡されたけど、この家今誰もいないの?
お母さんの親戚の人はどこに行っているの?
「早く入れよ」
「でも、勝手に入ったら怒られるんじゃ」
「誰もいないのに怒らねぇよ、今日からお前ここで一人暮らしなんだから」
「はぁ!?」
一人暮らし?
そんなこと聞いてないんだけど!
じゃあこの家誰の家なの?
「お前のお袋さんの実家らしいぞ?だから遠慮することねーんじゃないの?」
「お母さんの?」
「そ、詳しくは知らないけど、理事長がそう言ってた。だからさっさと家に入って荷物置いて来い。オレはここで待ってるから」
「え…?何ですか?その待ってるって」
「理事長がお前を連れて来いってさ、話があるんだってよ」
「理事長が?」
戒さんが迎えに来てくれたときも思ったけど
どうして理事長は私を気にかけるんだろう
ここに引っ越してきた理由に関係あるんだろうか。
私がここに引っ越すことになったのは本当に急なことだった。
お父さん宛に届いた白い封筒
封を開けて読み進めていくうちに
お父さんの顔色が見る見る青くなっていった。
そしてその手紙が届いてから1週間後
お父さんの急な海外転勤。
それで私はここに引っ越すことになってしまった。
なんで、どうしてそんなに急なの?と思ったけれど
仕事なら仕方がない。
自分の中でなんとか納得して
今日ここに引っ越してきたけれど。
一人暮らしなんて聞いていない!
あの手紙に何が書いていたんだろう。
そして誰からだったんだろう。
これから会いに行く理事長に聞けば
この疑問が解けるんだろうか。
明日から私が通うことになる「白薔薇学園」の2年生で
私の先輩になるそうだ。
両親は他界していて、お姉さんと二人暮らしらしい。
理事長のことは聞いても
「すぐにわかる」と言って教えてくれなかった。
「ここがお前の家」
歩いてから三十分。
ようやく目的地にたどり着いた。
「…って、ちょっとぉ!!」
家だと紹介されたのは
立派な門構え
それに負けないくらい大きいお屋敷
えっと、これは一体なに?旅館?
でも、お前の家ってこの人言ったよね…?
「何ボーっとしてんだよ、ほら鍵」
「あ…えっと、あの…」
なんだその顔とでも言いたそうな顔をして戒さんは私を見ている。
いや、変な顔にもなるよ。
なにこの立派なお屋敷!
え、お母さんの親戚ってお金持ちか何かなの?
ちょっと待って…
鍵を渡されたけど、この家今誰もいないの?
お母さんの親戚の人はどこに行っているの?
「早く入れよ」
「でも、勝手に入ったら怒られるんじゃ」
「誰もいないのに怒らねぇよ、今日からお前ここで一人暮らしなんだから」
「はぁ!?」
一人暮らし?
そんなこと聞いてないんだけど!
じゃあこの家誰の家なの?
「お前のお袋さんの実家らしいぞ?だから遠慮することねーんじゃないの?」
「お母さんの?」
「そ、詳しくは知らないけど、理事長がそう言ってた。だからさっさと家に入って荷物置いて来い。オレはここで待ってるから」
「え…?何ですか?その待ってるって」
「理事長がお前を連れて来いってさ、話があるんだってよ」
「理事長が?」
戒さんが迎えに来てくれたときも思ったけど
どうして理事長は私を気にかけるんだろう
ここに引っ越してきた理由に関係あるんだろうか。
私がここに引っ越すことになったのは本当に急なことだった。
お父さん宛に届いた白い封筒
封を開けて読み進めていくうちに
お父さんの顔色が見る見る青くなっていった。
そしてその手紙が届いてから1週間後
お父さんの急な海外転勤。
それで私はここに引っ越すことになってしまった。
なんで、どうしてそんなに急なの?と思ったけれど
仕事なら仕方がない。
自分の中でなんとか納得して
今日ここに引っ越してきたけれど。
一人暮らしなんて聞いていない!
あの手紙に何が書いていたんだろう。
そして誰からだったんだろう。
これから会いに行く理事長に聞けば
この疑問が解けるんだろうか。
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