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第2章 北楊村編
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それから数日後。
二番目の試作品の試飲をすることになった。
恐る恐る飲むのが面倒になったのか、今回はすぐに景雲が口に含んだ。
「前回よりは濃くなったが、まだ薄いな」
「でも時間をおけば味が濃くなることがわかったし、これはこれでよかったんじゃない?」
景雲の様子を横で見ていた晏寿が助言する。
ともあれ、三番目に託す形となった。
更に数日後。
三番目の試作品の試飲をするために三人は集まった。
「どうかな…」
不安げに晏寿が見つめる。
今回も景雲が一番に口をつけた。
「…ん」
鼻から抜けるような声を出し、少し顔をしかめた。
それを見ていて晏寿は不安になった。
しかし、それは杞憂だったようで。
「だいぶいいんじゃないか?
少しきついが、それは薄めればいいくらいだ」
「舌触りは?」
「目の細かい笊でこせばいいだろうよ」
景雲と一言二言交わしたあとに、秀英も酒を含む。そして、景雲の言ったことに納得という顔になった。
二人の様子を見て、晏寿はほっとした。
「そういえば、晏寿はなんで飲まないんだ?」
景雲が思いついたように尋ねる。
「飲んだことないの。
だから良い悪いもわからないから、私は意見を言わない方がいいと思って」
「なら、初めての酒としてこれを精製したのを飲んでみたらどうだ?記念になるだろ」
「…そうね」
景雲の提案に晏寿は乗ることにした。
水と笊を用意して、こしたあとに薄める。
濃さを秀英が確認したあと、晏寿に回された。
「酒完成と晏寿にとっての初めての酒に乾杯」
「乾杯」
三人で湯呑を突き合わして、晏寿はぐいっと酒を飲みほした。
その様子を二人はじっと見ていた。
「…ふぅ」
ばたんっ
「!!」
「晏寿!?」
飲みほしたとたん晏寿は意識を失って倒れた。
これが、晏寿の初めての酒の記念となった。
晏寿が次に目を覚ましたときは、三人で寝泊まりしている建物の中だった。
身体を起こすとズキンと頭に響く。
「え…。何、この頭痛…?」
のろのろと起き上がり、外に出ると村の子供達が遊んでいた。
「あ!お姉ちゃん、起きたんだ!」
「あの…、花蘭…、ちょっと声、小さくしてほしいな」
「兄ちゃん達からね、起きたら教えてくれって言ってたから、俺、呼んでくる!」
「燕歩も…、もう少し静かに…」
晏寿の訴えも聞かず、子供達は元気よく駆けだした。
そして景雲の手を引っ張りながら現れた。
「おいっ、燕歩!引っ張るとこけるから…。
お、晏寿起きたか?」
「景雲…、私どうして…」
「酒の試飲をして、一杯で気を失ったんだ」
景雲の言葉で、おぼろげながら思いだす。
苦笑しながら続ける。
「まさか薄めた一杯で倒れるとは思わなかったぞ。調子はどうだ?」
「頭が痛い…」
「はは、もう二日酔いか?
今日はもう大人しくしていればいい。秀英にも伝えとく」
「秀英は?」
「酒造りを村の人達でもできるように説明してる。俺も今抜けてきた」
「そうだったんだ…ごめんね、役立たずで」
晏寿が申し訳なさそうに頭を下げる。
すると、景雲はその頭をぽんっと撫でる。
晏寿は驚いて、景雲を見やった。
「疲れもあったんだろうよ。疲れてると酒はすぐに体に回るからな。今日はゆっくりしとけ」
景雲の労いの言葉に驚きつつも、優しさがじんわりと晏寿に染みていく。
そういうところからも疲れていたということを晏寿は実感していた。
もう一度、景雲としっかりと視線を合わせて晏寿は、
「ありがとう。景雲も無理しないで」
笑んで言うことができたのだった。
二番目の試作品の試飲をすることになった。
恐る恐る飲むのが面倒になったのか、今回はすぐに景雲が口に含んだ。
「前回よりは濃くなったが、まだ薄いな」
「でも時間をおけば味が濃くなることがわかったし、これはこれでよかったんじゃない?」
景雲の様子を横で見ていた晏寿が助言する。
ともあれ、三番目に託す形となった。
更に数日後。
三番目の試作品の試飲をするために三人は集まった。
「どうかな…」
不安げに晏寿が見つめる。
今回も景雲が一番に口をつけた。
「…ん」
鼻から抜けるような声を出し、少し顔をしかめた。
それを見ていて晏寿は不安になった。
しかし、それは杞憂だったようで。
「だいぶいいんじゃないか?
少しきついが、それは薄めればいいくらいだ」
「舌触りは?」
「目の細かい笊でこせばいいだろうよ」
景雲と一言二言交わしたあとに、秀英も酒を含む。そして、景雲の言ったことに納得という顔になった。
二人の様子を見て、晏寿はほっとした。
「そういえば、晏寿はなんで飲まないんだ?」
景雲が思いついたように尋ねる。
「飲んだことないの。
だから良い悪いもわからないから、私は意見を言わない方がいいと思って」
「なら、初めての酒としてこれを精製したのを飲んでみたらどうだ?記念になるだろ」
「…そうね」
景雲の提案に晏寿は乗ることにした。
水と笊を用意して、こしたあとに薄める。
濃さを秀英が確認したあと、晏寿に回された。
「酒完成と晏寿にとっての初めての酒に乾杯」
「乾杯」
三人で湯呑を突き合わして、晏寿はぐいっと酒を飲みほした。
その様子を二人はじっと見ていた。
「…ふぅ」
ばたんっ
「!!」
「晏寿!?」
飲みほしたとたん晏寿は意識を失って倒れた。
これが、晏寿の初めての酒の記念となった。
晏寿が次に目を覚ましたときは、三人で寝泊まりしている建物の中だった。
身体を起こすとズキンと頭に響く。
「え…。何、この頭痛…?」
のろのろと起き上がり、外に出ると村の子供達が遊んでいた。
「あ!お姉ちゃん、起きたんだ!」
「あの…、花蘭…、ちょっと声、小さくしてほしいな」
「兄ちゃん達からね、起きたら教えてくれって言ってたから、俺、呼んでくる!」
「燕歩も…、もう少し静かに…」
晏寿の訴えも聞かず、子供達は元気よく駆けだした。
そして景雲の手を引っ張りながら現れた。
「おいっ、燕歩!引っ張るとこけるから…。
お、晏寿起きたか?」
「景雲…、私どうして…」
「酒の試飲をして、一杯で気を失ったんだ」
景雲の言葉で、おぼろげながら思いだす。
苦笑しながら続ける。
「まさか薄めた一杯で倒れるとは思わなかったぞ。調子はどうだ?」
「頭が痛い…」
「はは、もう二日酔いか?
今日はもう大人しくしていればいい。秀英にも伝えとく」
「秀英は?」
「酒造りを村の人達でもできるように説明してる。俺も今抜けてきた」
「そうだったんだ…ごめんね、役立たずで」
晏寿が申し訳なさそうに頭を下げる。
すると、景雲はその頭をぽんっと撫でる。
晏寿は驚いて、景雲を見やった。
「疲れもあったんだろうよ。疲れてると酒はすぐに体に回るからな。今日はゆっくりしとけ」
景雲の労いの言葉に驚きつつも、優しさがじんわりと晏寿に染みていく。
そういうところからも疲れていたということを晏寿は実感していた。
もう一度、景雲としっかりと視線を合わせて晏寿は、
「ありがとう。景雲も無理しないで」
笑んで言うことができたのだった。
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