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5.10年ぶりのデート(後編)
「かっこよかったー!」
私と一道は映画を見終えた後にランチに来ていた。今日はイタリアンだ。天気がいいのでテラス席に案内してもらった。屋根があるから暑すぎることもなくちょうどいい。風がやさしく私と一道の間を通った。
「どうしようか、パスタとピザ1枚ずつ選んで頼む?サラダも追加してもいいし」
「それだったらセットにしない?私はチーズとはちみつのピザが気になる!」
「甘いのはデザートにしたら?ほら、デザートセットもあるし」
「おっ!・・・自家製カスタードプディング。よし、これにする!」
「オーケー。じゃあ、ピザは瑞希が選んで。パスタは俺が選ぶから」
こうしていると、10年前に別れたとは思えないほど一道との空気感が心地いいものだと感じる。何を話したらいいのか分からなくて気まずい無言状態が続くわけでもなく、かといって話題を必死に探そうとしてるのでもなく、実に自然体でいられることに驚いていた。
一道と別れた後、何人かと付き合ったりもした。もちろん彼らとも無言の時間が気まずいこともなかったし、話題を必死に探すこともなかったけれど、でもそれは現在進行形で付き合っていたから、だ。別れた今会ったとして、一道と過ごしているこの時間と同じように過ごせるのだろうか。未練はないけれど、でもやっぱり一道とはなにか特別な縁か何かがあるから、こんなふうに自然体で過ごすことができるのだろうか。
私達はお互いが頼んだピザとパスタを半分こにして食べ、私はデザートと紅茶、一道はコーヒーを飲んでお店を後にした。
「今日、ありがとね」
「こっちこそ。時間、作ってくれてありがとう」
「ううん、時間ならあるから」
今日は1日楽しい時間のまま過ごすことができた。映画も見たし、ご飯も食べてデザートまで食べた。大人のデートにしては解散が夕方早い時間というのは早すぎる気もするけれど、これくらいの時間がちょうどいいのかもしれない。
一道は明るい時間だというのにわざわざ私のために地下鉄の改札口まで送ってくれた。たくさんの人が改札を行き交っているので、私達は少し端にいる。
「また・・・食事行ってくれる?」
一道が少し不安そうな顔で聞いてくる。
今日1日で、一道が相変わらず優しいことは分かった。私のことをたくさん気遣ってくれていることも伝わった。だけどやっぱり私は「じゃあ・・・」と言ってまた付き合おうという気持ちになれなかったというのが事実だ。
一道のことは嫌いじゃない。好きか嫌いかと聞かれれば好きだ。だけどその好きの種類がまだ分からないのだ。
この気持ちを正直に打ち明けたところで一道が怒ることは考えられない。それに一道なら受け止めてくれると思った。
「うん。あの、ごめんね、やっぱりすぐに復縁とか、考えられないんだけど。でも、今日1日楽しくって、また一道と会いたいなーとは思ってる・・・感じ」
「そっか・・・!ありがとう。また会える日、連絡するから」
さっきまでの少し不安そうな表情から一変して、ほっとした表情で笑顔を浮かべた一道を見たら、私まで嬉しい気持ちになった。一道の笑顔を見ていると安心するような、そんな温かい気持ちになる。
私が改札の中に入り、エスカレーターで下るまで、一道は私を目で追ってくれていた。エスカレーターで振り返ると、一道は少し右手を上げてくれたいたので、私も頭をペコリと下げた。
帰りの電車を待つ間も、私は今日1日のことを思い出していた。
私と一道は映画を見終えた後にランチに来ていた。今日はイタリアンだ。天気がいいのでテラス席に案内してもらった。屋根があるから暑すぎることもなくちょうどいい。風がやさしく私と一道の間を通った。
「どうしようか、パスタとピザ1枚ずつ選んで頼む?サラダも追加してもいいし」
「それだったらセットにしない?私はチーズとはちみつのピザが気になる!」
「甘いのはデザートにしたら?ほら、デザートセットもあるし」
「おっ!・・・自家製カスタードプディング。よし、これにする!」
「オーケー。じゃあ、ピザは瑞希が選んで。パスタは俺が選ぶから」
こうしていると、10年前に別れたとは思えないほど一道との空気感が心地いいものだと感じる。何を話したらいいのか分からなくて気まずい無言状態が続くわけでもなく、かといって話題を必死に探そうとしてるのでもなく、実に自然体でいられることに驚いていた。
一道と別れた後、何人かと付き合ったりもした。もちろん彼らとも無言の時間が気まずいこともなかったし、話題を必死に探すこともなかったけれど、でもそれは現在進行形で付き合っていたから、だ。別れた今会ったとして、一道と過ごしているこの時間と同じように過ごせるのだろうか。未練はないけれど、でもやっぱり一道とはなにか特別な縁か何かがあるから、こんなふうに自然体で過ごすことができるのだろうか。
私達はお互いが頼んだピザとパスタを半分こにして食べ、私はデザートと紅茶、一道はコーヒーを飲んでお店を後にした。
「今日、ありがとね」
「こっちこそ。時間、作ってくれてありがとう」
「ううん、時間ならあるから」
今日は1日楽しい時間のまま過ごすことができた。映画も見たし、ご飯も食べてデザートまで食べた。大人のデートにしては解散が夕方早い時間というのは早すぎる気もするけれど、これくらいの時間がちょうどいいのかもしれない。
一道は明るい時間だというのにわざわざ私のために地下鉄の改札口まで送ってくれた。たくさんの人が改札を行き交っているので、私達は少し端にいる。
「また・・・食事行ってくれる?」
一道が少し不安そうな顔で聞いてくる。
今日1日で、一道が相変わらず優しいことは分かった。私のことをたくさん気遣ってくれていることも伝わった。だけどやっぱり私は「じゃあ・・・」と言ってまた付き合おうという気持ちになれなかったというのが事実だ。
一道のことは嫌いじゃない。好きか嫌いかと聞かれれば好きだ。だけどその好きの種類がまだ分からないのだ。
この気持ちを正直に打ち明けたところで一道が怒ることは考えられない。それに一道なら受け止めてくれると思った。
「うん。あの、ごめんね、やっぱりすぐに復縁とか、考えられないんだけど。でも、今日1日楽しくって、また一道と会いたいなーとは思ってる・・・感じ」
「そっか・・・!ありがとう。また会える日、連絡するから」
さっきまでの少し不安そうな表情から一変して、ほっとした表情で笑顔を浮かべた一道を見たら、私まで嬉しい気持ちになった。一道の笑顔を見ていると安心するような、そんな温かい気持ちになる。
私が改札の中に入り、エスカレーターで下るまで、一道は私を目で追ってくれていた。エスカレーターで振り返ると、一道は少し右手を上げてくれたいたので、私も頭をペコリと下げた。
帰りの電車を待つ間も、私は今日1日のことを思い出していた。
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