神の懺悔よりも俺の幸せを掴むまで

kon

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草原を、テクテクと歩く主人公(和樹35歳)

結婚間際で神様の介入に遭い死亡。

幸せ絶頂からの異世界サバイバーと化す。

スライムを仲間に、現在人里目指して進む事早1ヶ月。




待ちに待った第一異世界人に遭遇しました。


第一異世界人は、何故か草原で血を流して倒れています。


息遣いも荒く今にも命の灯火が消えかかっています。


和樹は、迷う事なく第一異世界人を助けます。


良い人も悪い人も、人である事に変わりなし!


傷を癒すも顔色が優れません

「ナビさーん、鑑定してちょ!」

「YESマスター」


目の前に画面が現れ第一異世界人の情報が現れます。



名前 シール・ランド・ルフ


シール王家三男


種族  人族


年齢  26歳 独身


レベル 36


魔法 身体強化 生活魔法 水属性魔法 


スキル、統率者  


状態  毒により死亡寸前


鑑定結果を見て慌てて、毒消魔法を使う。


魔法が効いたらしく、顔色も元の色に戻った感じを受けるが、まだ寝ている。


人間意識を回復するまでにかかる時間ってどれくらいだろう?


と、そんな事を考えてたら、直ぐに意識が戻った様子。


「………ここ何処?」


シール・ランド・ルフが聞いてきた。


(和樹)が答える。

「草原?」


「何故、疑問系?」


シール・ランド・ルフがツッコミを入れる。


「ここ来たばかりで知らないし、周り見たらわかるだろうけど、木がなく草ばかり生えてるから草原であってる

 よね?」


「………そうだな」


警戒している為か、慎重に答えてきた。


「所で何で、こんな所で死にかけてたの?」和樹の疑問


「!!そうだった、!!私は、刺されて死にかけていたはず………。」


刺されたであろう場所を手で探る。穴が空いて汚れた服のみ体に穴も傷もない事に気づくと


「何で?」


首を傾げる。


可愛さ狙ってる?26歳でそれやっても可愛くねーし、俺男だしそんな趣味もねーよ。


「何でと聞かれても、治したから生きてるし、話してる。」


第一異世界人は、王子様でした♪チャンチャン♪


 そんなナレーションが聞こえてきそうだ、だが、善人悪人関係なく面倒ごとに巻き込まれる未来しか見えない

のは、気の所為であってほしい所だ。


 「じゃ!意識も戻ったし俺行くね。バイバイ」

と手を振ってそつなく別れるはずが、足元に王子がへばり付いてきた。


 「待ってくれ、まだお礼もしていないせめて名前でも聞きたい。」


 「えー知らない人に教えるのやだー」


 そつなく子供らしく答えてみた。


 「待って、私はルフだ。君の名は?」


  「……………カズ………」


  「カズか!この度は、助けてくれてありがとう礼をしたいので王都まで一緒に来てもらえないかい?」

  軽くそこで茶飲もうよのノリで、言う王子

  軽く言われてハイそうですね。とは口が裂けても言っては行けない。

  分別のつく精神大人でよかった。


  「嫌だよ!お礼いらない!知らないおじさんについてっちゃダメって言われてるから。」

  おじさんと言うワードに引っかかり、手を離す王子


  「………おじさん違う、こう見えてもまだ26歳…………。」

  相当凹んだらしい。


  その隙に、猛ダッシュで逃げ切る。


  ………変質者に会ったと思って忘れよう。


 助けといて、責任押し付けられても心は35歳でも、見た目は10歳何も出来るわけねーべ!

 良い大人なんだから自分で何とかしやがれー!


 そんな事を、思いながら猛ダッシュしてたら、最初の村を通り越して次の村に着いていた?


 木の柵で囲われた村に入る門番も居ない


 不用心だな~と呑気に思ってたら、そこらから異臭がする。


「くっさ!何だこの匂い!」


 村に入った瞬間から腐敗臭が漂う。


 周りを見るも人影なし、家をしらみつぶしに見ていくが同じく居ない。


 村の裏手、空堀のあるところまで来てその異様さに思わず吐き気を抑えられず吐き出す。


 空堀内には、村人であったであろう死体の山が出来ていた。


 慌ててその村から逃げる。何処をどう走ったかわからない、とにかく逃げた。


 気が付くと目の前には川が流れていた。


 そこでも、吐き続けた。もう何も出るものは無いのに、吐き続ける。


 そして意識を失った。





 目が覚めて周りを見る。前には川後ろには林。


 「ナビさん、どれくらい寝てた?」


 「約半日です。もう少しで日が暮れます。安全地帯検索中………ここから西へ200メートル先に洞窟あり」


 「了解移動する。」


 淡々とナビに答えて移動し洞窟内で休む。


 目を閉じるとさっきの光景が浮かぶ。眠れない、スライムを抱きしめながら泣きながら眠った。


 何処の世界も人間が人間を、殺すんだな……………。


 洞窟から数日出ずに項垂れていた。話し相手は、ナビとスライムいつものメンバーだ。


 逆に今はそれが良い……………大人だろうとあんなの見て普通にしてられるやつは、イカレてる。


 平和な日本で、生まれ育った俺には画面の向こうの出来事としか、見ていなかった。

それが、直ぐそこで起こっている事を、初めて確認させられた。


此処は、ゲームでもなければラノベでも無い現実世界…………死んだら終わりの世界なんだ。


心に刻まれる和樹であった。




  
  










































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