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しおりを挟む兎に角街で過ごしには、金がいる。
文無しの俺には取り敢えず冒険者ギルドに行って登録して素材を買い取って貰わないといけないのだ。
相変わらず役所状態のギルドに入る。
受付番号を取り並ぶ。
順番が来てみれば、またもやオッサン⤵️
隣を見ればおねいさんもいたわー。
おっさんが「よう!坊主今日は何の用事だ?」
と陽気に聞いてきた。
「冒険者登録をお願いします。」
と俺は答える。
ほいよ!と一枚紙を渡され「これに記入して出してくれ、書けない時は言ってくれ代筆する。」
この世界に来てまだこの国の文字を見たことがない俺は素直に代筆を頼む。
見ていると、言語も文字も地球とは違う。
でも何故か読めたので、これも異世界あるあるかと思うことにした。
オッサン「名前は?」
「カズ」
オッサン「出身地は?」
「しらない」
オッサン「しらない?親は?」
「居ないよ」
オッサン「………そうか」
オッサン「得意な物は武器でも良いぞ」
「…んー、ナイフ!」
オッサン「ナイフだな!」
「よし!後はこれに一滴血おくれ。」
針で指を刺しカードに一滴垂らす。痛いので指を舐めてしまった。
オッサン「これで良し、登録料銀貨1枚だ!」
「今持ってない、ここは素材買取してくれると聞いたんだが、それからでも良いですか?」
オッサン「なんだ、持ってないか、んー良いぞ買取りしてやるから出してみろ。」
オッサンの前は、半畳ほどこれに乗る分となると………。銀貨1枚分ってどれお出せば良いかな?
バックに手を入れてウサギを3羽出してみた。
オッサン、「ほー、小さいのにもう兎が狩れるのか大したもんだ!どれ、査定してみるか。」
オッサン眼鏡つけて査定を始めた。「んー状態も良いし銀貨3枚でどうだ?」
「価値が分からないからそれで良いよ。」
オッサン 「んじゃ、登録料引いて、銀貨2枚だな。」
「それと、依頼の受け方は、あそこの掲示板から選んで持ってきてくれ。読めなければこっち
で斡旋売ることもある。気軽に聞いてくれ。」
「依頼を受けられるランクや冒険時の注意事項についてはこれから、別部屋でやるのでそちらに
参加してくれ。カードはその時に渡す様になってる。」
俺は頷く。その後、別部屋に連れってて貰い講習を受けて無事冒険者になった。
ギルドを後にした俺は、街をぶっつきながら宿屋を探す事にした。
肉屋の前を通りかかると、猪肉完売と書かれていた紙を見たお客さんと肉屋の店主のやりとりが聞こえてきた。
「えー何でうちゃったのよー。帰り寄るから取っといてって言ったのに~今日は、旦那が帰ってくるから
性のつく料理作ろうと思ったのにもー」
「ごめんて、りるちゃんつい抜けちまって次はちゃんと取っておくから勘弁だよ!」
猪肉ならイベントリにあったなーと思い、肉屋のおじさんに声をかけることにした。
「おっちゃん、俺猪肉持ってるから売ろうか?」
おっちゃん「本当か?それなら売ってくれ、最近猪肉の入荷が悪くて手に入りにくかったから売ってくれる
んなら助かるよ!そんで何処にあるんだ?早く解体しないと鮮度が落ちる。」
人の良さそうなおっちゃん、こんな子供の言うこともきちんと聞けるなんて何て良い人なんだと思わずに居
られないが、兎に角肉を売ることにした。
おっちゃんに、何頭買い取れるか聞き何処に下ろすかも聞いて裏に回る。
おっちゃんは、「ここに持ってきてくれ、できるだけ急いでくれるとありがたい。」
おっちゃんは俺が、後から運んでくると思ったらしい。
俺は、袋の中から未解体のシシを二体だし隣の机に解体済みの猪肉を二体分出す。
おっちゃんビックリしてたが、喜んで買い取ってくれた。4頭で銀貨40枚に解体料に当分で2枚ついて42枚の
銀貨がもらえた。
お陰で懐があったかくなった。
おっちゃん、他の肉もいつでも買い取るぞと、優しく言ってくれた。本当いい人だ。
ついでにおっちゃんに、おすすめの宿屋を聞いたら今まさに猪肉を待ってる、りるさんの店をしょうかいされた。
俺は、猪肉と共にりるさんにお持ち帰りいただいた。
りるさんの宿屋は、宿屋りると言って女性のお客さん優先の宿屋だそうだ。俺男だけどいいのか聞いたら、
子供と夫婦はOKなんだって。
料理のでない素泊まりのお店みたいで、厨房は貸してくれるそうで自炊可能だそうだ。
りるさんの旦那さんは元冒険者で、今は、隣町の実家に子供たちと遊びに行って今日帰ってくるらしい。
店番があるから、誰か1人は残らなんないのが不便だと言っていた。
俺は、一階の角部屋を借りた。直ぐに外の中庭に出れる様になっていて洗濯が干しやすそうな日当たりだった。
今日は、もう部屋から出ないと決め作り置きの料理を出して食べって寝た。
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