7 / 55
頑固ジジイとマダム②
しおりを挟む
酒井さんは真剣に二人の話に耳を傾けていた。
「このままだと多頭飼育崩壊ってヤツになると思います。てか、もうなってますね。今までそんな現場何回も見てきてますが、どこにでも凄いキレてて、人の話聞かないうざい人いるんすよね。鬼瓦さんだけが悪いわけじゃないけど、近所の人が困ってるのは事実だと思うんで。とりま、家の子たちと外猫たちを一斉捕獲して、避妊去勢手術するしかないっすね」
「そんなのどうやってやるんだ?! 虫取り網か何かでか? 外猫なんてわんさかいて、すばしっこいから捕まえられんわい!! だいたい費用はどのくらいかかる?!」
鬼瓦氏がほとんど喧嘩腰と誤解されかねない調子で訊ねたが、酒井さんは動じない。怒っているのではなくもともと口調の荒い人なのかもしれない。
「市に申請すれば、手術費用は免除になる可能性が高いです。にしても許可出るまで少し時間かかるんで、一時的に鬼瓦さんに手術費用を負担してもらう感じになると思います。キツそうなら私が負担しますんで。でもまあ、仙台にいる保護猫専門の獣医に頼むんで、高くて2万円くらいですけどね。本当は20匹以上だと50万はくだらないんすけど、そのお医者さんは格安でやってくれるんで」
言葉遣いは軽い印象だが、酒井さんの説明は真摯で分かりやすかった。
「手術するのは雌だけじゃダメなのかしら? 雄は子を作らないから……」
松園さんの言葉に酒井さんは「雄雌皆手術っすね」とキッパリ答えた。
「子供を作る雌だけが悪いと思われがちっすけど、そんなことはなくて……雄だって子どもを作れる雌がいなくなればまた別のところで子どもを作っちゃいますし、結局同じことなんすよね。手術しないとどこまでも猫が増えて、糞尿や鳴き声なんかで近隣に迷惑かかりますし、中には病気とか、烏に襲われたり車にひかれたりで死んじゃう仔猫もいるので。室内飼いの方が病気や怪我の心配ないから長生きする可能性高いし、寒さや暑さも凌げますし、愛情を受けられるうえ、ご飯にも困らないからトータルで見たら幸せなんすよ」
そこに副店長の壮亮さんが来た。
「散々近所からも言われてるだろうし、うちらも鬼瓦さんを責めるつもりはないんだけどね。外猫に餌をやるんなら、その子を家に入れる覚悟でやらないといけないんだよね」
鬼瓦さんはうなだれた。
「そうだな……わしが悪かった。後先考えずに餌やりをしたからな、この責任は取らんといけん」
「それで……どうにかこの仔猫たちだけでも保護してはいただけないでしょうか? 元々は私の責任もあるから猫の世話を手伝ってきましたけど、家にも犬がいるし、猫の数が数だし……。それに、家に世話しなきゃいけない年寄りもいて時間的に厳しくて……」
松園さんの訴えに夫妻は悲しげに首を振った。
「うちでももう猫が50匹以上いて、2人で世話するのはこれが手一杯なんだよね。他にも相談の案件が溜まってて、多頭飼育崩壊の現場にも行かなくちゃいけないし……。今現在保護は受け付けないんだ」
壮亮さんが説明したが鬼瓦氏は必死に頼み込んだ。
「そんなことを言わんで何とかしてくれ! こっちはもう仔猫やら大人の猫やらでてんやわんやなんだ! わしもこの通りジジイだし、世話がままならん! 何匹かだけでも置く場所はないのか?! 仔猫なら貰い手はあるだろう?!」
「う~ん……うちにも沢山仔猫がいますが、この通り里親が見つかっていないので……。さっきも言いましたが、職員も限界を越えてる状況で……」
副店長は困ったように鼻をかいた。
「うぬぬ……じゃあどうしたらいいんだ!! 2月からワカメ仕事が本格的に始まるし、そうなるとあんまり家にいる余裕がなくなる!! 家と外で全部で21匹猫がいるんだ、手が回らん、お手上げだ!!」
鬼瓦氏が両手を上げ降参ポーズをすると、酒井さんがとりなすように言った。
「里親探しには協力することはできます。チラシ作ったり配布したりはそちらでやってもらいますけど、うちのカフェはSNSのフォロワーもたくさんいるんで、情報を拡散したりとか色々お手伝いはできるんで」
「そうか……」
鬼瓦氏はがっくりと肩を落とした。何だかこの見ず知らずの老人のことが気の毒になってきた。松園さんもこの騒動に巻き込まれて大変そうだし、何より猫たちの命を守りたい。そのために何か私にできることはないだろうか。
「とりあえず、保健所の長妻さんにこちらから電話して相談のうえで、一斉捕獲の日程を決めさせてもらいます。その猫屋敷の猫も、鬼瓦さんがお世話している猫も一緒に捕獲して手術します。もう1月で発情期に入るので、これ以上猫が増える前に一刻も早くやってしまわないといけません。仙台の動物病院の方にも連絡しておきます。捕獲のあとは私が猫たちを病院に連れて行きます」
「手術は大体何日かかるの?」
道子さんが訊くと、「1日で終わりますよ」と酒井さんはあっさり答えた。
「「ええ?!」」
鬼瓦さんと松園さんは同時に声を上げた。21匹もの猫を手術するのにそんな短時間で終わるなんて、仙台のお医者様は神がかっている。
「1日でって……猫のふぐりってそんなにすぐに取れるものなの? 雌の手術だって難しいのに……」
松園さんが訊ねた。私の脳内にはヴィバルディの『春』の調べとともに、麻酔をかけられ診察台に仰向けに寝せられた10匹の雄猫たちに麻酔をかけ、女医が彼らのふぐりをまるで苺を収穫するみたいに一つずつ手で取っていく映像が浮かんでいた。女医がカメラ目線で『子作りは計画的に』という台詞を吐いたところで現実に引き戻された。
「すごく腕の良い女医さんなんです。捕獲の日程が決まり次第詳しいことを連絡させてもらいますね~。大変だと思いますけど、一緒に頑張りましょう。大切な命ですから」
酒井さんの言葉に二人は頷いた。
四人の話を聞きながら私は考えていた。私には誰のことも責められないし、責任のなすりつけ合いをしていてもどうにもならない。さっきの話だけでも、鬼瓦さんがこの猫騒動で村八分になりかなり精神的にやられているのが見てとれた。
一つ言えることは、猫たちは何も悪くないということだ。ただ本能のままに生きているだけなのに、虐げられ邪魔者にされる猫たちと、彼らを助けようとする鬼瓦さんと松園さんのために何か私にできることはないだろうか。この通りぼーっとしていて何の取り柄もない私だけれど、猫が好きということでは誰にも負けない自信があった。鬼瓦さんたちはこの通りすごく困っているようだし、一番心配なのはこの行き場を失いかけている仔猫たちと、外で迫害されている罪なき猫たちだ。
「このままだと多頭飼育崩壊ってヤツになると思います。てか、もうなってますね。今までそんな現場何回も見てきてますが、どこにでも凄いキレてて、人の話聞かないうざい人いるんすよね。鬼瓦さんだけが悪いわけじゃないけど、近所の人が困ってるのは事実だと思うんで。とりま、家の子たちと外猫たちを一斉捕獲して、避妊去勢手術するしかないっすね」
「そんなのどうやってやるんだ?! 虫取り網か何かでか? 外猫なんてわんさかいて、すばしっこいから捕まえられんわい!! だいたい費用はどのくらいかかる?!」
鬼瓦氏がほとんど喧嘩腰と誤解されかねない調子で訊ねたが、酒井さんは動じない。怒っているのではなくもともと口調の荒い人なのかもしれない。
「市に申請すれば、手術費用は免除になる可能性が高いです。にしても許可出るまで少し時間かかるんで、一時的に鬼瓦さんに手術費用を負担してもらう感じになると思います。キツそうなら私が負担しますんで。でもまあ、仙台にいる保護猫専門の獣医に頼むんで、高くて2万円くらいですけどね。本当は20匹以上だと50万はくだらないんすけど、そのお医者さんは格安でやってくれるんで」
言葉遣いは軽い印象だが、酒井さんの説明は真摯で分かりやすかった。
「手術するのは雌だけじゃダメなのかしら? 雄は子を作らないから……」
松園さんの言葉に酒井さんは「雄雌皆手術っすね」とキッパリ答えた。
「子供を作る雌だけが悪いと思われがちっすけど、そんなことはなくて……雄だって子どもを作れる雌がいなくなればまた別のところで子どもを作っちゃいますし、結局同じことなんすよね。手術しないとどこまでも猫が増えて、糞尿や鳴き声なんかで近隣に迷惑かかりますし、中には病気とか、烏に襲われたり車にひかれたりで死んじゃう仔猫もいるので。室内飼いの方が病気や怪我の心配ないから長生きする可能性高いし、寒さや暑さも凌げますし、愛情を受けられるうえ、ご飯にも困らないからトータルで見たら幸せなんすよ」
そこに副店長の壮亮さんが来た。
「散々近所からも言われてるだろうし、うちらも鬼瓦さんを責めるつもりはないんだけどね。外猫に餌をやるんなら、その子を家に入れる覚悟でやらないといけないんだよね」
鬼瓦さんはうなだれた。
「そうだな……わしが悪かった。後先考えずに餌やりをしたからな、この責任は取らんといけん」
「それで……どうにかこの仔猫たちだけでも保護してはいただけないでしょうか? 元々は私の責任もあるから猫の世話を手伝ってきましたけど、家にも犬がいるし、猫の数が数だし……。それに、家に世話しなきゃいけない年寄りもいて時間的に厳しくて……」
松園さんの訴えに夫妻は悲しげに首を振った。
「うちでももう猫が50匹以上いて、2人で世話するのはこれが手一杯なんだよね。他にも相談の案件が溜まってて、多頭飼育崩壊の現場にも行かなくちゃいけないし……。今現在保護は受け付けないんだ」
壮亮さんが説明したが鬼瓦氏は必死に頼み込んだ。
「そんなことを言わんで何とかしてくれ! こっちはもう仔猫やら大人の猫やらでてんやわんやなんだ! わしもこの通りジジイだし、世話がままならん! 何匹かだけでも置く場所はないのか?! 仔猫なら貰い手はあるだろう?!」
「う~ん……うちにも沢山仔猫がいますが、この通り里親が見つかっていないので……。さっきも言いましたが、職員も限界を越えてる状況で……」
副店長は困ったように鼻をかいた。
「うぬぬ……じゃあどうしたらいいんだ!! 2月からワカメ仕事が本格的に始まるし、そうなるとあんまり家にいる余裕がなくなる!! 家と外で全部で21匹猫がいるんだ、手が回らん、お手上げだ!!」
鬼瓦氏が両手を上げ降参ポーズをすると、酒井さんがとりなすように言った。
「里親探しには協力することはできます。チラシ作ったり配布したりはそちらでやってもらいますけど、うちのカフェはSNSのフォロワーもたくさんいるんで、情報を拡散したりとか色々お手伝いはできるんで」
「そうか……」
鬼瓦氏はがっくりと肩を落とした。何だかこの見ず知らずの老人のことが気の毒になってきた。松園さんもこの騒動に巻き込まれて大変そうだし、何より猫たちの命を守りたい。そのために何か私にできることはないだろうか。
「とりあえず、保健所の長妻さんにこちらから電話して相談のうえで、一斉捕獲の日程を決めさせてもらいます。その猫屋敷の猫も、鬼瓦さんがお世話している猫も一緒に捕獲して手術します。もう1月で発情期に入るので、これ以上猫が増える前に一刻も早くやってしまわないといけません。仙台の動物病院の方にも連絡しておきます。捕獲のあとは私が猫たちを病院に連れて行きます」
「手術は大体何日かかるの?」
道子さんが訊くと、「1日で終わりますよ」と酒井さんはあっさり答えた。
「「ええ?!」」
鬼瓦さんと松園さんは同時に声を上げた。21匹もの猫を手術するのにそんな短時間で終わるなんて、仙台のお医者様は神がかっている。
「1日でって……猫のふぐりってそんなにすぐに取れるものなの? 雌の手術だって難しいのに……」
松園さんが訊ねた。私の脳内にはヴィバルディの『春』の調べとともに、麻酔をかけられ診察台に仰向けに寝せられた10匹の雄猫たちに麻酔をかけ、女医が彼らのふぐりをまるで苺を収穫するみたいに一つずつ手で取っていく映像が浮かんでいた。女医がカメラ目線で『子作りは計画的に』という台詞を吐いたところで現実に引き戻された。
「すごく腕の良い女医さんなんです。捕獲の日程が決まり次第詳しいことを連絡させてもらいますね~。大変だと思いますけど、一緒に頑張りましょう。大切な命ですから」
酒井さんの言葉に二人は頷いた。
四人の話を聞きながら私は考えていた。私には誰のことも責められないし、責任のなすりつけ合いをしていてもどうにもならない。さっきの話だけでも、鬼瓦さんがこの猫騒動で村八分になりかなり精神的にやられているのが見てとれた。
一つ言えることは、猫たちは何も悪くないということだ。ただ本能のままに生きているだけなのに、虐げられ邪魔者にされる猫たちと、彼らを助けようとする鬼瓦さんと松園さんのために何か私にできることはないだろうか。この通りぼーっとしていて何の取り柄もない私だけれど、猫が好きということでは誰にも負けない自信があった。鬼瓦さんたちはこの通りすごく困っているようだし、一番心配なのはこの行き場を失いかけている仔猫たちと、外で迫害されている罪なき猫たちだ。
11
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
✿ 私は彼のことが好きなのに、彼は私なんかよりずっと若くてきれいでスタイルの良い女が好きらしい
設楽理沙
ライト文芸
累計ポイント110万ポイント超えました。皆さま、ありがとうございます。❀
結婚後、2か月足らずで夫の心変わりを知ることに。
結婚前から他の女性と付き合っていたんだって。
それならそうと、ちゃんと話してくれていれば、結婚なんて
しなかった。
呆れた私はすぐに家を出て自立の道を探すことにした。
それなのに、私と別れたくないなんて信じられない
世迷言を言ってくる夫。
だめだめ、信用できないからね~。
さようなら。
*******.✿..✿.*******
◇|日比野滉星《ひびのこうせい》32才 会社員
◇ 日比野ひまり 32才
◇ 石田唯 29才 滉星の同僚
◇新堂冬也 25才 ひまりの転職先の先輩(鉄道会社)
2025.4.11 完結 25649字
雨上がりの虹と
瀬崎由美
ライト文芸
大学受験が終わってすぐ、父が再婚したいと言い出した。
相手の連れ子は小学生の女の子。新しくできた妹は、おとなしくて人見知り。
まだ家族としてイマイチ打ち解けられないでいるのに、父に転勤の話が出てくる。
新しい母はついていくつもりで自分も移動願いを出し、まだ幼い妹を含めた三人で引っ越すつもりでいたが……。
2年間限定で始まった、血の繋がらない妹との二人暮らし。
気を使い過ぎて何でも我慢してしまう妹と、まだ十代なのに面倒見の良すぎる姉。
一人っ子同士でぎこちないながらも、少しずつ縮まっていく姉妹の距離。
★第7回ライト文芸大賞で奨励賞をいただきました。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
🥕おしどり夫婦として12年間の結婚生活を過ごしてきたが一波乱あり、妻は夫を誰かに譲りたくなるのだった。
設楽理沙
ライト文芸
☘ 累計ポイント/ 190万pt 超えました。ありがとうございます。
―― 備忘録 ――
第8回ライト文芸大賞では大賞2位ではじまり2位で終了。 最高 57,392 pt
〃 24h/pt-1位ではじまり2位で終了。 最高 89,034 pt
◇ ◇ ◇ ◇
紳士的でいつだって私や私の両親にやさしくしてくれる
素敵な旦那さま・・だと思ってきたのに。
隠された夫の一面を知った日から、眞奈の苦悩が
始まる。
苦しくて、悲しくてもののすごく惨めで・・
消えてしまいたいと思う眞奈は小さな子供のように
大きな声で泣いた。
泣きながらも、よろけながらも、気がつけば
大地をしっかりと踏みしめていた。
そう、立ち止まってなんていられない。
☆-★-☆-★+☆-★-☆-★+☆-★-☆-★
2025.4.19☑~
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる