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第4章 第3の事件へ
18話 家庭教師と言う仕事
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運動公園の公衆トイレでの殺人事件に巻き込まれた守永成一は、長い聴取で拘束されてから、ようやく解放された。そして事件に巻き込まれた事をfight‐mensの栄店の塾長に予め伝えてあったのを良い事に数週間ほど休みがちでいたが、塾長の計らいでアルバイトには有給休暇などないが、有給休暇同然の扱いにしてくれていた。
しかし、そんな手厚い扱いには甘えてられないと感じた守永成一は、再びfight‐mensに出勤する事に決めた。fight‐mensに着くと、守永成一は舩木ひろ子さんの担当であったが、欠勤中の間、別のアルバイトが舩木ひろ子さんの家庭教師として引き継いでくれていたので、再度引き継ぎを行った。引き継ぎ内容としては、舩木ひろ子さんの現在の履修内容、偏差値の伸び具合に合わせた指導方法の検討や苦手単元の共有等である。
守永成一は引き継ぎを粗方済ませるとfight‐mens内に置かれたPCを開いて、舩木ひろ子さん向けの教材として、幾つもの苦手単元のプリントを選んで印刷して、守永成一が本来持つ熱心さを全面に押し出して、家庭教師の用意を念入りに行った。
守永成一は、事務作業を済ませると店外に出て歩いて帰宅の途に着こうとする。fight‐mens栄店から七百mほど離れた場所にコンビニがあるのだが、久しぶりの出勤で疲れたから、ご褒美にと五百ml入り缶ビール二本とつまみを買いに寄った。
会計を済ませ、コンビニを出てもと来た道を少し辿ると、その先の信号のある交差点を右に曲がった先から直進三百m先が栄駅である。
すると、その道中に見覚えのある服装の女の子が独りで歩いていた。道路を真向かいに挟んだ所にその女の子がピンクのリュックを背負って寂しそうに歩いていた。教え子のトレードマークのピンクのリュックに違いなかった。
──どうしよう、せっかくだし久しぶりだから声を掛けたいけど……。まぁ、不審者に思われるかもだから、止めとくか。
そんな事をぶつぶつ心内で呟いていると、一台の白い車が舩木ひろ子さんと思わしき女の子の歩く側に乗り付けた。
何やら物音や声が小さくてよく聞き取れないが、慌てているようだったが、何か女の子が黒い服装に身を包んだマスクをした人に乗せられて走り去っていくのを目撃した。
──あれは何だったのだろう?
守永成一は小首を傾げて、走り去っていく車を気にしながらも栄駅に向かい、久しぶりの出勤のご褒美に晩酌をする事ばかり考えて半日もの間、引き継ぎや資料作りといった業務をこなした疲れで気付けば電車に揺られながら夢の中に入っていた。
しかし、そんな手厚い扱いには甘えてられないと感じた守永成一は、再びfight‐mensに出勤する事に決めた。fight‐mensに着くと、守永成一は舩木ひろ子さんの担当であったが、欠勤中の間、別のアルバイトが舩木ひろ子さんの家庭教師として引き継いでくれていたので、再度引き継ぎを行った。引き継ぎ内容としては、舩木ひろ子さんの現在の履修内容、偏差値の伸び具合に合わせた指導方法の検討や苦手単元の共有等である。
守永成一は引き継ぎを粗方済ませるとfight‐mens内に置かれたPCを開いて、舩木ひろ子さん向けの教材として、幾つもの苦手単元のプリントを選んで印刷して、守永成一が本来持つ熱心さを全面に押し出して、家庭教師の用意を念入りに行った。
守永成一は、事務作業を済ませると店外に出て歩いて帰宅の途に着こうとする。fight‐mens栄店から七百mほど離れた場所にコンビニがあるのだが、久しぶりの出勤で疲れたから、ご褒美にと五百ml入り缶ビール二本とつまみを買いに寄った。
会計を済ませ、コンビニを出てもと来た道を少し辿ると、その先の信号のある交差点を右に曲がった先から直進三百m先が栄駅である。
すると、その道中に見覚えのある服装の女の子が独りで歩いていた。道路を真向かいに挟んだ所にその女の子がピンクのリュックを背負って寂しそうに歩いていた。教え子のトレードマークのピンクのリュックに違いなかった。
──どうしよう、せっかくだし久しぶりだから声を掛けたいけど……。まぁ、不審者に思われるかもだから、止めとくか。
そんな事をぶつぶつ心内で呟いていると、一台の白い車が舩木ひろ子さんと思わしき女の子の歩く側に乗り付けた。
何やら物音や声が小さくてよく聞き取れないが、慌てているようだったが、何か女の子が黒い服装に身を包んだマスクをした人に乗せられて走り去っていくのを目撃した。
──あれは何だったのだろう?
守永成一は小首を傾げて、走り去っていく車を気にしながらも栄駅に向かい、久しぶりの出勤のご褒美に晩酌をする事ばかり考えて半日もの間、引き継ぎや資料作りといった業務をこなした疲れで気付けば電車に揺られながら夢の中に入っていた。
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