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第5章 事件解決編その1
29話 犯行の目的とは?
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「舩木梓乃。お前にはしてもらう事がある」
誘拐犯の豊科誠子の口から驚くべき計画が発せられた。
「ひろ子の誘拐は、舩木梓乃、紫垣順也、そして祐川勇司 ! あんたらに復讐する為よ」
「それはつまり…… いや……その前に……確認しとくわ! 貴女は誰?」
「もう分かるでしょ? 私が豊科工業の社長を旦那に持つ豊科誠子」
「はっ……。貴女が、豊科誠子なのね! てことはあなたの目的って! 豊科工業の機密情報の横流しを行った事実を告発する為?」
「ふふっ、半分違って半分当たりだわ」
「それは一体どういう事なの?」
「良いわ……。もっと分かりやすく直接言ってあげるわ──。従わなかったら、ここにいるお前の娘の腕にはめた腕時計に仕込んだ爆弾を起動させる!」
「何ですって? それをやれと?」
豊科誠子の思惑を知った舩木梓乃は、渋々承諾するしかなかった。
豊科誠子が娘のひろ子を解放する代わりに、交換条件として舩木梓乃に、豊科誠子のしたい事である『豊科工業を廃業に追い込んだ原因となった情報の横流しとそれにまつわる汚い金の流れ』を全て聞いて、ボイスレコーダーで録音して自白を得る事であった。
「自白は取れたから、もう良いわ!ひろ子を解放してあげるわ。でも……あんたらはもう終わりよ!」
「……っ……」
自白を得た豊科誠子は、手にした音源をもとに警察に駆け込んで、豊科誠子自身が誘拐を企てた事を明かした。
「──と言う事なんですよ! ごめんなさい! ごめんなさい! 本当は誘拐とか大それた悪い事をする気がなかったんです! でも……」
「豊科誠子さん! 辛いお気持ちは重々察していますから、安心してください! 貴女が旦那さんの豊科忠嗣社長と共に豊科工業が潰れる要因となった情報の横流しを理由に、何か黒い金の流れが無いか? 等裏が無いか? と動いている最中に、旦那さんが何者かに殺された件で、不安になっていて、事件の核心に迫る真相を知りたくて、動いていた事はハッキリと伝わりましたので」
「ありがとうございます! それで……私の処罰と舩木梓乃らの処罰は?」
「えぇ、今回の貴女がした事は、立派な表向きは『虚偽誘拐』を装った『誘拐』と言う犯罪ですが……そうですね……。誘拐の目的が目的なだけに、今回は大目にみてあげましょうかね。それで……舩木梓乃らから事情聴取をたっぷりしますかねぇ」
「ありがとうございます」
誘拐犯の豊科誠子の口から驚くべき計画が発せられた。
「ひろ子の誘拐は、舩木梓乃、紫垣順也、そして祐川勇司 ! あんたらに復讐する為よ」
「それはつまり…… いや……その前に……確認しとくわ! 貴女は誰?」
「もう分かるでしょ? 私が豊科工業の社長を旦那に持つ豊科誠子」
「はっ……。貴女が、豊科誠子なのね! てことはあなたの目的って! 豊科工業の機密情報の横流しを行った事実を告発する為?」
「ふふっ、半分違って半分当たりだわ」
「それは一体どういう事なの?」
「良いわ……。もっと分かりやすく直接言ってあげるわ──。従わなかったら、ここにいるお前の娘の腕にはめた腕時計に仕込んだ爆弾を起動させる!」
「何ですって? それをやれと?」
豊科誠子の思惑を知った舩木梓乃は、渋々承諾するしかなかった。
豊科誠子が娘のひろ子を解放する代わりに、交換条件として舩木梓乃に、豊科誠子のしたい事である『豊科工業を廃業に追い込んだ原因となった情報の横流しとそれにまつわる汚い金の流れ』を全て聞いて、ボイスレコーダーで録音して自白を得る事であった。
「自白は取れたから、もう良いわ!ひろ子を解放してあげるわ。でも……あんたらはもう終わりよ!」
「……っ……」
自白を得た豊科誠子は、手にした音源をもとに警察に駆け込んで、豊科誠子自身が誘拐を企てた事を明かした。
「──と言う事なんですよ! ごめんなさい! ごめんなさい! 本当は誘拐とか大それた悪い事をする気がなかったんです! でも……」
「豊科誠子さん! 辛いお気持ちは重々察していますから、安心してください! 貴女が旦那さんの豊科忠嗣社長と共に豊科工業が潰れる要因となった情報の横流しを理由に、何か黒い金の流れが無いか? 等裏が無いか? と動いている最中に、旦那さんが何者かに殺された件で、不安になっていて、事件の核心に迫る真相を知りたくて、動いていた事はハッキリと伝わりましたので」
「ありがとうございます! それで……私の処罰と舩木梓乃らの処罰は?」
「えぇ、今回の貴女がした事は、立派な表向きは『虚偽誘拐』を装った『誘拐』と言う犯罪ですが……そうですね……。誘拐の目的が目的なだけに、今回は大目にみてあげましょうかね。それで……舩木梓乃らから事情聴取をたっぷりしますかねぇ」
「ありがとうございます」
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