花嫁探しはまさかの自分だった!?

モト

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待ち伏せ

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「それでは、ごゆっくり」
マリーナ様、従者の方には、用意した客間を案内した。

厨房に戻り食後の片づけをする。ジジ様は既に帰られていて、一人残りの仕事を済ませる。
皿を磨きながら、アル様の様子を思い浮かべる。


「怒っているよね」

夕食時もアル様の睨む視線がグッサグサ感じていた。凄く怒っていた。



「なんか、……ズレちゃったな」


僕がエッチの練習をしようと言ってしまったがためにアル様は発情期に入って獣のようなエッチをした。それからというもの、アル様は腫れ物にでも触るように僕を労わってくれる。僕になどに責任を感じてくれている。

彼がエッチ中に興奮して僕を花嫁にするって言っていたこと、興奮状態での本気にするのはよくない。


「エッチの練習なんて誘っちゃって馬鹿だよね。やっちゃったなぁ」


やっちゃった。
今現在もやっちゃった感が続いている。
でも、どうしていいのか分からない。

僕には何年か前に諦めた気持ちがある。


完全に諦めた気持ちの筈だった。でも邪な気持ちもあってアル様を見るとムラムラしてしまう。だから、無意識に“エッチの練習”だなんて言ってしまったんだろう。


でも、反省している。間違えたと思っている。

でもどうしたらこの間違えを正していいのか分からなくて……その時に運良くきた履歴書に縋ってしまった。女性はもういいって言っていたアル様の意見も何も聞かずに勝手に進めてしまった。










明日の準備も終えるとすっかり真夜中になっていた。
廊下を歩いていると、反対側のアル様の部屋に向かうマリーナ様の姿が見えた。

「……」

そっか。女性の方から。
アル様を直接見ればそうなるよね。

チクリチクリ。
痛む心も何もかも自業自得。
でも、これで良かったのだと思う。このままあんな発情期の責任なんてとらせずに済む。




自室に戻ると、真っ暗な室内の中、人影が動いた。
その人影を見て僕はビクリと震えた。

「ア、 アル様!?」
「やぁ」

アル様が僕のベッドに腰かけていた。
思わず顔がヒクッと痙攣した。その様子をアル様は見逃さなかった。

「どうしたんだい? 何か怖い事でもあった?」
「い、いいえ。アル様が僕の部屋へ来るの、久しぶりだと思って……、あっ、マリーナ様が先ほど、アル様の部屋に向かわれ」
「そんなことより、おいで」

言葉を遮るように力強く言われた。ニコリと微笑んで手招きされる。有無を言わせない雰囲気におずおずとアル様の元に近寄った。
不自然なほどニコニコとした笑顔をしている。そして、ポンポンと膝の上に座れと座らされる。

「リース、理由を言おうか?」

その優しい言い方が物凄く怖い。

「お見合いの件ですよね。アル様は男性希望と伺っていましたが、婚活コミュニティには同性の応募は極めて少ないです。そこにマリーナ様からの応募があり素敵そうな方で一度会ってもらいたくて」
「ふーん」

その興味がなさそうな相槌を打ちながら、アル様は僕の身体を服の上から触り始める。

「そう。私が女性はもういいって言ったのに、ねぇ。じゃ、リースがこうしてずっと身体を触らせてくれるのかい?」
「へ?」

アル様が僕の乳首を服の上から摘まんだ。

「——んんっはっ、アル様!?」

摘まんで引っ張られる。そして指で押しつぶされる。
強い視線を見つめると動けずブルリと震えた。

「こんなに夢中にさせておいて、ポイ捨てして他人に渡そうってそれ酷い扱いだよね。ほら、リースの匂い嗅ぐだけで痛いくらい勃起するのに。可哀想でしょ?」

そう言ってアル様は僕のお尻にゴリゴリと勃起したペニスを押し付ける。

「——んっポイ捨て!? 違いますよっ! 何故、僕が……ひっ」
「いいや。そういうことだよ」

アル様が僕のズボンの中に手を突っ込んで尻を揉んだ。尻を揉み込み、指で左右の肉付きをパカッと広げ、そこに固い勃起物をゴリゴリと押し込まれる。

「——……ぁ」

発情期で沢山挿れられて捏ねられたことを強制的に思い出さそうとする動き。思い出して中がビクビクッと内股が痙攣した。
つぅっと耳に舌を這われ耳の孔に舌を突っ込まれる。

「俺さぁ、本当にお前のこと、優しくしたいんだよ。なんでそういうことすんの?」

静かな声が口調が変わる。彼がキレた?

「わからず屋にはお仕置きだよなぁ」
「——……っ!?」
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