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25.待ってくれ、まさか、今分かるなんて⁉ *
部屋に入った途端、八乙女が俺を背後から抱き締めた。
俺の頭頂部にぶちゅぶちゅしている。
浮かれポンチの八乙女に何を言っても無駄だろう。
俺もホテルにまで来てしまったら、腹を括るしかない。付き合って秒だけども、お試し期間があるし、男としての生理現象も理解できる。
「八乙女さん! お先に俺はお風呂とトイレをいただきます!」
「僕がお世話します」
オメガの世話はアルファがしたがる。
八乙女もアルファの性らしく、俺の世話をしたがるとは思っていた。──が、俺は、八乙女を引き離した。
「はは、は。自分でやります!」
「やり」
「これだけはやります!」
全力で八乙女を拒否し、俺は浴室に逃げ込んだ。そして、男同士のやり方をスマホで調べた。
勿論、男同士のやり方なんて知らない。
予備知識ないままに繋がって……
そもそもアルファのチンコの形状はベータのアナルで受け入れ可能なのか? なんかコブみたいなのあるのね? ぶっ壊れない?
「……っ」
ごちゃごちゃ考えている時間が勿体無い。いつしびれを切らした八乙女がくるか分からない。
そうなる前に俺は、処理の仕方を調べた。
シャワーノズルを持って、これでいいのか、どうなんだと自問自答しながらうんうん唸ってようやく準備を終え、それから八乙女がシャワーを浴びるのを待った。
「大丈夫ですか?」
「は、はい……」
準備だけでゲッソリ。
緊張と不安で気分が悪くなってくる。
「だ……」
「だ?」
どうにか気持ちを抑えないとと思うが、込み上げてくる心配に不安を隠せない。
「大丈夫じゃないです!! すみませんが、多分、無理です! 尻に挿れるとか痛そうです!」
一気にまくしたてるように無理ムリィと言う俺に、八乙女は黙って聞いてくれる。
「正直ですね」
「うぅ……、軟弱ですみません」
「いえ。ご準備ありがとうございます。受け入れてくれようとした気持ちが嬉しいです。僕も七生さんがシャワーを浴びている時に何度か発散したので凶暴性はありませんから」
「そうなんですか……?」
「はい」
八乙女はベッドに腰を下ろす俺の横にぴったりとくっついてくる。
「でも、キスさせてください。最後までしませんから」
「……」
そういうところは紳士だ。
約束を違えないことを知っているので、瞼を閉じる。
彼がゆっくりと俺の身体を抱きしめて、それから子供をあやすみたいにポンポンと背中を撫で始めた。
それからキスが降ってくる。触れ方がべらぼうに優しい。
いつも優しいが、今日は特別に優しい気がする。
うあ……八乙女の手が俺の胸を撫でて……
でも、扱き合いっこくらいは既にしているし、許容範囲だ。身体の力を抜くと、八乙女の指が厭らしく胸を弄る。乳首を軽めに引っ張られて、撫でられて、また引っ張られる。
身体を捩ってしまう。
「うぅ……う、ん」
呻くと唇が離されたが、俺の頬や耳、それから首筋に舌が這ってくる。
「凄いいい匂いです。この匂いがずっと欲しかった……首、噛んでいいですか?」
「え?」
八乙女を見ると、唾液が溜まってくるようでそれを何度も嚥下している。
「駄目ですか?」
「……」
許可しづらい。
けれど、いつかは勝手に噛まれるだろう。それが分かる程、八乙女の熱量は凄いので「まぁいいですけど」と頷いた。
「ありがとうございます」
「あんまり痛く──っ」
言っているそばから、突き立てられる犬歯。
「んっ!!」
痛い。
普通に痛い。
けど、それは長く続かず、そのあとは、噛んだ場所をしつこく舐められて、ちゅうちゅうと吸われる。
アルファって変なの……
俺は天井をぼんやり見つめて、首に異常な執着をみせる八乙女の好きにさせておいた。
ドラキュラ伯爵とかそういうのを思い浮かべていたら、満足したのか八乙女が首から唇を離した。
「……気が澄みましたか?」
「はい」
なんとまぁ、うっとりしているなぁ。
「七生さん、唇を開けてください」
言われた通りに唇を開けると、喉奥まで舌が入ってくる。
「んんぅ」
苦しいまでのキスだ。でも呻くとすぐに柔らかいキスになる。それから苦しいのと柔らかいのが交互にくる。
じわじわと脳みそから気持ちよさが蕩け出てくる。
気持ちいぃ……
キス、良すぎる。
無意識に八乙女の肩に腕を回し、それから、ベッドに俺は押し倒されていた。
丁度いい体温に包まれる感じ、均等の取れた体躯に圧をかけられて、なんだろこれ……満たされる?
キスの合間、時折、八乙女が耳や首を甘噛みしていく。
「ん、ん、ん」
身体がポカポカして、熱くなる。
あれ? なんか、頭がぼんやりしてきた。
ふわふわ……する。
「ふぁ……」
「キス、気持ちいいです、ね」
こく、と頷くと、すぐに唇がくっつく。舌が厭らしく絡んで、唾液で口の中べたべた。
「七生さん、ふふ……可愛い。僕の腹で随分気持ちよさそうですね」
すごく気持ちいいと思ったら、俺は彼の腹に自分の股間を擦りつけていた。
硬い腹筋に裏筋が当たるの、射精しそう。
「もう少し進んでも?」
「……ん」
「……?」
気持ちいいので頷いたのに、八乙女は少し驚いたような顔をする。
「あれ、七生さん? 大丈夫ですか?」
「……大丈夫」
何故、聞くのだろうか?
疑問に思っていると、八乙女が俺の尻を撫でた。そして準備した孔を指で撫でる。ぞくぞく……
「していいですか?」
「ん」
「……やはり、おかしいですね」
八乙女は少し考えたのち、俺の後頭部に手を当てて、自分の身体に引き寄せた。
「ゆっくり僕の匂いを嗅いでください」
すぅー。はぁー。
言われた通りに嗅ぐ。
びりびりと身体に微弱な電流が流れてくる。
何か、気持ちいいなと思ったら、俺はまた八乙女の腹に腰を擦りつけていた。しかも、彼の腹に吐精している。
へ?
「あ……れ?」
「……」
八乙女は、呆然とする俺の唇にゆっくりと唇を押し付けた。
触れ合っている唇が、口角が上がっている。
「ベータでも分かっちゃったんですね。運命ですから」
運命……
それを聞いても、違和感を覚えない。
八乙女が力を抜けと言うから、その通りにしたら、尻を弄っていた指がゆっくりと自分の中に入ってきた。拡げていく感覚にぞくぞくしていると、硬くてあっついものが太ももに当たって──ハッとした!
「え……っ?」
「僕たち運命です」
追い倒す八乙女は勝ち誇っていた笑みを浮かべていた。
おわり
俺の頭頂部にぶちゅぶちゅしている。
浮かれポンチの八乙女に何を言っても無駄だろう。
俺もホテルにまで来てしまったら、腹を括るしかない。付き合って秒だけども、お試し期間があるし、男としての生理現象も理解できる。
「八乙女さん! お先に俺はお風呂とトイレをいただきます!」
「僕がお世話します」
オメガの世話はアルファがしたがる。
八乙女もアルファの性らしく、俺の世話をしたがるとは思っていた。──が、俺は、八乙女を引き離した。
「はは、は。自分でやります!」
「やり」
「これだけはやります!」
全力で八乙女を拒否し、俺は浴室に逃げ込んだ。そして、男同士のやり方をスマホで調べた。
勿論、男同士のやり方なんて知らない。
予備知識ないままに繋がって……
そもそもアルファのチンコの形状はベータのアナルで受け入れ可能なのか? なんかコブみたいなのあるのね? ぶっ壊れない?
「……っ」
ごちゃごちゃ考えている時間が勿体無い。いつしびれを切らした八乙女がくるか分からない。
そうなる前に俺は、処理の仕方を調べた。
シャワーノズルを持って、これでいいのか、どうなんだと自問自答しながらうんうん唸ってようやく準備を終え、それから八乙女がシャワーを浴びるのを待った。
「大丈夫ですか?」
「は、はい……」
準備だけでゲッソリ。
緊張と不安で気分が悪くなってくる。
「だ……」
「だ?」
どうにか気持ちを抑えないとと思うが、込み上げてくる心配に不安を隠せない。
「大丈夫じゃないです!! すみませんが、多分、無理です! 尻に挿れるとか痛そうです!」
一気にまくしたてるように無理ムリィと言う俺に、八乙女は黙って聞いてくれる。
「正直ですね」
「うぅ……、軟弱ですみません」
「いえ。ご準備ありがとうございます。受け入れてくれようとした気持ちが嬉しいです。僕も七生さんがシャワーを浴びている時に何度か発散したので凶暴性はありませんから」
「そうなんですか……?」
「はい」
八乙女はベッドに腰を下ろす俺の横にぴったりとくっついてくる。
「でも、キスさせてください。最後までしませんから」
「……」
そういうところは紳士だ。
約束を違えないことを知っているので、瞼を閉じる。
彼がゆっくりと俺の身体を抱きしめて、それから子供をあやすみたいにポンポンと背中を撫で始めた。
それからキスが降ってくる。触れ方がべらぼうに優しい。
いつも優しいが、今日は特別に優しい気がする。
うあ……八乙女の手が俺の胸を撫でて……
でも、扱き合いっこくらいは既にしているし、許容範囲だ。身体の力を抜くと、八乙女の指が厭らしく胸を弄る。乳首を軽めに引っ張られて、撫でられて、また引っ張られる。
身体を捩ってしまう。
「うぅ……う、ん」
呻くと唇が離されたが、俺の頬や耳、それから首筋に舌が這ってくる。
「凄いいい匂いです。この匂いがずっと欲しかった……首、噛んでいいですか?」
「え?」
八乙女を見ると、唾液が溜まってくるようでそれを何度も嚥下している。
「駄目ですか?」
「……」
許可しづらい。
けれど、いつかは勝手に噛まれるだろう。それが分かる程、八乙女の熱量は凄いので「まぁいいですけど」と頷いた。
「ありがとうございます」
「あんまり痛く──っ」
言っているそばから、突き立てられる犬歯。
「んっ!!」
痛い。
普通に痛い。
けど、それは長く続かず、そのあとは、噛んだ場所をしつこく舐められて、ちゅうちゅうと吸われる。
アルファって変なの……
俺は天井をぼんやり見つめて、首に異常な執着をみせる八乙女の好きにさせておいた。
ドラキュラ伯爵とかそういうのを思い浮かべていたら、満足したのか八乙女が首から唇を離した。
「……気が澄みましたか?」
「はい」
なんとまぁ、うっとりしているなぁ。
「七生さん、唇を開けてください」
言われた通りに唇を開けると、喉奥まで舌が入ってくる。
「んんぅ」
苦しいまでのキスだ。でも呻くとすぐに柔らかいキスになる。それから苦しいのと柔らかいのが交互にくる。
じわじわと脳みそから気持ちよさが蕩け出てくる。
気持ちいぃ……
キス、良すぎる。
無意識に八乙女の肩に腕を回し、それから、ベッドに俺は押し倒されていた。
丁度いい体温に包まれる感じ、均等の取れた体躯に圧をかけられて、なんだろこれ……満たされる?
キスの合間、時折、八乙女が耳や首を甘噛みしていく。
「ん、ん、ん」
身体がポカポカして、熱くなる。
あれ? なんか、頭がぼんやりしてきた。
ふわふわ……する。
「ふぁ……」
「キス、気持ちいいです、ね」
こく、と頷くと、すぐに唇がくっつく。舌が厭らしく絡んで、唾液で口の中べたべた。
「七生さん、ふふ……可愛い。僕の腹で随分気持ちよさそうですね」
すごく気持ちいいと思ったら、俺は彼の腹に自分の股間を擦りつけていた。
硬い腹筋に裏筋が当たるの、射精しそう。
「もう少し進んでも?」
「……ん」
「……?」
気持ちいいので頷いたのに、八乙女は少し驚いたような顔をする。
「あれ、七生さん? 大丈夫ですか?」
「……大丈夫」
何故、聞くのだろうか?
疑問に思っていると、八乙女が俺の尻を撫でた。そして準備した孔を指で撫でる。ぞくぞく……
「していいですか?」
「ん」
「……やはり、おかしいですね」
八乙女は少し考えたのち、俺の後頭部に手を当てて、自分の身体に引き寄せた。
「ゆっくり僕の匂いを嗅いでください」
すぅー。はぁー。
言われた通りに嗅ぐ。
びりびりと身体に微弱な電流が流れてくる。
何か、気持ちいいなと思ったら、俺はまた八乙女の腹に腰を擦りつけていた。しかも、彼の腹に吐精している。
へ?
「あ……れ?」
「……」
八乙女は、呆然とする俺の唇にゆっくりと唇を押し付けた。
触れ合っている唇が、口角が上がっている。
「ベータでも分かっちゃったんですね。運命ですから」
運命……
それを聞いても、違和感を覚えない。
八乙女が力を抜けと言うから、その通りにしたら、尻を弄っていた指がゆっくりと自分の中に入ってきた。拡げていく感覚にぞくぞくしていると、硬くてあっついものが太ももに当たって──ハッとした!
「え……っ?」
「僕たち運命です」
追い倒す八乙女は勝ち誇っていた笑みを浮かべていた。
おわり
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