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北の遺跡 2
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結局、話し合いだけでは何も答えが見いだせないと考えたカレン達は、個々のレベルアップと連携攻撃の訓練を優先する事に決めた。試練に挑むには、まだ、力不足だと感じたのだった。
野宿しながら一週間を目途に、北の遺跡の神殿を拠点にした彼らは、朝から晩まで魔獣を相手に戦っていた。その中でもサーシャは、自信を得たのかメキメキと実力を見せる様になった。
「後ろに下がって、ジル! サーシャの魔法攻撃の後に左右から前足をギリと一緒に攻撃して」、カレンが指示を出すと、後方からサーシャが魔法で攻撃をする。
「煉獄の炎よ敵を焼き爆ぜよ! 【上級魔法】ナパームボム!!!」
サーシャが杖をかざすと、魔獣の頭上から巨大な火の玉が落ちて来た。まるで炎で焼かれる鉄球の様に、真っ赤に燃え上がる火の玉が上空を赤々と照らす。四つ足の魔獣に直撃すると、炎をまき散らしながら爆発した。油を頭から注がれたように魔獣は、炎々と燃え上がる炎に焼かれる。
バランスを崩し倒れた魔獣の胴体は抉《えぐ》れ、そこから黒ずんだ血を噴き出していた。激怒した魔獣は、悲鳴とも取れる声を上げた。
「今よ、ジル、ギリ、魔獣に止めを刺すよ!」
左右に分かれて魔獣へと突進するジルとギリは、それぞれの武器で魔獣を攻撃した。
なす術も無く攻撃を受けた魔獣が吠える、「ガ、ギッ、ギッ、グワーッ」
止めを刺そうと魔獣の頭上に飛び上がったカレンは、手にする聖剣で魔獣の脳天を突こうと考えていた。魔獣はもう動けないと、彼女は見極めていたのだ。
「焦ったな。止めを刺すには、まだ早い」、彼等の戦いを後方から眺めていたクリスが呟く。
炎に包まれても尚、魔獣の鋭い目の光は衰えていなかった。死ぬ事を恐れない、力には力でねじ伏せようとする性質の生き物は、痛覚が衰え痛みをあまり感じていなかった。そんな生物を相手に見た目だけで弱っていると判断したカレンは、まだ、未熟なのだ。
まだ余力のある魔獣は、立ち上がると後ろ足で地面を力強く蹴った。
獲物を失ったカレンが地面に着地すると、魔獣は後方のサーシャとチェンに体当たりしようとした。
「うぉぉぉぉぉぉ!!! 魔闘気《まとうき》」、気合を入れたチェンの体の色が銀色に変化し、突っ込んできた魔獣を正面から受け止める。
「ひっ・・・」、魔獣の突進に怖気づいたサーシャは、身を竦《すく》め目をつぶった。
押されながらもチェンは、体当たりしてきた魔獣の体を両手を前にして受けた。
「グッワァッシャーン・・・」、とても魔獣と人とがぶつかり合った音では無い。この世界では、ほとんど聞くことが出来ない音、そう車同士の衝突音に似ている。
「サーシャ! もう一度、魔法攻撃を」
前方から聞こえたカレンの言葉にサーシャは、目を開け唇を噛みしめた。
両手を水平に広げた彼女は高々と声を上げる、「大地よ我が敵を貫け! 【中級魔法】ストーンスティッカー」
魔獣を中心に地面が円形にボコッと数センチ沈みこむと、地中から無数の石針が飛び出し魔獣を串刺しにする。離れて見ていた仲間達の目には、巨大な剣山の中に落ちた獣の姿が映し出された。
「魔法で仕留めてしまったの」、残念そうな表情のカレンは、聖剣を鞘に納めた。
自分の見極めの甘さを反省しつつも、魔獣を仕留めたかった彼女は、口を尖らせ子供じみた態度を見せた。
「凄い魔法だな! これじゃあ、俺達の出番が無いな」、ジルに背中を叩かれたギリは、黙ったまま頷いた。
魔獣を倒した彼等を建物の影から見ていた二本足の魔獣が、背を向けるカレンに飛び掛かってくる。動きの素早い小柄な魔獣は、人と同じくらいの背丈のサルともクマとも取れるような見た目をしている。小さいだけあって、さっきの四つ足よりかは弱い。
「カレンさん、危ない!」、サーシャは魔法を放とうとしたが、彼等の戦いぶりを見ていたクリスは、彼女の腕を掴み魔法を使うのを止めた。
「待って、サーシャ。ここは、カレン達に任せるんだ」
後ろから迫りくる敵の気配に気づいていたカレンは、振り向きざまに聖剣を抜き魔獣の胸の辺りを切りつけた。
胸を切られた魔獣は、立ち止まり拳で胸を叩きながら雄叫びを上げた。まるでドラミングをするゴリラに見える。
「ウッ、グ・・・ガァー」、傷口から流れていた血は止まり、傷がふさがって行く。
「ちっ、浅かったか」、聖剣を両手に握り直したカレンは、ジルとギリに、「もう一度、攻撃する。ジル、ギリ、お願い」
三人並んで魔獣に向かって行く彼らは、右、左、上と三方に分かれた。
こいつ一匹じゃない、物陰からカレン達の隙を伺う同類の魔獣に気が付いたクリスは、サーシャとチェンに攻撃の指示をした。
「チェン、あそこの物陰に魔獣が居るから引きずり出してくれ。魔獣が出て来たら、サーシャは魔法であいつを倒す」
「任せてください!」、そう言ってチェンは建物の中に入って行った。
「私は、カレンさん達の支援をしなくても良いのですか?」
「あれくらいの魔獣、三人の実力なら余裕で倒せるよ。このような場合、後方は新たな敵が加わらないように阻止するのが役目だよ」
冷静に判断するクリスの涼やかな表情に、サーシャは安心感を覚えた。
「分かりました。魔獣が出て来たら直ぐに魔法が放てるよう準備します」
若き魔法使いの少女は、両手で杖を握りしめ身構えた。
「千剣槍突き!」、カレンより先に魔獣を攻撃するジルとギリが声を揃えた。
ジルの剣が魔獣の体を切り刻むと、ギリの槍が魔獣の体中を貫く。
魔獣は両膝を地面に落とし、苦しそうに天を見上げた。
キラッと魔獣の目に光の反射が映り、小さな点が徐々に大きくなってくる。
「ギッ・・・」、頭上から降りて来たカレンは、聖剣で魔獣の頭を真っ二つにした。
額の汗を拭うカレンは、建物の中が騒がしいと感じ振り返った。
ドーンと、建物の崩れる音と共に土煙が上がる。
闘気を纏うチェンの蹴りを食らった魔獣が、建物の外に出て来た。
「よし、今だ!」
サーシャは、準備していた魔法をチェンと戦っていた魔獣目がけて放った。
「煉獄の炎よ敵を焼き爆ぜよ! 【上級魔法】ナパームボム!!!」
巨大な火の玉は、魔獣に当たると爆発を起こした。
四つ足の時とは違い、小柄な二本足の魔獣には威力が強すぎたのか、爆発により魔獣は木っ端みじんに吹き飛んだ。
「ひっ・・・」、飛んで来た魔獣の首がゴロリと足元に転がったので、サーシャは思わず悲鳴を上げそうになった。
「上出来だよ。みんなと合流して、今日は終わりにしよう」
物足りなさそうに、まだまだ魔獣と戦えると話すカレン達をなだめ、野営をしているポイントへ移動した。そこは、建物の前に広がる広場の片隅である。外を選んだ理由は、突然襲撃されても、障害物が無いから四方八方に逃げる事が可能だし、体勢を整えて反撃するのも容易いからだった。
食事を終えた彼らは、全員で焚火を囲んでいた。静かに焚火を見ていると、心が落ち着き癒される。そんな時間をみんなで共有して楽しんでいた。
「うーん、意外でしたね」、珍しくギリが話し出した。
「どうした? 具合でも悪いか?」、変なタイミングで話し出したのでクリスは、不安になった。
「それが・・・、美味かった。クリス殿は、料理が上手ですな」
ギリの誉め言葉にクリスは、胸をなでおろした。
「驚かさないでくれよ。無口のギリが話すから、何かまずい事でもあったのかと思ったよ」
「ははは、確かに。でも、ギリが褒めるだけあって美味かったぜ」
ジルにつられてチェンも笑い出したが、カレンだけが神妙な顔つきをしている。
彼女は聖剣を鞘から抜き出し、何かを確かめる様に刃先を指で触った。
「うーん。魔獣を相手にしていて気が付いたの、私の聖剣の切れ味が悪いのは、どうしてなんだろう。私の腕が未熟だからかな?」
彼女の話す切れ味は、決して悪い訳では無い。刃こぼれ一つしない聖剣なら小物の魔獣なんか簡単に切り裂けるはずなのに、彼女にはそれが出来ていない事が気になる。
「悩むなよ、カレンの腕は良いと思うよ。剣技の練習なら俺も付き合うから・・・、うん!? あんた誰だ?」
クリスは知らぬ間に見知らぬ女性が横に座り、勝手に残っていたスープを飲んでいるのに気が付いた。金髪ショートカットで金色の瞳の彼女は、真っ白な鎧を着ており、小柄な彼女には似つかない幅の広い巨大な黒剣を横に置いていた。
「私は、見ての通りの者だ!」
臆する事無くスープの具を頬張る彼女は、神々しい雰囲気を漂わす。
みんな口を開けて驚いていたが、彼女はリスの様に頬を膨らませていた。
クリスはどうせ女神が降りて来たんだろうと思い、手で額を押さえた。
「どうせ、ディアナと同じ女神だろ。ここに姿を現すのだから、武の女神アテーナか」
「分かっているのなら、聞くな」
「何しに来たんだよ?」
「美味いな。食べ終わってから、話そう」
唐突に現れた武の女神アテーナの目的は何であるのか、勇者カレンが試練に挑戦する前に現れた女神に、面倒な事にならなければ良いがとクリスは思う。
野宿しながら一週間を目途に、北の遺跡の神殿を拠点にした彼らは、朝から晩まで魔獣を相手に戦っていた。その中でもサーシャは、自信を得たのかメキメキと実力を見せる様になった。
「後ろに下がって、ジル! サーシャの魔法攻撃の後に左右から前足をギリと一緒に攻撃して」、カレンが指示を出すと、後方からサーシャが魔法で攻撃をする。
「煉獄の炎よ敵を焼き爆ぜよ! 【上級魔法】ナパームボム!!!」
サーシャが杖をかざすと、魔獣の頭上から巨大な火の玉が落ちて来た。まるで炎で焼かれる鉄球の様に、真っ赤に燃え上がる火の玉が上空を赤々と照らす。四つ足の魔獣に直撃すると、炎をまき散らしながら爆発した。油を頭から注がれたように魔獣は、炎々と燃え上がる炎に焼かれる。
バランスを崩し倒れた魔獣の胴体は抉《えぐ》れ、そこから黒ずんだ血を噴き出していた。激怒した魔獣は、悲鳴とも取れる声を上げた。
「今よ、ジル、ギリ、魔獣に止めを刺すよ!」
左右に分かれて魔獣へと突進するジルとギリは、それぞれの武器で魔獣を攻撃した。
なす術も無く攻撃を受けた魔獣が吠える、「ガ、ギッ、ギッ、グワーッ」
止めを刺そうと魔獣の頭上に飛び上がったカレンは、手にする聖剣で魔獣の脳天を突こうと考えていた。魔獣はもう動けないと、彼女は見極めていたのだ。
「焦ったな。止めを刺すには、まだ早い」、彼等の戦いを後方から眺めていたクリスが呟く。
炎に包まれても尚、魔獣の鋭い目の光は衰えていなかった。死ぬ事を恐れない、力には力でねじ伏せようとする性質の生き物は、痛覚が衰え痛みをあまり感じていなかった。そんな生物を相手に見た目だけで弱っていると判断したカレンは、まだ、未熟なのだ。
まだ余力のある魔獣は、立ち上がると後ろ足で地面を力強く蹴った。
獲物を失ったカレンが地面に着地すると、魔獣は後方のサーシャとチェンに体当たりしようとした。
「うぉぉぉぉぉぉ!!! 魔闘気《まとうき》」、気合を入れたチェンの体の色が銀色に変化し、突っ込んできた魔獣を正面から受け止める。
「ひっ・・・」、魔獣の突進に怖気づいたサーシャは、身を竦《すく》め目をつぶった。
押されながらもチェンは、体当たりしてきた魔獣の体を両手を前にして受けた。
「グッワァッシャーン・・・」、とても魔獣と人とがぶつかり合った音では無い。この世界では、ほとんど聞くことが出来ない音、そう車同士の衝突音に似ている。
「サーシャ! もう一度、魔法攻撃を」
前方から聞こえたカレンの言葉にサーシャは、目を開け唇を噛みしめた。
両手を水平に広げた彼女は高々と声を上げる、「大地よ我が敵を貫け! 【中級魔法】ストーンスティッカー」
魔獣を中心に地面が円形にボコッと数センチ沈みこむと、地中から無数の石針が飛び出し魔獣を串刺しにする。離れて見ていた仲間達の目には、巨大な剣山の中に落ちた獣の姿が映し出された。
「魔法で仕留めてしまったの」、残念そうな表情のカレンは、聖剣を鞘に納めた。
自分の見極めの甘さを反省しつつも、魔獣を仕留めたかった彼女は、口を尖らせ子供じみた態度を見せた。
「凄い魔法だな! これじゃあ、俺達の出番が無いな」、ジルに背中を叩かれたギリは、黙ったまま頷いた。
魔獣を倒した彼等を建物の影から見ていた二本足の魔獣が、背を向けるカレンに飛び掛かってくる。動きの素早い小柄な魔獣は、人と同じくらいの背丈のサルともクマとも取れるような見た目をしている。小さいだけあって、さっきの四つ足よりかは弱い。
「カレンさん、危ない!」、サーシャは魔法を放とうとしたが、彼等の戦いぶりを見ていたクリスは、彼女の腕を掴み魔法を使うのを止めた。
「待って、サーシャ。ここは、カレン達に任せるんだ」
後ろから迫りくる敵の気配に気づいていたカレンは、振り向きざまに聖剣を抜き魔獣の胸の辺りを切りつけた。
胸を切られた魔獣は、立ち止まり拳で胸を叩きながら雄叫びを上げた。まるでドラミングをするゴリラに見える。
「ウッ、グ・・・ガァー」、傷口から流れていた血は止まり、傷がふさがって行く。
「ちっ、浅かったか」、聖剣を両手に握り直したカレンは、ジルとギリに、「もう一度、攻撃する。ジル、ギリ、お願い」
三人並んで魔獣に向かって行く彼らは、右、左、上と三方に分かれた。
こいつ一匹じゃない、物陰からカレン達の隙を伺う同類の魔獣に気が付いたクリスは、サーシャとチェンに攻撃の指示をした。
「チェン、あそこの物陰に魔獣が居るから引きずり出してくれ。魔獣が出て来たら、サーシャは魔法であいつを倒す」
「任せてください!」、そう言ってチェンは建物の中に入って行った。
「私は、カレンさん達の支援をしなくても良いのですか?」
「あれくらいの魔獣、三人の実力なら余裕で倒せるよ。このような場合、後方は新たな敵が加わらないように阻止するのが役目だよ」
冷静に判断するクリスの涼やかな表情に、サーシャは安心感を覚えた。
「分かりました。魔獣が出て来たら直ぐに魔法が放てるよう準備します」
若き魔法使いの少女は、両手で杖を握りしめ身構えた。
「千剣槍突き!」、カレンより先に魔獣を攻撃するジルとギリが声を揃えた。
ジルの剣が魔獣の体を切り刻むと、ギリの槍が魔獣の体中を貫く。
魔獣は両膝を地面に落とし、苦しそうに天を見上げた。
キラッと魔獣の目に光の反射が映り、小さな点が徐々に大きくなってくる。
「ギッ・・・」、頭上から降りて来たカレンは、聖剣で魔獣の頭を真っ二つにした。
額の汗を拭うカレンは、建物の中が騒がしいと感じ振り返った。
ドーンと、建物の崩れる音と共に土煙が上がる。
闘気を纏うチェンの蹴りを食らった魔獣が、建物の外に出て来た。
「よし、今だ!」
サーシャは、準備していた魔法をチェンと戦っていた魔獣目がけて放った。
「煉獄の炎よ敵を焼き爆ぜよ! 【上級魔法】ナパームボム!!!」
巨大な火の玉は、魔獣に当たると爆発を起こした。
四つ足の時とは違い、小柄な二本足の魔獣には威力が強すぎたのか、爆発により魔獣は木っ端みじんに吹き飛んだ。
「ひっ・・・」、飛んで来た魔獣の首がゴロリと足元に転がったので、サーシャは思わず悲鳴を上げそうになった。
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物足りなさそうに、まだまだ魔獣と戦えると話すカレン達をなだめ、野営をしているポイントへ移動した。そこは、建物の前に広がる広場の片隅である。外を選んだ理由は、突然襲撃されても、障害物が無いから四方八方に逃げる事が可能だし、体勢を整えて反撃するのも容易いからだった。
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「どうした? 具合でも悪いか?」、変なタイミングで話し出したのでクリスは、不安になった。
「それが・・・、美味かった。クリス殿は、料理が上手ですな」
ギリの誉め言葉にクリスは、胸をなでおろした。
「驚かさないでくれよ。無口のギリが話すから、何かまずい事でもあったのかと思ったよ」
「ははは、確かに。でも、ギリが褒めるだけあって美味かったぜ」
ジルにつられてチェンも笑い出したが、カレンだけが神妙な顔つきをしている。
彼女は聖剣を鞘から抜き出し、何かを確かめる様に刃先を指で触った。
「うーん。魔獣を相手にしていて気が付いたの、私の聖剣の切れ味が悪いのは、どうしてなんだろう。私の腕が未熟だからかな?」
彼女の話す切れ味は、決して悪い訳では無い。刃こぼれ一つしない聖剣なら小物の魔獣なんか簡単に切り裂けるはずなのに、彼女にはそれが出来ていない事が気になる。
「悩むなよ、カレンの腕は良いと思うよ。剣技の練習なら俺も付き合うから・・・、うん!? あんた誰だ?」
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「私は、見ての通りの者だ!」
臆する事無くスープの具を頬張る彼女は、神々しい雰囲気を漂わす。
みんな口を開けて驚いていたが、彼女はリスの様に頬を膨らませていた。
クリスはどうせ女神が降りて来たんだろうと思い、手で額を押さえた。
「どうせ、ディアナと同じ女神だろ。ここに姿を現すのだから、武の女神アテーナか」
「分かっているのなら、聞くな」
「何しに来たんだよ?」
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