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北の遺跡 3
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食事を堪能した女神アテーナをクリス達は呆然と眺めていた。
小さい体でもよく食べる女性は多いが、彼女の場合は大食い選手権で優勝をかっさらえるぐらいの食べっぷりだった。そんな好奇心の目で見られているとも知らず、女神はげっぷが出そうになり、両手で口を覆い女性らしく我慢した。
「ふぅー、それで何だったかな?」
「いやいや、何だったかじゃなくて。あなたが、急に現れた理由を聞きたい」
質問をするクリスをじっと見つめたアテーナは、顎に手をやり首を傾げた。とぼけている様に見えるが、彼女は真剣に考えている。
「えーっと、何だったっけ・・・」
クリスと向かい合ってとんち比べでもしているかの様相に、焚火を囲む仲間達が笑い出す。
「女神様は、何かを伝えに来られたのですか?」
カレンの言葉で何かを思い出したアテーナは、ポンと手のひらを叩いた。彼女は立ち上がると、何故か鎧を脱いだ。黒のビキニ姿になった彼女の豊満な体に男達は、思わず目を見開いたが、直ぐに残念そうな顔をした。そう彼らは、彼女の身長が小さすぎてスタイル良いドワーフにしか見えなかったのだ。
「どうしたの、この私の美貌に驚いたの。仕方が無いわよね、武と美を兼ね揃える私に誰もが夢中になるからね」、目を逸らす男達をシャイだと思い込んだ彼女は、艶めかしく体を捻りセクシーにアピールする。
美的感覚が周りとは少し違うのか、サーシャはうっとりとして胸元で両手を合わせ、「綺麗です女神様」と、呟いた。
ため息にも似た声を発した男達は、無言で首を振る。どう頑張っても女神アテーナが子供に見えてしまい、罪悪感を覚えてしまう。
彼女を直視する事が、出来なかった。
自信過剰な女神にしびれを切らしたクリスは、自分の太ももを両手で叩いた。
「はいはい、スタイル抜群の女神様。目的は何だ?」
「そうだったわ。私は、勇者カレンに忠告しに来たの」
カレンの目つきが変わる。初めて目にする女神に驚いたが、それだけでなく彼女は忠告があると言う。彼女は、興味より先に畏怖の念を抱いた。
「忠告とは、何でしょうか?」
「簡単な話だ。今のお前では、試練に打ち勝つことは出来ない」
「そ、そんな事を言いにわざわざ会いに来たのですか?」
「そうだ、私は、お前に期待しているのだ。久々の女勇者なのだぞ。私と同様に強く美しく戦う女性を期待していたのに、なんだその様は。がっかりしたぞ」
「私は、自分なりに一生懸命に強くなろうとしています。何が足りないのですか」
「それは、覚悟だ! 勇者としての覚悟と決断が出来ていない」
「私は、いつでも覚悟しています。魔族を護るために、たとえ私が犠牲になってもやり遂げる覚悟が!」
「間違えるな、魔族を護る勇者が死んでしまってどうする。脅威に立ち向かっている途中で、お前が死んだら誰が戦うのだ」
「そ、それは・・・」、言葉に詰まるカレンは、唇を噛みしめる事しか出来ない。
「お前の弱さは、それだけじゃあない」、女神がカレンの眉間に指を当てると、カレンは虚ろな目になり動かなくなった。
夢を見ている様な感覚の中で、目の前の光景が瞬く間に変化する。見知らぬ城に街並み、アテーナの記憶が作り出す幻影をカレンは見ていた。
他人の思考が、頭の中を駆け巡る。彼女は誰かの中に入り込み、その人物の目を通して見ている。後ろから、その人物を呼び止める声が聞こえた。
「ランバラート、お願いだから止めて」
「こうするしか方法が無いのだ、あいつを倒すためには」
ランバラートと呼ばれる魔族の青年は、目の前に立つ敵に向かって走り出す。彼は上段から聖剣を振り下ろすと、ゆっくりと時間が流れる。怒りと犠牲心を抱く彼の心情、鼻に付く焦げ臭い匂い、聖剣が目の前の敵の首筋を捕えるまで、まるで自分が本当に体験しているかの様に感じた。敵の首筋から勢いよく血が噴き出すと、胸に痛みを感じる。下を見ると、敵の剣はランバラートの胸を貫いていた。心臓に溜められていた血液が溢れ出し、喉を通って口から流れ出る感覚が死を意識させる。
ああ、ダメ。このままだと、彼は死んでしまう。そうカレンが思うと、場面が切り替わった。呼ばれる名前で、次は女性の中に居る事を彼女は知った。
「マリーナ、ここは俺達に任せろ。勇者の君は、早く城へ行くのだ」
「分かっているけど、これだけの人数の敵を相手に大丈夫なの?」
「俺達なら何とか出来るよ、さあ、早く行け」
マリーナと呼ばれる彼女もカレンと同じ勇者、人々を守るために仲間と一緒に奮闘していた。しかし、戦闘が終わり仲間と別れた場所に戻った彼女は、累々と地面に転がる屍の中に仲間達の姿を見つけた。愛する人は、無残な姿で冷たくなっていた。
「ああああ、どうして、どうして・・・。私が勇者だったからなの、それならもう勇者何て出来ない」、血まみれで倒れていた男性は、彼女の恋人だった。
泣き叫ぶ勇者の心が音を立てて崩れて行くのが、カレンには聞こえる。息が止まりそうな苦しみ、心を黒く浸食する怒り、死んでしまいたいと思う絶望感、そんなマリーナの気持ちが、カレンの心にも流れ込んで来た。
気が付くと、カレンは真っ白な空間に居た。何もないただ真っ白で明るい空間で、目の前には女神アテーナが剣を構えて立っていた。
「分かる、あなたが見たのは、全て過去の勇者が経験した事よ」
「実際に起こった事だったんだ・・・」
「彼らと同じ様な状況になった時、あなたならどうするの? ランバラートと同じ様に命を落とすの? マリーナの様に精神的なダメージを負い廃人となるの?」
「わ、私は、・・・分からない」、跪いて下を向く彼女は言葉が出なくなった。
「分かっているはずよ、今のあなたでは、必ず彼等と同じ過ちを犯す」
「そ、そんな事は無いわ。私は、勇者として魔族を・・・」
「本当に出来ると思っているの」、女神アテーナは指を鳴らした。
魔法陣が浮かび上がり召喚されたクリスが、女神の隣に現れた。物怖じしない態度をとる彼は、正真正銘のクリスだと、カレンは思った。
「クリスもここに連れて来て、どうするつもりですか」
「お前の本当の力を教えて上げるわ」と、女神は巨大な黒剣を振り上げクリスの首を落とした。
カレンの足元にクリスの頭が転がって来る。一瞬で頭と体を分断されたと思い、青ざめた彼女が拾い上げた頭は、人形のだった。
全ては、幻なの?
女神が見せるリアルな幻は、カレンを動揺させる。物理的には強くなっていても、精神力も同じように強くなっているとは限らない。そんな彼女の弱さを改めて教えるために女神は、過去に起こった悲劇を見せた。
「勇者とは、心も強くないと駄目なのよ。どんな事が起こっても、惑わされずに乗り越える精神が必要なの。クリスと思った人形の首が飛んだ時、あなたは過去の勇者と同じ様に気持ちが挫けそうになったでしょ」
パチンと、女神が指を鳴らした。
深い眠りから覚めたような感覚、目の前には薄ら笑いを浮かべる女神アテーナが立っている。周りを見渡すと、元の場所に戻っていた。パチパチと薪が燃える音が聞こえ、仲間達が心配そうにカレンを見つめていた。
「どうした、カレン。大丈夫か?」、地面に座り込むカレンの肩にクリスは手を置いた。
現実と幻の区別が出来なくなっていたカレンは、クリスに抱きつくと何度も彼の名前を呼ぶ。余程辛い思いをしたのだろうと、クリスは彼女を抱きしめた。それでも不安なのか、クリスの顔を両手で触れ本物か確認してくる。
「勇者としては、精神面が弱すぎる。そんな事では、先が思いやられるね」
「カレンに何をしたんだ?」
「ふふふ、彼女の精神力を確かめるために、色々と見せたのよ。でも、愛する人の死を見せたら、勇者より女性の心が強く出てしまった」
「なんてことをするんだ? 非現実的でも、それは酷過ぎないか」
「勇者なのよ彼女は。大勢の人を救う為に選ばれた存在なの。一人の命と大勢の命とを天秤にかけた時、彼女はどちらかを選ばないといけないのよ。もちろん、大勢の命を選ぶのが勇者だけどね。それは、彼女の幸せより、大勢の人の幸せを守る事を優先すると言う事なのよ」
「それは、女神アテーナの本心か?」
「そうよ、あら、私が間違っていると言いたいみたいね」
「間違っているね。俺なら全ての命を守る。彼女も大勢の人と同じ様に、幸せになる権利があるんだよ。勇者も含めて全ての人を守り幸せにする事が、正解だと思う」
「クリス、あなたが話している事は、理想論よ。でも、本当にそんな事が出来たら良いわね。もしかしたらあなたの協力があれば、実現しそうだけど」、他人事の様に嬉しそうに話す女神に仲間達は、不快感を覚えてしまう。
「俺は、種族に関係無く全ての人が安心して生活が出来る世界になれば良いと思う。勇者が活躍出来ない時代があっても良いんじゃないのか」
「面白い考え方ね! やって見なさいよ」
「ああ、挑戦してみるよ。それより、お前の目的は勇者をいたぶる事だったのか」
「違うわよ! それじゃあ、ここに来た目的を話すわね。ヒントを伝えに来てあげたのよ。勇者の試練は、彼女自身に打ち勝つことがテーマなの。それを踏まえて、頑張ってね」
女神アテーナは、精神的な弱さを知ったカレンを残し消えてしまった。武の女神だけあって、自身が加護する勇者に対しては、スパルタ教育を施した。クリスの胸の中で泣き疲れて眠るカレンの涙を指で拭った彼は、良い方法は無いか模索する。勇者の試練をクリアするために、彼女自身の弱さを克服するために、必要な事は何だろうかと。
小さい体でもよく食べる女性は多いが、彼女の場合は大食い選手権で優勝をかっさらえるぐらいの食べっぷりだった。そんな好奇心の目で見られているとも知らず、女神はげっぷが出そうになり、両手で口を覆い女性らしく我慢した。
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「いやいや、何だったかじゃなくて。あなたが、急に現れた理由を聞きたい」
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美的感覚が周りとは少し違うのか、サーシャはうっとりとして胸元で両手を合わせ、「綺麗です女神様」と、呟いた。
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彼女を直視する事が、出来なかった。
自信過剰な女神にしびれを切らしたクリスは、自分の太ももを両手で叩いた。
「はいはい、スタイル抜群の女神様。目的は何だ?」
「そうだったわ。私は、勇者カレンに忠告しに来たの」
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「忠告とは、何でしょうか?」
「簡単な話だ。今のお前では、試練に打ち勝つことは出来ない」
「そ、そんな事を言いにわざわざ会いに来たのですか?」
「そうだ、私は、お前に期待しているのだ。久々の女勇者なのだぞ。私と同様に強く美しく戦う女性を期待していたのに、なんだその様は。がっかりしたぞ」
「私は、自分なりに一生懸命に強くなろうとしています。何が足りないのですか」
「それは、覚悟だ! 勇者としての覚悟と決断が出来ていない」
「私は、いつでも覚悟しています。魔族を護るために、たとえ私が犠牲になってもやり遂げる覚悟が!」
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「そ、それは・・・」、言葉に詰まるカレンは、唇を噛みしめる事しか出来ない。
「お前の弱さは、それだけじゃあない」、女神がカレンの眉間に指を当てると、カレンは虚ろな目になり動かなくなった。
夢を見ている様な感覚の中で、目の前の光景が瞬く間に変化する。見知らぬ城に街並み、アテーナの記憶が作り出す幻影をカレンは見ていた。
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ああ、ダメ。このままだと、彼は死んでしまう。そうカレンが思うと、場面が切り替わった。呼ばれる名前で、次は女性の中に居る事を彼女は知った。
「マリーナ、ここは俺達に任せろ。勇者の君は、早く城へ行くのだ」
「分かっているけど、これだけの人数の敵を相手に大丈夫なの?」
「俺達なら何とか出来るよ、さあ、早く行け」
マリーナと呼ばれる彼女もカレンと同じ勇者、人々を守るために仲間と一緒に奮闘していた。しかし、戦闘が終わり仲間と別れた場所に戻った彼女は、累々と地面に転がる屍の中に仲間達の姿を見つけた。愛する人は、無残な姿で冷たくなっていた。
「ああああ、どうして、どうして・・・。私が勇者だったからなの、それならもう勇者何て出来ない」、血まみれで倒れていた男性は、彼女の恋人だった。
泣き叫ぶ勇者の心が音を立てて崩れて行くのが、カレンには聞こえる。息が止まりそうな苦しみ、心を黒く浸食する怒り、死んでしまいたいと思う絶望感、そんなマリーナの気持ちが、カレンの心にも流れ込んで来た。
気が付くと、カレンは真っ白な空間に居た。何もないただ真っ白で明るい空間で、目の前には女神アテーナが剣を構えて立っていた。
「分かる、あなたが見たのは、全て過去の勇者が経験した事よ」
「実際に起こった事だったんだ・・・」
「彼らと同じ様な状況になった時、あなたならどうするの? ランバラートと同じ様に命を落とすの? マリーナの様に精神的なダメージを負い廃人となるの?」
「わ、私は、・・・分からない」、跪いて下を向く彼女は言葉が出なくなった。
「分かっているはずよ、今のあなたでは、必ず彼等と同じ過ちを犯す」
「そ、そんな事は無いわ。私は、勇者として魔族を・・・」
「本当に出来ると思っているの」、女神アテーナは指を鳴らした。
魔法陣が浮かび上がり召喚されたクリスが、女神の隣に現れた。物怖じしない態度をとる彼は、正真正銘のクリスだと、カレンは思った。
「クリスもここに連れて来て、どうするつもりですか」
「お前の本当の力を教えて上げるわ」と、女神は巨大な黒剣を振り上げクリスの首を落とした。
カレンの足元にクリスの頭が転がって来る。一瞬で頭と体を分断されたと思い、青ざめた彼女が拾い上げた頭は、人形のだった。
全ては、幻なの?
女神が見せるリアルな幻は、カレンを動揺させる。物理的には強くなっていても、精神力も同じように強くなっているとは限らない。そんな彼女の弱さを改めて教えるために女神は、過去に起こった悲劇を見せた。
「勇者とは、心も強くないと駄目なのよ。どんな事が起こっても、惑わされずに乗り越える精神が必要なの。クリスと思った人形の首が飛んだ時、あなたは過去の勇者と同じ様に気持ちが挫けそうになったでしょ」
パチンと、女神が指を鳴らした。
深い眠りから覚めたような感覚、目の前には薄ら笑いを浮かべる女神アテーナが立っている。周りを見渡すと、元の場所に戻っていた。パチパチと薪が燃える音が聞こえ、仲間達が心配そうにカレンを見つめていた。
「どうした、カレン。大丈夫か?」、地面に座り込むカレンの肩にクリスは手を置いた。
現実と幻の区別が出来なくなっていたカレンは、クリスに抱きつくと何度も彼の名前を呼ぶ。余程辛い思いをしたのだろうと、クリスは彼女を抱きしめた。それでも不安なのか、クリスの顔を両手で触れ本物か確認してくる。
「勇者としては、精神面が弱すぎる。そんな事では、先が思いやられるね」
「カレンに何をしたんだ?」
「ふふふ、彼女の精神力を確かめるために、色々と見せたのよ。でも、愛する人の死を見せたら、勇者より女性の心が強く出てしまった」
「なんてことをするんだ? 非現実的でも、それは酷過ぎないか」
「勇者なのよ彼女は。大勢の人を救う為に選ばれた存在なの。一人の命と大勢の命とを天秤にかけた時、彼女はどちらかを選ばないといけないのよ。もちろん、大勢の命を選ぶのが勇者だけどね。それは、彼女の幸せより、大勢の人の幸せを守る事を優先すると言う事なのよ」
「それは、女神アテーナの本心か?」
「そうよ、あら、私が間違っていると言いたいみたいね」
「間違っているね。俺なら全ての命を守る。彼女も大勢の人と同じ様に、幸せになる権利があるんだよ。勇者も含めて全ての人を守り幸せにする事が、正解だと思う」
「クリス、あなたが話している事は、理想論よ。でも、本当にそんな事が出来たら良いわね。もしかしたらあなたの協力があれば、実現しそうだけど」、他人事の様に嬉しそうに話す女神に仲間達は、不快感を覚えてしまう。
「俺は、種族に関係無く全ての人が安心して生活が出来る世界になれば良いと思う。勇者が活躍出来ない時代があっても良いんじゃないのか」
「面白い考え方ね! やって見なさいよ」
「ああ、挑戦してみるよ。それより、お前の目的は勇者をいたぶる事だったのか」
「違うわよ! それじゃあ、ここに来た目的を話すわね。ヒントを伝えに来てあげたのよ。勇者の試練は、彼女自身に打ち勝つことがテーマなの。それを踏まえて、頑張ってね」
女神アテーナは、精神的な弱さを知ったカレンを残し消えてしまった。武の女神だけあって、自身が加護する勇者に対しては、スパルタ教育を施した。クリスの胸の中で泣き疲れて眠るカレンの涙を指で拭った彼は、良い方法は無いか模索する。勇者の試練をクリアするために、彼女自身の弱さを克服するために、必要な事は何だろうかと。
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