45 / 115
第45話 罪悪感とドキドキ
しおりを挟む
「おはようございます」
「おはよう」
朝、いつものようにシバの執務室に入る。昨日、しっかりと心を落ち着けたからか、自然にシバに挨拶することができた。
現在の俺とシバは、仲の良い友人のような関係だ。しかし、だからといって俺が彼を縛って良い理由にはならない。シバという友人をポッと出の女性に取られるという嫉妬心は捨て、二人の幸せを見守るべきだ。
昨日、散々頭に叩き込んだことをもう一度、脳内で復唱する。
「マニエラ、今日仕事終わりに食事に行かないか?」
お茶を淹れていると、後ろからシバが声を掛けてきた。俺はぎこちなく振り返る。
「すみません、今日は予定があります」
(うう、行きたいけど、今日から俺はアックス攻略に集中するんだ。シバの時間は……彼女に使ってください)
シバは「そうか」と暗い声で言うと、黙って何も言わなかった。
仕事が終わり、俺は約束通り馬小屋に向かった。
(帰りの執務室の時間、久々地獄だったな)
シバが「明日は空いているか?」と尋ねてきたのに対し、「今週は空いていません」ときっぱり言ってしまった。今週は俺の中で『アックス好感度アップ週間』であり、予定が詰まっていることは確かなのだ。小さいイベントもあり、押さえておきたい。
「……そうか」
シュンとした声を出さないで欲しい。シバの落ち込む様子を見ると、断るのが辛くなる。しかし、シバとはアックスと結ばれた後でまた友情を育めばいいのだ。
「君は忙しいんだな。いつなら会える?」
「あの、五か月後なら空いてます」
「五か月?」
俺は告白イベントを逆算して、一緒に遊べる時期を教えた。バッドエンドが回避されれば、城にずっと居ることができるし、シバともたっぷり遊べるだろう。
シバは俺の発言に、珍しく眉をひそめて驚いた声を出した。
(こんなに驚く姿初めて見た)
貴重な表情を見逃さないようにと見つめる。
「なぜそんなに先なんだ?」
「あの、訳があって」
「……」
シバはまた黙って、これ以上は何も聞いてこなかった。
(はぁ~、良かった。納得してくれたみたい)
俺はお茶を出して、さっさと執務室を出た。
馬小屋に着いた俺は、アックスから「今夜空いてるか?」と聞かれた。普段は会議や上司との会合、夜の見回りがあったりとなかなか忙しいアックスだったが、今日はこの後何も無いようだ。
「空いてます!」
「はは、良かった。食事でもどうだ?」
「ぜひご一緒させて下さい!」
アックスは俺の前のめりな返事に笑っている。
「実は、昨日から誘おうと思ってたんだ」
そう告白され、好感度が上がっているのが分かる。俺は嬉しくなってエマのブラッシングに力が入った。
「アックスはいつも美味しいお店を知ってますね!」
「よく上司に連れて行ってもらうからな」
文官とは違って飲み会が多い騎士達だ。父も騎士棟で仕事をするようになってから、各段に外で食事をして帰る回数が増えた。アックスも今までいろんな店に行ったんだろう。
「お待たせしました。ポークリブです」
大きい骨付き肉に、俺が「わぁ~!」と声を出す。四、五人で食べてちょうどよいのでは? という大きさの肉は、凄い迫力だった。
「これ、俺達だけで食べきれますかね?」
「残ったら俺が食べる」
「ふふ、アックスだったら大丈夫そうですね」
俺がアックスの食べっぷりを思い出してクスクス笑っていると、肉を切り分けていた店員がにやっとした顔で近づいてきた。
「もし全部食べきったら、店から何かサービスしますよ」
「言ったな?」
「もし食べきれたらですよ。無理はされないで下さい。もちろん残った分はお持ち帰りもできますのでご安心を」
アックスは俺に「デザートでも貰おうか」と耳元でこそっと言うと、切り分けられた肉を手で掴んだ。
あれからアックスは大きなリブを全てたいらげ、店員は慌ててデザートメニューを持ってきた。
「セラは決めたか?」
「うーん、これにします」
アイスとシャーベットが半々乗っているものを選ぶと、アックスも選んだデザートを店員に伝える。
「いつも良い事がありますね、俺達」
「本当だな。俺はいつも通り食事をしただけなんだが」
アックスは楽しそうに笑っている。
「お待たせしました。こちら店からのサービスです!」
店員が『サービス』を強調して俺達の前にデザートを並べる。アックスはあんなに食べた後でありながら、大きなパンケーキを注文していた。
「美味しそうですね」
「俺のも食べていいぞ」
運ばれてきた自分のデザートを見て、俺はシバとカフェに行った時を思い出した。あの時は、店員さんが俺にナンパしていると勘違いしたシバが、俺を助けるために恋人のフリをして……。
(って、駄目だ! シバのことを思い出すな!)
せっかくアックスと食事をしているというのに、他の人のことを考えるなんて失礼だ。俺は気持ちを切り替えて、真っ白なアイスを掬った。
アックスと一緒に宿舎の分かれ道まで戻ってきた。今はまだ夜の九時半であり、これから帰って寝れば、明日も元気に仕事に行けるだろう。
「今日は楽しかった」
「ありがとうございます。またごちそうになってしまいました」
申し訳なく思ってそう言うと、アックスが笑って俺の頭をポンと撫でた。
「俺が誘ったんだ、気にするな」
(アックスって本当に優しいな)
改めて自分の恋人になる予定である目の前の男に感心していると、アックスが俺をふわっと抱きしめてきた。
「ア、アックス⁉」
「明日も会いたい」
「……はい、あ、会いましょう」
そう言うと、アックスはパッと離れる。
「本当か?」
疑うような顔で覗き込まれ、笑いが溢れる。
「ふふっ、じゃあ明日は騎士棟に伺ってもいいですか?」
「構わないが、何か用があるのか?」
「先日、城まで送ってくれた騎士の方々にお礼をしたくて」
「あいつらにそんなことはしなくていいぞ」
「いえ、もう準備をしているので」
俺が強く食い下がると、アックスは「あいつらも喜ぶ」と言って笑った。
門の前まで迎えに行くと時間を伝えられ、俺は明日もアックスに会えるのだと嬉しく思った。
次の日の朝、俺はいつもより二時間早く目を覚ました。
以前ラルクから習ったパンを焼き、昨日下準備をしておいた材料でお菓子をいくつか作る。
「セラ、朝からどうしたの?」
甘く香ばしい匂いが広がるリビングに現れたシシルは、テーブルに広がるパンやお菓子を見てびっくりしている。
「今日の帰りに騎士棟に寄るんだ。この前、レストランから送ってもらったって言ったでしょ。あの人達にお礼をしようと思って」
「ああ、セラが酔っ払った時の」
「うん。今から包もうと思うんだけど、手伝ってくれない?」
「任せて!」
俺はシシルとワイワイ言いながらお菓子を箱に詰めた。
「失礼します」
今日も朝からシバの執務室に向かう。どっさり用意したパンとお菓子が入った袋は、シバに見られては困るため、この扉の前に置いてきた。
「マニエラ」
「お茶を淹れますね」
俺を見て立ち上がったシバを無視して、さっさとお茶を淹れる。
(あれから、レベッカさんとは会ったのかな。いや、電話で愛を育んでるのかも)
「はい、どうぞ」
「気分でも悪いのか?」
俺が目を合わせないようにお茶を差し出すと、シバが俺に聞いてきた。
「元気です」
「泊まりに来た日から様子がおかしい」
(う、それはシバが告白されたなんて俺に言うから!)
もし俺が彼女だったとして、愛するシバが別の人をスキンシップの練習に使っていると知ったら凄くショックだ。しかもお泊りしたり手作り弁当を食べたり……たとえこれが友情であったとしても、傍から見たらそうは見えないかもしれない。
(俺だってシバといつも通りにしたいけど、仕方なく避けてるんだ!)
黙っている俺の方にシバが歩いて近寄ってくる。シーンとした執務室でカツカツと足音だけが響き、俺は逃げるべきか悩む。
目の前に立ったシバは、俺を見下ろし手をスッと出した。
「あッ、」
「何かあったのか?」
シバが心配するように俺の頬を撫でた。
(避けようと思えばできたのに)
俺は口をパクパクとさせる。俺の顔は久々にシバの体温を感じたことで真っ赤になっているだろう。しかし、その眉は罪悪感で少し下がっている。
俺は金縛りにあったように動けなくなり、そんな俺にシバがさらに近づく。髪の隙間からは青く小さいピアスが覗き、俺は緊張をごまかすためにそれを見つめた。
「甘い匂いがする。朝から何か作ったのか?」
シバが俺のこめかみ近くに顔を寄せる。とうとう耐え切れなくなり、シバの胸を押す。
「行ってきます!」
そう叫んで部屋を飛び出した。俺は扉の前で、しばらく息を整えてからシュリのいる部屋へと向かった。
「おはよう」
朝、いつものようにシバの執務室に入る。昨日、しっかりと心を落ち着けたからか、自然にシバに挨拶することができた。
現在の俺とシバは、仲の良い友人のような関係だ。しかし、だからといって俺が彼を縛って良い理由にはならない。シバという友人をポッと出の女性に取られるという嫉妬心は捨て、二人の幸せを見守るべきだ。
昨日、散々頭に叩き込んだことをもう一度、脳内で復唱する。
「マニエラ、今日仕事終わりに食事に行かないか?」
お茶を淹れていると、後ろからシバが声を掛けてきた。俺はぎこちなく振り返る。
「すみません、今日は予定があります」
(うう、行きたいけど、今日から俺はアックス攻略に集中するんだ。シバの時間は……彼女に使ってください)
シバは「そうか」と暗い声で言うと、黙って何も言わなかった。
仕事が終わり、俺は約束通り馬小屋に向かった。
(帰りの執務室の時間、久々地獄だったな)
シバが「明日は空いているか?」と尋ねてきたのに対し、「今週は空いていません」ときっぱり言ってしまった。今週は俺の中で『アックス好感度アップ週間』であり、予定が詰まっていることは確かなのだ。小さいイベントもあり、押さえておきたい。
「……そうか」
シュンとした声を出さないで欲しい。シバの落ち込む様子を見ると、断るのが辛くなる。しかし、シバとはアックスと結ばれた後でまた友情を育めばいいのだ。
「君は忙しいんだな。いつなら会える?」
「あの、五か月後なら空いてます」
「五か月?」
俺は告白イベントを逆算して、一緒に遊べる時期を教えた。バッドエンドが回避されれば、城にずっと居ることができるし、シバともたっぷり遊べるだろう。
シバは俺の発言に、珍しく眉をひそめて驚いた声を出した。
(こんなに驚く姿初めて見た)
貴重な表情を見逃さないようにと見つめる。
「なぜそんなに先なんだ?」
「あの、訳があって」
「……」
シバはまた黙って、これ以上は何も聞いてこなかった。
(はぁ~、良かった。納得してくれたみたい)
俺はお茶を出して、さっさと執務室を出た。
馬小屋に着いた俺は、アックスから「今夜空いてるか?」と聞かれた。普段は会議や上司との会合、夜の見回りがあったりとなかなか忙しいアックスだったが、今日はこの後何も無いようだ。
「空いてます!」
「はは、良かった。食事でもどうだ?」
「ぜひご一緒させて下さい!」
アックスは俺の前のめりな返事に笑っている。
「実は、昨日から誘おうと思ってたんだ」
そう告白され、好感度が上がっているのが分かる。俺は嬉しくなってエマのブラッシングに力が入った。
「アックスはいつも美味しいお店を知ってますね!」
「よく上司に連れて行ってもらうからな」
文官とは違って飲み会が多い騎士達だ。父も騎士棟で仕事をするようになってから、各段に外で食事をして帰る回数が増えた。アックスも今までいろんな店に行ったんだろう。
「お待たせしました。ポークリブです」
大きい骨付き肉に、俺が「わぁ~!」と声を出す。四、五人で食べてちょうどよいのでは? という大きさの肉は、凄い迫力だった。
「これ、俺達だけで食べきれますかね?」
「残ったら俺が食べる」
「ふふ、アックスだったら大丈夫そうですね」
俺がアックスの食べっぷりを思い出してクスクス笑っていると、肉を切り分けていた店員がにやっとした顔で近づいてきた。
「もし全部食べきったら、店から何かサービスしますよ」
「言ったな?」
「もし食べきれたらですよ。無理はされないで下さい。もちろん残った分はお持ち帰りもできますのでご安心を」
アックスは俺に「デザートでも貰おうか」と耳元でこそっと言うと、切り分けられた肉を手で掴んだ。
あれからアックスは大きなリブを全てたいらげ、店員は慌ててデザートメニューを持ってきた。
「セラは決めたか?」
「うーん、これにします」
アイスとシャーベットが半々乗っているものを選ぶと、アックスも選んだデザートを店員に伝える。
「いつも良い事がありますね、俺達」
「本当だな。俺はいつも通り食事をしただけなんだが」
アックスは楽しそうに笑っている。
「お待たせしました。こちら店からのサービスです!」
店員が『サービス』を強調して俺達の前にデザートを並べる。アックスはあんなに食べた後でありながら、大きなパンケーキを注文していた。
「美味しそうですね」
「俺のも食べていいぞ」
運ばれてきた自分のデザートを見て、俺はシバとカフェに行った時を思い出した。あの時は、店員さんが俺にナンパしていると勘違いしたシバが、俺を助けるために恋人のフリをして……。
(って、駄目だ! シバのことを思い出すな!)
せっかくアックスと食事をしているというのに、他の人のことを考えるなんて失礼だ。俺は気持ちを切り替えて、真っ白なアイスを掬った。
アックスと一緒に宿舎の分かれ道まで戻ってきた。今はまだ夜の九時半であり、これから帰って寝れば、明日も元気に仕事に行けるだろう。
「今日は楽しかった」
「ありがとうございます。またごちそうになってしまいました」
申し訳なく思ってそう言うと、アックスが笑って俺の頭をポンと撫でた。
「俺が誘ったんだ、気にするな」
(アックスって本当に優しいな)
改めて自分の恋人になる予定である目の前の男に感心していると、アックスが俺をふわっと抱きしめてきた。
「ア、アックス⁉」
「明日も会いたい」
「……はい、あ、会いましょう」
そう言うと、アックスはパッと離れる。
「本当か?」
疑うような顔で覗き込まれ、笑いが溢れる。
「ふふっ、じゃあ明日は騎士棟に伺ってもいいですか?」
「構わないが、何か用があるのか?」
「先日、城まで送ってくれた騎士の方々にお礼をしたくて」
「あいつらにそんなことはしなくていいぞ」
「いえ、もう準備をしているので」
俺が強く食い下がると、アックスは「あいつらも喜ぶ」と言って笑った。
門の前まで迎えに行くと時間を伝えられ、俺は明日もアックスに会えるのだと嬉しく思った。
次の日の朝、俺はいつもより二時間早く目を覚ました。
以前ラルクから習ったパンを焼き、昨日下準備をしておいた材料でお菓子をいくつか作る。
「セラ、朝からどうしたの?」
甘く香ばしい匂いが広がるリビングに現れたシシルは、テーブルに広がるパンやお菓子を見てびっくりしている。
「今日の帰りに騎士棟に寄るんだ。この前、レストランから送ってもらったって言ったでしょ。あの人達にお礼をしようと思って」
「ああ、セラが酔っ払った時の」
「うん。今から包もうと思うんだけど、手伝ってくれない?」
「任せて!」
俺はシシルとワイワイ言いながらお菓子を箱に詰めた。
「失礼します」
今日も朝からシバの執務室に向かう。どっさり用意したパンとお菓子が入った袋は、シバに見られては困るため、この扉の前に置いてきた。
「マニエラ」
「お茶を淹れますね」
俺を見て立ち上がったシバを無視して、さっさとお茶を淹れる。
(あれから、レベッカさんとは会ったのかな。いや、電話で愛を育んでるのかも)
「はい、どうぞ」
「気分でも悪いのか?」
俺が目を合わせないようにお茶を差し出すと、シバが俺に聞いてきた。
「元気です」
「泊まりに来た日から様子がおかしい」
(う、それはシバが告白されたなんて俺に言うから!)
もし俺が彼女だったとして、愛するシバが別の人をスキンシップの練習に使っていると知ったら凄くショックだ。しかもお泊りしたり手作り弁当を食べたり……たとえこれが友情であったとしても、傍から見たらそうは見えないかもしれない。
(俺だってシバといつも通りにしたいけど、仕方なく避けてるんだ!)
黙っている俺の方にシバが歩いて近寄ってくる。シーンとした執務室でカツカツと足音だけが響き、俺は逃げるべきか悩む。
目の前に立ったシバは、俺を見下ろし手をスッと出した。
「あッ、」
「何かあったのか?」
シバが心配するように俺の頬を撫でた。
(避けようと思えばできたのに)
俺は口をパクパクとさせる。俺の顔は久々にシバの体温を感じたことで真っ赤になっているだろう。しかし、その眉は罪悪感で少し下がっている。
俺は金縛りにあったように動けなくなり、そんな俺にシバがさらに近づく。髪の隙間からは青く小さいピアスが覗き、俺は緊張をごまかすためにそれを見つめた。
「甘い匂いがする。朝から何か作ったのか?」
シバが俺のこめかみ近くに顔を寄せる。とうとう耐え切れなくなり、シバの胸を押す。
「行ってきます!」
そう叫んで部屋を飛び出した。俺は扉の前で、しばらく息を整えてからシュリのいる部屋へと向かった。
22
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
冤罪で追放された王子は最果ての地で美貌の公爵に愛し尽くされる 凍てついた薔薇は恋に溶かされる
尾高志咲/しさ
BL
旧題:凍てついた薔薇は恋に溶かされる
🌟2025年11月アンダルシュノベルズより刊行🌟
ロサーナ王国の病弱な第二王子アルベルトは、突然、無実の罪状を突きつけられて北の果ての離宮に追放された。王子を裏切ったのは幼い頃から大切に想う宮中伯筆頭ヴァンテル公爵だった。兄の王太子が亡くなり、世継ぎの身となってからは日々努力を重ねてきたのに。信頼していたものを全て失くし向かった先で待っていたのは……。
――どうしてそんなに優しく名を呼ぶのだろう。
お前に裏切られ廃嫡されて最北の離宮に閉じ込められた。
目に映るものは雪と氷と絶望だけ。もう二度と、誰も信じないと誓ったのに。
ただ一人、お前だけが私の心を凍らせ溶かしていく。
執着攻め×不憫受け
美形公爵×病弱王子
不憫展開からの溺愛ハピエン物語。
◎書籍掲載は、本編と本編後の四季の番外編:春『春の来訪者』です。
四季の番外編:夏以降及び小話は本サイトでお読みいただけます。
なお、※表示のある回はR18描写を含みます。
🌟第10回BL小説大賞にて奨励賞を頂戴しました。応援ありがとうございました。
🌟本作は旧Twitterの「フォロワーをイメージして同人誌のタイトルつける」タグで貴宮あすかさんがくださったタイトル『凍てついた薔薇は恋に溶かされる』から思いついて書いた物語です。ありがとうございました。
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
悪役令息(Ω)に転生したので、破滅を避けてスローライフを目指します。だけどなぜか最強騎士団長(α)の運命の番に認定され、溺愛ルートに突入!
水凪しおん
BL
貧乏男爵家の三男リヒトには秘密があった。
それは、自分が乙女ゲームの「悪役令息」であり、現代日本から転生してきたという記憶だ。
家は没落寸前、自身の立場は断罪エンドへまっしぐら。
そんな破滅フラグを回避するため、前世の知識を活かして領地改革に奮闘するリヒトだったが、彼が生まれ持った「Ω」という性は、否応なく運命の渦へと彼を巻き込んでいく。
ある夜会で出会ったのは、氷のように冷徹で、王国最強と謳われる騎士団長のカイ。
誰もが恐れるαの彼に、なぜかリヒトは興味を持たれてしまう。
「関わってはいけない」――そう思えば思うほど、抗いがたいフェロモンと、カイの不器用な優しさがリヒトの心を揺さぶる。
これは、運命に翻弄される悪役令息が、最強騎士団長の激重な愛に包まれ、やがて国をも動かす存在へと成り上がっていく、甘くて刺激的な溺愛ラブストーリー。
【蒼き月の輪舞】 モブにいきなりモテ期がきました。そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!
黒木 鳴
BL
「これが人生に三回訪れるモテ期とかいうものなのか……?そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!そして俺はモブっ!!」アクションゲームの世界に転生した主人公ラファエル。ゲームのキャラでもない彼は清く正しいモブ人生を謳歌していた。なのにうっかりゲームキャラのイケメン様方とお近づきになってしまい……。実は有能な無自覚系お色気包容主人公が年下イケメンに懐かれ、最強隊長には迫られ、しかも王子や戦闘部隊の面々にスカウトされます。受け、攻め、人材としても色んな意味で突然のモテ期を迎えたラファエル。生態系トップのイケメン様たちに狙われたモブの運命は……?!固定CPは主人公×年下侯爵子息。くっついてからは甘めの溺愛。
悪役令息上等です。悪の華は可憐に咲き誇る
竜鳴躍
BL
異性間でも子どもが産まれにくくなった世界。
子どもは魔法の力を借りて同性間でも産めるようになったため、性別に関係なく結婚するようになった世界。
ファーマ王国のアレン=ファーメット公爵令息は、白銀に近い髪に真っ赤な瞳、真っ白な肌を持つ。
神秘的で美しい姿に王子に見初められた彼は公爵家の長男でありながら唯一の王子の婚約者に選ばれてしまった。どこに行くにも欠かせない大きな日傘。日に焼けると爛れてしまいかねない皮膚。
公爵家は両親とも黒髪黒目であるが、彼一人が色が違う。
それは彼が全てアルビノだったからなのに、成長した教養のない王子は、アレンを魔女扱いした上、聖女らしき男爵令嬢に現を抜かして婚約破棄の上スラム街に追放してしまう。
だが、王子は知らない。
アレンにも王位継承権があることを。
従者を一人連れてスラムに行ったアレンは、イケメンでスパダリな従者に溺愛されながらスラムを改革していって……!?
*誤字報告ありがとうございます!
*カエサル=プレート 修正しました。
今世はメシウマ召喚獣
片里 狛
BL
オーバーワークが原因でうっかり命を落としたはずの最上春伊25歳。召喚獣として呼び出された世界で、娼館の料理人として働くことになって!?的なBL小説です。
最終的に溺愛系娼館主人様×全般的にふつーの日本人青年。
※女の子もゴリゴリ出てきます。
※設定ふんわりとしか考えてないので穴があってもスルーしてください。お約束等には疎いので優しい気持ちで読んでくださると幸い。
※誤字脱字の報告は不要です。いつか直したい。
※なるべくさくさく更新したい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる