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婚約者に求めることは
風もなく暖かい陽気が差し込む。空は雲がまばらにある程度で晴れており、長かった冬がようやく終わろうとしているのだと感じる。
しかしこんな天気の良い日には、決まって憂鬱な事が起こるのだ。
(エヴァンのお供をしろって言われた時も、こんな良い天気だったし…。)
俺は夕方必要になるかと念の為着てきたコートを脱ぎ、手に掛けると城の門をくぐった。
「おはようございます。セラ・マニエラです。」
ここに来るのは何回目だろうか。本来ならば文官ですらあまり訪れない城の中を、文官長に伝えられた部屋を目指して歩く。
迷わず辿り着けるか少しだけ不安に思っていたが、医務室横の階段を上がってすぐだと聞き、広い廊下をスイスイ進んでいく。
「父さんと何回も世話になったし、医務室は俺の庭みたいなもんだからな~。」
今から始まる地獄の時間を思い、頭が既に疲れているのか…俺はそんなことを口ずさみながら、ウォルの待つ応接室までやってきた。
「入れ。」
冷たい声に、扉を開けて一礼する。顔を上げるとウォルが腕を組んで椅子に座っていた。
「こっちに座れ。」
「はい。」
指差している椅子に座ると、目の前のウォルと目が合った。
「久しいな。覚えているか?」
「はい、レイブン様。お庭で1度お話させていただきました。」
「堅い言葉遣いはよせ。これから婚約者同士だ、敬語も必要最低限でいい。」
「…はい。」
(とにかく5日後に完璧に婚約者を演じきって、さっさとこの変な状況を終わらせないと。)
そのためにはウォルの言う通りにしたほうがいいと、彼の言葉に従うことにした。
目の前のウォルは、指を組んでその上に顎を乗せると、挨拶もそこそこに本題に入った。
「話はダライン様に聞いたな?さっそくだが、明日から俺の婚約者として過ごしてもらう。」
「はい。あの、具体的にはどんなことをしたら良いんですか?」
「俺は勤務時間は王の側にいる。なので、夕食から君と過ごそうと考えている。そこで5日後に使者が来た時に話す内容などを決めよう。」
「分かりました。」
(じゃあ、普通に仕事はしていいのか。今日は初日だからここに呼ばれただけか。)
「仕事終わりの時間にこの部屋に来い。その後は俺の組んだスケジュールで動くように。」
「…はい。」
(ここに来るまでは何するか分かんないのか…。シバの電話、また出れないかもしれないな。)
また声が聞けない日々がやってくるのかと、さらに気が滅入る。
ウォルは俺を見ていたようで、「お前は…」と話し掛けた。
「良かったのか?ほぼ決定していたとはいえ、ダライン様から戸惑う様子が無かったと聞いたが。」
(そりゃ、ゲームで見たイベントだからね。)
「文官長直々に言われては断れませんし、時間外の手当も出るので大丈夫です。嫌じゃないって言ったら嘘になりますけど、仕事なのできちんと最後までやります。」
「お前…。」
ウォルが黙ってしまった。
(あ、しまった。堅苦しくなるなって言われたから、つい本音が…。)
まずかったかと思い、「あの…」と取り繕おうとしていると、ウォルが肩を震わせていた。
「お前、やっぱり面白いな。」
ウォルはそう言って笑っていた。
(げ、別の意味でやばいかも…。)
日頃アックス攻略のことばかり考えていたせいか、他の攻略者達へ効果的な好感度アップ行動をすっかり忘れていた。
(確かウォルへは生意気な態度がウケるんだった。)
このイベントに関してはなんとなく覚えているので、会話選択でも困らないだろう。しかし、アックスルートに入っている俺はそれを気にする必要はない。
なにせ、誰かのルートに入ってしまえば、他の攻略者達との会話で間違った選択をしても大丈夫なのだ。
(だから、俺がもしウォルを怒らせたとしても、彼に嫌われたとしても、俺と父さんが酷い目に合う事はないんだ。)
今回は、できればやりたくないイベントではあったが、そういう意味ではリラックスしてウォルと会話をすることができる。しかしだからこそ、気を抜きすぎてしまうと生意気な態度になってしまう。
(とにかく、普通に普通に。)
笑っていたウォルは、「では、今日の夕方から頼むぞ。」と言って俺に握手を求めてきた。
俺はそれに返事をし、彼としっかり手を合わせてから部屋を後にした。
「セラ~、昨日はどうしたんだ?朝来てなかったから心配したぞ~。」
話が終わって文官棟へ戻ると、昨日一緒に仕事をしていた先輩が後ろから俺の肩を抱いた。
「何日でも何時間でもって、俺を差し出したじゃないですか。」
心配しているなんて嘘だろうと俺が拗ねていると、「ごめんって。」と俺の頭をぐりぐり撫でてきた。
「いや~、あれから帰ってこないから結局俺が事務室に電話掛けたんだよ。そしたらセラの友達がすぐに来てくれてな。あいつ、凄いな。」
オリアはすぐに書類の説明をし、他の資料を持ってくると騎士棟の訓練所の修理箇所を丁寧に説明したらしい。結局数字の間違いではなかったとあって、それからは話がトントンと進み、今日は別の先輩が下見に行っているとのことだった。
「あと、セラをよろしく頼みます!って言ってたぞ。」
「え!何それ…。」
(恥ずかしいこと言うなよ…。)
すっかりお兄ちゃんモードなオリアの行動に、俺の頬はじんわりと赤くなった。
「マニエラです。失礼します。」
夕方、約束していた通りにウォルを迎えに行くと、彼は朝と同様椅子に座って待っていた。
「レイブン様、お待たせしました。」
「…行くぞ。」
どこに行く気かは知らないが、夕食を一緒にということだけは分かっている。俺は何も聞かずに彼の後ろを付いて歩いた。
「ここで夕食を取る。」
ウォルが連れてきたのは城の地下にある一室で、じんわりと灯る明かりと、飾りだけのシャンデリアがその光を反射している。全体的に暗くなっており、おもわず声を落としてひそひそと話してしまいそうになる。
「ここは…。」
「客人用に使う部屋だ。誰も来ないのでゆっくり話せる。」
(城の中ってやっぱりどこも華美だなぁ。)
俺がゴシック調の装飾をまじまじと眺めていると、ウォルが席を引いた。
「ほら、婚約者殿。こっちへ座れ。」
「…ありがとうございます。」
その呼び方に違和感を感じつつ、俺は言われるままにウォルの隣に座った。
「あの、なんで隣か聞いても…?」
「使者の者達と食事の席を設けている。そこで俺達は横並びだ。」
「予行練習ってことですか?」
「そうだ。」
なるほど…と納得し、その後は彼が説明をするのを静かに聞いた。
彼が本番の日に求めることは多くは無かった。
・常にウォルの腕を組んで歩くこと。
・座っている間はウォルを見つめること。
あとは彼が適当に会話を振るので流れに任せろとのことだった。
(ゲームと変わらないな。でも、主人公はウォルのことが好きだったし、自然と好き合ってる2人に見えたんだろうな……うん、頑張ろう。)
主人公と同じ気持ちになることは100%ありえないが、せめてそう見えるように努力はしようと、まずは今日から下の名前で呼び合うことにした。
しかしこんな天気の良い日には、決まって憂鬱な事が起こるのだ。
(エヴァンのお供をしろって言われた時も、こんな良い天気だったし…。)
俺は夕方必要になるかと念の為着てきたコートを脱ぎ、手に掛けると城の門をくぐった。
「おはようございます。セラ・マニエラです。」
ここに来るのは何回目だろうか。本来ならば文官ですらあまり訪れない城の中を、文官長に伝えられた部屋を目指して歩く。
迷わず辿り着けるか少しだけ不安に思っていたが、医務室横の階段を上がってすぐだと聞き、広い廊下をスイスイ進んでいく。
「父さんと何回も世話になったし、医務室は俺の庭みたいなもんだからな~。」
今から始まる地獄の時間を思い、頭が既に疲れているのか…俺はそんなことを口ずさみながら、ウォルの待つ応接室までやってきた。
「入れ。」
冷たい声に、扉を開けて一礼する。顔を上げるとウォルが腕を組んで椅子に座っていた。
「こっちに座れ。」
「はい。」
指差している椅子に座ると、目の前のウォルと目が合った。
「久しいな。覚えているか?」
「はい、レイブン様。お庭で1度お話させていただきました。」
「堅い言葉遣いはよせ。これから婚約者同士だ、敬語も必要最低限でいい。」
「…はい。」
(とにかく5日後に完璧に婚約者を演じきって、さっさとこの変な状況を終わらせないと。)
そのためにはウォルの言う通りにしたほうがいいと、彼の言葉に従うことにした。
目の前のウォルは、指を組んでその上に顎を乗せると、挨拶もそこそこに本題に入った。
「話はダライン様に聞いたな?さっそくだが、明日から俺の婚約者として過ごしてもらう。」
「はい。あの、具体的にはどんなことをしたら良いんですか?」
「俺は勤務時間は王の側にいる。なので、夕食から君と過ごそうと考えている。そこで5日後に使者が来た時に話す内容などを決めよう。」
「分かりました。」
(じゃあ、普通に仕事はしていいのか。今日は初日だからここに呼ばれただけか。)
「仕事終わりの時間にこの部屋に来い。その後は俺の組んだスケジュールで動くように。」
「…はい。」
(ここに来るまでは何するか分かんないのか…。シバの電話、また出れないかもしれないな。)
また声が聞けない日々がやってくるのかと、さらに気が滅入る。
ウォルは俺を見ていたようで、「お前は…」と話し掛けた。
「良かったのか?ほぼ決定していたとはいえ、ダライン様から戸惑う様子が無かったと聞いたが。」
(そりゃ、ゲームで見たイベントだからね。)
「文官長直々に言われては断れませんし、時間外の手当も出るので大丈夫です。嫌じゃないって言ったら嘘になりますけど、仕事なのできちんと最後までやります。」
「お前…。」
ウォルが黙ってしまった。
(あ、しまった。堅苦しくなるなって言われたから、つい本音が…。)
まずかったかと思い、「あの…」と取り繕おうとしていると、ウォルが肩を震わせていた。
「お前、やっぱり面白いな。」
ウォルはそう言って笑っていた。
(げ、別の意味でやばいかも…。)
日頃アックス攻略のことばかり考えていたせいか、他の攻略者達へ効果的な好感度アップ行動をすっかり忘れていた。
(確かウォルへは生意気な態度がウケるんだった。)
このイベントに関してはなんとなく覚えているので、会話選択でも困らないだろう。しかし、アックスルートに入っている俺はそれを気にする必要はない。
なにせ、誰かのルートに入ってしまえば、他の攻略者達との会話で間違った選択をしても大丈夫なのだ。
(だから、俺がもしウォルを怒らせたとしても、彼に嫌われたとしても、俺と父さんが酷い目に合う事はないんだ。)
今回は、できればやりたくないイベントではあったが、そういう意味ではリラックスしてウォルと会話をすることができる。しかしだからこそ、気を抜きすぎてしまうと生意気な態度になってしまう。
(とにかく、普通に普通に。)
笑っていたウォルは、「では、今日の夕方から頼むぞ。」と言って俺に握手を求めてきた。
俺はそれに返事をし、彼としっかり手を合わせてから部屋を後にした。
「セラ~、昨日はどうしたんだ?朝来てなかったから心配したぞ~。」
話が終わって文官棟へ戻ると、昨日一緒に仕事をしていた先輩が後ろから俺の肩を抱いた。
「何日でも何時間でもって、俺を差し出したじゃないですか。」
心配しているなんて嘘だろうと俺が拗ねていると、「ごめんって。」と俺の頭をぐりぐり撫でてきた。
「いや~、あれから帰ってこないから結局俺が事務室に電話掛けたんだよ。そしたらセラの友達がすぐに来てくれてな。あいつ、凄いな。」
オリアはすぐに書類の説明をし、他の資料を持ってくると騎士棟の訓練所の修理箇所を丁寧に説明したらしい。結局数字の間違いではなかったとあって、それからは話がトントンと進み、今日は別の先輩が下見に行っているとのことだった。
「あと、セラをよろしく頼みます!って言ってたぞ。」
「え!何それ…。」
(恥ずかしいこと言うなよ…。)
すっかりお兄ちゃんモードなオリアの行動に、俺の頬はじんわりと赤くなった。
「マニエラです。失礼します。」
夕方、約束していた通りにウォルを迎えに行くと、彼は朝と同様椅子に座って待っていた。
「レイブン様、お待たせしました。」
「…行くぞ。」
どこに行く気かは知らないが、夕食を一緒にということだけは分かっている。俺は何も聞かずに彼の後ろを付いて歩いた。
「ここで夕食を取る。」
ウォルが連れてきたのは城の地下にある一室で、じんわりと灯る明かりと、飾りだけのシャンデリアがその光を反射している。全体的に暗くなっており、おもわず声を落としてひそひそと話してしまいそうになる。
「ここは…。」
「客人用に使う部屋だ。誰も来ないのでゆっくり話せる。」
(城の中ってやっぱりどこも華美だなぁ。)
俺がゴシック調の装飾をまじまじと眺めていると、ウォルが席を引いた。
「ほら、婚約者殿。こっちへ座れ。」
「…ありがとうございます。」
その呼び方に違和感を感じつつ、俺は言われるままにウォルの隣に座った。
「あの、なんで隣か聞いても…?」
「使者の者達と食事の席を設けている。そこで俺達は横並びだ。」
「予行練習ってことですか?」
「そうだ。」
なるほど…と納得し、その後は彼が説明をするのを静かに聞いた。
彼が本番の日に求めることは多くは無かった。
・常にウォルの腕を組んで歩くこと。
・座っている間はウォルを見つめること。
あとは彼が適当に会話を振るので流れに任せろとのことだった。
(ゲームと変わらないな。でも、主人公はウォルのことが好きだったし、自然と好き合ってる2人に見えたんだろうな……うん、頑張ろう。)
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